ミゲル・アンヘル・ガルシア

半保護されたページ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ミゲル・アンヘル・ガルシア
2014年2月、アメリカ合衆国議会議事堂で脳の健康調査イベントでのガルシア
基本情報
本名 ミゲル・アンヘル・ガルシア・コルテス
通称 Mikey
階級 ライト級
身長 168cm
リーチ 178cm
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 (1987-12-15) 1987年12月15日(36歳)
出身地 カリフォルニア州ベンチュラ
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 42
勝ち 40
KO勝ち 30
敗け 2
テンプレートを表示

ミゲル・アンヘル・ガルシア・コルテスMiguel Angel Garcia Cortez1987年12月15日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサーカリフォルニア州ベンチュラ出身。通称マイキー・ガルシア。元WBO世界フェザー級王者。元WBO世界スーパーフェザー級王者。元WBCIBF世界ライト級統一王者。元IBF世界スーパーライト級王者。世界4階級制覇王者。

元トレーナーであったエドゥアルド・ガルシアは実父、元IBF世界スーパーフェザー級王者でトレーナーのロベルト・ガルシアは実兄、また元トレーナーのダニエル・ガルシアも一番上の兄。

来歴

アマチュア時代

2005年、ナショナル・ゴールデングローブに出場し準決勝でディエゴ・マグダレノに敗退、3位に終わった[1]

2006年、全米選手権に出場し1回戦でテレンス・クロフォードに敗退[2]

プロ時代

2006年7月14日、モンテベロのクワイエット・キャノンでプロデビュー。

2010年4月3日、コーパスクリスティアメリカン・バンク・センタートマス・ビジャ(メキシコ)とUSBA全米フェザー級王座決定戦を行い、初回1分7秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2010年8月14日、テキサス州ラレドラレド・エナジー・アリーナでコーネリアス・ロック(アメリカ)とIBF世界フェザー級挑戦者決定戦を行い、11回1分9秒TKO勝ちを収めユリオルキス・ガンボアへの挑戦権を獲得した[3]

2011年3月26日、ニュージャージー州ボードウォーク・ホール・ダンスホールにてユリオルキス・ガンボアホルヘ・ソリスの前座としてマット・ラミラードが持つNABF北米フェザー級王座並びにNABO北米フェザー級王座に挑戦し、ラミラードが10回終了時棄権した為王座獲得に成功した[4]

その後も両王座の防衛成功が続き、2011年6月4日にはラファエル・グスマン(メキシコ)と対戦し、4回1分55秒KO勝ちを収めNABF王座並びにNABO王座の初防衛に成功[5]、2011年10月22日にはファン・カルロス・マルチネスと対戦し、4回2分40秒TKO勝利を収めNABF王座の2度目の防衛に成功、2012年3月10日にはバーナベ・コンセプション(フィリピン)と対戦し、7回2分33秒TKO勝ちを収めNABF王座の3度目の防衛並びにNABO王座の2度目の防衛に成功した。

2012年11月10日にはネバダ州ウィン・ラスベガスで元WBA世界フェザー級王者のジョナサン・ビクター・バロス(アルゼンチン)と対戦し、8回2分24秒TKO勝ちを収めた[6]

2013年1月19日、ニューヨーク市フールー・シアターWBO世界フェザー級王者のオルランド・サリド(メキシコ)と対戦。1回に2度、3回に1度、4回に1度の計4度のダウンをサリドから奪い、8回に偶然のバッティングでガルシアが鼻骨を骨折しリングドクターの試合続行不可能との判断で試合終了。3-0(79-69×2、79-70)の負傷判定勝ちを収め、無敗のまま王座獲得に成功と同時にリングマガジン世界フェザー級王者に認定された[7]

2013年6月15日、テキサス州ダラスアメリカン・エアラインズ・センターで元WBO世界フェザー級王者のファン・マヌエル・ロペス(プエルトリコ)と対戦。ガルシアは前日計量で2ポンド(約900グラム)体重超過し再計量も拒否した為、計量失格となり王座を剥奪された[8]。挑戦者のロペスは前日計量をパスしている為、ガルシアが勝てば王座が空位になり、ロペスが勝てば王座返り咲きとなる条件で試合が行われ、計量失格になったガルシアが4回1分43秒TKO勝ちを収めたため、王座は空位となった[9]

2013年11月9日、テキサス州コーパスクリスティアメリカン・バンク・センターにてWBO世界スーパーフェザー級王者のローマン・マルチネス(プエルトリコ)と対戦し2回にダウンを喫したが、8回にマルチネスからボディショットでダウンを奪い返してそのままレフェリーがカウントアウトで試合終了。8回0分56秒KO勝ちで2階級制覇を達成した[10]

2014年1月25日、マディソン・スクエア・ガーデン・シアターでWBO世界スーパーフェザー級1位のファン・カルロス・ブルゴスと対戦し、12回3-0(2者が118-110、119-109)の判定勝ちを収め、初防衛に成功した[11]

2014年5月17日にカリフォルニア州イングルウッドグレート・ウェスタン・フォーラムでWBA世界ライト級暫定王者のユリオルキス・ガンボアと対戦する予定だったがガンボアが高額のファイトマネーを要求したため中止となった。

2014年10月15日、普段の体重が161ポンドまで増え減量が苦しくなったことで、階級をスーパーライト級まで上げることを視野に入れ、WBO世界スーパーフェザー級王座を返上した[12][13]

2016年4月、契約の無効を主張し2014年4月からトップランクと係争中だったが[14]、合意に達して双方が和解の上で契約解除となった[15]

トップランクとの契約解除後、親交があるフロイド・メイウェザー・ジュニアから契約の誘いを受けたが[16]、アドバイザーのアル・ヘイモンと契約を交わし、ディベイラ・エンターテインメントとプロモート契約を結んだ。

2016年7月30日、約2年6カ月ぶりの試合をバークレイズ・センターにてカール・フランプトンvsレオ・サンタ・クルスの前座で、元WBC世界フェザー級王者のエリオ・ロハスと対戦し、5回2分2秒TKO勝ちを収めスーパーライト級転向初戦を白星で飾った[17]

2017年1月28日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでカール・フランプトンvsレオ・サンタ・クルス第2戦の前座で、WBC世界ライト級正規王者のデヤン・ズラチカニンと対戦し、3回2分21秒KO勝ちを収め3階級制覇を達成した[18][19][20][21]。この試合でガルシアは37万5千ドル(約4300万円)、ズラチカニンは32万ドル(約3600万円)のファイトマネーを稼いだ[22]。2月6日、WBC2017年2月度の月間MVPに選出された[23][24]

2017年7月29日、ニューヨーク市のバークレイズ・センターで元世界4階級制覇王者のエイドリアン・ブローナースーパーライト級12回戦を行い、12回3-0(117-111、116-112×2)の判定勝ちを収めた[25][26]。この試合でガルシアとブローナーそれぞれ100万ドル(約1億1000万円)のファイトマネーを稼いだ[27]。8月13日、WBCの2017年8月度の月間MVPに選出された[28][29]

2018年1月18日、IBF世界スーパーライト級王者のセルゲイ・リピネッツが練習中に右手の甲を負傷し腫れが生じたため、同年2月10日にテキサス州サンアントニオアラモドームで予定されていた試合は延期となった[30]

2018年3月10日、テキサス州サンアントニオフリーマン・コロシアムでIBF世界スーパーライト級王者のセルゲイ・リピネッツと対戦し、12回3-0(116-111、117-110、117-110)の判定勝ちを収め4階級制覇を達成した[31][32]

2018年3月23日、ガルシアはIBF世界スーパーライト級王座とWBC世界ライト級王座を同時に保持していた為、一旦はWBC世界ライト級王座を返上してIBF世界スーパーライト級王座を保持することを表明するが[33]、4月17日にWBC世界ライト級王座は返上せずIBF世界スーパーライト級王座を返上することを表明した[34]

2018年7月28日、ステイプルズ・センターでIBF世界ライト級王者のロバート・イースター・ジュニアと対戦し、12回3-0(116-111、117-110、118-109)の判定勝ちを収めWBC王座の初防衛に成功、IBF王座も獲得し2団体統一王者となった[35][36]

2018年10月30日、IBF世界ライト級王座を返上した[37]

2019年3月16日、テキサス州アーリントンAT&TスタジアムでIBF世界ウェルター級王者のエロール・スペンス・ジュニアと対戦し、プロ初黒星となる12回0-3(107-120、108-120×2)の判定負けを喫し5階級制覇とはならなかった[38][39]

2019年4月25日、WBC世界ライト級王座を返上し、名誉王座に認定された[40]

2019年12月15日、マッチルーム・スポーツ・USAとプロモーション契約した[41]

2020年2月29日、テキサス州フリスコにあるフォード・センターにてWBC世界ウェルター級ダイヤモンド王座決定戦でジェシー・バルガスと対戦し、判定勝ちで王座獲得に成功した[42]

2021年10月16日、1年8カ月ぶりの試合をカリフォルニア州フレズノでサンドア・マルティンと145ポンド契約で対戦するが、格下相手にまさかの10回判定負けを喫した[43]。この試合でガルシアは150万ドル(1億7千万円)、マルティンは15万ドル(1700万円)のファイトマネーを稼いだ[44]

2022年6月28日、現役引退を発表した[45]

獲得タイトル

ペイ・パー・ビュー売上げ

日付 イベント 売上げ テレビ局
2019年3月16日 エロール・スペンス・ジュニア vs. ミゲル・アンヘル・ガルシア 36万件[46] Fox

脚注

  1. ^ US National Golden Gloves - Little Rock - May 16-21 2005”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  2. ^ US National Championships - Colorado Springs - March 6-11th 2006”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  3. ^ 金、大差の判定負け IBFライト級王座決定戦 ボクシングニュース「Box-on!」 2010年8月16日
  4. ^ ガルシア、無敗対決制す ボクシングニュース「Box-on!」 2011年3月27日
  5. ^ マティスロスヤン、ガルシアKO勝ち ボクシングニュース「Box-on!」 2011年6月5日
  6. ^ マルティロスヤン×ララは負傷ドロー ボクシングニュース「Box-on!」 2012年11月11日
  7. ^ マイキー・ガルシア負傷判定勝ち サリドを4度倒す ボクシングニュース「Box-on!」 2013年1月20日
  8. ^ マイキー2ポンド超でベルト喪失 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年6月15日
  9. ^ マイキー、フアンマを4回TKO ボクシングニュース「Box-on!」 2013年6月16日
  10. ^ ダウン挽回 マイキー、ロッキー沈める Boxing News(ボクシングニュース) 2013年11月10日
  11. ^ マイキー、ブルゴスに大差の勝利 V1成功 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年1月26日
  12. ^ Mikey Garcia: ‘It was so hard to make the weight’ THE RING 2014年10月15日
  13. ^ マイキー王座返上、サリドが正規王者に Boxing News(ボクシングニュース) 2014年10月16日
  14. ^ Garcia files suit against Top Rank ESPN.com 2014年4月16日
  15. ^ Mikey Garcia, Top Rank reach contract settlement ESPN.com 2016年4月8日
  16. ^ メイウェザーがマイキーに触手、ガンボア戦など提案 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年4月21日
  17. ^ フランプトンがサンタクルス下す、WBAフェザー級 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年7月31日
  18. ^ ミゲル・アンヘル・ガルシア 3階級制覇を達成!”. スポニチ Sponichi Annex (2017年1月30日). 2020年11月9日閲覧。
  19. ^ Garcia demolishes Zlaticanin to win WBC lightweight world title Fightnews.com 2017年1月28日
  20. ^ Mikey Garcia Brutally Knocks Out Dejan Zlaticanin in Three Boxing Scene.com 2017年1月28日
  21. ^ マイキー3階級制覇、ズラティカニンを3回KO Boxing News(ボクシングニュース) 2017年1月29日
  22. ^ Purses: Santa Cruz $1M, Frampton $500K Boxing News 24 2016年7月29日
  23. ^ RATINGS WBC公式サイト 2017年2月6日
  24. ^ 藤本京太郎らWBCランク入り、内山高志は8位に Boxing News(ボクシングニュース) 2017年2月7日
  25. ^ Garcia defeats Broner decisively Fightnews.com 2017年7月29日
  26. ^ マイキーがブローナーに判定勝ち、チャーロ兄は圧勝 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年7月30日
  27. ^ Mikey Garcia decisions Adrien Broner after moving up in weight ESPN.com 2017年7月30日
  28. ^ RATINGS WBC公式サイト 2017年8月13日
  29. ^ 小浦翼、久田哲也らが最新WBCランキング入り Boxing News(ボクシングニュース) 2017年8月14日
  30. ^ Lipinets injured, Garcia fight postponed Fightnews.com 2018年1月18日
  31. ^ Garcia dethrones IBF 140lb champ Lipinets Fightnews.com 2018年3月11日
  32. ^ マイキーが4階級制覇、WBA・SL級はレリクが新王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年3月11日
  33. ^ Mikey Garcia to Keep IBF 140-Pound Title, Baranchyk Bout Ordered Boxing Scene.com 2018年3月23日
  34. ^ マイキーがIBFタイトル返上 王座決定戦の行方注目 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年4月18日
  35. ^ Mikey Garcia defeats Robert Easter Jr. to unify lightweight titles ESPN.com 2018年7月29日
  36. ^ ガルシアがライト級王座統一、イースターに大差判定 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年7月29日
  37. ^ Mikey Garcia vacates IBF lightweight title with eye on Errol Spence Jr. fight ESPN.com 2018年10月30日
  38. ^ Spence dominates Garcia in landslide decision ESPN.com 2019年3月17日
  39. ^ スペンスがマイキーに完封勝利 次はパッキャオ? Boxing News(ボクシングニュース) 2019年3月17日
  40. ^ Mikey Garcia vacates WBC lightweight belt ESPN.com 2019年4月26日
  41. ^ Mikey Garcia Inks Promotional With Eddie Hearn, Returns on 2/29”. Boxing Scene.com (2019年12月15日). 2020年1月4日閲覧。
  42. ^ Mikey Garcia vs. Jessie Vargas fight results: Garcia proves power in decision win, wants Manny Pacquiao”. CBS Sports (2020年3月1日). 2020年3月18日閲覧。
  43. ^ Mikey Garcia To Continue Career At 140 Pounds Following Loss To Sandor Martin”. Boxing Scene.com (2021年10月20日). 2021年10月24日閲覧。
  44. ^ Mikey Garcia’s Purse for Sandor Martin Fight Revealed”. EssentiallySports (2021年10月17日). 2021年10月24日閲覧。
  45. ^ Boxer Mikey Garcia retires with 40-2 record, 30 knockouts”. ESPN.com (2022年6月28日). 2022年6月29日閲覧。
  46. ^ Source: Spence-Garcia tops 360,000 PPV buys”. ESPN.com (2019年3月27日). 2019年7月15日閲覧。

関連項目

外部リンク

前王者
オルランド・サリド
WBO世界フェザー級王者

2013年1月19日 - 2013年6月14日(剥奪)

空位
次タイトル獲得者
オルランド・サリド
前王者
ローマン・マルチネス
WBO世界スーパーフェザー級王者

2013年11月10日 - 2014年10月15日(返上)

空位
次タイトル獲得者
オルランド・サリド
前王者
デヤン・ズラチカニン
WBC世界ライト級王者

2017年1月28日 - 2019年4月25日(返上)

空位
次タイトル獲得者
ワシル・ロマチェンコ
前王者
セルゲイ・リピネッツ
IBF世界スーパーライト級王者

2018年3月10日 - 2018年4月17日(返上)

空位
次タイトル獲得者
イバン・バランチェク
前王者
ロバート・イースター・ジュニア
IBF世界ライト級王者

2018年7月28日 - 2018年10月30日(返上)

空位
次タイトル獲得者
リチャード・カミー