ファックサイン

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ファックサイン

ファックサインとは手の甲を相手に向けて、中指だけを立てるジェスチャー日本での通称。英語では「the finger」と呼ばれる。

概要[編集]

この中指は陰茎、人差し指と薬指は陰嚢を象徴し、"Fuck you"(くたばれ、くそくらえ)などの侮蔑表現に相当する卑猥で強烈な侮辱の仕草である[1]。特に、サインを出した後、突き上げるようにするとさらに意味が強くなる。

テレビやアニメにおいては、手の部分をモザイクでぼかされることもある。

ビヨンセケイティ・ペリーなど、有名アーティストのプロモーションビデオにもファックサインのシーンが登場することがある。

しかしながら古英語の時代には「こんにちは」のあいさつまたは愛してる」を意味し、中・新英語の時代は「ステージ上の人に向かってシーッとはやしたてる」仕草であり、元は汚い意味ではなかった。

ちなみに日本の指文字の「せ」は中指だけを立てるが、手の甲を自分に向ける。また、日本手話においての「兄」は手の甲を相手に向けて中指のみを立てる。

一般の日本人においては、ジェスチャーで相手を侮辱するという文化に乏しく(または冗談だと思われがちだが)、1980年代から1990年代の日本において、コミックやアニメなどで「感情の強調」という記号的意味合いで使われることが多かった。

しかし、米英人や意味を知っている人に対しては喧嘩を挑む行動であり、冗談で行うにも場合によっては生命を保障ができない許されがたい行為であるため、前述の指文字や日本手話を含め、慎重な行動が求められる[2]

2000年代以降、日本においても本来の意味の周知が進み、ファックサインの行使は原則咎められるようになり、映像媒体ではフィクション、ノンフィクションにかかわらず、ファックサインに対してモザイク処理がなされることが多くなった。

著名な使用例[編集]

入場時に両手の中指を立ててパフォーマンスするストーン・コールド

実例[編集]

著名人がファックサインで物議を醸すことは昔から頻繁に起こっているが、ここではその一部を掲載する。

ストーン・コールド・スティーブ・オースチン
試合中に相手レスラーに対して使用する他、入場時や試合後には客席に向けて(この場合は手の甲を自分側にする)アピールするときにもよく使用していた、絶大な人気を誇ったアメリカ人プロレスラー。

フィクションでの実例[編集]

究極超人あ〜る
ゆうきまさみのコミック。登場人物の一人である鳥坂がしばしばこのジェスチャーをする。自信たっぷりな態度とともに行われることが多いが、必ずしも侮辱を意図したものとは言い切れず本来の意味とは若干異なる。
らんま1/2
高橋留美子のコミック。主要登場人物である天道なびき早乙女玄馬がしばしばこのジェスチャーをする。主に怒りを強調する意図で行われ、必ずしも相手の侮辱を意図したものではないことから、本来の意味とは若干異なる。
浦安鉄筋家族
浜岡賢次のコミック。主人公大沢木小鉄の弟佑太が本来の意味で行い、それを教えた小鉄が母である順子にどつかれるエピソードがある。
コズミック・ファンタジー2 冒険少年バン
日本テレネットのゲーム。ヒロインであるリムがしばしば中指を立てる描写がある。
難波金融伝・ミナミの帝王
天王寺大原作・郷力也作画のコミック。扉絵などで主人公の萬田銀次郎がしばしば出す。
サウスパーク
アメリカのテレビアニメ。登場人物が本来の意味で行うシーンが多い。
ノーゲーム・ノーライフ
榎宮祐原作のライトノベルテレビアニメ。空や初瀬イノが、怒りを強調する時に使われている。
BOY
梅澤春人のコミック。作中には、このジェスチャーをする者や「ファック」というセリフを発する者がしばしば登場する。この作品に限らず、梅澤春人の作品全般で同様の傾向が見られる。
ポプテピピック
大川ぶくぶの4コマ漫画作品。単行本の表紙では登場人物のポプ子とピピ美が両手でファックサインを出しており、作中にも中指を立てる描写が登場する。アニメでは中指を立てるシーンがモザイクでぼかされている(BS11など一部放送局を除く)。
マトリックス
1999年アメリカ映画。主人公のネオ(トーマス・アンダーソン)が「お前等にはこの指をくれてやるから――」と敵に対して行っている。

絵文字[編集]

Unicode 7.0で絵文字が導入された。

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
🖕 U+1F595 - 🖕
🖕
REVERSED HAND WITH MIDDLE FINGER EXTENDED

脚注[編集]

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関連項目[編集]