オーストラロイド
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オーストラロイド (Australoid) はかつての人種概念の一つ。オーストラロイド、コーカソイド、ネグロイド、モンゴロイドを四大人種とした。オーストラリア大陸を中心としたオセアニア州、及びスンダ列島・スリランカに分布するとされた。
ユーラシア大陸に進出した人類のうち、7 - 5万年前[1]にインド南部の海岸地帯からスリランカ・スンダ列島を経由しサフール大陸(ニューギニア・オーストラリア大陸を中心とした現在のオセアニア地域)に進出した人類の子孫と考えられている。
後には遺伝子の研究により、オーストラロイドが遺伝的に従来の狭義のモンゴロイドと近いことから、共に広義のモンゴロイドに含める学説も出た。近年の学会では、「人種」でなく地域集団として捉える考え方が主流となってきており、その場合オーストラロイドはサフール人と称される。遺伝的に近い旧来の狭義のモンゴロイドである東ユーラシア人(東・東南アジア人)・南北アメリカ人(アメリカ先住民)にサフール人を含めて、以前の広義のモンゴロイドを「環太平洋人」とする学説も出ている。
オーストラロイドは、地域ごとに人種が枝わかれする以前の初期ホモ・サピエンスの特徴を多く残しているとされ、しばしば「原始人種」と呼ばれる事があった。しかし遺伝的には初期人類との隔たりが大きく、且つDNA分析からは西ユーラシア人(コーカソイド)から[2]或は東ユーラシア人から[3]分岐したことが証明されており、環境及び文化的なイメージからそのような誤解をもたれているに過ぎない。なおオーストラロイドは、ネグロイドと同等程度に皮膚の色が極めて濃い。
この図は世界の18人類集団の遺伝的近縁関係を23種類の遺伝子の情報をもとに近隣結合法によって作成された「人種」の遺伝的近縁図である。
上図のDNA分析が証明する人種の系統は、アフリカン(ネグロイド)からコーカシアン(コーカソイド)が分岐し、コーカシアンからオセアニアン(オーストラロイド)・イーストアジアン(モンゴロイド)が分岐、そしてイーストアジアンからネイティブ・アメリカンが分岐した、というものである。
アボリジニ、パプア人、メラネシアン、ネグリト人、ヴェッダ人、タミル人などがオーストラロイドであるとされるが、いずれも他人種との混血が進んでいる。
[編集] 脚註
- ^ 三井誠『人類進化の700万年』
- ^ 三井誠『人類進化の700万年』
- ^ 斎藤成也「遺伝子からみた東ユーラシア人」『地学雑誌』Vol,111,No.6,pp.832-839, 2002年

