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初山 (川崎市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
初山
町丁
本遠寺
地図北緯35度35分48秒 東経139度33分48秒 / 北緯35.59655度 東経139.563364度 / 35.59655; 139.563364
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川
市町村 川崎市
行政区 宮前区
地区 向丘出張所
人口情報2024年(令和6年)6月30日現在[1]
 人口 4,964 人
 世帯数 2,242 世帯
面積[2]
  0.986640923 km²
人口密度 5031.21 人/km²
設置日 1986年昭和61年)11月23日
郵便番号 216-0026[3]
市外局番 044(川崎MA[4]
ナンバープレート 川崎
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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初山(はつやま)は、神奈川県川崎市宮前区町名。現行行政地名は初山1丁目及び初山2丁目。住居表示実施済区域[5]。面積は0.987km²[2]

地理

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宮前区の北部に位置し、平瀬川が流れている。北部には生田緑地の一部として川崎市が運営する[6]「川崎国際生田緑地ゴルフ場」が所在し、南部には住宅地が広がっているが、一部では地図混乱地域が発生した[7]

初山の北部では多摩区枡形東生田と、東部では白幡台南平台と接している。南部では犬蔵と、南部から西部にかけては菅生と接している(特記のない町名は宮前区所属)。

面積

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面積は以下の通りである[2]

丁目 面積(km²)
初山1丁目 0.726
初山2丁目 0.260
0.987

地価

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住宅地の地価は、2024年令和6年)1月1日公示地価によれば、初山2-18-14-3の地点で18万円/m²となっている[8]

歴史

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当地には1275年(建治元年)開基と伝わる初香山本遠寺があり、幼稚園や川崎市初の私立図書館も設置されている[9]。また、「初山の獅子舞」が伝わり、当地に所在した八幡社に奉納されていたが、明治末期に菅生神社に合祀されて以降、そちらに奉納されるようになった[9]。これは現代も続いており、2001年(平成13年)には神奈川県の無形民俗文化財に指定されている[10]

地名の由来

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年の始めに山仕事を始める際の神事である「初山入り」に由来するものとも考えられているが、正確なところは不明である[9][11]

沿革

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  • 1275年(建治元年) - 本遠寺の開基と伝わる。
  • 江戸時代 - 下菅生村の一部に属する。
  • 1874年明治7年) - 大区小区制により、当地は第5大区第6小区に属する。
  • 1889年(明治22年) - 町村制施行にあわせ、菅生村など4村が合併して向丘村が成立。当地は向丘村大字菅生の一部となる。
  • 1910年(明治43年) - 当地に所在した八幡社が菅生神社に合祀される[12]
  • 1938年昭和13年) - 向丘村が川崎市に編入。川崎市菅生の一部となる。
  • 1951年(昭和26年) - 軍用地が解放され、大字向ケ丘となる。
  • 1972年(昭和47年) - 川崎市が政令指定都市へ移行。高津区菅生・向ケ丘の各一部となる。
  • 1982年(昭和57年) - 高津区から宮前区が分区。当地は宮前区菅生・向ケ丘の各一部となる。
  • 1986年(昭和61年) - 住居表示の実施により、菅生・向ケ丘の各一部をもって宮前区初山一丁目・二丁目が成立。
  • 1996年(平成8年) - 向ヶ丘地区の更正登記完了。同地区の地図混乱状態が解消する[13]

町域の新旧対照

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初山が住居表示を施行する前のは、以下のようになっていた[14]

現町丁 住居表示施行前の字
初山1丁目 菅生字滝沢、菅生字初山、菅生字中村、菅生字長沢の各一部
初山2丁目 菅生字滝沢、菅生字初山、菅生字中村、向ケ丘字菅生、向ケ丘字南平、向ケ丘字南菅生の各一部

世帯数と人口

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2024年(令和6年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
初山1丁目 949世帯 2,151人
初山2丁目 1,293世帯 2,813人
2,242世帯 4,964人

人口の推移

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人口推移のグラフ

初山の人口は、以下の表のように推移している。

基準日 初山1丁目 初山2丁目 合計 人口基準 出典
1987年(昭和62年) 4月1日 1589 3288 4877 推計人口 [15]
1988年(昭和63年) 10月1日 1614 3205 4819 推計人口 [16]
1989年(平成元年) 10月1日 1641 3199 4840 推計人口 [16]
1990年(平成2年) 10月1日 1677 3072 4749 国勢調査 [16]
1991年(平成3年) 10月1日 1674 3027 4701 推計人口 [16]
1992年(平成4年) 10月1日 1701 2923 4624 推計人口 [16]
1993年(平成5年) 10月1日 1768 2888 4656 推計人口 [17]
1994年(平成6年) 10月1日 1736 2888 4624 推計人口 [17]
1995年(平成7年) 10月1日 1752 2893 4645 国勢調査 [17]
1996年(平成8年) 10月1日 1834 3027 4861 登録人口 [17]
1997年(平成9年) 10月1日 1855 3218 5073 登録人口 [17]
1998年(平成10年) 10月1日 1912 3279 5191 登録人口 [18]
1999年(平成11年) 10月1日 1954 3262 5216 登録人口 [19]
2000年(平成12年) 10月1日 2000 3255 5255 登録人口 [20]
2001年(平成13年) 10月1日 1994 3208 5202 登録人口 [21]
2002年(平成14年) 10月1日 2070 3145 5215 登録人口 [22]
2003年(平成15年) 10月1日 2205 3170 5375 登録人口 [23]
2004年(平成16年) 10月1日 2214 3232 5446 登録人口 [24]
2005年(平成17年) 9月30日 2173 3184 5357 登録人口 [25]
2006年(平成18年) 9月30日 2192 3115 5307 登録人口 [26]
2007年(平成19年) 9月30日 2225 3123 5348 登録人口 [27]
2008年(平成20年) 9月30日 2239 3062 5301 登録人口 [28]
2009年(平成21年) 9月30日 2221 3103 5324 登録人口 [29]
2010年(平成22年) 9月30日 2240 3001 5241 登録人口 [30]

人口の変遷

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国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[31]
4,645
2000年(平成12年)[32]
5,112
2005年(平成17年)[33]
5,233
2010年(平成22年)[34]
5,095
2015年(平成27年)[35]
4,970
2020年(令和2年)[36]
4,872

世帯数の変遷

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国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[31]
1,645
2000年(平成12年)[32]
1,894
2005年(平成17年)[33]
1,990
2010年(平成22年)[34]
1,977
2015年(平成27年)[35]
1,989
2020年(令和2年)[36]
2,020

学区

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市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[37][38]

丁目 番・番地等 小学校 中学校
初山1丁目 全域 川崎市立菅生小学校 川崎市立菅生中学校
初山2丁目 1~9番9号
9番23号~10番20号
10番50号
23番1~44号
24~26番
28番
9番10~22号
10番21~49号
10番51号~16番
23番60~63号
川崎市立白幡台小学校 川崎市立犬蔵中学校
17~22番
23番45~47号
27番、29番
川崎市立犬蔵小学校

事業所

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2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[39]

丁目 事業所数 従業員数
初山1丁目 56事業所 427人
初山2丁目 54事業所 499人
110事業所 926人

事業者数の変遷

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経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[40]
97
2021年(令和3年)[39]
110

従業員数の変遷

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経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[40]
751
2021年(令和3年)[39]
926

交通

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鉄道

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当地の地下を武蔵野南線が通過しているが、同線は貨物線であり、また当地に駅など同線を利用可能な設備は設置されていない。

バス

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宮前平駅溝口駅などと当地を結ぶ路線バスが、川崎市交通局鷲ヶ峰営業所)によって運行されている。

施設

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その他

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日本郵便

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警察

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町内の警察の管轄区域は以下の通りである[42]

丁目 番・番地等 警察署 交番・駐在所
初山1丁目 全域 宮前警察署 蔵敷交番
初山2丁目 全域

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b 令和6年町丁別世帯数・人口 6月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年7月25日). 2024年8月16日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ a b c 町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)
  3. ^ a b 初山の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 区別町名一覧表(宮前区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月10日閲覧。
  6. ^ 施設案内-生田緑地 川崎市、2011年8月15日閲覧。
  7. ^ 自治会(1996)、P14
  8. ^ 不動産ライブラリ 国土交通省地価公示(標準地) 川崎宮前-31”. 国土交通省. 2024年4月6日閲覧。
  9. ^ a b c 前川(1997)、P140~142
  10. ^ 獅子舞(初山の獅子舞) 川崎市、2011年8月15日閲覧。
  11. ^ 川崎市(2004)、P43
  12. ^ 川崎市(2004)、P48-49
  13. ^ 自治会(1996)、P82
  14. ^ 昭和61年川崎市告示第126号(同年5月10日発行「川崎市公報」号外第7号、10~11ページ所収。 原文)。
  15. ^ 川崎市発行「川崎市統計書」昭和62年版、P28・29
  16. ^ a b c d e 川崎市発行「川崎市統計書」平成4年版、P32~34
  17. ^ a b c d e 川崎市発行「川崎市統計書」平成9年版、P32~33
  18. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成10年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  19. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成11年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  20. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成12年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  21. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成13年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  22. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成14年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  23. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成15年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  24. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成16年10月1日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  25. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成17年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  26. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成18年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  27. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成19年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  28. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成20年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  29. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成21年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  30. ^ 川崎市町丁別世帯数・人口(平成22年9月末日現在) 川崎市、2011年10月3日閲覧。
  31. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  32. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  33. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  34. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  35. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  36. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  37. ^ 宮前区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2022年4月1日). 2022年4月24日閲覧。
  38. ^ 宮前区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2020年12月28日). 2022年4月24日閲覧。
  39. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  40. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  41. ^ 郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年2月10日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)
  42. ^ 交番案内/宮前警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2024年3月13日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 「川崎地名辞典(下)」 日本地名研究所編、川崎市発行、2004年。
  • 「たちばな地名探訪」 前川清治、労働教育センター、1997年。ISBN 4-8450-0283-3
  • 「泥んこ道路が公道になった 公図混乱解消30年の記録」 向ヶ丘第5次自治会編、労働教育センター、1996年。ISBN 4-8450-0275-2