Thunderbolt

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Thunderbolt.svgThunderbolt-Connector.jpg
Thunderboltのコネクタ
開発者
生産メーカー 多数
生産期間 2011年
前モデル IEEE 1394
ホットプラグ 対応
ディジーチェーン 対応
外部接続 対応
音声信号 対応 (DisplayPort)
映像信号 対応 (DisplayPort)
ピン数
1
2
20
3
4
24
コネクタ
バンド域幅
1
10 Gbps
2
20 Gbps
3
40 Gbps
4
40 Gbps
プロトコル
1
PCI Express 2.0
DisplayPort 1.1a
2
PCI Express 2.0
DisplayPort 1.2
3
PCI Express 3.0
DisplayPort 1.2
USB 3.1 Gen 2
4
USB4
Thunderbolt Pinout.png
ピン1 GND
ピン2 HPD
ピン3 HS0TX(+)
ピン4 HS0RX(+)
ピン5 HS0TX(-)
ピン6 HS0RX(-)
ピン7 GND
ピン8 GND
ピン9 LSR2P TX
ピン10 GND
ピン11 LSP2R RX
ピン12 GND
ピン13 GND
ピン14 GND
ピン15 HS1TX(+)
ピン16 HS1RX(+)
ピン17 HS1TX(-)
ピン18 HS1RX(-)
ピン19 GND
ピン20 DPPWR

Thunderbolt(サンダーボルト)は、インテルアップルと共同開発した[1]高速汎用データ伝送技術である。Light Peak(ライト ピーク)を基にして開発されたコンピュータ周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つで、技術的にPCI ExpressDisplayPortを基盤としている。

概要[ソースを編集]

FireWireの後継として開発されたインターフェースで、ホスト機器にさまざまな周辺機器を接続するためのバス規格である。同時期に登場した高速汎用外部バス規格USB 3.0と比べ、FireWire同様にデイジーチェーンをサポートするなどUSBより多機能かつ高性能である。

規格[ソースを編集]

Thunderbolt 1[ソースを編集]

2011年2月に発表・発売されたアップルのMacbook Pro (Early 2011)[2] が初めて採用し、のちにiMacMac miniなどにも順次搭載された。コネクタMini DisplayPortと同形状で、下位互換性を確保する。

Thunderbolt 2[ソースを編集]

2013年末にインテルは、2つのチャンネルを集約して転送速度20 Gbpsを実現するThunderbolt 2を発表[3][4]した。アップルはThunderbolt 2を搭載したMacBook Pro2013年10月22日に発売し[5]Mac Proを2013年12月19日に発売した。コネクタはThunderbolt 1と同じくMini DisplayPortと同形状で、下位互換性を確保する。対応する光ファイバーケーブルは、住友電気工業が30メートル[6]コーニングが60メートルまでをそれぞれ販売している[7][8]

Thunderbolt 3[ソースを編集]

2015年6月にUSB Type-Cコネクタを利用し、転送速度40 Gbpsを実現するThunderbolt 3を発表した[9][10]。アップルはThunderbolt 3を搭載したMacBook Proを2016年10月28日に発売した[11]。今では、ほとんどのMacに搭載されている。ThunderboltおよびThunderbolt 2と下位互換性を確保しているが、コネクタの形状が異なるため、下位互換での利用には変換アダプターが必要となる。

Thunderbolt 4[ソースを編集]

インテルは、2020年1月にUSB Type-Cコネクタを利用し、USB4をサポートしたThunderbolt 4を発表した[12]
しかしUSB4をサポートしたのみで帯域は変わらない。


開発経緯[ソースを編集]

開発当初にLight Peakと呼称されたデータ伝送路は、USBイーサネットDisplayPortIEEE 1394ファイバーチャネルなど様々なプロトコルでデータ通信を可能とするマルチプロトコル仕様として設計された。

Thunderboltに改称され、正式規格として策定時にプロトコルはPCI Express 2.0とDisplayPort 1.1aだけとなった。

Light Peak開発当初は光ファイバーの使用を予定したが、電線を用いた規格が先に策定されて上市された。2013年初頭に光ファイバーを用いたケーブルも出荷された。電線で数メートル、光ファイバーで数10メートルまで通信可能としている。

ケーブル
ケーブルはUSB3.0より強力な給電能力を有し、当初から最大10 Wが供給可能であった。接続はSCSIIEEE 1394のようなデイジーチェーン方式に対応しており、ホスト側1ポートにつき最大で周辺機器を6台まで接続可能である。コネクタ形状はThunderbolt Ver.2まではMini DisplayPortと同一であった。
Ver.3からUSB Type-Cのコネクターを用いてUSB Type-Cケーブルと同一形態となる。Thunderboltは高速伝送用に信号補正用チップを組み込んでいる。USB PDが制定されて電力規格を大幅に増強し、給電能力を最大100 Wとした。DisplayPortも1.2までType-Cケーブルを用いることから、USB、映像出力、Thunderboltと3出力に対応するポートもある。
転送速度
データ転送速度は、上り線と下り線が共に10 Gbpsの全二重通信である。信号レベルの転送速度は10.3125 Gbpsで、64b/66bで符号化されて実データ転送速度は10 Gbpsである。双方向の場合2レーンで20 Gbpsまでサポートする。


ThunderboltとUSBの比較[ソースを編集]

ThunderboltとUSBの比較
規格名

USB 3.0以降 (Gen 1)

Thunderbolt 1 Thunderbolt 2[13]

USB 3.1以降 (Gen 2)

Thunderbolt 3[14] (USB4以降 Gen 3x2[15])

USB 3.2以降 (Gen 2x2)

仕様発行日 2008年11月 2011年2月 2013年6月 2013年8月 2015年6月 2017年7月25日
通信プロトコル USB
  • Thunderbolt
  • PCI Express 2.0
  • DisplayPort 1.1a
  • Thunderbolt
  • PCI Express 2.0
  • DisplayPort 1.2
USB
  • Thunderbolt
  • PCI Express 3.0
  • DisplayPort 1.4
  • USB
USB
符号化方式 8b/10b 64b/66b 64b/66b 128b/132b 64b/66b 128b/132b
レーン数 全二重 1レーン 全二重 1レーン 全二重 2レーン 全二重 1レーン 全二重 2レーン 全二重 2レーン
最大転送速度 5 Gbps 10 Gbps 20 Gbps 10 Gbps 40 Gbps 20 Gbps
給電能力

4.5 W (5 V, 0.9 A)

10 W (電線) 10 W (電線) 100 W (USB-PD)
  • 15 W (電線)
  • 100 W (USB-PD)
100 W (USB-PD)
最大ケーブル長 2 m (電線)[16]
  • 3 m (電線)
  • 60 m (光ファイバー)
  • 3 m (電線)
  • 60 m (光ファイバー)
1 m (電線)[16]
  • 0.5 m (電線)
  • 2 m (アクティブタイプ)[17]
  • 0.8 m (USB4)[16]
  • 60 m (光ファイバー)
1 m (電線)[16]
ケーブル材質 電導体
  • 光ファイバー
  • 電導体
  • 光ファイバー
  • 電導体
電導体
  • 光ファイバー
  • 電導体
電導体
USBとThunderboltの転送速度


脚注[ソースを編集]

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出典[ソースを編集]

  1. ^ “Thunderbolt™ Technology: The Fastest Data Connection to Your PC Just Arrived” (英語) (プレスリリース), Intel Corp., http://newsroom.intel.com/community/intel_newsroom/blog/2011/02/24/thunderbolt-technology-the-fastest-data-connection-to-your-pc-just-arrived 2011年2月25日閲覧。 
  2. ^ “【PC Watch】 アップル、Sandy BridgeベースになったMacBook Pro ~周辺機器とディスプレイの接続に使えるThunderbolt技術採用”. 株式会社インプレス. https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110225_429451.html 2016年5月12日閲覧。 
  3. ^ Intel Confirms Falcon Ridge production in 2013, Ramp in 2014” (英語). AnandTech.com. 2013年4月16日閲覧。
  4. ^ Video Creation Bolts Ahead – Intel’s Thunderbolt™ 2 Doubles Bandwidth, Enabling 4K Video Transfer & Display” (英語). 2013年6月12日閲覧。
  5. ^ “Apple、Thunderbolt2搭載のMacBook ProとMac Pro”. 株式会社インプレス. https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20131023_620529.html 2013年10月31日閲覧。 
  6. ^ 住友電気工業株式会社 THUNDERBOLTケーブル”. 2014年1月12日閲覧。
  7. ^ Thunderbolt™ Optical Cables” (英語). 2019年12月1日閲覧。
  8. ^ 新規取り扱いメーカー 米Corning社製、最長60mモデルをラインナップした「Thunderbolt Opticalケーブル」を発表 | 株式会社アスク”. 2018年6月6日閲覧。
  9. ^ Thunderbolt™ Technology: More Speed, Pixels, and Possibilities” (英語). 2015年6月2日閲覧。
  10. ^ Thunderbolt 3 embraces USB Type-C connector, doubles bandwidth to 40Gbps” (英語). 2015年6月2日閲覧。
  11. ^ 指先に、さらなる才能を。MacBook Pro”. 2016年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月3日閲覧。
  12. ^ Intel promises Thunderbolt 4 with Tiger Lake - CES 2020 | OC3D News”. www.overclock3d.net. 2020年1月7日閲覧。
  13. ^ Video Creation Bolts Ahead – Intel’s Thunderbolt™ 2 Doubles Bandwidth, Enabling 4K Video Transfer & Display - Technology@Intel” (英語). 2019年11月30日閲覧。
  14. ^ Thunderbolt™ 3 – The USB-C That Does It All” (英語). 2019年11月30日閲覧。
  15. ^ “Thunderbolt 3が「USB4」として登場へ”. 株式会社インプレス. (2019年3月5日). https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1172948.html 2019年3月5日閲覧。 
  16. ^ a b c d Universal Serial Bus Type-C Cable and Connector Specification Release 2.0 (pdf)” (英語). p. 37 Table 3-1. 2019年11月30日閲覧。
  17. ^ Thunderbolt 3 embraces USB Type-C connector, doubles bandwidth to 40Gbps” (英語). 2019年11月30日閲覧。

関連項目[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]