夢想花
「夢想花」 | ||||
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円広志 の シングル | ||||
初出アルバム『INNOCENT』 | ||||
B面 | 朝から晩まで | |||
リリース | ||||
規格 | 7インチ | |||
録音 |
1978年![]() | |||
ジャンル | ニューミュージック | |||
レーベル |
キャニオン・レコード AARD-VARK | |||
ゴールドディスク | ||||
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チャート最高順位 | ||||
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円広志 シングル 年表 | ||||
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「夢想花」(むそうばな)は、日本の歌手・円広志の1枚目のシングル。1978年11月21日にキャニオン・レコードより発売された。
解説[編集]
当時の円は自身のロックバンドを解散させた直後で、家計を妻が支え、本人はアルバイト生活を送っており、廃業を考えていた。「好きな音楽もできなくなるのかなと考えたら、無性にさみしくなってね。ギターをたたきつけるようにして作った」と語っている[1]。「詞や曲は15分ほどでできたが、タイトルを付けるまでに10日ほどかかった」という[2]。
最初、この曲のデモテープはある東京の出版会社に届き、CBSソニーから発売されることが決まっていたが、アルバイト先で偶然会ったヤマハの関係者[1]から「この曲でポピュラーコンテスト(ポプコン)に出てみないか」と誘われ、当時のポプコンはグランプリを獲れば確実に売れていたという意識もあって、円いわく「一か八かの賭け」で出場[2]、ポプコン本選ののちに1978年11月に行われた第9回世界歌謡祭でグランプリを獲得[3]。これがきっかけでヤマハ系列のアードバークからの発売が決まった。
徐々に話題を広げ、翌年の1979年2月にはザ・ベストテンで10位にランクインし、初登場を果たした。ロングヒットを記録し約80万枚を売り上げた。本作以降の円はヒットに恵まれず一発屋となってしまったが、森昌子の「越冬つばめ」の作曲(本名の「篠原義彦」名義)を担当し、裏方として再度の大ヒットを果たしている。
サビの「とんで」をポリリズム的に9回連呼する特徴的な歌詞のフレーズは、息切れしたのがちょうど9回目だったのでそこで切ったという本人の言がある[2]。このインパクトは、阿久悠をして「やられた。その手があったか」と言わしめたほどだった[2]。これは円の代名詞とも言える言葉となり、円の所属事務所名「オフィスとんで」の由来となっている。
2015年3月22日から大阪環状線福島駅の発車メロディとして採用されている。環状線が周回運転することと、歌詞の「まわってまわって…」に因んでいる[4]。
収録曲[編集]
タイアップ[編集]
- 2018年公開の映画『いぬやしき』のCM曲。
カバー[編集]
- チェリッシュ - アルバム『夢想花』(1979年)に収録
- 米米CLUB - VHS『米米CLUB大全集Vol.8 SHARISHARISM 7 2much-2ist』(1989年)に収録
- Emu - 1993年7月7日に『MUSO-BANA〜夢想花〜』としてシングルリリース
- 荻野目洋子 - アルバム『Songs & Voice』(2009年)に収録
- 北村早樹子 - アルバム『明るみ』(2011年)に収録
- Los Machucambos - Donde Volabas
脚注[編集]
- ^ a b 【関西レジェンド伝】円広志(2)「夢想花」歌って紙飛行機乱れ飛んだ世界歌謡祭 (1/3ページ) SANSPO.COM、2017年8月22日
- ^ a b c d 昭和40年男(クレタパブリッシング)2015年12月号 p.54 - 57「円広志インタビュー」
- ^ “第9回世界歌謡祭 イベントヒストリー”. 一般財団法人ヤマハ音楽振興会 2012年8月13日閲覧。
- ^ 『大阪環状線改造プロジェクト』進行中 大阪環状線発車メロディ全駅曲目決定! - 西日本旅客鉄道ニュースリリース 2015年3月16日