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グラインドコアとは、元々はイギリスのハードコアバンド'''[[ナパーム・デス]]([[:en:Napalm Death|Napalm Death]])'''の[[1986年|1986]]から[[1988年|88年]]頃の音楽性を示す言葉であった。また、[[日本]]の[[S.O.B]]も早い段階から当ジャンルの形成に関わっている。
グラインドコアとは、元々はイギリスのハードコアバンド'''[[ナパーム・デス]]([[:en:Napalm Death|Napalm Death]])'''の[[1986年|1986]]から[[1988年|88年]]頃の音楽性を示す言葉であった。また、[[日本]]の[[S.O.B]]も早い段階から当ジャンルの形成に関わっている。


起源は更に遡ることが出来、[[シージ]]、[[:en:Repulsion(band)|Repulsion]]、[[:en:Heresy(band)|Heresy]]、[[:en:Lärm|Lärm]]、[[D.R.I.]] などのハードコアバンドがグラインドコアの成立に影響を与えたと考えられている。グラインドコア特有の歌唱法『[[グロウル]]』は、ナパーム・デスの初期のメンバーである[[リー・ドリアン]]によると、[[G.I.S.M.]]の横山SAKEVIの影響が大きいと言う。また、ナパーム・デス初期のドラマー[[:en:Mitch Harris|ミック・ハリス]]が考え出した言葉だといわれている。
起源は更に遡ることが出来、[[シージ]]、[[:en:Repulsion(band)|Repulsion]]、[[:en:Heresy(band)|Heresy]]、[[:en:Lärm|Lärm]]、[[D.R.I.]] などのハードコアバンドがグラインドコアの成立に影響を与えたと考えられている。グラインドコア特有の歌唱法『[[グロウル]]』は、ナパーム・デスの初期のメンバーである[[リー・ドリアン]]によると、[[G.I.S.M.]]の横山SAKEVIの影響が大きいと言う。また、ナパーム・デス初期のドラマー[[:en:Mick Harris|ミック・ハリス]]が考え出した言葉だといわれている。


ナパーム・デスは元々、イギリスの[[クラストコア]]界隈とも関連が深いバンドで、歌詞も [[クラス_(バンド)|Crass]] から受け継がれてきたUKハードコアの伝統に沿ったものが多い。また。実際にクラストコアの音楽家がやっているグラインドコア・バンドも多い。
ナパーム・デスは元々、イギリスの[[クラストコア]]界隈とも関連が深いバンドで、歌詞も [[クラス_(バンド)|Crass]] から受け継がれてきたUKハードコアの伝統に沿ったものが多い。また。実際にクラストコアの音楽家がやっているグラインドコア・バンドも多い。

2015年3月1日 (日) 09:52時点における版

グラインドコア
Grindcore
様式的起源 ハードコア・パンク
デスメタル
スラッシュ・メタル
インダストリアル
文化的起源 1980年代中期
イングランド
使用楽器 ボーカル
ギター
ベース
ドラム
派生ジャンル カオティック・ハードコア
サブジャンル
ゴアグラインド
ノイズグラインド
エレクトログラインド
クラスト・グラインド
ポルノ・グラインド
融合ジャンル
デスグラインド
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グラインドコア (Grindcore) はハードコア・パンクから派生したジャンルの一つ。スラッシュ・メタルの重厚さとハードコア・パンクの速さを融合させた、非常に過激かつ暴力的な音楽性が特徴である。

概要・特徴

グラインドコアの最大の特徴は、ブラストビートと呼ばれる、スネアシンバルを高速で叩くドラムビートで、ドラマーは他のパートに比べてかなり高い技術が要求される(そのため、ドラムマシンが使用される場合もある)。

ギターの音作りはヘヴィメタル—特にデスメタルに近いエッジの立った音で、チューニングを下げて重低音を出すことが多い。リフに関しては、大雑把に言って、スラッシュメタルデスメタルに近いものと、従来のハードコア的なものの二種類に分けられる。歌唱法は大きく分けて『グロウル』(いわゆるデスボイス、デス声)と呼ばれる低音でのうなり声と狂ったような高音の絶叫の二つがあり、それらを織り交ぜて使う事も多い。バンドによってはこの二つとも違う『ガテラルボイス』と呼ばれるこもった低い声で歌う場合もある。

これらの特徴から、グラインドコアはハードコア・パンクのファンよりメタルのファンに支持されやすく、ミュージシャンにも長髪が多い。また、グラインドコアは1分未満で終わる極端に短い曲が多く、中には1秒に満たないものもある。特にナパーム・デスの You Suffer は、ギネス世界記録にも「世界一短い曲」として掲載されており有名である(過去にフジテレビのトリビアの泉で紹介された事もある)。

起源と歴史

グラインドコアとは、元々はイギリスのハードコアバンドナパーム・デス(Napalm Death)1986から88年頃の音楽性を示す言葉であった。また、日本S.O.Bも早い段階から当ジャンルの形成に関わっている。

起源は更に遡ることが出来、シージRepulsionHeresyLärmD.R.I. などのハードコアバンドがグラインドコアの成立に影響を与えたと考えられている。グラインドコア特有の歌唱法『グロウル』は、ナパーム・デスの初期のメンバーであるリー・ドリアンによると、G.I.S.M.の横山SAKEVIの影響が大きいと言う。また、ナパーム・デス初期のドラマーミック・ハリスが考え出した言葉だといわれている。

ナパーム・デスは元々、イギリスのクラストコア界隈とも関連が深いバンドで、歌詞も Crass から受け継がれてきたUKハードコアの伝統に沿ったものが多い。また。実際にクラストコアの音楽家がやっているグラインドコア・バンドも多い。

一方、グラインドコアはその過程で様々な発展をとげ、今では多種多様な様式が出来上がっている。特にカーカスを元祖とする極端な残虐性を強調したゴアグラインドは業界の中でも大きな地位を占めていて、Exhumed のような有名バンドもいる。Sore Throat7 Minutes of NauseaAnal Cunt などにより発展したノイズグラインドはグラインドの中でも最も過激なジャンルで、ノイズのようなギターや、即興に頼った曲、曲にあわせて適当に叫ぶボーカルなどが特徴として挙げられる。数秒から30秒程度の極端に短い曲が続くバンド・アルバムは、ショートカット・グラインドとも呼ばれる。グラインドコアには一般的な特徴として、独特のテンションの高さがあり、ゴアグラインドやノイズグラインドはそのテンションの高さを活かした、冗談半分の曲も多い。

グラインドコアはUKハードコアの中でも特にメタル(スラッシュメタル)の影響が強く、また今でもデスメタルとの関係は深い。同時期に発展したパワーバイオレンスファストコアといった類似ジャンルとも関連付けられる。Brutal TruthDiscordance AxisPig Destroyer などメンバー全員が高いミュージシャンシップを誇る場合も多く、近年ではカオティックハードコアにも影響を与えている。

グラインドコアのサブジャンル

先述したように、グラインドコアはその音楽性・歌詞・思想・スタイルによって、いくつかのジャンル分けがなされている。代表的なものを列挙すると、

各ジャンルにそれなりの定義はあるが、明確な境界は設定されていなく、ジャンル名も人によってまちまちなものが多い。

バンド一覧

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