令和元年10月25日の大雨

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令和元年10月25日の大雨
2019-10-25 500-2500 precipitation in Tohoku Kanto and Chubu.gif
10月25日から26日までの雨量レーダー画像(画像クリックで拡大表示)
発災日時 2019年10月25日 - 10月26日[1]
被災地域 日本の旗 福島県茨城県埼玉県千葉県
災害の気象要因 局地的に発達した前線による集中豪雨
気象記録
人的被害
死者
行方不明者
負傷者
建物等被害
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令和元年10月25日の大雨(れいわがんねん10がつ25にちのおおあめ)は、2019年10月25日に発生し、千葉県を中心に被害をもたらした豪雨災害である。

この豪雨では、平年の10月の1か月分にあたるがわずか半日で降り[2][3]、千葉県で11人が、福島県で2人が死亡した[2][4]。2019年12月4日、この大雨を激甚災害に指定する政令が公布された[5]

概要[編集]

東日本太平洋沿岸にあった低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むとともに、日本東海上を北上した台風21号周辺の湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となった。このため、関東地方から東北地方の太平洋側を中心に広い範囲で大雨となり、12時間降水量が10月の降水量平年値を超えたところもあった。特に千葉県や福島県を中心に、1時間・3時間・6時間・12時間降水量の観測史上1位の値を更新する記録的な大雨となった[1]

気象庁より暫定公表された観測データから、千葉県に記録的大雨をもたらした要因は次の3点が影響しているとみられる[1]

  1. 寒気を伴う上空の低気圧が接近したことにより上昇気流が発生し、大気の状態が不安定となったこと。
  2. 内陸からの寒気の流れ込みにより、低気圧から千葉県、茨城県方面に向かって発生した局地的な前線が強化され、停滞したこと。
  3. この前線に向かって台風21号周辺などからの多量の湿った空気が、強風により流れ込み続けたこと。

なお福島県から宮城県の太平洋側では、25日夜を中心に関東付近の低気圧の北上に伴い、この低気圧と千島近海に中心を持つ高気圧と間で気圧傾度が大きくなり、東よりの強風により湿った空気が流れ込み、大雨となったとみられる[1]

被害・影響[編集]

千葉県を中心に、河川氾濫洪水土砂災害などの被害が発生した。以下は2020年2月12日9時現在の消防庁による被害状況の集計である[6]

  • 死者13人
  • 行方不明者0人
  • 負傷者8人(重傷1人、軽傷7人)
  • 住家被害5,037棟(全壊33棟、半壊1,712棟、一部破損1,845棟、床上浸水459棟、床下浸水988棟)
  • 非住家被害15棟

千葉市緑区では、2か所で土砂崩れが発生し、60代の男女2人と40代の女性1人が死亡した[2]市原市でも土砂崩れが発生し、50代の女性1人が死亡した[2]

茂原市では、川に流されたとみられる男性1人が死亡した。また別に女性が川に流されるのを目撃したという通報があり、その後遺体で発見された[2]

長柄町では、2台の自動車内から男性がそれぞれ1人見つかったがどちらも死亡した[2]長南町でも同様の被害で男性2人が死亡した[2]

佐倉市でも80代の男性が遺体で見つかった[2]

福島県相馬市では市内を流れる川の水があふれ、60代の女性が遺体で見つかった。また一緒にいた30代の息子も遺体で見つかった[4]

河川の氾濫[編集]

15河川の19か所で氾濫が発生した[3]自治体が作成したハザードマップの浸水想定区域外でも被害が発生した。避難所となっていた公民館市役所が浸水しただけでなく、道路でも死者が出たとみられる[7]。氾濫した一宮川流域の千葉県茂原市では、いずれも浸水想定区域外にある市役所と中央公民館が浸水した[7]

ライフライン[編集]

千葉県内では10月25日午後5時半時点で約2万3400戸が停電[8]、最大4700戸が断水した[9][10]

交通[編集]

豪雨の影響で公共交通機関が軒並み動かなくなり、道路の冠水も相次いだためで、千葉県内の児童・生徒1200人が帰宅困難となり、学校の体育館や教室、付近の宿泊施設で一夜を過ごした[11]

26日正午時点で、東関東自動車道茨城空港北IC鉾田IC間の上下線、圏央道茂原北IC市原鶴舞ICの内回り・外回りで通行止めが続いた[12]

翌日26日にはほとんどの鉄道路線で運行再開したが、東日本旅客鉄道(JR東日本)総武本線榎戸駅 - 成東駅間は線路の下の土壌が流出したため[13]運転再開は10月28日に[14]久留里線久留里駅 - 上総亀山駅間は倒木と土砂崩れのため運転再開は11月1日となった[15]

国家機関等の対応[編集]

内閣府非常災害対策本部では、令和元年東日本台風(台風19号)による対応と並行して今回の豪雨災害の対応を実施した[16]。詳細については同記事の記事を参照。

そのため、東日本台風を激甚災害に指定する政令[17]の指定期間を延長する形で今災害が激甚災害に指定された[5]

また、この豪雨で自衛隊による災害派遣が2件実施された[16]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 低気圧等による大雨(速報) (PDF)”. 気象庁 (2019年10月30日). 2019年11月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h “25日の千葉・福島の大雨被害 13人死亡”. 日本放送協会. (2019年10月31日). オリジナルの2019年10月31日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20191031220158/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191027/k10012152141000.html 2019年10月31日閲覧。 
  3. ^ a b 大雨、千葉と福島で死者10人に 1カ月分超の雨量襲う」『朝日新聞デジタル』。2019年11月5日閲覧。
  4. ^ a b 相馬・松川浦湾内で不明38歳男性の遺体発見 大雨で車流される」『みんゆうNet』福島民友新聞社、2019年11月1日。2019年11月5日閲覧。
  5. ^ a b 令和元年十月十一日から同月十四日までの間の暴風雨及び豪雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令の一部を改正する政令(令和元年政令第一七一号)”. インターネット版官報. 国立印刷局 (2019年12月4日). 2020年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月31日閲覧。
  6. ^ 10月25日からの大雨による被害状況(別紙2)”. 消防庁 (2020年2月12日). 2020年2月13日閲覧。
  7. ^ a b “浸水想定区域外で被害 避難所や市役所、死者も”. CHUNICHI WEB. 共同通信社 (中日新聞社). (2019年10月28日). https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019102801002324.html 2019年11月5日閲覧。 
  8. ^ “千葉県内で約2万3400戸が停電(午後5時半時点)”. NHKニュース. (2019年10月25日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191025/k10012149581000.html 2019年10月27日閲覧。 
  9. ^ “25日の大雨 10人死亡 不明の1人の捜索続く”. NHKニュース (日本放送協会). (2019年10月27日). オリジナルの2019年10月27日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20191027050435/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191027/k10012152141000.html 2019年10月28日閲覧。 
  10. ^ “記録的豪雨、死者10人不明1人 27河川浸水、土砂災害も”. 産経新聞. (2019年10月26日). オリジナルの2019年10月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191026182752/https://www.sankei.com/affairs/news/191026/afr1910260030-n1.html 2019年11月6日閲覧。 
  11. ^ “児童や生徒1200人余りが帰宅できず 千葉”. NHKニュース (日本放送協会). (2019年10月26日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191026/k10012151301000.html 2019年11月5日閲覧。 
  12. ^ “千葉県内中心に運転見合わせや通行止め続く(26日12時半)”. NHKニュース (日本放送協会). オリジナルの2019年10月26日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20191026070343/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191026/k10012151191000.html 2019年10月26日閲覧。 
  13. ^ 湯野康隆「JR東日本、想定以上の被災で一部区間の運行再開が延期に」『トラベル Watch』株式会社インプレス、2019年10月26日。2019年10月26日閲覧。
  14. ^ 令和元年台風第19号等による被害状況等について(第31報)”. 国土交通省 (2019年10月29日). 2019年10月31日閲覧。
  15. ^ JR久留里線 1週間ぶり全線で運転再開 千葉 - NHKニュース、2019年11月1日
  16. ^ a b 令和元年台風第19号等に係る被害状況等について(令和元年11月8日7:00現在)”. 内閣府 非常災害対策本部. 2019年11月8日閲覧。
  17. ^ 令和元年十月十一日から同月十四日までの間の暴風雨及び豪雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令(令和元年十一月一日政令第百四十二号) (PDF)”. インターネット版官報. 国立印刷局 (2019年11月1日). 2019年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月2日閲覧。

関連項目[編集]