レイシ

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レイシ
Litchi chinensis fruits.JPG
レイシ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ムクロジ目 Sapindales
: ムクロジ科 Sapindaceae
: レイシ属 Litchi
: レイシ L. chinensis
学名
Litchi chinensis
和名
レイシ(茘枝)
ライチー
ライチ
英名
Lychee
レイシ、生
100 gあたりの栄養価
エネルギー 276 kJ (66 kcal)
16.53 g
糖分 15.23 g
食物繊維 1.3 g
0.44 g
飽和脂肪酸 0.099 g
一価不飽和脂肪酸 0.12 g
多価不飽和脂肪酸 0.132 g
0.83 g
トリプトファン 0.007 g
リシン 0.041 g
メチオニン 0.009 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
0 μg
(0%)
0 μg
0 μg
チアミン (B1)
(1%)
0.011 mg
リボフラビン (B2)
(5%)
0.065 mg
ナイアシン (B3)
(4%)
0.603 mg
ビタミンB6
(8%)
0.1 mg
葉酸 (B9)
(4%)
14 μg
ビタミンB12
(0%)
0 μg
コリン
(1%)
7.1 mg
ビタミンC
(86%)
71.5 mg
ビタミンD
(0%)
0 IU
ビタミンE
(0%)
0.07 mg
ビタミンK
(0%)
0.4 μg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
1 mg
カリウム
(4%)
171 mg
カルシウム
(1%)
5 mg
マグネシウム
(3%)
10 mg
リン
(4%)
31 mg
鉄分
(2%)
0.31 mg
亜鉛
(1%)
0.07 mg
マンガン
(3%)
0.055 mg
セレン
(1%)
0.6 μg
他の成分
水分 81.76 g
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

レイシ(茘枝[1]、学名:Litchi chinensis)はムクロジ科の果樹。広東語での発音 (lai6ji1)、ないし台湾語閩南語での発音 (nāi-chi) に基づき、ライチー、あるいはライチとも呼ばれる。1属1種。中国嶺南地方原産で、熱帯亜熱帯地方で栽培される。

概要[編集]

常緑高木で、は偶数羽状複葉(2 - 4対の小葉からなる)で互生する。は黄緑色でに咲く。果実に熟し、表面は赤くうろこ状(新鮮な物ほどトゲが鋭い)、果皮をむくと食用になる白色半透明で多汁の果肉(正確には仮種皮)があり、その中に大きい種子が1個ある。

上品な甘さと香りから中国では古代より珍重され、楊貴妃が華南から都長安まで早馬で運ばせた話が有名である。

中国語普通話)での発音はリーチー(拼音: Lìzhī注音: ㄌㄧˋ ㄓ)で、属名もこれに由来する。英語“lychee”は、広東語風にライチーと発音することも、普通話風にリーチーと発音することもある。

バンレイシおよびバンレイシ科レベルより上で異なる別種。

ライチの産地であるインドの北東部にあるビバール州ムザッファルプルで、小児を中心に原因不明の脳疾患がでており、ライチが原因ではないかと指摘されている。また、同時に血糖値を下げる効果がある可能性があるとされる

栽培[編集]

弱酸性で水はけ、水持ちの良い土を好む。生育期は沢山の水を必要とする。冬はやや乾かしぎみに育て、カイガラムシやハダニを防ぐ為に、葉水を霧吹きで与える。越冬可能な温度は0度以上であるが、確実に越冬させるには年最低気温が5~10度以上の環境で育てる必要がある。また、積雪結氷に非常に弱い為に、直植えできる地域は限られており、寒い地域で栽培する際は、鉢植えかつ室内で温度管理をするのが主流である。日向で栽培することが望ましいが、小さな苗の場合は盛夏時は半日陰で育てる方が良い。成木の場合、2月から4月に開花する。自然界ではハチやアリなどが受粉するが、栽培では人工的な受粉を行う。10度以下に殆ど下がることのない地域でも結実するが、品種によっては、厳冬時に5~10度の環境に100~200時間程度当てる必要がある。

大規模な商業的な栽培は、生育期の春から夏に高温多湿で多雨でありながら短い冬が存在し、無霜地帯で年最低気温が氷点下に下がらない事が条件となる。その為、栽培に適しているのは、熱帯に属する地域のうち丘陵高原地帯と、温帯夏雨気候温暖湿潤気候の地域のうちそれぞれ亜熱帯気候のみとなる。この気候条件を満たす中国南部の華南から四川省南部、雲南省にかけての地域、台湾タイベトナムなどの東南アジアオーストラリア北部、フロリダハワイレユニオン島マダガスカルで商業的な栽培が行われている。日本国内では沖縄県鹿児島県宮崎県などで小規模であるが栽培されている。


流通[編集]

店頭に並ぶレイシ

日本では初夏を中心に、主に台湾から生で輸入したものがスーパーマーケットなどで入手できる。また、最近では沖縄産のものも出回っている。栽培が盛んな地域ではシーズン中大量に売られている為に、かなり手ごろな値段で入手できる。

生では鮮度が落ちやすく、鮮やかな赤色の果皮が赤褐色に変色し、表皮のイガがなくなってしまうため、冷凍品あるいは缶詰として出回っているものが多い。酒類などの香料としても用いられる。

中国産の生レイシは果実の大きさは冷凍物と変わらないが、種が小さくその分果肉が多い。新鮮な生レイシは中国の現地でも特定の時期にしか入手できないが、冷凍物とは比べ物にならないくらいに芳香が強く、味に深みがある。

また近年、中国における流通網や衛生処理が発達し、日本へ生の状態での輸入が増えてきた。日本が認可した蒸気による殺虫処理のコストや鮮度維持のため空路を使用しているため、冷凍物に比べ価格は割高であるが、品質の差から価格が高くとも需要が見込まれている。しかし、中国産の果物は野菜と同様に安全性(基準外農薬等)の問題を残している[2]

画像[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 中国語では一般に「」(草冠に「刀」が3つ、IPA MJ文字情報検索システム)ではなく、異体字の「」(草冠に「力」が3つ、IPA MJ文字情報検索システム)を用い、「荔枝」と表記する。
  2. ^ 中国産レイシ(ライチ)に対する輸入検査の強化について

関連項目[編集]