JPEG XL
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拡張子 | .jxl |
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MIMEタイプ | image/jxl [注釈 1][1] |
マジック ナンバー |
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開発者 | |
種別 | 非可逆/可逆圧縮ビットマップ画像ファイルフォーマット |
派生元 | |
国際標準 | ISO/IEC 18181 |
オープン フォーマット | Yes |
ウェブサイト |
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開発元 | the JPEG XL Project |
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最新版 | |
リポジトリ |
https://github.com/libjxl/libjxl[5] ![]() |
プログラミング 言語 | C++ |
対応OS | |
サポート状況 | 開発中 |
種別 | 画像コーデック |
ライセンス | 修正BSDライセンス (以前はApache License 2.0) |
公式サイト |
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JPEG XLは、Joint Photographic Experts Groupが開発中のオープンかつロイヤリティフリーの画像ファイルフォーマットである。 「ISO/IEC 18181」として国際標準となる予定である[6]。
概要[編集]
JPEG XLは従来の画像ファイルフォーマットの問題点を解決し、現代の画像ファイルフォーマットで必要とされている全ての機能[注釈 4]を備えることを目標としている[7]。 JPEGの置き換えを試みた画像ファイルフォーマットは多数存在するが、これらにはJPEGと比較した際に問題点があることから、この試みは未だに成功していない。 JPEG XLはこの問題点を解決し、JPEG、PNG及びGIFなどの画像ファイルフォーマットを置き換えることを目指している。 JPEG XLは技術的にはGoogleのPIKとCloudinaryのFUIFを基盤としている[2]。 また、可逆圧縮JPEG変換層はGoogleのBrunsliを基盤としている[3]。
特徴[編集]
- レスポンシブウェブデザインへの最適化
- レスポンシブ画像はレスポンシブウェブデザインの一部であり、画面サイズや解像度に応じて最適な画像を提供するので、帯域幅を無駄にすることを防いでいる。
- 従来の画像ファイルフォーマットの場合は、複数の異なるサイズのソースファイルを用意してこれを実現している。
- JPEG XLは1つのファイルに元のサイズの画像とその画像の複数の小さなバージョンを含むことができるので、1つのソースファイルでこれを実現することができる[7]。
- 高品質
- JPEG XLは数学的な可逆圧縮に加えて、視覚的な可逆圧縮にも対応している。これは数学的には非可逆圧縮だが、ヒトの目には違いが分からないものである[7]。
- 幅広い用途への対応
- JPEG XLは現代の画像ファイルフォーマットで必要とされている全ての機能を備えているので、幅広い用途で使用することができる。JPEG XLは携帯機器でもハードウェアアクセラレーション無しに効率的にエンコードとデコードが行えるように設計されている[6]。
- JPEGからの移行への対応
- JPEG XLエンコーダは拡張メタデータを追加した後方互換性のあるJPEGファイルを生成することができる。このファイルはJPEGデコーダでデコード可能であり、JPEG XLデコーダの場合は拡張メタデータを使用して画質を向上させることができる。
- また、JPEGファイルを可逆圧縮することができる[注釈 5]。
- これらの機能は従来のJPEGからのスムーズな移行を目的としている[6]。
歴史[編集]
2017年8月13日、Joint Photographic Experts Groupは圧縮率を従来のJPEGから60%の向上を目指す次世代画像ファイルフォーマット「JPEG XL」を策定中であることを公表し、仕様を満たす技術の公募を開始した。 草案では、8Kなどの高解像度画像を扱えること、4:4:4、4:2:2、4:2:0のサンプリングに対応すること、ビット深度 (最大16ビット) へ対応することが最低限要求された[8]。
2019年12月、リファレンス実装が公開された。これはC++で実装されており、フリーかつオープンソースであり、Apache License 2.0の下で配布されている[9]。
ファイル形式(内部構成)は2020年12月25日に決定され[10]、2021年10月13日に正式に規格化された[11]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ “Provisional Standard Media Type Registry”. IANA. 2020年7月4日閲覧。
- ^ a b c “fuif/README.md”. GitHub. 2020年4月7日閲覧。
- ^ a b “brunsli/README.md”. GitHub. 2020年4月7日閲覧。
- ^ "Release 0.8.2".
- ^ "PLEASE DO NOT OPEN NEW ISSUES HERE"; 閲覧日: 2021年5月27日.
- ^ a b c “JPEG XL”. The Joint Photographic Experts Group. 2020年4月7日閲覧。
- ^ a b c d Next-generation of Image Formats for the Internet - YouTube
- ^ 佐藤亮 (2017年8月15日). “圧縮効率60%向上を目指す新規格「JPEG-XL」策定にむけ技術公募へ”. PC Watch. 2020年4月7日閲覧。
- ^ jonsneyersのツイート(1210661205624459264)
- ^ “v0.2 JPEG XL Reference Software” (英語). GitLab. 2021年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月19日閲覧。
- ^ ISO/IEC 18181-2:2021 Information technology — JPEG XL image coding system — Part 2: File format