「持株会社」の版間の差分

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**[[オエノンホールディングス]]
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**[[日清製粉グループ本社]]
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**[[盛田ホールディグス]]
**[[盛田アセットマネジメ]]
**[[ジャパン・フード&リカー・アライアンス]] ([[2006年]][[2月1日]]設立予定)
**[[ジャパン・フード&リカー・アライアンス]] ([[2006年]][[2月1日]]設立予定)
*化学系
*化学系

2006年1月22日 (日) 02:05時点における版

持株会社もちかぶがいしゃ)とは、他の株式会社株式有限会社の場合は持分)を保有し、支配する事を目的とする会社である。ホールディングカンパニーとも呼ぶ。

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独禁法」)では、「子会社の株式の取得価額(最終の貸借対照表において別に付した価額があるときは、その価額)の合計額の当該会社の総資産の額に対する割合が百分の五十を超える会社」を持株会社と定義している。

概説

本業を行う一方で他の会社を支配するものを事業持株会社、他の会社の支配を本業とするものを純粋持株会社と呼ぶ。一般に持株会社と云う場合、後者を指す。事業持株会社の場合は、持株会社とは呼ばず「親会社」と呼ばれることが多い。

また、持株会社の下で似通った事業を行う子会社を束ねる中間持株会社と呼ばれる形態もある(ソフトバンク株式会社などが採用している)。

歴史

日本では戦前の財閥本社が純粋持株会社の形態を採っていた。然し、戦後に制定された独禁法によって、持株会社たる会社の設立及び既存の会社の持株会社化が禁止された。その後、1997年の同法の改正によって純粋持株会社が解禁された。解禁後の第1号は、同年に株式会社神戸セントラル開発が商号を変更し純粋持株会社となった株式会社ダイエーホールディングコーポレーションである(その後、同社はダイエーグループの経営悪化による合理化によって2001年に解散。)。

上場会社に於いては、1999年に大和証券株式会社が商号を変更し純粋持株会社となった株式会社大和証券グループ本社が第1号である。

近年は、2社以上の経営統合に於いて、共同で持株会社を設立して一旦その子会社となり、それから合併などの再編を行うという方法が採られる事が多くなっている。

持株会社の創り方

持株会社を創る方法は、抜殻方式、株式移転方式、株式交換方式などがある。

抜殻方式は、自ら行っている事業を子会社に移し、自身が持株会社となるものである。日本電信電話株式会社、旭化成株式会社、セイコー株式会社などが採用している。

株式移転方式は、持株会社となる完全親会社を株式移転によって新規に設立するものである。複数の会社による株式移転は合併代替方式とも呼ばれる。主な例は、株式会社日本航空セガサミーホールディングス株式会社など。

株式交換方式は、既存の会社を株式交換によって完全親会社に仕立て上げるものである。これを採用して持株会社体制に移行したものは、株式会社みずほフィナンシャルグループ、株式会社メルコホールディングス、株式会社ツルハホールディングスなど、極めて少数である。

持株会社のメリット・デメリット

メリット

  • 各部門毎の子会社化からもたらされるメリット。
    • ある特定の部門の利益にとらわれない、戦略的な本社(親会社としての持株会社)の構築。
    • 新規事業の立ち上げがしやすい。
  • 他企業の買収、グループ化(M&A)がしやすい。
  • 傘下の各社への権限の委譲がしやすい。
  • 柔軟な人事制度の導入がしやすい。

デメリット

  • 子会社から見た場合、親会社(持株会社)への「お伺い」が増える。
  • 各子会社(事業会社)間の横の連携がしにくい。
  • 労働条件の交渉について、使用者側の窓口(実際の雇用関係のある子会社なのか、子会社に対して実質的な経営権を有する持株会社(親会社)なのか)が不明となる。
  • 特に純粋持株会社(親会社の主たる収入が子会社からの配当である形態)の場合、持株親会社単体では子会社(あるいは連結ベースでのグループ総体)より信用リスクが大となるため、格付上の「ねじれ」が生じるケースがある。

持株会社の一覧

純粋持株会社のみを挙げた。

関連項目