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LC3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

LC3 (Low Complexity Communication Codec)は、フラウンフォーファー IIS(集積回路研究所)とエリクソンが中心となって開発した音声圧縮コーデックである。Bluetooth 5.2で導入された LE Audioのコーデックとして採用され、SBCに対して同じビットレートではより低遅延・高品質・低消費電力となっており、半分のビットレートで同程度の品質を実現できると言われている。

概要

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LC3は当初Bluetooth補聴器アプリケーション用に検討されていたが、音声(スピーチ)や音楽のヘッドセットなど一般的なオーディオアプリケーション向けの効率的なコーデックにも適するように開発された。ブロックベースの変換オーディオコーデックにより単一チャンネルのPCMフレームを可変ビットレート/固定ビットレートで圧縮する。LD-MDCT(低遅延修正離散コサイン変換)、分割ベクトル量子化、ピラミッドベクトル量子化を使用する。オーディオチャンネル数の上限はプロファイルを実装するときに設定される。LC3仕様書 Version1.0ではサンプリング周波数8,16,24,32,44.1,48KHzのストリームを扱い、フレーム間隔は7.5ミリ秒と10ミリ秒をサポートしている[1]

Bluetooth Special Interest GroupおよびETSIによる主観的なテストによると、LC3は、SBC (codec)英語版G.722、およびOpusよりも高いオーディオ品質と優れたPLC(パケット損失補間処理)を提供したとする[2][3][4]。ただしこのテストはスピーチのみ対象としており、Opusに関して不利[注 1]だったと結論が争われてる。

用途

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LC3は、Bluetooth 5.2規格で採用されたLE Audioのコーデックとして採用され、LC3の特徴である低遅延を活かし、LE Audioの非同期転送/ブロードキャスト転送と組み合わせて、空港や公共の場にあるテレビ音声を同時に多数のヘッドセットに届けるといった用途を想定している。またLC3はLE Audio専用という訳ではなく、aptXやLDACのように Classic Bluetoothのオプションコーデックとして実装することも技術的に可能である。[5]

脚注

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注釈

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  1. ^ 音声コーデックは、一般的に音楽用とスピーチ用がありこのテストで使用されたOpus参照エンコーダ1.1.4はスピーチの改善がおこなわれる前のバージョンであった。

出典

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