NO MORE 映画泥棒

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NO MORE 映画泥棒(ノーモアえいがどろぼう)は、日本全国の映画館で映画本編の直前に上映されるCM(マナームービー)である。

概要[編集]

2007年8月30日映画の盗撮の防止に関する法律施行2か月前の6月30日より、「映画館に行こう!」実行委員会の「映画盗撮防止キャンペーン」啓発CMとして上映開始された。2015年まで公開予定[1]となっている。ディレクターは耶雲哉治[2]

映画の盗撮を行っている男が逮捕されるというパントマイムと共に、ナレーションで劇場内での映画の撮影・録音が犯罪であることを啓発している。2010年3月からはダウンロード違法化にあわせた第2バージョン、2012年11月からは「違法ダウンロード刑事罰化」に合わせた第3バージョンに切り替わり、2014年10月からは登場キャラクターの衣装などを一新した第4バージョンが上映を開始した[3]

上映開始後は、登場キャラクターであるカメラ男等へのバラエティ番組からの出演依頼やタイアップ・商品化のオファーもあったが、映画業界から見れば悪の権化であり「おちゃらけたイメージにしたくない」ため、全て断っていた[3]。しかし、カメラ男を演じていたダンサーのO-ki2013年1月28日放映の『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系列)に出演し、テレビで初めて素顔とカメラの被り物を装着してのダンスを披露した[4]。以降は、「カメラ男を演じた人」としてO-kiがいくつかのメディアに出演している。

また、2014年にはカメラ男やパトランプ男のアクションフィギュアが発売されるなど、商品化も行われるようになった[5]。さらに同年7月1日より「今までご迷惑をおかけした罪滅ぼしに、映画業界を盛り上げるため、この度、獄中からつぶやく事になりました」として、カメラ男のTwitterアカウントが開設された[6]

コラボレーション[編集]

ルパン三世
2014年8月30日公開の『ルパン三世』の上映直前には同作品とコラボレーションした限定バージョンが上映された[7]
マイクポップコーン
2014年9月にはマイクポップコーンとの公式コラボCMも製作されている[8]
名探偵コナン
2015年4月18日公開の『名探偵コナン 業火の向日葵』では、コラボレーション放映第2弾となる『「業火の向日葵」×「NO MORE 映画泥棒」』と題した限定バージョンが放映された。
館内でカメラを持った人影に対し江戸川コナンが警告を行い、そのセリフに応じてカメラ男の姿を晒した怪盗キッドが現れ、違法行為に対する警告を行った。
最後には江戸川コナンと怪盗キッドの声で「NO MORE 映画泥棒」とのセリフがあった。

登場人物[編集]

カメラ男
頭がビデオカメラになっている背広姿の男。スーツは黒の2つボタン[9]。黒い細ネクタイを締め、白い手袋をはめている[10]
上映中の映画を盗み撮りしようとするが、最後はパトランプ男に逮捕される。第3期CMではパソコンで違法ダウンロードもしたため同じく検挙される。
第4バージョンで新衣装となった。黒と白だったスーツとシャツがネイビーになり、胸にチーフを飾るなど、よりおしゃれになっている[11]
パトランプ男
第2バージョンより登場[注 1]。頭が赤のランプになっている男。4つボタン・4つポケットのジャケットを着用[12]。赤いネクタイを締め、白い手袋をはめている[13]
映画の盗撮を取り締まるためパトロールをしており、カメラ男を取り押さえる。
第4バージョンで新衣装となった。ジャケットの袖に左右それぞれ異なる紋様の "SECURITY" エンブレムがつき、ほかにも細かな装飾が増えている[14]
女(ティアラ
第2バージョンのみ登場する女。映画盗撮を行うカメラ男を、ポップコーンを食べながら唖然とした顔で見つめていた。また、自らも違法ダウンロードをしたため、パトランプ男に注意される。
ポップコーン男
第4バージョンに登場。頭がポップコーンになっており、自らそれをつまみながら[注 2]映画を観ていたときにカメラ男に遭遇した。感情が高ぶると頭のポップコーンが飛び出す。
ジュース男
第4バージョンに登場。ポップコーン男と仲が良い模様で、一緒に映画を観ていた。また、自らもタブレット端末を使って違法ダウンロードをしたため、パトランプ男に取り押さえられてしまう。

関連する出来事[編集]

アニメのセルソフトには、特典として上映に使用したフィルムの断片が封入されることが多いが、2011年10月発売のアニメ映画『劇場版マクロスF 〜サヨナラノツバサ〜』のBlu-rayにはアニメ本編ではなく「NO MORE 映画泥棒」のフィルムが入っていたとTwitterのつぶやきで報告する者が続出して話題となった[16]。当初は「ハズレ」扱いされていたこのフィルムであるが、インターネットで話題になったため逆に価値が上がり、インターネットオークションでは本編の人気キャラクターが映っていたフィルムとほぼ同レベルの9610円の価格で落札された[17]。映画監督の樋口真嗣は、「NO MORE 映画泥棒」は映画本編と直接繋がってプリントされているので、特典が本物の上映用フィルムの証拠であるとコメントした[17]

パロディ[編集]

  • ピカルの定理 - モンスターエンジンの西森洋一(西森ポリス)となって、ダメ出しをするコーナー。
  • 劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ - カメラ男に酷似した時間泥棒というキャラが登場。冒頭のキーパーソン的な役割。
  • アイドルマスター - 2014年2月23日公演のアイドルマスターのライブイベント『THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014』でのアニメーションでのライブマナー映像の中での録音および撮影の禁止の旨のアナウンスの際に、『ぷちます』のプロデューサー(CV.間島淳司)がカメラ男のように顔(Pヘッド)にレンズ等を装着した描写があった。
  • ももんず さんどうぃっち スピンオフ たぬの休日 - Webアニメ。たぬが映画泥棒の格好をして逮捕される。
  • 警視庁公式サイト内「情報セキュリティ広場」の「不正改造B-CASカードの注意喚起」ページ(実際のページタイトルは『「有料放送を無料で視聴」にご注意! :警視庁』)の中で、「No MoRe テレビ泥棒」というイラストが存在する。本家の映画泥棒は頭がビデオカメラであるのに対し、このテレビ泥棒は頭がブラウン管テレビになっており、カラダはシルエットながらネクタイは黄色、袖まくりしてバンザイした姿になっている。本家は「NO MORE」であるのに対して警視庁は「No MoRe」とアルファベット大文字小文字の組み合わせとなっており、特に「MoRe」という綴りで違いを際立たせている。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただし、第1バージョンではサイレン音に重なって赤い光が閃く場面がある。
  2. ^ 実際にポップコーンを食べていたのかは不明[15]

出典[編集]

  1. ^ 「盗撮防止キャンペーン『NO MORE 映画泥棒』のCMに登場する美女 スクリーンで見かけるあのコの正体は?」、『FRIDAY』第28巻第12号、講談社、2011年3月、 pp.40。
  2. ^ 早見あかり初主演長編映画『百瀬、こっちを向いて。』、向井理が元・非モテの語り手に”. CINRA.NET (2013年12月9日). 2014年3月10日閲覧。
  3. ^ a b あの女性がいないだと……! 「NO MORE 映画泥棒」のCMがいつのまにか新しくなっていた件-ねとらぼ(2012年12月19日)
  4. ^ “「映画泥棒」の中の人、正体が判明!「笑っていいとも!」でダンスTV初披露”. クランクイン! (ブロードメディア). (2013年1月28日). http://www.crank-in.net/movie/news/22881 2013年1月29日閲覧。 
  5. ^ 「NO MORE映画泥棒」ついに可動フィギュア化 カメラ男をパトランプ男でガッチリ捕獲可能!-ねとらぼ(2014年2月6日)
  6. ^ “「映画泥棒」Twitter始める”. ねとらぼ (ITメディア). (2014年7月1日). http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1407/01/news078.html 2014年7月4日閲覧。 
  7. ^ “「ルパン」マナーCMで小栗旬が映画泥棒に”. コミックナタリー. (2014年8月1日). http://natalie.mu/comic/news/122527 2014年8月1日閲覧。 
  8. ^ マイクポップコーン × NO MORE映画泥棒 スペシャルムービー 「ポップコーンダンス」篇
  9. ^ FB 2015, p. 24.
  10. ^ FB 2015, p. 27.
  11. ^ FB 2015, p. 63.
  12. ^ FB 2015, p. 28.
  13. ^ FB 2015, p. 29.
  14. ^ FB 2015, p. 62.
  15. ^ FB 2015, p. 73.
  16. ^ ある意味レア? 「マクロスF」のBlu-rayに「映画泥棒」が混入する被害 ほか(impress、2011年10月21日)
  17. ^ a b 「マクロスF」Blu-rayに混入した「映画泥棒」生フィルム、超高額で落札される ほか (impress、2011年10月27日)

参考文献[編集]

  • 『NO MORE 映画泥棒 ファンブック 〜映画館からごきげんよう〜』 学研パブリッシング、2015年3月10日ISBN 978-4-05-406224-5

外部リンク[編集]