チョウ・ユンファ

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周潤發
チョウ・ユンファ
=チョウ・ユンファ
プロフィール
出生: (1955-05-18) 1955年5月18日(68歳)
出身地: 香港の旗 イギリス領香港新界離島區南丫島
職業: 映画俳優
各種表記
繁体字 周潤發
簡体字 周润发
拼音 Jau Yeunfaat (広東語)
Zhōu Rùnfā (北京語)
ラテン字 Chow Yun-Fat
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チョウ・ユンファ周 潤發)は香港映画俳優

プロフィール

テレビスターになるまで

1955年香港新界離島區南丫島(ラマ島)で生まれる。実家は貧しく、高校を卒業すると家電工場に勤め、生計を立てる。

1973年、友人の勧めにより香港TVBの演劇学校に入る。演劇学校の同期には吳孟達がいる。1974年からTVBのテレビドラマを中心に俳優活動を開始し、1980年、TVB製作のテレビドラマ『上海灘』での演技が話題となり、テレビドラマ俳優としての地位を確立する。

TVB所属俳優としての活動は、映画撮影本数が多くなった1985年迄続いた。

映画界へ進出

その後、活躍の場を次第に映画にシフトし、1984年に『風の輝く朝に』でアジア映画祭主演男優賞を受賞。そして1986年の『男たちの挽歌』が大ヒットし、一躍スターとなる(同作品は第6回香港電影金像奨作品賞を受賞)。1986年~1987年の2年間は主演作が合計17本と、まさに「チョウ・ユンファ黄金期」であった。

「亜州影帝」の異名を持ち、尊敬を集め、一時期はアジア映画の帝王的存在に。愛称は「發仔」(ファッチャイ)。日本では顔立ちが似ていることから「香港の小林旭」と呼ばれている[1]

香港電影金像奨では、『男たちの挽歌』(1987年、第6回)、『友は風の彼方に』(1988年、第7回)、『過ぎゆく時の中で』(1990年、第9回)で最優秀主演男優賞を受賞している。また、金馬奨では、『風の輝く朝に』(1985年、第22回)、『誰かがあなたを愛してる』(1987年、第24回)で最優秀主演男優賞を受賞している。

国際派スターへの成長

B型肝炎との闘病などもあって1996年1997年の2年間は活動を休止し、翌1998年、『リプレイスメント・キラー』でハリウッド・デビューを果たす。ハードボイルドで硬派な役からコミカルな役柄まで難なくこなす、まさに稀代の俳優と言える。

中国の標準語である普通話が苦手で、映画『グリーン・デスティニー』では普通話の話者たちから「発音が酷くて何を言っているか全然分からない」と酷評された。

ただし、活動休止期間中にシンガポール人の妻と特訓した英語の発音はジャッキー・チェンよりも上手いようで、現在は中国大陸よりもハリウッドでの活動を重視している。

かつてコンビを組んできたジョン・ウー(呉宇森)監督の作品『レッドクリフ』について、契約のトラブルで降板することが発表された。このトラブルに関しては両者に意見の食い違いがある。

また、香港撮影学會沙龍影友協會に所属するプロ写真家としての活動も、広く知られている。2009年3月には香港中央図書館展覧館で、香港撮影学會名誉会長との二人展「香港印象-黄貴権+周潤發撮影作品展」を開催し、2000年〜2008年に撮り溜めた白黒写真を展覧した。

そのほか

国際的スターとなった今でも、庶民的な生活を好む事が知られている。

山や街歩きに出掛け、バスMTRに乗って移動し、街市での買い物や「小食」と呼ばれる店で立ち食いする姿が見られ、市民からの話にも気さくに応じるなどしている。

古巣のTVBが、鳥インフルエンザに関するニュースの取材を鶏を扱う店の前で行っていた時、偶然その場に現れたチョウ・ユンファに対してインタビューを行い、一庶民として答えた姿が放送された事もある。

出演作

映画

1980年代

1990年代

2000年代

2010年代

テレビドラマ

ゲーム

日本語吹き替え声優

野島昭生

  • 「上海灘」(1980)

磯部勉

  • 「男たちの挽歌」(1986) *DVD&BD:パラマウント版
  • 「セブンス・カース」(1986)
  • 「男たちの挽歌Ⅱ」(1987) *VHS版(パラマウントDVD&BD収録)
  • 「僕たちは天使じゃない!」(1988)
  • 「パラダイス・パラダイス」(1988)
  • 「アゲイン 明日への誓い (男たちの挽歌3)」(1989) *VHS版(パラマウントDVD&BD収録)
  • 「狼 男たちの挽歌 最終章」(1989) *VHS版(パラマウントDVD&BD収録)
  • 「ゴールデン・ガイ」(1991)
  • 「狼たちの絆」(1991)
  • 「フルコンタクト」(1991)
  • 「ゴッドギャンブラー 完結編」(1994) *VHS版
  • 「大陸英雄伝」(1995)
  • 「NYPD15分署」(1999) *VHS&DVD版
  • 「バレットモンク」(2003) *TV:テレビ東京版
  • 「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(2007)
  • 「DRAGONBALL EVOLUTION」(2009)
  • 「シャンハイ」(2010)

玄田哲章

  • 「男たちの挽歌」(1986) *TV:TBS版

相沢まさき

  • 「男たちの挽歌」(1986) *DVD:カルチュア・パブリッシャーズ版
  • 「男たちの挽歌Ⅱ」(1987) *DVD:カルチュア・パブリッシャーズ版
  • 「アゲイン 明日への誓い (男たちの挽歌3)」(1989) *DVD:カルチュア・パブリッシャーズ版
  • 「狼 男たちの挽歌 最終章」(1989) *DVD:カルチュア・パブリッシャーズ版
  • 「ラスト・シャンハイ」(2012)

大塚芳忠

  • 「殺したい妻たちへ」(1986)
  • 「誰かがあなたを愛してる」(1987)
  • 「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」(1992) *TV:フジテレビ版
  • 「恋のトラブルメーカー」(1993)

津嘉山正種

  • 「友は風の彼方に」(1986)
  • 「男たちの挽歌Ⅱ」(1987) *TV:TBS版
  • 「いつの日かこの愛を」(1989)

渡辺正行

  • 「大丈夫日記」(1988)

小川真司

  • 「香港極道 狼仁義」(1988)
  • 「アンナと王様」(1999) *VHS&DVD版

井上和彦

  • 「ゴッドギャンブラー」(1989) *VHS版

大川透

  • 「ゴッドギャンブラー」(1989) *DVD版
  • 「ゴッドギャンブラーⅡ」(1990) *DVD版
  • 「ゴッドギャンブラー 完結編」(1994) *DVD版

屋良有作

  • 「過ぎゆく時の中で」(1989)

江原正士

  • 「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」(1992) *VHS版(パラマウントDVD&BD収録)

大塚明夫

  • 「リプレイスメント・キラー」(1998)
  • 「グリーン・デスティニー」(2000) *VHS&DVD版

山路和弘

  • 「NYPD15分署」(1999) *TV:テレビ朝日版

田中秀幸

  • 「アンナと王様」(1999) *TV:テレビ東京版

菅生隆之

  • 「グリーン・デスティニー」(2000) *TV:テレビ朝日版

寺杣昌紀

  • 「バレットモンク」(2003) *VHS&DVD版

小山力也

  • 「王妃の紋章」(2006)

古澤徹

  • 「チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道」(2008)

土師孝也

  • 「孔子の教え」(2010)

脚注

  1. ^ 『男たちの挽歌』(第1作)の日本公開時、宣伝資料などで「香港の小林旭」と紹介されたのがきっかけ。チョウ・ユンファ本人も小林旭のファンだと公言している。

外部リンク