CD-i

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CD-i
CD-INTERACTIVE logo.png
メディアの種類 光学ディスク
ディスクの直径 12 cm
関連規格 コンパクトディスク
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CD-i(コンパクトディスクインタラクティブ)とは、1985年オランダフィリップス社が提唱したコンパクトディスクを用いた対話的環境のための規格である。規格書が緑色であるため、グリーンブック[1]と呼ばれる。最後の"i"は以前は大文字で、現在は小文字になっている。

規格の内容[編集]

CDで対話的環境を構築するための、CDに記録すべき内容。対話的(インタラクティブ)なアプリケーションとは、利用者の操作内容に対応して、さまざまな情報を再生するようなCDソフトを指し、判り易い具体的な例としてはゲームソフトが該当する。このためには、単なるCDプレーヤーではなく、コンピュータを内蔵した再生機器が必要であり、この再生機器の仕様についても定義されている。

CD-I Ready[編集]

CD-DAとの互換性を確保することを目的とした規格。音楽用CDプレーヤーで再生すると、オーディオ部分のみが再生され、CD-Iプレーヤーで再生すると、CD-Iとして認識される。

CD-I Bridge[編集]

CD-ROM XAディスクをCD-Iプレーヤーで扱えるようにした規格。フォトCDで採用された[2]

CD-BGM[編集]

シナノケンシがサブセットとしてインタラクティブ機能を省いた業務用BGMシステムを提唱し、1989年にCD-BGMとして規格化された[2]

CD-I DV[編集]

DVはDigital Videoの略である。MPEG-1の再生ができるようにするため、フィリップスが1992年に規格した[3]。ビデオCDプレーヤーとも互換性がある。

CD-iプレーヤー[編集]

再生機器の規格[編集]

再生機器は、CD-iプレーヤーと呼ぶ。構造は、組み込みコンピュータを内蔵したCDプレーヤーである。CPUはモトローラMC680x0、及びフィリップス社製SCC68070等のアーキテクチャ互換MPU、OSはCD-RTOSを使用する事と定められている。

CD-RTOS[編集]

CD-RTOSとは、CompactDisk - Real-Time Operating Systemの略である。アメリカのMicroware社(現RadySys社)が販売しているOS-9/68000 Ver.2.3が元に、主要な版であるCD-RTOS Ver.1.1は、OS-9 Ver.2.4.3がベースとなっている。実際は、CD-iのためのモジュールをいくつか追加したOS-9そのものである。追加されたファイルマネージャは、UCM(DSM+PSL)、CDFM、NVFMである。 動画再生機能は、CD-i/RAVE(RealTime Audio/Visual Extension)と呼ばれる別のモジュールで提供される。

CD-RTOSの特徴[編集]

  • リアルタイム・マルチタスク - ゲーム中CDの読み込みなど待たされずに操作が可能。
  • モジュール構造 - ビデオ再生機能、ユーザインタフェース機能など、自由に交換、更新が可能。
  • 安定性 - 充分に枯れたOSを基本としているため、フリーズなどとは無縁。

通常のOS-9から追加されたモジュール[編集]

  • UCM(User Communication Manager) - グラフィック、MMIを管理する。
  • CDFM(CompactDisk File Manager) - グリーンブック規格のCDの読み込みを行う
  • CSD(Configuration Status Descriptor) - CD-iプレイヤーの機種ごとの差異を吸収するための管理データを保持する。
  • NVFM(Non-volatile File Manager) - セーブデータを管理するためのデータファイルを保持する不揮発性ファイルマネージャ。
  • MPFM - MPEG-1ファイルを再生するためのファイルマネージャモジュール、実際のMPEG再生LSIのドライバと分離した構造になっており、汎用性が高い。

CD-iプレーヤーの特徴[編集]

CD-iに対応したマウス
  • ビデオ出力つきで、NTSCPAL規格のテレビジョン受像機に接続可能。
  • 7.6MHz(3.579545MHz×2)駆動のMC68000以上の速度の32ビットMPUを搭載。
  • 動画再生機能はオプション、または標準装備であり、ISO11172規格に基づくMPEG-1、ビデオCDの再生が可能。
  • マウスジョイパッドトラックボール等の入力機器をシームレスに同時使用可能。
  • 曲目等のデータを表示、保存できる高機能CD再生機能を装備。

国際花と緑の博覧会での国内初お披露目[編集]

実際に発売されたCD-iプレーヤー[編集]

フィリップスCDI450
  • フィリップス - 一般市場向けに各種のCD-iプレーヤーを発売した。
    • CDI450 - TVゲーム機風の筐体を持つCD-iプレーヤー。最廉価な形式だが、日本国内では、3~4万円程度した。
    • CDI550 - CDI450に、動画再生機能を付加したもの。
  • ソニー - 業務用ポータブルCD-iプレーヤーを1990年9月27日に発売した。一般向けには販売されなかった。
  • マスプロ電工 - 日本でカーナビ+ポータブルCD-iプレーヤーを発売した。
  • マグナボックス
  • マナスペース(manna space)

日本で販売されたタイトル[編集]

Philips Interactive Media[編集]

輸入/発売元は日本マランツ

型番 タイトル
310690034-2 PIN BALL
310690063-2 DIMO'S QUEST
310690097-2 LITTLE MONSTER AT SCHOOL
310690138-2 DRAGON'S LAIR
310690271-2 ALIEN GATE
310690294-2 KEEP THE FAITH AN EVENING WITH BON JOVI
31J690188-2 テトリス


ポニーキャニオン[編集]

発売元はジャパン インタラクティブ メディア(JIM)

JIMはポリグラムポニーキャニオンヤマハが共同で設立した会社[3]
型番 タイトル
PCIM-00001 太陽を刈り取る人-フィンセント・ファン・ゴッホ-
PCIM-00002 ぬりえあそび I
PCIM-00003 PINBALL
PCIM-00004 ぬりえあそび II
PCIM-00005 シーザースパレス 華麗なるギャンブルの世界
PCIM-00006 ゴルフゲーム パーム・スプリングス オープン
PCIM-00007 海戦ゲーム バトルシップ
PCIM-00008 斉藤由貴 「ANNIVERSARY」
PCIM-00009 F-1 グランプリ データブック
PCIM-00010 リチャード・スカリーの忙しい仲間たち
PCIM-00011 リチャード・スカリーの最高に楽しい仲間たち
PCIM-00012 セサミストリート もじあそび
PCIM-00013 セサミストリート かずあそび
PCIM-00014 ルイ・アームストロング
PCIM-00015 パバロッティ
PCIM-00016 アニメーションジュークボックス
PCIM-00017 フィレンツェ・ルネッサンス
PCIM-00018 CD-I ゴルゴ13
PCIM-00019 CD-I Mah-jong
PCIM-00020 リチャード・スカリーの忙しい仲間たち 日本語吹替版
PCIM-00021 リチャード・スカリーの最高に楽しい仲間たち 日本語吹替版
PCIM-00024 サイバーソルジャー写楽
PCIM-00025 モーツァルト~その音楽と生涯~
PCIM-00026 フランス印象派
PCIM-00030 ジェームス・ブラウン
PCIM-00034 アメリカンフォークアートの世界
PCIM-00035 ミスティック・ミッドウェイ
PCIM-00036 アースリズム -大地の響き-
PCIM-00037 レボリューションインカラー ロシア近代絵画の黎明
PCIM-00038 ジグソー
PCIM-00039 コネクション4
PCIM-00041 トッドラングレン・インタラクティブ
PCIM-00042 ビデオ・スピードウェイ
PCIM-00043 リズムメーカー
PCIM-000?? 東京私立校受験ガイド リセエンヌ グラフィックス
PCIM-000?? ホロスコープ 西洋占星術
PCIX-00001 CD-I あいうえお

CRC総合研究所[編集]

  • CRCCDI01 - 生駒佳与子のEnjoyゴルフ

アルク[編集]

非売品タイトル[編集]

マナスペースのCD-iに付属

  • B to D Business
  • Mother Network Business
  • Network Shopping
  • Travel Business

展示会などでの評価用ディスク

現状[編集]

往々にして、制定されて普及する頃には時代遅れとなり、市場で勝ち残ったデファクトスタンダード(事実上の標準)に駆逐される事が多い標準規格の例に漏れず、CD-iも1991年の発売時には、全世界累計で600万台を販売したセガ(後のセガゲームス)のメガCDといったCD-ROMを採用した家庭用ゲーム機やIBMPC/AT互換機パソコンにシェア争いで苦戦を強いられた。日本国内では1992年4月に発売され、同年12月に日本フィリップスは「Philips CD-i CLUB」を立ち上げ、CD-iプレーヤー購入者への情報提供を行ったり、1994年11月からはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の関連会社であるレントラックジャパンと提携して、レンタルショップでプレーヤーやソフトの貸し出しを行うなどユーザー層の拡大を図った[7]が、後にCD-ROM専用ゲーム機としてセガのセガサターンSONYPlayStationが発売されるなどソフトの質や本体性能面に於いて後塵を拝し、一般市場からは撤退している。現在では、規格に合致するためにだけ、PhotoCDのディスクの中に再生アプリケーションが書き込まれている程度で、あまり知られておらず、ほとんど規格書の中だけの存在となっている。

市場から撤退する1998年までの全世界推定販売台数はおよそ57万台。

関連項目[編集]

  • マルチメディア機
  • 岩崎啓眞 - 1985年から88年頃までCD-iの開発に従事する。
  • ゲームアーツ - メガCDの試作機が完成する前の87~88年頃にCD-ROMを研究していた際、参入を検討していた[8]
  • 任天堂 - スーパーファミコン用CD-ROM周辺機器の開発にフィリップス社と提携しており、その関係でCD-i専用ソフトとして1994年にパズルゲームの『HOTEL MARIO』、国内未発売タイトルでは1993年にアクションRPGの『Link: the Faces of Evil』とゼルダ姫が主人公の『Zelda: the Wand of Gamelon』、1994年に『Zelda's Adventure』、また開発が中断された『Super Mario's Wacky Worlds』などをライセンス契約でリリースを許可した[9]

脚注[編集]

  1. ^ CD Products”. フィリップス. 2020年8月8日閲覧。
  2. ^ a b 『CDがもたらした三つの文化革命 コンパクトディスクその20年の歩み』CDs21ソリューションズ、2005年、77頁。
  3. ^ a b 『CDがもたらした三つの文化革命 コンパクトディスクその20年の歩み』CDs21ソリューションズ、2005年、97頁。
  4. ^ 小川秀明、鈴木慶一「CD-I プレーヤ」『富士通テン技報』第8巻第2号、富士通テン、1990年、 1-16頁。
  5. ^ 小松茂、馬場達夫、三瓶徹、竹内崇、袋谷祐二「CD-ROMとその応用システム」『日立評論』第69巻第11号、日立、1987年、 55-62頁。
  6. ^ 『CDがもたらした三つの文化革命 コンパクトディスクその20年の歩み』CDs21ソリューションズ、2005年、189頁。
  7. ^ 『CDがもたらした三つの文化革命 コンパクトディスクその20年の歩み』CDs21ソリューションズ、2005年、91頁。
  8. ^ 太田出版 CONTINUE 『メガドライブ大全』 Special Interview Vol.3 ゲームアーツ社長宮路洋一氏、p207参照
  9. ^ ただし、任天堂は開発や製作には一切関わっていない。

外部リンク[編集]

海外では、21世紀になってもCD-iユーザの活発な活動が行われている。