「恒温動物」の版間の差分

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'''[[ベルクマンの法則]]と体格'''</br>
同じ体型であれば、体表面積は体長の2乗に体重は体長の3乗に比例し、体が大きいほど体重あたりの体表面積は小さくなる。つまり体格が大きい方が冷却には不利、保温には有利となる。このため、恒温動物では近縁あるいは同種の間では寒い地域では体が大きく、暑い地域では体が小さいくなる傾向がある。これが[[ベルクマンの法則]]である。例えば[[トラ]]では[[シベリア]]の[[亜種]]が最も体格が大きく、[[ジャワ]]の亜種で最も小さい。[[イエスズメ]]では、[[北米]]に[[ヨーロッパ]]から移入されてから150年程度で[[フロリダ]]の集団と[[カナダ]]の集団では亜種レベルの体格差が生じたことが知られている。同一個体中でも、ウミガメやマグロ類では[[熱帯]]や[[亜熱帯]]の浅海域で成長し、大型になるに従って[[高緯度]]地域や[[深海]]域に活動範囲を広げる。例えば[[オサガメ]]の成体は[[亜寒帯]]域まで生息するが、産卵は主に[[熱帯]]域、幼体は[[亜熱帯]]域までしか認められていない。[[クジラ]]類では食料が少ないにもかかわらず温帯域や亜熱帯域まで移動して産仔を行う[[種 (分類学)|種]]が多い。亜寒帯以北で生活環を完了するネズミザメでは一腹産子数は4匹以下と少なく、体長80cm程度以上の大きな子供を産む。一方、[[比熱]]・[[熱伝導率]]が大きく放熱に有利な水中環境では大型化できる。[[クジラ]]類は[[海]]水に熱を逃がす事ができる為例外的に巨大化しているが海水に浸かっていないと体温が上がりすぎて死に至るといわれる。また、大型の[[マグロ]]類を釣り上げたときは速やかに冷却しないと急速に体温が上昇するため肉が傷み(ヤケ)商品とならないことが知られている。</br>
最小のほ乳類と鳥類である[[トウキョウトガリネズミ|チビトガリネズミ]]、[[キティブタバナコウモリ]]や[[マメハチドリ]]、前述の[[スズメガ]]や[[ヤンマ]]類の体重も1.5g程度以上であり、1個体のみで体温を安定的に維持するのはこの辺が限界であろうとされている。彼らは大量の餌を採るが、その多くは体温維持にのみ使われているわけである。[[ハチドリ]]や[[コウモリ]]はあまりの小型化したため恒常的な体温維持が難しくなったため、前記のような変温的な体温制御をおそらく再獲得したのであろう。が、その制御は不完全なため<ref>例えばマルハナバチは蜜量が多い花では低気温下でも安定した高体温で高速に採蜜するが、蜜量が少ない花では高気温時に低体温(変温)で採蜜する。また、スズメガやヤンマは激しい活動を行わない幼虫時は典型的な変温動物である。ハチドリではこのような細かい体温制御方法の変更は報告されていない</ref>か、よく似た[[ニッチ]](生態的地位)を占める[[スズメガ]]や[[ヤンマ]]に比べ分布域、種数ともに大幅に少ない。[[トガリネズミ]]は相当するニッチを占める動物が居ないためか全世界的に分布する。しかし、地上徘徊性[[食虫動物]]としては、同程度の大きさの[[オサムシ]]や[[ムカデ]]、[[カエル]]や[[トカゲ]]より繁栄しているとは言い難い。このように小型動物の[[ニッチ]]の多くは変温的体温調節のできる[[昆虫]]をめとした[[節足動物]]、[[爬虫類]]、[[両生類]]、[[魚類]]などで占められている。</br>
 
'''慣性恒温性と運動による恒温性'''</br>
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