ジョン・スコフィールド (音楽家)
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ジョン・スコフィールド John Scofield | |
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ドイツの音楽祭にて(2021年) | |
基本情報 | |
生誕 | 1951年12月26日(72歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 オハイオ州 デイトン |
学歴 | アメリカ合衆国 バークリー音楽大学 |
ジャンル | ジャズ、フュージョン |
職業 | ギタリスト、作曲家 |
担当楽器 | ギター |
レーベル |
エンヤ・レコード グラマヴィジョン・レコード ブルーノート・レコード ヴァーヴ・レコード エマーシー・レコード ECMレコード |
共同作業者 |
ビリー・コブハム ゲイリー・バートン マイルス・デイヴィス メデスキ、マーティン・アンド・ウッド フィル・レッシュ 他 |
公式サイト | www.johnscofield.com |
ジョン・スコフィールド(John Scofield、1951年12月26日 - )は、アメリカ合衆国のジャズギタリストである。ジャズ、フュージョン系のミュージシャンとして、セッションやソロで活動。
来歴
[編集]- 1976年 - パット・メセニーに替わってゲイリー・バートン・カルテットに加わり、レコーディング・アーティストとして日野皓正のアルバム『メイ・ダンス』に参加した縁で、1977年7月に日本で日野兄弟と録音した初のリーダー名義作品がトリオ・レコードからリリースされた[1]。また同年にエンヤ・レコードと契約してライヴ・アルバム作品をリリースしている。
- この時期にチャールズ・ミンガスやディヴ・リーブマンのカルテットなどでキャリアを積み、ジョン・スコフィールド・トリオ名義などで、スティーヴ・スワロウとのコラボレーション作品を残している。
- 1982年 - 年末にマイルス・デイヴィス・グループに加入。アルバム『スター・ピープル』(1983年)『デコイ』(1984年)『ユア・アンダー・アレスト』(1985年)に参加、マイルス・デイヴィス・グループのメンバーとして1985年夏のツアーまで同行する。
- 1984年 - グラマヴィジョン・レコードと契約
- 1986年 - ベーシストのゲイリー・グレィンガーとドラマーのデニス・チェンバースとともに自身のグループをスタートする。自由な社風のグラマヴィジョンには1988年まで在籍し、最終作『フラット・アウト』(1989年発売)ではニューオーリンズのドラマー、ジョニー・ヴィダコヴィッチとミーターズ等の曲を演奏している。
- 1987年 - 10月、来日公演。そのライヴ録音は『ピック・ヒッツ・ライヴ』(1990年)としてリリースされた[1]。
- 1989年 - ブルーノート・レコードに移籍
- 1995年 - ハービー・ハンコックの『ニュー・スタンダード・バンド』に参加
- 1996年 - ヴァーヴ・レコードに移籍
- グルーヴのある音楽を求めて1999年、メデスキ、マーティン・アンド・ウッドの協力を得て『A Go Go』を発表。踊る音楽のあるジャム・バンド・シーンに自らの演奏を展開してスコフィールド・バンドを結成、ギタリストのアヴィ・ボートニックやレタスのドラム、アダム・ダイチなどを起用する。
- 2005年 - グレイトフル・デッドのフィル・レッシュのバンド、フィル・アンド・フレンズに参加、グレイトフル・デッドの音楽を演奏する。
- 2006年 - メデスキ・スコフィールド・マーティン&ウッド名義で即興演奏が中心のライヴを展開する。
- 2009年 - ニューオーリンズ録音のアルバム『パイアティ・ストリート』発表。ジョン・クリアリー、ジョージ・ポーターJr.、ジョン・ブッテらが参加し、ゴスペル色の強いサウンドを展開している。
- 2016年 - 第58回グラミー賞において最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム(『パスト・プレゼント』)を受賞し、自身初のグラミー受賞を果たした[2]。
- 2017年 - 第59回グラミー賞最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム(『カントリー・フォー・オールド・メン』)と最優秀インプロヴァイズド・ジャズ・ソロ("I'm So Lonesome I Could Cry")をダブル受賞[2]。
- 2019年 - 3月10日、ECMレコード移籍第1弾アルバム『スワロウ・テイルズ』を録音し、同作は2020年にリリースされた[3]。
使用機材
[編集]アイバニーズのセミ・アコースティック・ギターを使用し、2001年には同社の「AS200」を元にしたシグネイチャー・モデル「JSM」が発売されている[4]。セミアコ+RAT+コーラスが基本のセッティングである[5]。 アイバニーズのオールドのテレキャスタータイプやフェンダーのストラトキャスターも所有している。
演奏スタイル
[編集]わざと音を外したフレーズは、コンビネーション・オブ・ディミニッシュト・スケールが多用され独特の緊張感を与える。 インサイドから徐々に外していく場合(スケールアウト)、基準のキーから半音下のキーに移行していく手法も得意である。
ディスコグラフィ
[編集]リーダー作品
[編集]1970年代
- 『ジョン・スコフィールド』 - John Scofield (TRIO) 1978年。(「音響ハウス」における録音)
のち改題・再発 East Meets West (Black Hawk) 1987年。 - 『ライヴ』 - John Scofield Live (Enja) 1978年
- 『ラフ・ハウス』 - Rough House (Enja) 1978年
- 『フーズ・フー?』 - Who's Who? (Arista Novus) 1979年
- マーシャル・ソラール、リー・コーニッツ、ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセンと共同名義, Four Keys (MPS) 1979年
1980年代
- 『バー・トーク』 - Bar Talk (Arista Novus) 1980年
- 『シノーラ』 - Shinola(1981年12月録音) (Enja) 1982年
- 『アウト・ライク・ア・ライト』 - Out Like a Light(1981年12月録音) (Enja) 1983年
- 『エレクトリック・アウトレット 』- Electric Outlet (Gramavision) 1984年
- 『鯔背』→(改題)『スティル・ウォーム』 - Still Warm (Gramavision) 1986年
- 『ブルー・マター』 - Blue Matter(1986年9月録音) (Gramavision) 1987年
- 『ピック・ヒッツ・ライヴ』 - Pick Hits Live(1987年10月録音)(Gramavision) 1987年(来日公演のライヴ)
- 『ラウド・ジャズ』 - Loud Jazz(1987年12月録音)(Gramavision) 1988年
- 『フラット・アウト』 - Flat Out(1988年12月録音)(Gramavision) 1989年
- 『ギタリストの肖像』 - Time on My Hands(1989年11月録音)(Blue Note) 1990年
1990年代
- 『心象』 - Meant to Be(1990年12月録音)(Blue Note) 1991年
- 『グレイス・アンダー・プレッシャー』 - Grace Under Pressure(1991年12月録音)(Blue Note) 1992年
- 『ホワット・ウイ・ドゥ』 - What We Do (Blue Note) 1993年
- パット・メセニーと共同名義, 『ジョン・スコフィールド&パット・メセニー』 - I Can See Your House From Here(1993年12月録音)(Blue Note) 1994年
- 『ハンド・ジャイヴ』 - Hand Jive(1993年10月録音)(Blue Note) 1994年
- 『グルーヴ・イレーション』 - Groove Elation(1995年録音)(Blue Note) 1995年
- 『クワイエット』 - Quiet(1996年4月録音)(Verve) 1996年
- 『A GO GO』 - A Go Go (Verve) 1998年(メデスキ、マーティン・アンド・ウッドと初共演)
- ケニー・ギャレット、マイケル・ブレッカー、デヴィッド・フリーゼンと共同名義, Old Folks (West Wind) 1999年
- ハンス・ウルリク、ラース・ダニエルソン、ピーター・アースキンと共同名義, Shortcuts - Jazzpar Combo 1999(1999年3月録音)(Stunt) 2000年
- 『バンプ』 - Bump(1999年録音)(Verve) 2000年
2000年代
- 『ステディ・グルーヴィン』 - Steady Groovin': The Blue Note Groove Sides (Blue Note) 2000年
- 『ワークス・フォー・ミー』 - Works For Me(2000年1月録音)(Verve) 2001年
- 『ウーバージャム』 - Überjam(2001年7月~9月録音)(Verve) 2002年
- ScoLoHoFo名義, 『oh!』 - Oh! (2002年7月録音)(Blue Note) 2002年
- 『アップ・オール・ナイト』 - Up All Night (2002年12月、2003年1月録音)(Verve) 2003年
- マーク=アンソニー・タネジと共同名義, Scorched(2002年9月録音)(Deutsche Grammophon) 2004年(ライヴ)
- 『アンルート』 - EnRoute: John Scofield Trio LIVE(2003年12月録音)(Verve) 2004年(ニューヨーク「ブルーノート」におけるライヴ)
- 『ザッツ・ホワット・アイ・セイ』 - That's What I Say: John Scofield Plays The Music Of Ray Charles (Verve) 2005年
- トリオ・ビヨンド名義, Saudades(2004年11月録音)(ECM) 2006年(ライヴ)
- メデスキ・スコフィールド・マーティン&ウッド名義, Out Louder(2006年1月録音)(Indirecto) 2006年
- メデスキ・スコフィールド・マーティン&ウッド名義, MSMW Live: In Case the World Changes Its Mind(2006年頃録音)(Indirecto) 2011年(ライヴ。CD 2枚組。)
- 『ディス・ミーツ・ザット』 - This Meets That(2006年9月~2007年4月録音)(EmArcy) 2007年
- 『パイアティ・ストリート』 - Piety Street (Universal Classics) 2009年
2010年代
- ヴィンス・メンドーザ、メトロポール・オーケストラと共同名義, 54 (EmArcy) 2010年
- 『ア・モーメンツ・ピース』 - A Moment's Peace (EmArcy) 2011年
- 『ウーバージャム・ドゥ』 - Überjam Deux(2013年1月録音)(EmArcy) 2013年
- メデスキ・スコフィールド・マーティン&ウッド名義, 『ジュース』 - Juice (Indirecto) 2014年
- 『パスト・プレゼント』 - Past Present(2015年3月録音)(Impulse!) 2015年(第58回グラミー賞受賞)
- 『カントリー・フォー・オールド・メン』 - Country for Old Men(2016年4月録音)(Impulse!) 2016年(第59回グラミー賞受賞)
- ジャック・ディジョネット、ジョン・メデスキ、ラリー・グレナディアと共同名義, 『ハドソン』 - Hudson(2017年1月録音)(Motema Music) 2017年
- 『コンボ66』 - Combo 66(2018年4月録音)(Verve) 2018年
- 『スワロウ・テイルズ』 - Swallow Tales(2019年3月録音)(ECM) 2020年
2020年代
- 『ジョン・スコフィールド』 - John Scofield(2021年8月録音)(ECM) 2022年
- 『アンクル・ジョンズ・バンド』 - Uncle John's Band(2022年8月録音)(ECM) 2023年
コンピレーション
[編集]- Best Of John Scofield (Blue Note) 1989年
- Slo Sco:The Best Of the Ballads (Gramavision) 1990年
- Liquid Fire: The Best Of John Scofield (Gramavision) 1994年
- Steady Groovin': The Blue Note Groove Sides (Blue Note) 2000年
TV出演
[編集]- 『東京JAZZ 2009』 (NHK BShi)2009年9月28日,10月1日
脚注
[編集]- ^ a b 林建紀 (2015年11月30日). “『ピック・ヒッツ・ライヴ』ジョン・スコフィールド”. AERA dot.. 朝日新聞出版. 2019年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月19日閲覧。
- ^ a b “John Scofield - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2024年2月4日閲覧。
- ^ “ジョン・スコフィールド、長年の友人スティーヴ・スワロウの楽曲を収める新作を発表”. CDJournal. 音楽出版社. 2020年5月24日閲覧。
- ^ “John Scofield Signature Hollow Bodies”. Ibanez. 2017年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年4月11日閲覧。
- ^ “アーカイブされたコピー”. 2012年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月23日閲覧。