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温帯夏雨気候

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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E 寒帯   ET EF
D 亜寒帯 Dfa Dfb Dfc Dfd Dwa Dwb Dwc Dwd Dsa Dsb Dsc Dsd  
C 温帯 Cfa Cfb Cfc   Cwa Cwb Cwc Csa Csb Csc  
B 乾燥帯   BSh BSk BWh BWk
A 熱帯 Af   Am Aw   As  
香港

温帯夏雨気候(おんたいかうきこう)または温帯冬季少雨気候(おんたいとうきしょううきこう)は、ケッペンの気候区分における気候区のひとつで温帯に属する。記号はCwa, Cwb, CwcでCは温帯、wは冬季乾燥(wintertrocken)を示す。温暖冬季少雨気候(おんだんとうきしょううきこう)、亜熱帯モンスーン気候(あねったいモンスーンきこう)ともいうが、冷涼な地域(Cwb、Cwc)や、Cwaでも冬季の気温が低い地域も含まれる点に注意が必要である。

アリソフの気候区分では気候帯4-4.亜熱帯東岸気候に相当する[1]

重要な都市

Cwa 亜熱帯モンスーンまたは半湿潤気候:

- 高地: アンタナナリボ, グアダラハラ, シグアテペケ, カトマンズ, ルサカ, プレトリア

- 一般的なモンスーン: 成都, コルドバ, トクマン, ハノイ, 香港, 台北, テピック

- ガンジス川流域: ニューデリー, イスタンブール

Cwc 亜高山半湿潤気候: エル・アルト, イクチグアン, フリアカ, ランパ, ポトシ

Cwb 温暖な山岳半湿潤気候: アディスアベバ, クスコ, ワラス, ワンカヨ, ヨハネスブルグ, ラパス, メキシコ, ナイロビ, ポッソス・デ・カルダス, プエブラ, ケツァルテナンゴ, サルタ, スクレ, トルカ, 麗江

特徴

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夏は降水量が多く高温湿潤となるも、冬には乾燥した気候になるのが特徴。亜寒帯との境界部を除けば冬の寒さはあまり厳しくない。また、緯度的にはサバナ気候地帯に相当するが標高が高いためにこの気候になっている地域では、夏は比較的冷涼である。

樹木は低緯度では照葉樹(雨緑林)、高緯度、高地では落葉樹、針葉樹もみられる。

条件

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アディスアベバの雨温図(アディスアベバは高山気候にも属する)
温帯夏雨気候の世界的な分布
  • 最寒月平均気温が-3℃以上18℃未満。
  • 最暖月平均気温が10℃以上。
  • 年平均降水量が乾燥限界以上。
  • 最多雨月が夏にあり、10×最少雨月降水量<最多雨月降水量。

さらに、最暖月平均気温によって次の3つに分けられる。

  • Cwa - 最暖月平均気温が22℃以上。
  • Cwb - 最暖月平均気温が10℃以上22℃未満かつ月平均気温10℃以上の月が4か月以上。
  • Cwc - 最暖月平均気温が10℃以上22℃未満かつ月平均気温10℃以上の月が3か月以下。

Cwcはアンデス山脈など、ごく限られた地域のみに点在する。

分布

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分布地域

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各大陸のサバナ気候及び熱帯モンスーン気候ステップ気候(BSh)に隣接する温暖湿潤気候への移行部、またはサバナ気候地帯の緯度に相当する高地に多く分布する。他に温暖湿潤気候から亜寒帯冬季少雨気候への移行部にも分布している。

日本での分布地域

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  • 群馬県南西部の一部(空っ風の影響を受ける地域)、長野県東部の少雨地域が定義上はCwaに属する。

温帯夏雨気候に属する観測地点が存在するのは以下の市町村である。

この気候に属するおもな都市

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熱帯モンスーン気候・サバナ気候から温暖湿潤気候の境

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サバナ気候地帯の緯度に相当する高原

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亜寒帯冬季少雨(夏雨)気候(Dw)への移行部

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気候の特徴

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香港広州など熱帯モンスーン気候またはサバナ気候 - 温暖湿潤気候への移行部では、いわゆる亜熱帯の気候を呈する事が多い。モンスーンの影響を強く受ける地域では海洋からの暖かく湿った風と熱帯低気圧の影響で高温多雨となる一方、は大陸からの暖かく乾燥した風の影響で温暖少雨となる。

年降水量は1000 - 2000mmと多い。雨季と乾季の区別はサバナ気候のように明瞭ではなく、段階的に移り変わることが多い。また、熱帯モンスーン気候からの移行部では、乾季の降水量は極端に少なくなるものの、雨季の降水量がそれを補って余りあるほど大変多いので、年降水量は2000mm以上に達する。

低緯度では高地、中緯度では内陸部となることが多いため他の気候に比べ日較差は大きいほうである。比較的緯度が高い地域(亜寒帯冬季少雨(夏雨)気候(Dw)への移行部)では、低緯度地域に比べ冬の寒さが厳しい。

土壌と植生の特徴

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農業の特徴

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脚注

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  1. ^ 矢澤(1989):354ページ
  2. ^ a b 千曲坂城消防本部 消防年報「気象
  3. ^ a b 帝国書院編集部、2017、『新詳高等地図』、帝国書院 ISBN 978-4-8071-6208-6 平成29年度版
  4. ^ a b c d e f 二宮書店編集部、2017、『詳解現代地図』、二宮書店 ISBN 978-4-8176-0397-5 平成29年度版

参考文献

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外部リンク

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