シェゾ・ウィグィィ

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シェゾ・ウィグィィSchezo Wegey)は、コンパイルコンピュータゲーム魔導物語』・『ぷよぷよ』シリーズに登場する架空の人物。

概要[編集]

闇の剣を携え、古代魔導を操る魔導師の青年。銀髪で青眼、青い[注 1]バンダナをつけている。暗闇を誰よりも愛する「闇の魔導師」の称号を持つ。

「シェゾ・ウィグィィ」という名前には、古代魔導語で「神を汚す華やかなる者」という意味がある[1]。自らの魔力を高めるために他者や秘宝などから魔力を奪おうとしている。魔導師の少女アルル・ナジャの魔力を欲しがっており、彼女を執拗に付け狙っている。その上、彼女に対して「お前の魔力が欲しい」と言うべき所を「お前が欲しい」「お前の全てを俺にくれ」などとしばしば言い間違えてしまう。こうした言動が祟って、周囲から「ヘンタイ魔導師」呼ばわりされてしまっている。アルルの魔力に拘る理由は不明。

『魔導物語1-2-3』のディレクターの米光一成によれば、シェゾ、および同作のキャラクターのサタンは、いずれもタニス・リーの幻想小説『闇の公子』に登場するキャラクターがモデルになっているとされる[2]

多くの作品において、年齢は「不明」。唯一シェゾの少年時代を描いた『魔導物語A・R・S』のシェゾ編のみ「14歳」と明言されている。なお、小説『真・魔導物語』の設定に準拠した「魔導物語年表」では、このシェゾ編での出来事が「アルル誕生の150年前」として設定されているが、本編における公式設定ではない[注 2]

プロフィール[編集]

  • 身長
    • 184cm(『ぷよぷよ通』、『ぷよぷよSUN』、『真・魔導物語』における『魔導物語』世界での身長)
    • 178cm(『真・魔導物語』における『ぷよぷよ』世界での身長)
  • 体重
    • 71kg(『ぷよぷよ通』、『ぷよぷよSUN』、『真・魔導物語』における『魔導物語』世界での体重)
    • 68kg(『真・魔導物語』における『ぷよぷよ』世界での体重)
  • 誕生日:3月16日
  • 星座:うお座

シェゾの登場作品[編集]

  • 初登場はアルル・ナジャと同じく1989年11月7日発売のMSX2ディスクマガジンディスクステーション SPECIAL クリスマス号 (#SP5)』に収録された小作品『魔導物語 EPISODE II CARBUNCLE』。ただし、本作の時点では主人公のアルル共々名前が無く、単に「魔導師」や「魔導師のお兄さん」とのみ呼ばれており、オープニングで魔力を求めて主人公を眠らせ地下牢に監禁。その後、脱出してきた主人公と戦い、倒されると音を立てて蒸発する描写となっている。シナリオ上の最初のボスであり、その後のストーリーには一切絡まない。彼の代表的な魔法である「アレイアード」と「アレイアードスペシャル」はこの作品の時点で使用していた。
  • 上記をベースにエピソードを増やして単体で製品化されたMSX2版『魔導物語1-2-3』(1990年)では、ゲーム内で「シェゾ」という個人名が登場し、取扱説明書では「シェゾ・ウィグイイ」というフルネームと「神を汚す華やかなる者」だという意味が紹介された。この作品でシェゾが闇の剣を持つようになる。この作品ではシェゾの結末が蒸発ではなく、単なるばたんきゅーのみに変更されている。
  • PC-98版『魔導物語1-2-3』(1991年)ではフルネームが「シェゾ・ウィグィィ(末尾が小書き文字)」に変更され、本作以降の作品ではこれが正式名称となる。この作品のみ頭身が高くなり画風もリアル調になっており、シェゾはダメージを受けると頚動脈から血を流していき、首が切断された後もなお首だけのまま襲い掛かってくるというややグロテスクな描写に変更されている。
  • アーケードで稼働したパズルゲーム『ぷよぷよ』(1992年)では、シェゾはステージ10の対戦相手として登場。ストーリーデモでは原典同様にアルルの力を狙っており、アルルからはまだそんなことをやっているのかと責められている。本作以降、コンパイル制作の『ぷよぷよ』シリーズではほぼ全作品にシェゾがレギュラーとして登場することになる。
  • ゲームギア版『魔導物語II 〜アルル16才〜』(1994年)ではMSX2版同様に倒されてもばたんきゅーのみだが、『ぷよぷよ』シリーズや後述の『魔導物語A・R・S』発売後であることも影響し、原典とは異なりシナリオ終盤までシェゾがアルルを追って何度も登場することになる。

シェゾが主人公として登場する作品は、以下のものがある。

  • PC-9801版『魔導物語A・R・S』(1993年)のシェゾシナリオ
    • 少年時代のシェゾが主人公。人の良い少年であった彼が、修学旅行で訪れたラーナの遺跡にて、封印されていた闇の魔導師「ルーン・ロード」に魅入られて無理矢理力を受け継がされて闇の魔導師として覚醒し、狂った人生を歩み始める様が描かれる。
  • 各機種版『ぷよぷよSUN』(1996年)のむずいモード
  • Windows版『魔導物語 魔導師の塔』(1997年)
  • セガサターン版『わくわくぷよぷよダンジョン』(1998年)、プレイステーション版『わくぷよダンジョン決定盤』(1999年)

上記のうち、『魔導師の塔』以外は「3人の主人公の中のひとり」という扱いとなっている。また、『ぷよぷよ』シリーズの多くでは対戦相手として登場するほか、プレイヤーキャラクターとして選択できる作品もあり、『なぞぷよエディタ』ではストーリーは無いが単独のプレイヤーキャラクターとして登場した。

セガがキャラクターを一新した『ぷよぷよフィーバー』を発売して以降は出番がしばらく途絶えており、『ぷよぷよフィーバー2』(2005年)のアルルの記した手記で「ヘンタイっぽい闇の魔導師」が元の世界に居たと言及される程度だったが、その後『ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary』(2006年)にて初代キャラクターのひとりとして復活し、それ以降の『ぷよぷよ』シリーズでは再びレギュラーとして常に登場している。また、『ぷよぷよ! 15th』と『ぷよぷよ!! 20th』ではシェゾを含む全プレイヤーキャラクターに個別のシナリオが用意されており、『ぷよぷよテトリス』でも有料DLCストーリー[注 3]の「EX9章 プリンプのゆめ」がシェゾを主人公にした番外エピソードになっている。

変態と呼ばれるシェゾ[編集]

先述の通り、シェゾはしばしば「ヘンタイ(変態)」呼ばわりされている。この「ヘンタイ魔導師」設定は今でこそシェゾを代表するものとなっているが、当初からこうしたキャラ付けが強くなされている訳ではなかった。

彼が変態と扱われたのは古く、彼の初登場作品にして魔導物語第一作、MSX2版『魔導物語 EPISODE II CARBUNCLE』の取扱説明書に記載されたストーリーに、「かっこいいけど、どこかおかしい。変態の目だ。」、「ああああ、やっぱり変態お兄さんだ!」とアルルの視点で描かれている。ただしそう思っているだけで、口に出してはいない模様。MSX2版とPC-98版の『魔導物語1-2-3』の取扱説明書にも同一の内容が記載されているが、MSX2版2作ではゲーム中ではアルルがシェゾを変態と呼ぶ(思う)場面はない。PC-98版ではオープニングでシェゾから「お前の魔力が欲しいだけだ」と言われたアルルが彼を変態扱いしているが、シェゾはこれに対して何の反応もしておらず、口に出したのか心で思っただけかは不明瞭である。

その後『ぷよぷよ』でアルルに向かって「お前が欲しい」と言い彼女を赤面させるが、シェゾ自身は表情も変えずに発言を言い換えており、アルルも呆れてはいるが彼を変態とは呼んではいない。GG版『魔導物語II 〜アルル16才〜』ではオープニングで「お前の全てが欲しいだけだ」と発言したが、PC-98版と同じくアルルがシェゾを変態と呼ぶ(思う)のはオープニングだけで、シェゾは無反応である。また、初代『ぷよぷよ』のPCエンジン移植版である『ぷよぷよCD』では、漫才デモの二周目では言い直さない代わりに「お前の全てが欲しい」と言い間違えたことによってアルルが告白されたと勘違いするようになっており、その具合は赤面しながら「そ、そんなぁ。」や「シェゾがどうしても言うんだったら、ぼく…」などと発言する始末で、その後「お前、何か勘違いしてないか?」とシェゾに言われたことによりアルルが正気に戻る描写がある。

GG『なぞぷよ アルルのルー』のスーパーファミコンリメイク版『す〜ぱ〜なぞぷよ ルルーのルー』ではアルルではなくルルーから「変態」と面を向かって言われてしまい、「ヘ、ヘンタイ…おれが、このシェゾさまが…」と落ち込んでいた。その後もセガサターン版『ぷよぷよ通』ではアルルから「こーのヘンタイ魔導師が」「げげっ!キミはいつかのヘンタイ魔導師」などと言われ、PCEにおける『ぷよぷよ通』の移植版『ぷよぷよCD通』の漫才デモでもアルルが「あからさまにいやらしいヘンタイな声」「このヘンタイ魔導師」と発言している。『ぷよぷよSUN』では加えてウィッチやラグナス、ルルーから変態と呼ばれており、さらにNINTENDO64版『ぷよぷよSUN』のPVではコントローラにN64の周辺機器である振動パックを接続して「気持ちいい」と言うなど、シェゾの言動も変態と呼ばれるに相応しいおかしなものになってしまっている。こうしてシェゾの「ヘンタイ魔導師」という設定は確立し、『す〜ぱ〜なぞぷよ通 ルルーの鉄腕繁盛記』ではルルーの下着を覗き、SS版『魔導物語』ではヨダレを垂らしながら美少女コンテストの見物を目論むなど、行動までも変態的になっている。また、一時期はルルー(SS版『魔導物語』)やアルル(ドリームキャスト版他の『ぷよぷよ〜ん』や『みんなでぷよぷよ』)に冷たく扱われていた。

シェゾの版権がコンパイルからセガに移った『ぷよぷよ!』以降では、変態的な行動こそほとんどしなくなったが「ヘンタイ魔導師」設定は更に強調されており、アルル以外の相手に対しても思わず「お前が欲しい」と言い、誤解を招いている。こちらでは興奮すると文の途中の言葉がうっかり抜けて毎回言い間違えてしまうという設定になっており、どうしていつもそうなってしまうのか自分でも分からないらしく、アルルの魔力を手に入れる以上に「誰からもヘンタイと呼ばれない事」をせつに願っている。「ヘンタイ」という単語→自分の事、という認識があるのか、『テトリス』において誰もいない所で「ヘンタイ」と叫んだアルルの言葉に反応して、彼女の元にすっ飛んで行き「誰がヘンタイだ!」と否定するという条件反射が身に付いている。「お前が欲しい」という台詞はストーリー以外でも随所で使われており、「ヘンタイ魔導師」に並ぶシェゾの代名詞となっている。また、カワイイ生き物が好きだという一面が強調され、『15th』以降はどんぐりガエルに好意を寄せている(向こうからは迷惑がられている)他、『20th』以降はおにおんやりすくませんぱいをも可愛いと思い、『テトリス』のDLC追加ストーリーではさかな王子にも(最初は敵視していたが)「よく見たらかわいいな」と同様に好意を寄せている。

その他[編集]

  • 作品によっては、名前が「She-zo」(『魔導物語A・R・S』など)、「Shezo」(『ぷよぷよ』『ぷよぷよ通』の一部機種など)と綴られている場合があるが、現在の公式の綴りは「Schezo」となっている。
  • ヨーロッパで稼動していたAC版『ぷよぷよ』では「Devious」という名前に変更されている。
  • 『ぷよぷよ』などで登場した「おまえが欲しい」というシェゾの台詞の由来は、『魔導物語』のプログラミングを担当し、『ぷよぷよ』の開発にも携わっていた、たつき・けいの失言である[3]

シェゾを演じた人物[編集]

声優

ジェミニ広野
当時のコンパイル社員。
BB金光(元RCC中国放送アナウンサー)
井上和彦
大塚雄史郎
コンパイル主催の自社オーディションによって選ばれた。
松本保典
森田成一
Ben Lepley
  • 『Puyo Puyo Tetris』(英語版)

上記の他、初期の作品(MSX2版『魔導物語1-2-3』、アーケード版『ぷよぷよ』、アーケード版『ぷよぷよ通』など)では当時のコンパイル社員などが声を担当していた(担当者名は不明)。

俳優

仲田健一
  • セガサターン版『ぷよぷよ通』テレビCM
ルウト
  • 舞台『ぷよぷよ オンステージ』

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 『ぷよぷよ〜ん』及び『ぷよぷよBOX』における「ぷよぷよ〜んスタイル」のみ黒になっている。
  2. ^ このことから一部でシェゾの年齢が「180歳」とされることがあるが、これは年表から単純に逆算したものであり、『真』魔導世界においてはこと頻繁に時空を超えているので推測は難しい。また一方で、別の小説である山本剛の『新☆魔導物語3 シェゾと悪の華』では『A・R・S』のシェゾ編の出来事が「数年前」とされている。
  3. ^ ニンテンドー3DSWii Uプレイステーション3PS Vita版のみ。プレイステーション4Xbox OneNintendo Switch版はDLCではなく隠し要素。

出典[編集]

  1. ^ MSX2版『魔導物語1-2-3』大魔導書(取扱説明書)p.15、PC-98版『魔導物語1-2-3』大魔導書(取扱説明書)p.19。
  2. ^ 米光一成 (2009年7月23日). “『魔導物語』20周年記念メモ”. http://blog.lv99.com/?eid=943754 
  3. ^ 『コンプリート・コンパイル』、p.18。
  4. ^ “第2回魔導同窓会コンパイルナイトが開催決定 広島で興奮が再び”. 週アスPLUS (ASCII). (2012年9月12日). https://weekly.ascii.jp/elem/000/000/106/106836/ 2014年5月6日閲覧。 

関連項目[編集]