池谷裕二

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池谷 裕二
人物情報
生誕 (1970-08-16) 1970年8月16日(46歳)
日本の旗 日本静岡県藤枝市
国籍 日本の旗 日本
出身校 東京大学
学問
研究分野 神経科学・薬理学
研究機関 東京大学
学位 博士(薬学)
学会 日本薬理学会・理事
主な受賞歴 日本学術振興会賞(2013)
公式サイト
http://gaya.jp/ikegaya.htm
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池谷 裕二[1](いけがや ゆうじ[2]1970年8月16日 - )は、日本の脳研究者[3]薬剤師東京大学・大学院薬学系研究科教授神経科学および薬理学を専門とし、海馬大脳皮質可塑性を研究する。脳科学の知見を紹介する一般向けの著作も書いている。静岡県藤枝市出身[4]

略歴[編集]

1989年静岡県立藤枝東高等学校を卒業[5]。同年東京大学理科一類に入学後、脳に対する薬の作用に惹かれ、同大学薬学部へ傍系進学。1993年薬剤師免許取得[6]。同大学大学院薬学系研究科に進学後、1995年日本学術振興会特別研究員[7]を経て、1998年博士号(薬学)を取得。論文名は「てんかん様過剰神経活動による海馬神経回路の異常形成」[8]。大学院修了までに筆頭著者として13報の学術論文を発表した[9]。1998年から東京大学大学院薬学系研究科助手、2002年から2005年までコロンビア大学生物科学講座客員研究員、2006年から東京大学大学院薬学系研究科講師、2007年東京大学大学院薬学系研究科准教授[10]を経て、東京大学大学院薬学系研究科教授(2014年 -)。脳情報通信融合研究センター (CiNET)では主任研究員を、また日本薬理学会では理事を務めている。

人物[編集]

研究活動[編集]

光学的画像電気生理学などの計測技術を用いた堅実な実験スタイルを持つ。池谷の学術論文は30代にして100を数え、米科学誌『Science』などの専門誌に掲載されている[11]。神経回路の動作原理に関する独創的な研究は、日本学士院学術奨励賞日本学術振興会賞文部科学大臣表彰若手科学者賞などの学術賞を受けている。

執筆・講演活動[編集]

脳科学の最新知見を平易に紹介する一般向けの書籍は、充実した巻末文献リストが特徴。寡作なタイプだが、販売部数が10万部を超えるベストセラーが9冊ある。累積部数は200万部を超え、ほとんどの著書が中国語韓国語台湾語に翻訳出版されている。

継続的に執筆活動を行う現役の科学者は珍しく、池谷の活動スタイルは「ネオ理系」と評された[12]。サイエンスライターの森健は「特筆すべきは、池谷氏の著作については同じ研究者の間でも非常に評価が高いということだ。たとえば今回の取材でも、理化学研究所のある研究者が『普段の研究活動がありながら、よくあれだけの(質の高い)本が出せていると感心する』と手放しで讃えていた」と述べている[13]。一方、池谷はアウトリーチ活動やメディア露出については慎重で、テレビやラジオへの出演は限定的である。株式会社エスエンタープライズに講師登録している[14]

エピソード[編集]

  • 九九や漢字は苦手で、小学校の成績は並以下だった[15]
  • 中学以降の成績は突出しており、東京大学薬学部へ首席で進学しただけでなく、東京大学大学院の入学試験にも首席で合格している[16]
  • 人の顔をうまく認識できない先天性相貌失認症であることをカミングアウトしている。顔と名前を一致させる苦労を「道端の石コロに名前が付いていて、微妙な形を区別しながら覚えていくといえばイメージが湧きますか?」と述べている[17]

受賞歴[編集]

  • 2004年 日本薬学会薬学研究ビジョン部会賞
  • 2006年 コニカミノルタ画像科学奨励賞
  • 2006年 日本薬理学会学術奨励賞
  • 2006年 日本神経科学学会奨励賞
  • 2008年 日本薬学会奨励賞
  • 2008年 文部科学大臣表彰若手科学者賞
  • 2009年 ニューロクリアティブ研究会創造性研究褒賞
  • 2013年 日本学術振興会賞
  • 2013年 日本学士院学術奨励賞
  • 2015年 塚原仲晃記念賞

著書[編集]

共著[編集]

翻訳[編集]

教科書[編集]

  • 国語(中学1年) 「笑顔という魔法」(教育出版 2012-現在)
  • 国語(中学3年) 「海馬」(三省堂 2012-2015)

連載[編集]

  • VISA(VISA)「ビジネス脳のすすめ」2004-2008
  • Field(エムエフディ)2005-2007
  • 日本経済新聞(日本経済新聞)夕刊一面「あすへの話題」2007
  • エコノミスト(毎日新聞)巻頭エッセイ「闘論席」2008-現在
  • 日経ビジネスAssocie(日経BP)Web連載「潜在“脳力”を活かす仕事術」2008年-2009年
  • 週刊現代(講談社)「リレー読書日記」2009-2010
  • 読売新聞(読売新聞)読書委員 2011-2012
  • 週刊朝日(朝日新聞出版)「パテカトルの万脳薬」 2012-現在
  • 読売新聞(読売新聞)文化面「ビタミンBOOK」 2013-2014
  • クーヨン(クレヨンハウス)「脳研究者パパの悩める子育て」 2013-現在
  • 家の光(家の光協会)「脳ピカドリル」 2014-2015
  • 婦人画報(ハースト婦人画報社)「宇宙の一皿」 2016-2017
  • RETHINK(日本たばこ産業)「Rethink LABO ~“新視点”発見ラボ」 2016-現在

テレビ出演[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ 『新訂 現代日本人名録 2002 1.あーかと』 日外アソシエーツ、432頁。
  2. ^ 『新訂 現代日本人名録 2002 1.あーかと』 日外アソシエーツ、432頁。
  3. ^ 池谷裕二、木村俊介 『ゆらぐ脳』 文藝春秋、13頁。
  4. ^ 前掲書『新訂 現代日本人名録 2002 1.あーかと』
  5. ^ 池谷裕二 『単純な脳、複雑な「私」』 講談社〈講談社ブルーバックス〉、16頁。
  6. ^ 薬剤師資格確認検索システム - 厚生労働省
  7. ^ 『新訂 現代日本人名録 2002 1.あーかと』 日外アソシエーツ、432頁。
  8. ^ 博士論文書誌データベース
  9. ^ 池谷裕二、木村俊介 『ゆらぐ脳』 文藝春秋、162頁。
  10. ^ 「人事異動(教員)」『学内広報』NO.1363、東京大学広報委員会、2007年9月14日、42頁。
  11. ^ 「池谷裕二の研究業績」 (池谷裕二のホームページより) http://gaya.jp/publication/paper_in.htm
  12. ^ 日本経済新聞「NIKKEIプラス1」. (2005年5月14日) 
  13. ^ 森健 『脳にいい本だけを読みなさい!』 光文社、80頁。ISBN 978-4334976026
  14. ^ エスエンタープライズ 講師No.5222
  15. ^ 池谷裕二、糸井重里 『海馬』 新潮社〈新潮文庫〉、236頁。
  16. ^ 池谷裕二 『受験脳の作り方』 新潮社〈新潮文庫〉、239頁。
  17. ^ 池谷裕二 『脳はこんなに悩ましい』 新潮社、250頁。

外部リンク[編集]