友添秀則

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友添 秀則(ともぞえ ひでのり、1956年8月14日 - )は日本の教育学者。専門領域は、スポーツ教育学、スポーツ倫理学、体育科教育学。早稲田大学スポーツ科学学術院教授博士人間科学)。大阪府大阪市出身[1]

人物[編集]

現代スポーツが抱える諸問題の解決に取り組み、日本のスポーツ界の発展に影響を及ぼす人物の一人である。多くの学外委員を務めており、過去には、「スポーツ界における暴力行為根絶宣言」(日本体育協会・日本オリンピック委員会他,2013)や「運動部活動での指導のガイドライン」(文部科学省,2013)の取りまとめを行った。

また、2012年9月から2016年9月まで、早稲田大学スポーツ科学学術院長(スポーツ科学部長)を務めた。

経歴[編集]

  • 1980年 - 筑波大学体育専門学群 卒業
  • 1982年 - 筑波大学大学院修士課程 修了
  • 1985年 - 香川大学教育学部 講師
  • 1987年 - 香川大学教育学部 助教授
  • 1989年 - 1990年 ニューヨーク州立大学 客員教授
  • 1996年 - 香川大学教育学部 教授
  • 2000年 - 早稲田大学人間科学部 教授
  • 2003年 - 早稲田大学スポーツ科学学術院 教授

所属学会[編集]

  • 日本体育学会(副会長)
  • 日本スポーツ教育学会(副会長)
  • 日本体育科教育学会(理事)
  • 日本体育・スポーツ哲学会
  • International Association for the Philosophy of Sport

研究[編集]

論文[編集]

  • 日本的スポーツ社会の構造的特質に関する試論.体育・スポーツ哲学研究,4・5:105-115.1983年
  • スポーツ倫理学の研究方法論に関する研究.スポーツ哲学研究,13(1):39-54.1991年
  • Implication of the Learning Theory of Edo Era Martial Arts to a New Paradigm of Sports.スポーツ教育学研究,13(1):45-54.1993年
  • 体育の学習集団に関する実践研究:集団形成過程重視の試み.スポーツ教育学研究,15(1):35-47.1995年
  • スポーツと倫理:現代スポーツのアポリアと関連して.日本スポーツ法学会年報,9:42-59.2002年
  • アメリカにみる学校体育カリキュラム改革の動向.スポーツ教育学研究,22(1):29-38.2002年
  • スポーツ文化の創造能力を育てる体育授業.体育授業研究,6:45-53.2003年
  • 体育における人格形成プログラムの有効性に関する研究.体育科教育学研究,22(2):11-22.2006年
  • 体育における人間形成論の課題.体育科教育学研究,23(1):1-10.2007年
  • JTPE掲載論文にみる体育における道徳学習と責任学習の研究動向.スポーツ教育学研究29(2):1-16.2010年
  • 1960年代における「根性」の変容に関する一考察:東京オリンピックが果たした役割に着目して.体育学研究,57(1):129-142.2012年
  • 戦前期日本の女子体育振興に関する史的研究:大正期を中心として.体育学研究,57(1):177-189.2012年
  • A study on ethics of collective responsibility in Japan's high school baseball : An examination from the viewpoint of communitarianism. International Journal of Sport and Health Science 11:62-67.2013年
  • 野球における報復死球の是非について.体育・スポーツ哲学研究 35(1):1-13.2013年
  • 野球における報復死球の是非について :責任概念からの検討をとおして.体育学研究, 58(2):473-482.2013年
  • Sport in China's Universities and Colleges from the Late Qing Dynasty to the Republic of China (1890s-1937): Origins,Expression and Problems. スポーツ教育学研究 32(2):15-30.2013年
  • 中村敏雄の学校体育論における 理論的出発点に関する一考察.体育学研究 58(1):123-133.2013年
  • 学校カリキュラムにおける体育領域の位置と役割:これからの体育を考えるために.体育科教育学研究,30(2):65-72.2014年
  • 大正から昭和戦前期における青年団の体育・スポーツ活動:機関誌『フチュウスポーツ』からの検討.体育学研究,59(2):705-720.2014年
  • スポーツにおける人間形成の可能性.保健の科学57(1):27-32.2015年
  • スポーツ庁の設置と学校体育への期待.体育科教育,63(13):20-27.2015年
  • 大正期における青年団の体育奨励方策に関する研究:東京府の行政過程に着目して.体育学研究,60(2):449-465.2015年
  • 大学の運動部活動における先輩後輩関係尺度の開発 :学年,性別,部の諸特性の違いにみる特徴の検討.スポーツ教育学研究,35(2):1-16.2015年
  • 疾走動作の観察的動作評価法に関する研究:小学5・6年生を分析対象とした評価基準の検討.体育科教育学研究,32(1):1-20.2015年
  • 大正前期における報徳会の青年団体育奨励構想に関する研究:機関誌『斯民』を用いた検討.体育学研究,61(2):701-716.2016年
  • 田中義一の青年団体育奨励構想(1908-1916)に関する研究.スポーツ教育学研究,36(2):15-30.2016年
  • 小学校の体育授業における協同学習モデルの成果に関する研究:ジグソーJPEを適用した児童同士の関わり合いを促す授業実践を通した検討.体育科教育学研究,33(1):1-18.2017年
  • 小学校中学年における疾走動作の観察的動作評価法の作成.体育科教育学研究,33(2):49-64.2017年

主な著書[編集]

  • 『スポーツ倫理を問う』(大修館書店)2000年
  • 『体育教育を学ぶ人のために』(世界思想社)2001年
  • 『体育科教育学入門』(大修館書店)2002年
  • 『体育授業を観察評価する』(明和出版)2003年
  • 『教養としての体育原理』(大修館書店)2005年
  • 『世界のスポーツ(全6巻)』(学研)2005年
  • 『スポーツのいまを考える』(創文企画)2008年
  • 『新中学校教育課程講座 保健体育』(ぎょうせい)2008年
  • 『中学校新学習指導要領の展開 保健体育科編』(明治図書)2008年
  • 『いま学校体育を考える』(創文企画)2008年
  • 『体育の人間形成論』(大修館書店)2009年
  • 『新版 体育科教育学入門』(大修館書店)2010年
  • 『楽しい体育理論の授業をつくろう』(大修館書店)2011年
  • 『体育科教育学の現在』(創文企画)2011年
  • 『スポーツ立国論のゆくえ』(創文企画)2012年
  • 『学校運動部の現在とこれから』(創文企画)2013年
  • 『障害者スポーツをどのように考えるか』(創文企画)2013年
  • 『東京オリンピックがやってくる』(創文企画)2014年
  • 『現代スポーツは嘉納治五郎から何を学ぶのか:オリンピック・体育・柔道の新たなビジョン』(ミネルヴァ書房)2014年
  • 『スポーツを通した国際貢献のいま』(創文企画)2014年
  • 『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)2015年
  • 『新版 体育科教育学の現在』(創文企画)2015年
  • 『スポーツインテグリティーを考える:スポーツの正義をどう保つか』(創文企画)2015年
  • 『よい体育授業を求めて:全国からの発信と交流』(大修館書店)2015年
  • 『女性スポーツの現在』(創文企画)2015年
  • 『スポーツ科学を問う』(創文企画)2016年
  • 『教養としての体育原理 新版』(大修館書店)2016年
  • 『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)2016年
  • 『近代オリンピックにおける文化と芸術』(創文企画)2016年
  • 『よくわかるスポーツ倫理学』(ミネルヴァ書房)2017年
  • 『大学スポーツの産業化』(創文企画)2017年

翻訳[編集]

  • 『スポーツモラル』(不昧堂書店)1989年
  • 『スポーツ倫理学入門』(不昧堂書店)1994年
  • 『世界学校体育サミット』(杏林書院)2002年
  • 『新しい体育授業の創造:スポーツ教育の実践モデル』(大修館書店)2003年

学外委員等[編集]

発言[編集]

2014年9月、仁川アジア大会バドミントン男子団体準々決勝の日本対韓国戦において、途中から韓国側が空調を操作して日本に不利な向かい風を吹かせていたのではないかとの疑惑が持ち上がった。第1試合のシングルスに出場した当事者の田児賢一が試合後に、「今までにない経験だった」「途中で風が変わるなんて、他の国じゃありえない。事前に打ち合わせしてたんじゃないの」と怒りをあらわにした[2]のに対して、スポーツ倫理学の専門家としてNHKの取材に応じた友添は、「スポーツの世界にはアウェーとホームが必ずあって今回はアウェーで想定される範囲内のこと」「(韓国側を)責めるのではなくむしろ成熟した態度、大人の態度で対応した方が日本のスポーツ界の成熟度を示す上で非常に重要」などとコメントした。様々な批判が集まったが、この考え方はスポーツの本質を考えるうえで資するものになった。[3]

脚注[編集]

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  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.331
  2. ^ 田児 怒りあらわ「事前に打ち合わせしてたんじゃないの」 スポニチ Sponichi Annex 2014年9月22日
  3. ^ バドミントン会場 「風」巡り混乱 NHKニュース] 2014年9月22日

外部リンク[編集]