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フィル・ティペット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィル・ティペット
Phil Tippett
Phil Tippett
生年月日 (1951-09-27) 1951年9月27日(73歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー
主な作品
スター・ウォーズ』シリーズ
ドラゴンスレイヤー
ロボコップ』シリーズ
ウィロー
ジュラシック・パーク
ドラゴンハート
スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズ
エボリューション
スパイダーウィックの謎
トワイライト』シリーズ
マッドゴッド
受賞
アカデミー賞
視覚効果賞
1993年ジュラシック・パーク
特別業績賞
1983年スター・ウォーズ/ジェダイの復讐
英国アカデミー賞
特殊視覚効果賞
1993年『ジュラシック・パーク』
その他の賞
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フィル・ティペットPhil Tippett, 1951年9月27日 - )は、アメリカストップモーション・アニメーターで、特殊効果スタッフ、または映画監督イリノイ州出身。カリフォルニア大学アーバイン校卒。

経歴

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7歳の時にレイ・ハリーハウゼンの『シンバッド七回目の航海』を見て特殊撮影に魅せられ、その道を志した。

カリフォルニア大学でデニス・ミューレンと出会い、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に参加し、モンスター・チェスの場面などを担当。『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』では冒頭のトーントーンや銀河帝国軍のAT-ATのシーンを作り出し、一躍有名になる。

1981年、映画『ドラゴンスレイヤー』の為にストップモーションを洗練した独自の手法「ゴー・モーション」を開発する。

1983年の『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』ではILMのクリーチャー部門主任として参加、アカデミー賞特殊視覚効果賞を受賞した。

1984年にはILMから独立してSFX会社ティペット・スタジオを設立。『ロボコップ』シリーズなどを手掛ける。

自身が恐竜マニアで独自に研究も重ねており、1985年には恐竜時代を描いたストップモーション・アニメによる短編『Prehistoric Beast』を監督した。

また製作にも進出。1987年の『ロボコップ』はもともとティペットのストップモーション・アニメの技術を前提とした企画で、シリーズ3作でストップモーション・アニメを製作しただけでなく第1作と第2作ではアソシエイト・プロデューサーも担当した。

しかし1991年スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ジュラシック・パーク』で転機を迎える。当初この映画では恐竜の表現にゴー・モーションを使う予定だったが、デニス・ミューレン率いるILMが試作したコンピュータグラフィックス(CG)の恐竜の映像が素晴らしかったためティペットは降板となる。CGの恐竜を見たティペットは己の存在価値が無くなったと絶望し、肺炎にかかり2週間寝込んだという。作品の「私は失業(絶滅)だ」という台詞は実際にティペットがCG恐竜の感想として漏らした言葉である。

しかしながらILMのCGスタッフも恐竜の細部の動作に個性を与える事は出来ず、ティペットは再び招聘されストップモーション・アニメのように動きを一コマずつコンピュータに入力するDID(Dinosaur Input Device=恐竜入力装置)を開発し恐竜全体の動きを監修するだけでなく、CGスタッフたちにも恐竜の動きを教え、再びアカデミー賞特殊視覚効果賞を受賞。ティペットのアニマティックスの一部は本作DVDに収録されている特典映像で見る事ができる。

1997年の『スターシップ・トゥルーパーズ』でもDIDを使用し、CGIによる昆虫型エイリアンを演出した。2004年には続編となる『スターシップ・トゥルーパーズ2』で長編監督デビュー。また両方で視覚効果と製作補を兼任した。

2012年5月、個人的な企画として1990年に着想し一旦ボツになったストップモーション短編シリーズ『マッドゴッド』を再始動させるため、クラウドファンディングサービスのKickstarterでその第一部の制作資金を募り、4万ドルの目標額を大きく上回る12万4156ドルを獲得した。『MAD GOD』の第一部は2013年12月に完成し、カリフォルニア州のニュー・パークウェイ・シアターで初公開された。また、現在では公式ウェブサイト上でも有償公開されている。このシリーズに関しては、フィル・ティペット自身がライフワークであると公言しており、2014年には第二部の資金をKickstarterで集めた(6万ドルの目標額に対して6万1567ドル獲得)ほか、公式サイトには第三部の公開枠も既に用意されている。

フィルモグラフィー

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受賞とノミネート

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部門 作品名 結果
アカデミー賞 1981[1] 視覚効果賞 ドラゴンスレイヤー ノミネート
1983[2] 特別業績賞 (視覚効果に対して) スター・ウォーズ/ジェダイの復讐 受賞
1988[3] 視覚効果賞 ウィロー ノミネート
1993[4] ジュラシック・パーク 受賞
1996[5] ドラゴンハート ノミネート
1997[6] スターシップ・トゥルーパーズ ノミネート
英国アカデミー賞 1983[7] メイクアップアーティスト賞 スター・ウォーズ/ジェダイの復讐 ノミネート
1988[8] 特殊効果賞 ロボコップ ノミネート
1993[9] ジュラシック・パーク 受賞

参考文献

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  1. ^ THE 54TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2016年4月20日閲覧。
  2. ^ THE 56TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2016年4月20日閲覧。
  3. ^ THE 61ST ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2016年4月23日閲覧。
  4. ^ THE 66TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2016年4月23日閲覧。
  5. ^ THE 69TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2016年4月23日閲覧。
  6. ^ THE 70TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2016年4月23日閲覧。
  7. ^ Film 1984”. 英国映画テレビ芸術アカデミー. 2016年4月20日閲覧。
  8. ^ Film 1989”. 英国映画テレビ芸術アカデミー. 2016年4月20日閲覧。
  9. ^ Film 1994”. 英国映画テレビ芸術アカデミー. 2016年4月20日閲覧。

外部リンク

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