フラッシュバック (ゲーム)

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フラッシュバック
ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 Amiga
開発元 デルフィン・ソフトウェア英語版
発売元 U.S. Gold
ディレクター ポール・キュイセ英語版
シナリオ ポール・キュイセ
プログラマー ベノア・アロン
フィリップ・シャステル
ポール・キュイセ
フレデリック・サヴォワール
音楽 ジーン・ボードロ英語版
ラファエル・ゲスカ英語版
ファブリス・ヴィセロ
美術 パトリック・ダヘア
ティエリー・レヴァスト
デニス・メルシエ
ティエリー・ペロー
クリスチャン・ロバート
ファブリス・ヴィセロ
人数 1人
メディア フロッピーディスク
発売日 フランスの旗1992年ヨーロッパ 1993年
対象年齢 日本 CEROB(12才以上対象)
アメリカ合衆国 ESRBE10+(10歳以上)
ヨーロッパ PEGI12
コンテンツ
アイコン
日本 暴力
アメリカ合衆国 Fantasy Violence
ヨーロッパ Violence
売上本数 世界220万本[1]
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映像外部リンク
リメイク版トレーラー
フラッシュバック:アナウンストレーラー【Nintendo Switch版】

フラッシュバック』(英名:FLASHBACK)シリーズは、デルフィン・ソフトウェア英語版が開発し、U.S. Goldより発売されたアクションアドベンチャーゲームである。日本では後年サンソフトより発売された。

北米や欧州ではPC/AT互換機Acorn ArchimedesCD-iメガCDAtari JaguarMacintoshに移植され、日本も含めた機種では3DOメガドライブスーパーファミコンFM TOWNSPC-9801に移植された。

その後も2009年にiOS、2017年にドリームキャスト、2018年にNintendo Switchに移植された。

概要[編集]

オリジナルはフランスゲームメーカーデルフィン・ソフトウェア英語版によってAmiga用に開発され、後に多くの機種に移植された。横スクロールアクションゲームで、ゲームシステムとドット絵での非常に滑らかなアニメーションパターンが売りとなった。同社の作品『アウターワールド』(1991年)のゲームシステムの流れを汲んだシリーズ(シナリオや世界観の共通点は無い)で、デモ画面での演出は2Dポリゴンによるものとなっている。難易度はいわゆる洋ゲーと称されるゲームの例に漏れず、非常に高い難易度を誇る[2]。ステージは全6ステージ[3]

ストーリー[編集]

西暦2142年、銀河連邦調査局の調査員コンラッド・ハートは発明した分子濃度計測スコープの実験中、スコープに映し出された数値が通常より高い値を示している人間を発見する。それが密かに地球人に化けたエイリアンであることを突き止めたが、その直後に恋人のソニアは姿を消し、同時に何者かの監視の気配をも感じていた。身辺の危険を感じたコンラッドは事実を政府に通報するため、友人のイアンの元へ向かった。

だが、彼は気がつくとすべての記憶を失った状態で土星の衛星タイタンにいた。

やがて、彼はエイリアンが主催するテレビ番組「デスタワー」に参加し、なんとか生き残ってみせるが、その時点で地球のエイリアンの数は増えていた。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 Flashback: The Quest for Identity アメリカ合衆国 1993年
ヨーロッパ 1993年
PC/AT互換機 デルフィン・ソフトウェア Strategic Simulations フロッピーディスク - -
2 Flashback: The Quest for Identity アメリカ合衆国 1993年
ヨーロッパ 1994年
日本 199502171995年2月17日
3DO Tiertex Design Studios アメリカ合衆国 U.S. Gold
ヨーロッパ U.S. Gold
日本 インタープレイ
CD-ROM - -
3 フラッシュバック アメリカ合衆国 199302201993年2月20日
ヨーロッパ 1993061993年6月
日本 199312291993年12月29日
メガドライブ デルフィン・ソフトウェア アメリカ合衆国 U.S. Gold
ヨーロッパ U.S. Gold
日本 サンソフト
ロムカセット アメリカ合衆国 T-79066
ヨーロッパ 79066-50
日本 T-15083
-
4 フラッシュバック 日本 199312221993年12月22日
アメリカ合衆国 1993年
ヨーロッパ 1993年
スーパーファミコン 日本 サンソフト
アメリカ合衆国 U.S. Gold
ヨーロッパ U.S. Gold
ロムカセット 日本 SHVC-LQ
アメリカ合衆国 SNS-5F-USA
ヨーロッパ SNSP-5F-UKV
- -
5 Flashback: The Quest for Identity ヨーロッパ 1994年
Acorn Archimedes デルフィン・ソフトウェア U.S. Gold フロッピーディスク - -
6 Flashback: The Quest for Identity アメリカ合衆国 1994年
ヨーロッパ 1994年
CD-i Tiertex Design Studios フィリップス CD - -
7 フラッシュバック 日本 199404011994年4月1日
FM TOWNS デルフィン・ソフトウェア ビクター CD-ROM - -
8 フラッシュバック 日本 199404221994年4月22日
PC-9801 デルフィン・ソフトウェア ビクター CD-ROM - -
9 Flashback: The Quest for Identity アメリカ合衆国 1994111994年11月
メガCD デルフィン・ソフトウェア セガ CD-ROM 4448 -
10 Flashback: The Quest for Identity アメリカ合衆国 1995061995年6月
Atari Jaguar Tiertex Design Studios U.S. Gold CD-ROM - -
11 Flashback: The Quest for Identity アメリカ合衆国 1995年
Macintosh デルフィン・ソフトウェア MacPlay CD-ROM - -
12 Flashback: The Quest for Identity INT 200905072009年5月7日
iPhone
(iOS)
デルフィン・ソフトウェア Manomio LLC ダウンロード - -
13 Flashback: The Quest for Identity INT 2017112017年11月
ドリームキャスト Chui JoshProd GD-ROM - -
14 フラッシュバック INT 201808092018年8月9日
Nintendo Switch デルフィン・ソフトウェア 3goo ダウンロード - - リマスター版[1]

本作は日本国内ではスーパーファミコンとメガドライブの2機種で発売されたが、ハード面等の違い等により微妙に差異がある。

  • メガドライブ版は色数は少ないものの演算能力の高さが功を奏し、デモシーンのアニメーションが滑らか。
  • 任天堂とセガでは表現規制のボーダーに違いがあり、SFC版では人型の敵の肌が緑に変更されている。
  • 3DO版とメガCD(SEGA-CD)版(日本国内未発売)はデモシーンがよりリアルなものとなっている。

リメイク版[編集]

2013年にオリジナル版を手がけたクリエイター達が再集結して制作されたリメイク版が、Xbox LIVE アーケードPlayStation NetworkとWindows PCでのダウンロード配信専用ソフトとしてユービーアイソフトから発売された[2]

これとは別に、2018年8月9日から、Nintendo Switchにてサポート機能やアレンジモードなどが追加されたリマスター版が3gooから配信開始された[4][1]

開発[編集]

本作のディレクターを担当したポール・キュイセ英語版曰く、本作は当初はメガドライブ用ソフトとして開発されていた[5]

また、『ブレードランナー』(1982年)や『トータル・リコール』(1990年)、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)などの映画や、フィリップ・K・ディックフランク・ハーバートオーソン・スコット・カードなどのSF作家に触発されて製作された[5]

キュイセはファミ通とのインタビューの中で、本作は開発チームにとって様々なアイデアを試す場だったと振り返っている。また、キュイセらの手元にはテンプレートと呼べるものがなく、すべて一から作り上げる必要があったため、当時の16ビットのゲームの中でも異質な仕上がりになったと彼は述べている[5]

リマスター版の開発[編集]

キュイセはリマスター版の開発に踏み切った理由として、本作がユニークなゲームプレイ体験を提供してくれることを挙げており、Nintendo Switchをプラットフォームに選んだ理由についてはレトロゲームの楽しさをプレイヤーに伝えるのに完璧である、とファミ通とのインタビューの中で述べている[5]

リマスター版の開発にあたり、オリジナル版のソースを元に、開発チームは1992年に発売されたバージョンを再現しており、グラフィックはパソコン向けに販売されていたバージョンとスーパーファミコン版を元にした[5]。 プラットフォームの性能向上により、オリジナル版に存在していた技術的制約は解消できた一方、今日のコンピュータゲームの水準に合わせるのには苦労したと、キュイセはインタビューの中で振り返っている[5]

キュイセはオリジナル版の難易度の高さを認識している一方、難易度を変更するとゲームプレイに影響が出ると判断し、巻き戻し機能を導入した[5]

スタッフ[編集]

  • Amiga Version:ベノア・アロン、ティエリー・レヴァスト、ティエリー・ペロー
  • プログラマー:ベノア・アロン、フィリップ・シャステル、ポール・キュイセ英語版、フレデリック・サヴォワール
  • グラフィック・アーティスト:パトリック・ダヘア、ティエリー・レヴァスト、デニス・メルシエ、ティエリー・ペロー、クリスチャン・ロバート、ファブリス・ヴィセロ
  • ハードウェア・エンジニア:ティエリー・ゲルトナー
  • ストーリー:ポール・キュイセ
  • レベル・デザイン:ポール・キュイセ、パトリック・ダヘア、デニス・メルシエ、フレデリック・サヴォワール、ファブリス・ヴィセロ
  • 音楽:ジーン・ボードロ英語版ラファエル・ゲスカ英語版、ファブリス・ヴィセロ
  • サウンドFX:ベノア・アロン、フィリップ・シャステル、ポール・キュイセ、ファブリス・ヴィセロ
  • 声優:ベノア・アロン、パトリック・ダヘア、ティエリー・レヴァスト、デニス・メルシエ、ティエリー・ペロー、クリスチャン・ロバート、ファブリス・ヴィセロ
  • ビデオ・ディレクター:パトリック・ダヘア、ティエリー・ペロー、ファブリス・ヴィセロ
  • ビデオ・コ・ディレクター:ティエリー・レヴァスト、デニス・メルシエ、クリスチャン・ロバート
  • ビデオSFX:ポール・キュイセ、ティエリー・ペロー、ファブリス・ヴィセロ
  • ディレクター:ポール・キュイセ

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
AllGame4/5stars (3DO)[6]
4/5stars (MCD)[7]
4.5/5stars (Mac)[8]
Electronic Gaming Monthly8.25/10点 (SFC)[9]
7.5/10点 (MCD)[10]
ファミ通29/40点 (MD)[11]
GameFan95.25% (MD)[12]
GamePro4/5点 (MCD)[7]
4/5点 (AJ)[13]
Official Nintendo Magazine92% (SFC)[14]
Amiga Force96% (Amiga)[15]
Amiga Force93% (Amiga)[15]
Power Unlimited9/10点 (DOS)[16]
Aktueller Software Markt10/12点 (DOS)[16]
11/12点 (MD)[12]
メガドライブFAN19.4/30点 (MD)[17]
Sega Force96% (MD)[12]
MegaTech94%[18]
Mega94%[19]
ファミリーコンピュータMagazine18.0/30点 (SFC)[20]
Super Play91% (SFC)[14]
Next Generation3/5stars (MCD)[21]
3/5stars (3DO)[22]
4/5stars (Mac)[23]
エンターテインメント・ウィークリーB (MCD)[7]
受賞
媒体受賞
セガBest Action Adventure RGP Game of the Year[24]
Electronic Gaming MonthlyEditor's Choice Three Continuous Monthsr[24]
Game InformerGame of the Year[24]
Nintendo PowerBest of Show Winter CES[24]
Game ProAction Adventure of the Year[24]
Electronic Gaming MonthlyEditor's Choice Gold Award[24]
Amiga版

ダニエル・ロブソンは、1993年のベストゲームとして本作を取り上げており、美しくなめらかなロトスコープアニメーションや、繊細な手描きの背景、加えてアクションと謎解きを組み合わせたゲームプレイを評価している[25]。 また、ファミ通のローリング内沢も、Amiga版の美麗なグラフィックと強烈なSFの世界観に衝撃を受けたと語っている[26]

スーパーファミコン版

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.0点(満30点)となっている[20]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「キャラクタの動きがリアルに再現されている」と紹介されている[20]

項目 キャラクタ 音楽 お買い得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.0 3.1 2.7 2.9 3.2 3.1 18.0
メガドライブ版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、7・6・8・8の合計29点(満40点)[11]、『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、19.4点(満30点)となっている[17]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「キャラクタのアクションが非常に細かいのが特徴」と紹介されている[17]

項目 キャラクタ 音楽 お買い得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.5 2.8 2.8 3.2 3.4 3.7 19.4
  • ゲームクリエイターの須田剛一は本作のファンであると語り、特にゲーム中に職安に行き収入源を得てからミッションに臨んでいく、現実世界に即した面に感銘したという[27]。自身が手掛けた『ノーモア★ヒーローズ』(2007年)のバイトミッションは本作に影響されて製作したと語っている[27]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c SFC版から25年、伝説の名作『フラッシュバック』のNintendo Switch版が8月9日に配信決定、アナウンストレーラーも公開!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2018年7月10日). 2018年12月24日閲覧。
  2. ^ a b あの懐かしの名作「フラッシュバック」がオリジナルメンバー制作で帰ってきた!”. Game Watch. インプレス (2013年10月2日). 2019年3月17日閲覧。
  3. ^ 株式会社QBQ編 『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー !!』マイウェイ出版発行、2018年。ISBN 9784865118704 p62
  4. ^ Nintendo Switch,ダウンロード購入,フラッシュバック”. 任天堂 (2018年8月9日). 2018年8月13日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g 『フラッシュバック』の生みの親ポール・キュイセ氏に聞く、往年の名作アクションアドベンチャーが25年振りに蘇った理由” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2018年8月9日). 2018年12月24日閲覧。
  6. ^ Flashback: The Quest for Identity for 3DO (1993)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  7. ^ a b c Flashback: The Quest for Identity for SEGA CD (1994)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  8. ^ Flashback: The Quest for Identity for Macintosh (1995)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  9. ^ “Review Crew: Flashback”. Electronic Gaming Monthly (Sendai Publishing) (56): 34. (March 1994). 
  10. ^ “Review Crew: Flashback”. Electronic Gaming Monthly (Sendai Publishing) (65): 44. (December 1994). 
  11. ^ a b フラッシュバック まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年12月24日閲覧。
  12. ^ a b c Flashback: The Quest for Identity for Genesis (1993)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  13. ^ Flashback: The Quest for Identity for Jaguar (1995)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  14. ^ a b Flashback: The Quest for Identity for SNES (1993)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  15. ^ a b Flashback: The Quest for Identity for Amiga (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  16. ^ a b Flashback: The Quest for Identity for DOS (1993)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月24日閲覧。
  17. ^ a b c 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、 876頁。
  18. ^ MegaTech rating, EMAP, issue 22, page 99, October 1993
  19. ^ Mega review, issue 9, page 53, June 1993
  20. ^ a b c 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、 383頁。
  21. ^ “Natural”. Next Generation (Imagine Media) (4): 93. (April 1995). 
  22. ^ “Finals”. Next Generation (Imagine Media) (5): 89. (May 1995). 
  23. ^ “Flashback”. Next Generation (Imagine Media) (6): 109. (June 1995). 
  24. ^ a b c d e f “Flashback - Awards”. Electronic Gaming Monthly (Ziff Davis) (65): 157. (December 1994). https://archive.org/stream/Electronic_Gaming_Monthly_65#page/n179. 
  25. ^ あの頃のゲーム、僕らのGOTY――ポリゴンに驚かされた1993年の個人ベストゲームは?”. IGN (2018年3月26日). 2019年3月17日閲覧。
  26. ^ ローリング内沢 (2018年9月6日). “海外ゲームに"異国へのトビラ"を求めていた20代、『フラッシュバック』に芸術的なフランスの風を感じた!”. ファミ通. エンターブレイン. 2019年3月17日閲覧。
  27. ^ a b 『フラッシュバック』の魅力を須田剛一氏が語る 「とにかく遊んで損のないゲーム」” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2018年9月3日). 2018年12月24日閲覧。

関連項目[編集]

  • アウターワールドシリーズ - 同じ開発チームによる作品。共通のシリーズではないが、コンセプトはほぼ同じである。

外部リンク[編集]