ハインツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
H・J・ハインツ
H. J. Heinz Company
ロゴ
HeinzCompanyPittsburghPA.jpg
本社工場は1890年からピッツバーグの地で操業している
種類 事業部制
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ペンシルベニア州ピッツバーグ
設立 1869年1月 (152年前) (1869-01)
業種 食料品
事業内容 ソース、調味料の製造、販売
代表者 ミゲル・パトリシオ(会長・社長兼CEO)
主要株主 クラフト・ハインツ
関係する人物 ヘンリー・J・ハインツ(創業者)
外部リンク heinz.com
テンプレートを表示

H・J・ハインツ(H. J. Heinz Company)は、1869年にアメリカ合衆国で創業した世界流通・販売量世界第1位のトマトケチャップ(ハインツ・ブランド)をはじめ、ピクルスビネガースープソース類、冷凍食品離乳食冷凍ポテトなどを販売している130年余に及ぶ伝統歴史を誇る食品メーカー。本社はペンシルベニア州ピッツバーグ

2013年2月、投資ファンドのバークシャー・ハサウェイ(50%)及び3Gキャピタル(50%)により約280億ドルで買収された[1]。2015年3月、ハインツは、バークシャーと3Gキャピタルの後押しでクラフトフーズとの合併を発表、新たに設立された「クラフト・ハインツ・カンパニー: Kraft Heinz CompanyNASDAQ: KHC)の構成企業となった[2]

ハインツアメリカ本社含め、フランスカナダイギリスドイツオランダオーストラリア韓国にグループ企業がある。

ケチャップのパイオニア[編集]

有機農法トマトによるハインツのトマトケチャップ

1876年に世界で初めて、アメリカ合衆国H.J.Heinz社の創業者であるヘンリー・ジョン・ハインツ英語版ドイツ系アメリカ人)がケチャップの商業販売に踏み切り、ケチャップの爆発的普及に寄与した。19世紀当初は食の安全という概念が存在せず、店頭で販売されている商品に現在では有害とされる物質が添加されていることや腐っていることが普通であったが、ハインツは自らの商品の安全性をセールスポイントとすべく、ケチャップを透明のビンに入れて販売し、アメリカ政府にも食品添加物についての規制を法制化するようロビー活動を行い、その結果は1906年に純正食品薬物法英語版として結実した。また、自社の工場をいち早く電化したりフォードに先んじてライン生産方式を導入する等先進的な企業でもある。

ハインツのケチャップは水分が少なく濃厚であるため、卓上びん入りが主流を占めた時代には、中身を出すためにはふたを取って逆さまにしてからびんの底部を叩く必要があった。チューブ式容器が普及した現在も、こうした「儀式」を懐かしむアメリカ人は多い。同社のCMタレント布施博が出演し、「このハインツのケチャップがどれだけ濃厚であるか、今からジェットコースターで試したいと思います」とホットドッグを片手にハインツのケチャップを塗り、乗車中それを持ち、垂れが無い事を実証するCMが流れた。

2005年からはノズルを逆にした「逆さケチャップ」を主力商品としている。

約40年間にわたりマクドナルドへケチャップを納入していたが、大株主(50%)となった3Gキャピタルはバーガーキングの71%を有する支配株主であり、ヘース新CEOは同ファンドのパートナーでバーガーキングのCEO(2010-2013年)を務めていたことから、2013年10月、マクドナルドはハインツとの取引を停止すると発表した[3]

創業者[編集]

ヘンリー・ジョン・ハインツ。1917年

ヘンリー・ジョン・ハインツ(1844-1919)は、ピッツバーグで煉瓦工場を経営する父親と、家庭菜園を営む母親の長男として生まれた[4]。12歳で家庭菜園を拡大して収益の一部を馬や馬車に投資して収入を増やし、15歳で地元の特産であるホースラディッシュの瓶詰製造販売を始めて成功、1869年にはハインツ&ノーブル社を設立、大陸横断鉄道が開通したことから事業は拡大の一途をたどり、1872年には社名をハインツ・ノーブル・アンド・カンパニーに変更して経営強化を図ったが、1875年に、野菜の異常な豊作や金融恐慌などにより破産[4]。翌年兄弟とF. & J. Heinz Companyを設立しケチャップの製造販売を始めたところ大成功し、1888年に兄弟から経営権を買い取り、H. J. Heinz社へ社名変更した[4]。ピクルスビンの無料プレゼントやキャッチフレーズ“57 Varieties”を掲げた広告で話題を集めるなど商才を発揮し、1905年にはイギリス進出、1909年にはカナダ進出を果たし、国際的な大企業へ発展させた[4]。訪日経験もあり、滞在中に収集した日本の美術品を1913年にカーネギー博物館に寄贈した[5]。ヘンリー没後は次男のハワード・ハインツが2代目社長に就任した[4]

ハインツ日本株式会社[編集]

ハインツ日本株式会社
Heinz Japan Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
111-8505
東京都台東区浅草橋5-20-8 CSタワー11階
設立 1961年12月25日 (59年前) (1961-12-25)
業種 食料品
事業内容 ソース、調味料の製造、販売
代表者 スティーブン・ブリッグス(代表取締役社長)
資本金 7億2500万円
従業員数 180人(2018年5月)
主要株主 クラフト・ハインツ
外部リンク heinz.jp
テンプレートを表示

ハインツ日本株式会社(ハインツにほんかぶしきがいしゃ、Heinz Japan Ltd.)は、ハインツの日本法人。本社は東京都台東区浅草橋

沿革[編集]

主力商品[編集]

ケチャップの国内シェアは、カゴメ(50%)と「デルモンテ」ブランドのキッコーマン(30%)の2社が大勢を占めており、世界最大手のハインツは日本では約3%と苦戦している。 2001年にカゴメとの業務・資本提携の準備を進めていたが、2002年予定していた北米事業の野菜ジュース等での販売戦略の相違で、資本提携は中止となった。また、2000年代初頭まではレモン果汁加工や缶入り飲料製造が主力のポッカコーポレーション(現・ポッカサッポロフード&ビバレッジ)と資本業務提携を結んでいたが、同社経営陣とアドバンテッジ パートナーズによるMBO発表により関係を見直され提携は解消されることとなった。

関連項目[編集]

備考[編集]

  1. ^ バークシャーと3Gキャピタル、ハインツを2.1兆円で買収へロイター、2013年2月15日)
  2. ^ クラフトとハインツの合併、バフェット氏に大きな利益ウォール・ストリート・ジャーナル、2015年3月31日)
  3. ^ ハインツのケチャップ、マクドナルドが仕入れ停止へウォール・ストリート・ジャーナル、2013年10月28日)
  4. ^ a b c d e 創業者 ヘンリー・ジョン・ハインツハインツ
  5. ^ 安本亀八の風俗人形―欧米博物館への作品寄贈と財界人本田代志子、広島大学、藝術研究 第 32 号 2019

外部リンク[編集]