安西徹雄

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安西 徹雄(あんざい てつお、1933年4月20日 - 2008年5月29日)は、日本の英文学者演出家上智大学名誉教授。イギリス文学、特にウィリアム・シェイクスピアの研究を専門とする。大学での研究教育の他、自身の著書多数あり、演劇集団「円」で演出家・翻訳家として活動した。

生涯[編集]

愛媛県松山市生まれ。愛媛県立松山東高等学校時代の友人に伊丹十三がいる。1958年愛媛大学文理学部卒業。65年上智大学大学院文学研究科博士課程中退、上智大講師。70年助教授、78年教授、2003年定年退任、名誉教授。

1975年、芥川比呂志らと演劇集団 円の創立に参加、訳・演出によるシェイクスピア作品を多数上演し、近年ようやく安西訳によるシェイクスピア作品の刊行が始まった。他に友人・知人でもあるエドワード・サイデンステッカーピーター・ミルワードなどの翻訳も多く行った。脳出血のため、2008年5月29日に亡くなった。

2013年に急逝した長男安西信一美学者東京大学准教授(1960年-2013年)[1]

人物[編集]

愛媛県の菓子業者一六本舗の「一六タルト」のCMで伊丹十三と共演していた[2]

著書[編集]

  • マキアヴェリの世界 欲望の人間学』産業能率短期大学出版部 1973
  • 『ナチス情報戦略 操作される欲望 ゲッベルスの哲学』産業能率短期大学出版部 1975
  • 『新シェイクスピア物語』主婦の友社 1977
  • 『シェイクスピア 書斎と劇場のあいだ』大修館書店 1978
  • 『翻訳英文法 訳し方のルール』日本翻訳家養成センター 1982/改題「英文翻訳術」ちくま学芸文庫 1995
  • 『英語の発想 翻訳の現場から』講談社現代新書 1983/ちくま学芸文庫 2000
  • 『シェイクスピア劇四〇〇年 伝統と革新の姿』日本放送出版協会 NHKブックス 1985
  • 『この世界という巨きな舞台 シェイクスピアのメタシアター』筑摩書房〈ちくまライブラリー〉 1988
  • 『劇場人シェイクスピア ドキュメンタリー・ライフの試み』新潮選書 1994/改題「仕事場のシェイクスピア」ちくま学芸文庫 1997
  • 『翻訳英文法徹底マスター』バベル・プレス 1994
  • 『英文読解術』ちくま新書 1995/ちくま学芸文庫 2007
  • 『翻訳英文法トレーニング・マニュアル 翻訳英文法徹底マスター完全準拠』バベル・プレス 1996
  • 『シェイクスピアの名せりふ100 英和対訳』丸善ライブラリー 2001
  • 『彼方からの声 演劇・祭祀・宇宙』筑摩書房 2004

編著[編集]

翻訳[編集]

  • ジョン・マッキーン『アレゴリー』研究社出版 1971
  • エドワード・サイデンステッカー『異形の小説』南窓社 1972
  • ピーター・ミルワード『シェイクスピア研究入門』中央出版社 1972
  • ピーター・ミルワード『新・英文学史入門』三省堂新書 1973
  • G・K・チェスタトン正統とは何か福田恆存共訳 春秋社「著作集」 1973、新版1995・2009・2019
  • ウィリアム・カリー『疎外の構図 安部公房ベケットカフカの小説』新潮社 1975
  • チェスタトン『棒大なる針小』別宮貞徳共訳 春秋社「著作集」 1975、新版1999。文学論・随筆集
  • 『ミルワード氏の昆虫記』新潮社 1976
  • ジョン・ヴァーノン・ロード『ジャイアント・ジャム・サンド』アリス館牧新社 1976
  • ジョン・ヴァーノン・ロード『にげだしたローラー・スケート』アリス館牧新社 1976
  • ディビッド・マッキー (まほうつかいメルリックのはなし アリス館牧新社
『まほうをわすれたまほうつかい』1976
2 『まほうつかいのまほうくらべ』1978
4『ききゅうにのったまほうつかい』1979
5『まほうつかいとドラゴン』1981
6『まほうつかいのにせものさわぎ』1984
7『まほうつかいとふしぎなおおかん』1989
  • ディビッド・マッキー『ぞうのエルマー』アリス館牧新社 1976
『またまたぞうのエルマー』 アリス館牧新社 1977
  • 『ミルワード氏の動物記』新潮社 1977
  • ピーター・ミルワード『イギリスのこころ』三省堂選書 1979
  • ピーター・ミルワード『イギリスの学校生活』新潮社 1979
  • ジェイン・ヨーレン『ディランよディラン』アリス館牧新社 1980
  • ピーター・ミルワード『ヨーロッパのこころ 西洋文明の源をたずねて』三省堂 1981
  • マッキー『ピエロになったベン』アリス館 1982
『ジャングルにいったベン』アリス館 1983

脚注[編集]

  1. ^ 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部(教養学部報)
  2. ^ ほぼ日刊イトイ新聞・天才学級のさざなやつ? 第7回ぜんぶ「オレ」がきめる。

参考文献[編集]

  • 安西徹雄教授略歴・主要業績 英文学と英語学 2003