光コラボレーション
光コラボレーションまたは光コラボレーションモデル(略称:光コラボ)とは、NTT東日本・西日本が提供する光回線・フレッツ光を電気通信事業者(光コラボレーション事業者)に卸売することで、各事業者が光回線を自社のインターネットサービスとして提供すること[1]。利用者は光コラボレーション事業者独自のオプションやサービスを受けることができる[1]。
2015年2月から開始し[2]、携帯電話事業者やインターネットサービスプロバイダ(ISP)など多数の事業者が光回線事業に参加した[3][4]。
概要
従来、NTTの光回線を用いたインターネットの利用には、フレッツ光といわゆるプロバイダー(ISP)との2契約が必要であったが、2015年2月からNTT東西による光回線の卸売がスタートし、プロバイダー各社は光コラボ事業者として光回線の提供も可能になった[5][6]。これにより利用者は、従来の2契約ではなく、光コラボ事業者との1契約で光回線を利用できるようになった[7][8]。1本化されたサービスをコラボ光とも呼ぶ[8]。
- 2契約の例(従来)[注 1]
- コラボ光の例(1契約)
光コラボ開始以降、多くのプロバイダー会社、またいわゆる格安スマホ会社(MVNO)などが参入した[3]。
契約種類
光コラボの利用には、おもに新規契約・転用・乗り換え(事業者変更)などの方法がある[8]。
- 新規契約 - 新しく光コラボ事業者と契約する。従来の契約は解約。
- 転用 - 既存のフレッツ光+プロバイダー契約を、転用手続きを行い一本化する。
- 乗り換え - 既存のフレッツ光+プロバイダー契約のうち、プロバイダーを解約し、新たに契約する光コラボに既存のフレッツ光を流用する。
メリット
- 窓口が一本化 - 契約・手続きの窓口が、コラボ事業者1社となる。
- 料金が安くなる - コラボ光の多くが従来のセットプランより値引きをしている。
- 光コラボ事業者の特典 - 事業者が提供するポイント付与などのサービスが受けられる。
- 携帯電話の料金 - 携帯電話会社が提供するコラボ光は携帯電話料金の値引きもある。
デメリット
- ISP(プロバイダー)が変わるため、回線速度・安定性に影響する場合がある。
- 転用・乗り換え前の事業者の違約金等が発生する場合がある。
背景
この節の加筆が望まれています。 |
光通信市場において、巨大資本を擁するNTTの市場独占状態を総務省が問題視し、卸売を推進・適法するに至った[2]。
光コラボレーション事業者
光コラボレーション事業を行う事業者を、光コラボレーション事業者(以下、光コラボ事業者)という。2018年8月時点で、NTT東日本の登録光コラボ事業者は約600社[11]。
シェア
2020年3月末時点のコラボ光の契約数は約1,300万件を超え、そのうち約70%をドコモ光とソフトバンク光のMNO(移動体通信事業者)2社サービスが占めている[14][15]。
脚注
- 注釈
- ^ withフレッツ契約はコラボ光以降も継続されている。withフレッツユーザーが自動的にコラボ光に移行するわけではないので注意。既存ユーザーがコラボ光へ移行するには「転用」が必要。
- 出典
- ^ a b 光コラボレーションモデルってなあに? - テレコムサービス協会(2021年5月7日閲覧)
- ^ a b NTT東西における光回線の卸売サービスの提供状況について - 総務省(2015年12月2日配信、2021年5月7日閲覧)
- ^ a b “光アクセスサービス「フレッツ光」・「コラボ光」が1,200万契約突破”. 東日本電信電話株式会社(2019年8月6日作成). 2020年1月7日閲覧。
- ^ “「光コラボレーションモデル事業者様」及び「お取り扱いサービス」一覧”. 東日本電信電話株式会社(2019年12月27日作成). 2021年5月7日閲覧。
- ^ a b c フレッツ光の転用とは? メリットとデメリットについて解説 - DTI(2021年5月7日閲覧)
- ^ a b c 光コラボとは?イラスト付でわかりやすく解説! | @Nifty光 - ニフティ(2021年5月7日閲覧)
- ^ 光コラボレーション 転用とは - NTT東日本(2021年5月7日閲覧)
- ^ a b c 光コラボレーションモデルについて - NTT西日本(2021年5月7日閲覧)
- ^ Yahoo! BB 光 with フレッツ - ソフトバンク(2021年5月7日閲覧)
- ^ 光回線/SoftBank 光(ソフトバンク光) - Yahoo! BB(2021年5月7日閲覧)
- ^ 「光コラボレーションモデル」における光アクセスサービスの700万契約突破について - NTT東日本(2018年8月27日配信、2021年5月7日閲覧)
- ^ 「光コラボレーションモデル事業者様」及び「お取り扱いサービス」一覧 - NTT東日本
- ^ 「光コラボレーション事業者さま」及び「お取り扱いサービス」一覧 - NTT西日本
- ^ ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2020年3月末時点) - MM総研(2020年5月28日配信、2021年5月7日閲覧)
- ^ 格安スマホより過酷な光コラボ、2社でシェア7割 - 日経クロステック(2018年8月10日配信、2021年5月7日閲覧)