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ベタイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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トリメチルグリシンの構造式

ベタイン (betaine) とは正電荷と負電荷を同一分子内の隣り合わない位置に持ち、正電荷をもつ原子には解離しうる水素原子が結合しておらず(四級アンモニウムスルホニウムホスホニウムなどのカチオン構造をとる)、分子全体としては電荷を持たない化合物(分子内塩)の総称。

自然界では植物海産物などに広く存在する物質で、その甘みうま味、保湿に関係している。日本では食品添加物化粧品等の保湿剤として使用されている。

生体物質としてはカルニチントリメチルグリシンなどがある。元来はトリメチルグリシンのこと(テンサイ Beta vulgaris から得られたため命名された)だったが、現在はこれを含めて類似構造を持つ、アミノ酸アミノ基に3個のメチル基が付加した化合物の総称としても用いられ、化学者には上記の定義の化合物の総称として使われることが多い。コリンの代謝により生成され、動脈硬化の危険因子であるホモシステインの代謝に関係することから、遺伝的にホモシステインの代謝がうまくできない 「先天性ホモシステイン尿症」 患者に対しては、医薬品として用いられる。

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