河野一郎 (翻訳家)
河野 一郎(こうの いちろう、1930年1月6日[1][2] - )は、日本の英文学者、比較文学者、翻訳家。専門は、現代イギリス小説、児童文学。
人物・来歴
兵庫県芦屋市出身[1] (大阪府出身とも[3])。1947年(昭和22年)東京高等師範学校附属中学校、1951年(昭和26年)東京外国語大学|東京外事専門学校卒業[4]。 1954年(昭和29年)東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業 [1][5]。 1958年に一橋大の講師に[6]。 1961年に東京外国語大学の講師に[7]。 1964年にカリフォルニア大学客員教授に[8]。 1970年に東京外国語大学教授を経てフィリス女学院大学教授に[9]。 フェリス女学院大学教授、東京外国語大学教授をつとめる[1]。 1964年(昭和39年)から1965年(昭和40年)、アメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校客員教授[1]。 東京外国語大学およびフェリス女学院大学名誉教授。
英語の翻訳を行い、翻訳学校教師も務める。 1981年(昭和56年)、「ごみすて場の原始人」で[10]旺文社児童文学翻訳賞[1]。 横浜市栄区在住[11]。
著書
- 『翻訳上達法』(講談社現代新書) 1975
- 『翻訳教室』(講談社現代新書) 1982
- 『ねずたんとねこたん』(佐々木マキ絵、講談社) 1986
- 『どうぶつなぜなぜばなし ぞうのはなはなぜながいなど3話』(村上勉ほか絵、講談社のおはなし絵本館) 1990.7
- 『英語の歌』(岩波ジュニア新書) 1991.2
- 『英語の詩』(岩波ジュニア新書) 1992.11
- 『翻訳のおきて』(DHC) 1999.3
- 『誤訳をしないための翻訳英和辞典』(DHC) 2002
翻訳
- 『遠い声遠い部屋』(トルーマン・カポーティ、新潮社) 1955、のち文庫
- 『夜の樹 / ミリアム』(トルーマン・カポーティ、斎藤数衛共訳、南雲堂) 1957
- 『ハーディ短篇集』(トマス・ハーディ、新潮文庫) 1957
- 『のぞかれた窓』(ジャック・アイアムズ、東京創元社、クライム・クラブ) 1959
- 『太平洋 モーム短篇集2』(サマセット・モーム、新潮文庫) 1960
- 『黒い本』(ローレンス・ダレル、中央公論社) 1961、のち文庫
- 『血の収穫』(ダシール・ハメット、中央公論社) 1962、のち文庫、のち嶋中文庫
- 『アクロイド殺害事件』(アガサ・クリスティ、中央公論社) 1962、のち嶋中文庫
- 『嵐が丘』(エミリー・ブロンテ、中公文庫) 1963
- 『アシェンデン 第1 - 2 モーム短篇集5 - 6』(サマセット・モーム、新潮文庫) 1963、のち改題『アシェンデン 英国秘密情報部員の手記』(ちくま文庫) 1994.12
- 『ジェイン・エア』(シャーロット・ブロンテ、中央公論社、世界の文学 新集) 1968
- 『テス / アリシアの日記 / 呪われた腕 / 妻ゆえに』(ハーディ、河出書房、世界文学全集) 1968
- 『ネクサス』(ヘンリー・ミラー、集英社、世界文学全集) 1969
- 『農場』(ジョン・アップダイク、河出書房新社) 1969
- 『南回帰線』(ヘンリー・ミラー、講談社) 1971、のち文庫、のち講談社文芸文庫
- 『わが生涯の日々』(ヘンリー・ミラー、講談社) 1971
- 『呪い』(テネシー・ウィリアムズ、志村正雄共訳、白水社) 1972、のち白水Uブックス
- 『心は孤独な狩人』(カーソン・マッカラーズ、新潮文庫) 1972
- 『ポオ小説全集 1』「黒猫」ほか(エドガー・アラン・ポー、創元推理文庫) 1974
- 『サンドバーグ詩集』(カール・サンドバーグ、安藤一郎共訳、新潮文庫) 1974
- 『朝までいっしょに』(ジョン・ブレイン、集英社) 1977
- 『魔法のジャケット』(ウォルター・デ・ラ・メア、旺文社) 1977
- 『クジラがクジラになったわけ』(テッド・ヒューズ、篠原勝之絵、旺文社) 1979、のち岩波少年文庫
- 『ごみすて場の原始人』(クライヴ・キング、スズキコージ画、旺文社) 1980
- 『南へ行った町』(C・キング、藤原邦久絵、旺文社) 1982.7
- 『ニョロロンとガラゴロン』(ヘレン=ピアス作、マイケル=フォアマン絵、講談社) 1984
- 『ロレンス短篇集』(D・H・ロレンス、編訳、岩波文庫) 1986.1
- 『りんごの木 / 人生の小春日和』(ジョン・ゴールズワージー、岩波文庫) 1986
- 『黒衣の女』(スーザン・ヒル、ハヤカワ文庫) 1987
- 『イギリス民話集』(編訳、岩波文庫) 1991.10
- 『オズのまほうつかい / ドリトル先生ものがたり』(ライマン・フランク・ボーム、牧野鈴子絵 / ヒュー・ロフティング、村上勉絵、講談社のおはなし童話館) 1991.8
- 『緑の館 熱帯林のロマンス』(W・H・ハドソン、ちくま文庫) 1997.12
- 『カポーティ短篇集』(編訳、ちくま文庫) 1997.2
- 『対訳英米童謡集』(編訳、岩波文庫) 1998
- 『オックスフォード世界英語文学大事典』(ジェニー・ストリンガー編、日本語版監修、浦谷計子, 加藤俶子,工藤惺文,浜田陽子,梶山あゆみ,木村ふみえ,近藤三峰,広瀬美智子訳、DHC) 2000.9
- 『疑惑』(ドロシー・セイヤーズ、嶋中文庫) 2005
- 『ファルファリーナとマルセル』(ホリー・ケラー、岩波書店) 2006
アラン・シリトー
- 『屑屋の娘』(アラン・シリトー、橋口稔共訳、集英社) 1969、のち文庫
- 『長距離走者の孤独』(アラン・シリトー、丸谷才一共訳、集英社) 1969、のち新潮文庫、のち集英社文庫
- 『華麗なる門出』(アラン・シリトー、集英社) 1974
- 『悪魔の暦』(アラン・シリトー、集英社) 1983