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茎は繊維質で、薪などの代わりとして炊事などに利用されてきたが、電気やガスの普及に伴い利用価値は無くなり、現在ではそのまま次期の肥料として畑に廃棄される。
茎は繊維質で、薪などの代わりとして炊事などに利用されてきたが、電気やガスの普及に伴い利用価値は無くなり、現在ではそのまま次期の肥料として畑に廃棄される。


なお、有毒な[[ニコチン]]([[毒物および劇物取締法]]を参照)を含むため、タバコ農家や近隣住民、野生生物に健康被害を及ぼすことが報告されている。例として、乳牛の母乳の生産量低下、[[クワ|桑]]の衰弱による[[カイコ|カイコガ]]の死滅に伴う[[養蚕業]]への被害などがある。人間にも、特異体臭や呼吸困難などの被害が時折見受けられる。
なお、有毒な[[ニコチン]]([[毒物および劇物取締法]]を参照)を含むため、タバコ農家や近隣住民、野生生物に健康被害を及ぼすことが報告されている{{誰2|date=2013年7月}}。例として、乳牛の母乳の生産量低下、[[クワ|桑]]の衰弱による[[カイコ|カイコガ]]の死滅に伴う[[養蚕業]]への被害などがある{{要出典|date=2013年7月}}。人間にも、特異体臭や呼吸困難などの被害が時折見受けられる{{要出典|date=2013年7月}}
また、ナス科の植物なので同じ畑で連続して栽培すると連作障害を起こし収量が減る。
また、ナス科の植物なので同じ畑で連続して栽培すると連作障害を起こし収量が減る。


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農家からJTへの出荷は、以前はすべての葉を一度に出荷していたが、現在は早い時期に収穫・乾燥が済んだ葉を先に出荷する早期買入(販売)を行い、その後収穫した葉をもう一度出荷する方法が一般的である。
農家からJTへの出荷は、以前はすべての葉を一度に出荷していたが、現在は早い時期に収穫・乾燥が済んだ葉を先に出荷する早期買入(販売)を行い、その後収穫した葉をもう一度出荷する方法が一般的である。
===タバコとトマト栽培===
===タバコとトマト栽培===
タバコには[[タバコモザイクウイルス]]が付着していることがあるので、タバコをった手で、栽培しているトマト、キュウリ、ピーマン(トウガラシ)を触ってはならない。
タバコには[[タバコモザイクウイルス]]が付着していることがあるので、タバコをった手で、栽培しているトマト、キュウリ、ピーマン(トウガラシ)を触ってはならない。


== 生産量 ==
== 生産量 ==

2013年7月17日 (水) 12:37時点における版

タバコ
タバコ
タバコ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ナス目 Solanales
: ナス科 Solanaceae
: タバコ属 Nicotiana
: タバコ N. tabacum
学名
Nicotiana tabacum L.
和名
タバコ
英名
Tobacco

タバコ(たばこ、煙草、Nicotiana tabacum)はナス科タバコ属の一年草の亜熱帯性植物。葉の成分として有毒で習慣性の強いニコチンを含む[1]世界保健機構(WHO)は、タバコにより世界全体で毎年540万人が死亡していると報告している[2]

日本の法令上は「タバコ属の植物」を「たばこ」といい(たばこ事業法2条1号)、「たばこの葉」を「葉たばこ」(たばこ事業法2条2号)という。そして、「葉たばこを原料の全部又は一部とし、喫煙用、かみ用又はかぎ用に供し得る状態に製造されたもの」を「製造たばこ」と呼ぶ(たばこ事業法2条3号)。

ただし、一般的には「タバコ(たばこ、煙草)」という場合、喫煙のために加工した製品(製造たばこ)を指す(#タバコ製品を参照)。以下は植物のタバコについて解説する。

分類

タバコはナス科タバコ属 (Nicotiana) の一年草である。タバコ属には約50の種が含まれるが、大規模に栽培されるものは N. tabacumN. rustica(en) の2種に限られる。

栽培種として重要なのは強健性、葉の産出力、病気に対する抵抗性、細胞組織が持つ弾力性、香料との親和性である。このため約100の品種に分かれる。それらの品種を大別すると、火力乾燥を行い葉が黄色い状態で乾固させる黄色種、褐色になるまで空気乾燥を行うバーレー種、葉巻種およびオリエント種が主なものであり、その他、地域の喫煙文化と歴史的なかかわりを持つ地域固有品種も数多く、日本国内でこれらは在来種と呼ばれている。

日本ではブライトエロー、バージニア、コーカー、MC、つくばなどの黄色種と、バーレー21、たいへい、みちのくなどのバーレー種が栽培されている。両切りタバコや刻みタバコの時代に主流を占めていた在来種は現在、熊本県を中心とする九州山地一帯、福島県栃木県茨城県徳島県で、5品種が僅かに栽培される程度である。

黄色種はバージニア・ブレンドと呼ばれるタイプの製品で、タバコの味や香りの主体となるものである。また、バーレー種は、アメリカン・ブレンドと呼ばれるタイプの製品で、香料を吸着保持してタバコのブランドイメージを作り出す重要な役割を担う。その他、特殊な加工を施した原料が、弾力性や香り、味を調和させるために使われている。

日本ではタバコの栽培は自由化されたものの、葉タバコを原料とした「製造タバコ」の製造はたばこ事業法8条により日本たばこ産業 (JT) 以外には禁止されている。原料用国内産葉タバコの生産に際しては同法3条の定めによって葉タバコをすべてJTに売り渡す予定の耕作者とJTがあらかじめ契約をし、契約農家にはJTから種子が無償で配付される。また、たばこ事業法は原料として使用できないものを除き、農家が売り渡す葉タバコ全量の購入をJTに義務づけている。

なお、JTと栽培農家の契約では取引価格体系の違いによって、黄色種は第1黄色種から第4黄色種、バーレー種は第1バーレー種と第2バーレー種に区分されている。

日本各地に、主に栽培農家が信仰するたばこ神社(葉たばこ神社)がある。

生物的特徴

タバコの種子の形状は回転楕円体である。質量は約50μg。植物の種子が発芽するためには、適切な温度、湿度が必要である。また種によっては太陽光が当たらなければならない。タバコの種子は光を感知するため、発芽には太陽光が必要である。発芽温度は25℃である。生育条件が適切である場合、種によって異なるが茎の高さ50cmから250cmまで成長する。茎は太く最大5cmに達する。

葉は30枚から40枚が着生し、このうち、葉タバコとして採取するのは約6割である。これは位置によってニコチンの含有量が異なるためである。日本国内では葉を5種類に区別し、上から上葉・本葉・合葉・中葉・下葉と呼ぶ。上葉は6%程度、下葉は1%程度のニコチンを含む。葉の長さは20cmから60cm、幅は10から30cm程度である。葉の表面には液を分泌する細胞があり、特有の臭気を帯びる。

タバコの花は茎の先端部分に群生する。形状は漏斗に似ており、端が五裂する。色は種類によって異なるが、栽培種では根元がく、先端がピンク色のものが多い。果実1つ当り3000粒程度の種子を含む。

茎は繊維質で、薪などの代わりとして炊事などに利用されてきたが、電気やガスの普及に伴い利用価値は無くなり、現在ではそのまま次期の肥料として畑に廃棄される。

なお、有毒なニコチン毒物および劇物取締法を参照)を含むため、タバコ農家や近隣住民、野生生物に健康被害を及ぼすことが報告されている[誰によって?]。例として、乳牛の母乳の生産量低下、の衰弱によるカイコガの死滅に伴う養蚕業への被害などがある[要出典]。人間にも、特異体臭や呼吸困難などの被害が時折見受けられる[要出典]。 また、ナス科の植物なので同じ畑で連続して栽培すると連作障害を起こし収量が減る。

日本での栽培

たばこ畑(関東地方6月)
伊江島のタバコ畑

葉タバコは畑に種子を播いて育てるのではなく、種は親床と呼ばれる育苗施設に蒔かれ、長さ2~3センチの葉が3~4枚に成長した段階で、さらに子床と呼ばれる苗床に仮に移植され、その後約1ヶ月成長を続けた後に初めて畑に移植される。種まきの時期は沖縄県の12月に始まり、順次北上して東北地方では3月となる。畑への移植時期は沖縄の2月上旬に始まり、九州では3月、東北では5月が一般的である。

成長に伴い4月から6月に花芽が現れるが、開花直後に芯止めと呼ばれる摘芯作業を行い、花芽は摘み取られる。これはわき芽の除去とともに、原料として利用する葉の成熟にとっては欠かせない、重要な作業である。また、品種によってはこの時期にニコチン成分の少ない下葉を除去して、上葉~中葉の熟成を促す栽培法を取る農家もある。

芯止め作業と前後して最初の収穫作業が始まる。葉はニコチン成分の少ない下葉から上位の着位の葉に向かって成熟が進むため、成熟した順に葉の着位ごとに区分をして収穫してゆく。黄色種では本葉と上葉8から10枚程度を最後まで残して、十分に成熟が進んだ時点で一斉に収穫する、総がきという収穫作業が行われるが、農家によっては畑毎の成長差や天候状況などにより、順次収穫・乾燥している場合も多い。

黄色種は、断熱パネルで構成された面積2~6坪(6.6~19.8m2)程度のコンテナ状のバルク乾燥機に吊込まれ、石油バーナーで加熱した温風~熱風を循環させて約1週間をかけて乾燥(正確には脱水過程としてのDryingではなく、内容成分の熟成を伴うCuring)させ、選別、圧縮を経て7月~10月頃にJTへと出荷される。

バーレー種は、ハンガー・バインターや連縄に挟んだ葉を、遮光したビニールハウスや屋内に吊って、約3週間~1ヶ月かけて自然乾燥する乾燥方法が一般的であるが、本葉と上葉を幹ごと刈り取って幹ごと乾燥室に吊り下げる幹干しと呼ばれる乾燥方法が行われている地域もある。幹干しは、JTが農家の労力削減のために一時期推奨したこともあって普及したが、幹がついたまま収穫しなくてはならないため、高齢化が進むたばこ農家にとっては重労働であるとして、普及率は下がっている。

農家からJTへの出荷は、以前はすべての葉を一度に出荷していたが、現在は早い時期に収穫・乾燥が済んだ葉を先に出荷する早期買入(販売)を行い、その後収穫した葉をもう一度出荷する方法が一般的である。

タバコとトマト栽培

タバコにはタバコモザイクウイルスが付着していることがあるので、タバコを触った手で、栽培しているトマト、キュウリ、ピーマン(トウガラシ)を触ってはならない。

生産量

葉タバコ

FAOの統計によると、全世界の葉タバコの生産量は、635万トン(2002年)であり、全体の3割以上を中国1国で生産している。中国国内では、雲南省貴州省河南省湖南省四川省の順に生産が多い。雲南省の生産量は66万トンと、世界2位のブラジルよりも多い。

大陸別の生産量はアジアが6割、南北アメリカがそれぞれ1割ずつ、ヨーロッパとアフリカが1割弱という比率になる。タバコで有名なキューバの生産量は3.2万トンと数量としては多くない。日本の生産量は約5万トン。主な産地は黄色種が南九州、バーレー種が北東北であり、2004年における生産量の上位は宮崎県熊本県岩手県鹿児島県青森県の順である。

  1. 中国 - 239万トン (37.7%)
  2. ブラジル - 65万トン (10.3%)
  3. インド - 58万トン (9.1%)
  4. アメリカ - 40万トン (6.4%)
  5. ジンバブエ - 17万トン (2.7%)
  6. トルコ
  7. インドネシア
  8. イタリア
  9. アルゼンチン
  10. ギリシャ

1991年時点の生産量は766万トンであり、約10年間で葉タバコの生産量が100万トン以上減少したことが分かる。当時の生産国を生産量順に並べると、中国、アメリカ、インド、ブラジル、トルコ、イタリア、ジンバブエ、ギリシャ、インドネシアとなる。最も生産が減少したのは中国の70万トン、次にアメリカの35万トン、トルコの10万トンが続く。上位10カ国のうち、生産が増加したのは、唯一ブラジルであり、約25万トン増えた。アルゼンチンも生産量が増加している。

紙巻タバコ

国際連合の統計資料 (United Nations Industrial Commodity Statistical Yearbook 2001) によると、2001年の全世界の紙巻タバコの生産本数は5兆4710億本である。葉タバコの最大生産国である中国が、紙巻タバコにおいてもシェア3割を超える最大の生産国となっている。

葉タバコの生産量と比較すると、アメリカ、ロシア、日本、北ヨーロッパ諸国が原料の輸入国であること、インドネシア、ギリシャ、トルコは農業生産と国内の加工業までが一貫していることが分かる。

  1. 中国 - 1兆7000億本 (31.1%)
  2. アメリカ - 5800億本 (10.6%)
  3. ロシア - 3740億本 (6.8%)
  4. 日本 - 2372億本 (4.3%)
  5. インドネシア - 2300億本 (4.2%)
  6. ドイツ
  7. トルコ
  8. イギリス
  9. オランダ
  10. ブラジル

名称・語源

タバコの語源は、スペイン語ポルトガル語の "tabaco"である。

タバコ自体は15世紀アフリカ大陸からヨーロッパに伝えられたものであるが、それ以前からスペインでは薬草類を "tabaco"と呼んでいた。しばしばアメリカ・インディアンの言葉が語源であると言われるが、それは誤りである。

スペイン語の "tabaco" は、古いアラビア語で薬草の一種を示す "tabaq" という言葉が語源であるとみられている。

この単語が、フランス語では "tabac"、ドイツ語では "Tabak"、英語では "tobacco" となった。日本ではポルトガル語の音に近い「タバコ」として広まった。漢字当て字としては「多巴古」、「佗波古」、「多葉粉」、「莨」、「淡婆姑」などが用いられる事があるが、「煙草」と書かれる事が最も多い。中国語では「香煙」と呼ぶ なお、山口県の一部地域には「煙草谷」(たばこたに)という姓が存在する。山口県周南市には「煙草谷商店」という店もある。

タバコ製品

前述のように、一般にタバコという場合、喫煙を目的としたタバコ製品を指す。喫煙に用いられるもののほか、以下のような製品が知られる。

噛みタバコ

噛みタバコは直接タバコの葉を含む混合物を噛むことにより風味を楽しむものであり、タバコの楽しみ方としては最も古い方法である。北米大陸のインディアンは、ライムの葉とともに用いている。火気厳禁である場所、たとえば船倉、鉱山、森林などで用いられた。

タバコの葉と石灰などを共に口に含み使用し、唾液は飲み込まず排出する。西部劇などで見られる痰壷はこれを吐き出すためのものである。唾液を飲み込むとニコチン中毒を起こす危険性があり、唾液中のニコチンは水に溶けた状態なので吸収が早く中毒症状も重い。また、口の粘膜から直接成分を吸収する結果、口腔がん及び咽頭がんの大きな要因になるとして問題視されつつある。

現在ではタバコの葉と石灰の組み合わせのほかにさまざまなハーブなどを組み合わせたものや、子供向けの甘味料と香料を多く含んだグトゥカー、ハーブだけで構成されたパーンと呼ばれる物も存在する。インド東南アジアなどが主要な産地である。

かつては世界的に噛みタバコの使用は一般的であったが、公共の場でつばを吐くという行為が不衛生であり、マナーの観点からも好ましくないことで、徐々に紙巻きタバコに需要が移った。また、昨今の禁煙の風潮と相まって、需要は減少傾向にある。

煙を吸引することによる肺活量の低下がないことで、米国メジャー・リーグの選手に噛みタバコを愛用する者が多く、試合中グラウンドやベンチ内でヤニを吐く光景がよく見られる。米国がん協会が1998年2003年に行った調査によれば、36%の大リーガーが噛みタバコを愛用している。しかし、健康面での問題がクローズアップされるにつれ、大リーグでの噛みタバコ使用に厳しい目線が向けられるようになり、現在はマイナーリーグで徹底した禁煙教育が行われるようになっている[3]。一方、大リーグでは禁止に至っておらず、2010年には米下院の公聴会で大リーグでの使用禁止の是非が議論された。殿堂入り選手のトニー・グウィンは、2010年唾液腺ガンが発覚した際に現役時代に愛用していた噛みタバコが原因ではないかと語った[4]。日本のプロ野球においてもアメリカ出身の選手に愛用者が多かったが、今ではほとんど見られなくなった。

日本国内においては「煙も出ない、人に迷惑をかけることがないタバコ」であるとして普及の動きがあったが、日本人の舌に合わないせいもあって定着しなかった。2000年代にはガムタイプのファイアーブレイクが発売されたが、2009年に製造が終了した。

嗅ぎタバコ(スナッフsnuff

スコットランド嗅ぎタバコ
北欧嗅ぎタバコ・スヌース
ファイル:ZERO STYLE Japan Tobacco.jpg
ゼロスタイル・ミント

嗅ぎタバコとは、着火せずに薫りを楽しむタバコである。タバコの粉末を鼻孔の粘膜などから摂取する。嗅ぎタバコ、嗅ぎタバコを摂取する行為は「スナッフ」と呼ばれる。フィンランドの作家トーベ・ヤンソンによるムーミン・シリーズに登場する有名なスナフキンの名もスナッフに由来している[要出典]口腔がんのリスクを高める。煙を嗜む喫煙としてのタバコよりもその歴史は古いが、日本においてはあまり普及していない。

大きく下記4種類に分類される。

  • スコットランド嗅ぎタバコ (Scotch Snuff) - 乾燥させて磨り潰したタバコの粉末に着香させた物。少量を鼻に吸引させ、鼻を摘み鼻粘膜に摺りこませて楽しむ。
  • アメリカ嗅ぎタバコ (American snuff) - 甘い味付けと辛い味付けの2者が主流で、香りや味は様々。湿った粉末様、若しくは細粒様(ロングカット)の物を歯茎に塗布して楽しむ。また、次の北欧嗅ぎタバコと同じく上歯茎と上唇の間に置いて楽しむ。
  • 北欧嗅ぎタバコ (スヌ-ス)(snus) - 主にスウェーデンで生産されている。ルーズ(粉末)タイプとポーション(小袋入り)タイプの2種類がある。ルーズタイプは湿っており、指で口紅や玉のような形状ににするか、ポーショナーと呼ばれる道具を使って上歯茎と上唇の間に置く。ポーションタイプは乾燥させたスヌースが入っている物と、少し湿らせたのが入っている物がある。使用法はルーズタイプと同じ。
  • ゼロスタイル・ミント(Zero Style Mint) - タバコ葉が入ったカートリッジをパイプにセットして口から吸引する。JT独自の商品。
  • ニコチン・フリー・嗅ぎたばこ(Nicotine free snuff or snus) - タバコ葉を使用していない。ハッカやミントの粉末が主成分。使用法は上記のスコットランド嗅ぎタバコや北欧嗅ぎタバコと同じ。

基本的に5g~10g程度のケースなどに入れられて販売されており、細かな粉末を鼻から吸引する。手の甲の親指、人差し指の付け根のくぼみに適量(一つまみほど)のスナッフを載せ、鼻から吸引するのが一般的な嗅ぎタバコの摂取法である。あるいは親指と人差し指で粉末をつまみ、吸引する。タバコの粉末の入った小袋を歯茎と上唇の間に挟み、歯茎からニコチンを吸収する喫煙(摂取)は「スヌ-ス」と呼ばれる。小袋に入った状態で販売されているのが一般的だが、粉を直接歯茎と唇の間に挟む摂取法もある。いずれにせよ喫煙タバコとは異なり手、鼻、頬などにタバコの粉末が残りやすいことに加え、「粉末を鼻から吸引する」という行為は麻薬の摂取方法としてもよく知られているために大きな誤解を受けやすい行為であるので注意が必要である。ドラマなどで、嗅ぎタバコの吸引がミステリアスさを醸し出すスパイスとして用いられることがある。

JTのゼロスタイル・ミントは、嗅ぎタバコに馴染みのない日本人に向けた商品で、口から吸い込んで、通る空気を吸い込む。上記の欠点は改善されている。

煙草のケース同様、嗅ぎタバコの粉末ケース(鼻煙壷)にも装飾が施された物があり、海外にはコレクターも存在する。またディクスン・カーの小説に「皇帝のかぎ煙草入れ」という著名なミステリー小説がある。

タバコ屑

タバコの葉の屑は、窒素1%、リン酸1%、カリウム5%程度を含み肥料として使われることがある。園芸店やホームセンターで「たばこくず肥料」などの商品名で扱われ、普通に購入可能である。 ただし養蚕においてはの施肥中にタバコ屑が加えられると桑にニコチンが残りカイコの飼育に悪影響が出る可能性が富山県告示第244号「肥料取締法第21条の規定に基づく肥料の施用上の注意等の表示命令について」などに示されている。

参考文献

  1. ^ Tobacco Facts
  2. ^ Tobacco
  3. ^ なぜプロ野球選手は「タバコ」がやめられないのか? (4/4) Business Media 誠 2013年3月7日
  4. ^ David Brown (2010-10-09), Tony Gwynn suspects his cancer comes from chewing tobacco, Yahoo!Sports(英語), 2010年10月11日閲覧

関連項目

外部リンク

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