フューチャー・イズ・ワイルド

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フューチャー・イズ・ワイルド』(原題: The Future is Wild)は、2003年イギリスで製作されたテレビ番組、及びそれに基づいた書籍。通称「F.I.W」[1]。『アフターマン』のドゥーガル・ディクソンが中心となり、何十人もの科学者へのインタビューに基づいて未来の地球でどんな進化が起こり、どんな生物が現れるかを予想し、それらをコンピュータグラフィックスによる画像で表現した。

この作品は日本でも大きな人気を得ている。書籍の日本語版は2004年1月に発行された。ほぼ同時期にテレビ版もNHK教育の『地球ドラマチック』枠内で『オドロキ!これが未来の生き物だ』の題で3回シリーズに編集して放送され、後に原題にてDVD化して発売された。また、ディスカバリーチャンネルにおいてもThe Future is Wildのタイトルで放映された。2005年には新江ノ島水族館で特別展や原作者を招いてのイベントなどが開かれたほか、登場する生物のフィギュア化もなされている。

スタッフ[編集]

原作
プロデューサー
プロジェクトに関わった科学者

概要[編集]

基本的には『アフターマン』と同様、人類をはじめとする現在の生物がほぼ絶滅することによって生態的地位(ニッチ)の空白が生じ、生き残った生物がそれを埋める方向に進化して新しい生物種が現れるというものだが、全体は3つの年代に分れており、後の時代になるほど現在の生物相からかけ離れた姿になっていく。

各年代について4つ(全部で12)の特徴的な地域を取り上げ、そこの生態系を描いている。テレビ版は全13回で、第1回を「後の各回についての簡単な概略 (Welcome to the Future)」とし、1話ごとに1つの生態系を紹介している。

日本語によるNHKの番組及びDVDでは各年代毎の3巻構成となっている。

  • 「500万年後〜氷の世界〜」
  • 「1億年後〜灼熱の世界〜」
  • 「2億年後〜超巨大大陸の出現〜」

「進化する地球」[編集]

書籍版の第1章ではプレートテクトニクス進化について述べ、地球生物の誕生から人類の時代に至るまでの歴史の中に見られるいくつかのパターンを説明している。これらのパターンは人類絶滅後においても繰り返されることになる。

テレビ版では、地球を離れた人類が遺した衛星の視点(NHK教育にて放映時)、あるいは、地球を離れた人類が、故郷に送り込んだ探査機の視点(ディスカバリーチャンネルにて放映時)で捉えている。

「500万年後の世界」[編集]

地球誕生以来最大級の氷河期が500万年後の世界を襲っている。氷床北半球の大部分を襲っており、寒冷乾燥化によって、豊かな森だった場所が草原砂漠へと変貌している。また、陸上でも海洋でも生息地の多くが破壊され、生物達は寒冷適応を余儀なくされている。[2]

以下、描かれている地域と生物を列挙する(カッコ内はテレビ版のタイトル)。 生物の詳細はフューチャー・イズ・ワイルドの生物一覧を参照

やがて氷河時代も終わり、地球は2000年かけてゆっくりと温暖化していく。寒冷な気候に適応していた生物の多くは滅び、新たな進化が始まる。

「1億年後の世界」[編集]

人類のいた時代よりも温暖なため北極南極に氷床は存在せず、海水面は100mも高く、多くの陸地がに没している。高温多湿のため動植物にとっては育ちやすく、生物の多様化と大型化が顕著に見られるようになった時代である[4]

  • 大浅海地 (Flooded World)
    • リーフグライダー - 遊泳性の巨大ウミウシ
    • オーシャンファントム - 多数の個体からなる、海面を漂う巨大な群体クラゲ
    • スピンドルトルーパー - オーシャンファントムと共生して外敵から守る巨大なウミグモ
  • ベンガル沼地 (Waterland)
    • ルークフィッシュ - 大きな口を持つ巨大電気魚
    • スワンパス - 水陸両棲のタコ
    • トラトン - 体重120tにも成長する巨大なカメ
  • 南極森林地 (Tropical Antarctica)
    • ローチカッター - 目が突き出た、素早く飛ぶ鳥
    • スピットファイアバード - 腐食性の液体を吐く鳥
    • スピットファイアバードモドキ - スピットファイアバードによく似ているが無毒な鳥
    • ファルコンフライ - 鳥を主な獲物とする巨大な捕食性ジガバチ
    • スピットファイアビートル - 4匹一組で花に擬態してスピットファイアバードを捕食する甲虫
  • グレートプラトー (The Great Plateau)
    • グラスツリー - 標高1万mの高原グレートプラトーに生える植物で木化した草。
    • グレートブルーウィンドランナー - 脚に風切り羽がはえ翼が4つになった巨大なツル
    • シルバースパイダー - 社会性を持ち集団で巨大な網を張る大きなクモ
    • ポグル - げっ歯類の子孫でシルバースパイダーに飼われている最後の哺乳類[5]

火山活動は更に激しさを増し、地球は火山灰の雲と酸性雨に包まれる。地球史上何度目かの大量絶滅が起きるが、それでも生物の進化は続いていく。

「2億年後の世界」[編集]

全ての大陸がほぼ一塊となって超大陸パンゲアを形成しており、海から遠い内陸部は極端に乾燥し、砂漠に適応した動植物が僅かに見られるだけである。パンゲア大陸の北部の海に面した地域は、多湿で広大な森林が広がっている生命の宝庫である[6]

  • 中央砂漠 (The Endless Desert)
    • テラバイツ - 高度な分業体制を持つ社会性のシロアリ
    • ガーデンワーム - 藻類と共生し、日光から間接的に栄養分を得る多毛類ゴカイの仲間)
    • グルームワーム - 洞穴の水辺で硫黄細菌を食べる多毛類(ミミズの仲間)
    • スリックリボン - 地下水の中に棲む捕食性多毛類
  • 地球海 (The Global Ocean)
    • シルバースイマー - 魚ほどの大きさにまで成長するネオテニーの遊泳性甲殻類
    • オーシャンフリッシュ - 海の近くに生息するが海の中で生きずに飛行する魚。
    • レインボースクイド - カメレオンの様に体色を変える巨大なイカ
    • シャークオパス - 生体発光で意思疎通しながら集団で狩りをするサメ
  • レインシャドー砂漠 (Graveyard Desert)
    • バンブルビートル - 砂漠に落ちたオーシャンフリッシュに子を産み付ける甲虫
    • グリムワーム - バンブルビートルの幼虫
    • デザートホッパー - 一本の足で飛び跳ねて移動するカタツムリの子孫
    • デスボトルプラント - 小動物を捕えるわなを持ち、捕えた動物を殺して養分を吸収する植物
  • 北部森林地 (The Tentacled Forest)
    • フォレストフリッシュ - 海辺から森林地帯に住処を移した飛行する魚
    • メガスクイド - ゾウ大の雑食性地上性イカ。その8本の足は歩くために進化し、2本の長い触腕は食餌に用いる。スワンパスの様な1億年前の頭足類とは違い、この時代の頭足類は水に戻る必要はなくなった。
    • スリザーサッカー - 樹の枝に貼りついた粘菌の塊。メガスクイドの脳に寄生して移動することも。
    • スクイボン - 樹上性のイカ。比較的知能が高く将来知的生命体となるかもしれない[7]

第二パンゲアはいずれ分裂する。生物はその変化にも対応し、また新たな種を生み出していくだろう。

書籍[編集]

  • 『フューチャー・イズ・ワイルド 驚異の進化を遂げた2億年後の生命世界』
ダイヤモンド社ISBN 4-478-86045-9
著:ドゥーガル・ディクソン/ジョン・アダムス、訳:土屋晶子、監修:松井孝典
  • 『フューチャー・イズ・ワイルド完全図解 驚異の進化を遂げた2億年後の未来生物たち』
ダイヤモンド社、ISBN 4-478-86049-1
著:クレアー・パイ、訳:土屋晶子、監修:疋田努

漫画[編集]

漫画アクション」(双葉社)刊にて2006年2月21日号から2007年3月20日号まで不定期連載された。

  • 『フューチャー・イズ・ワイルド コミック版 驚異の進化を遂げた2億年後の生命世界』
双葉社、ISBN 978-4-575-29971-7
著:ドゥーガル・ディクソン/ジョン・アダムス、作画:小川隆章

映像ソフト化[編集]

完全版が2016年に発売されている。

DVD
全3巻。
VHS
全3巻。

脚注[編集]

  1. ^ [1]
  2. ^ [2]
  3. ^ [3]
  4. ^ [4]
  5. ^ [5]
  6. ^ [6]
  7. ^ [7]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

日本語

英語