シロダモ

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シロダモ
Neolitsea sericea
Neolitsea sericea
(2006年11月5日、大阪府
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : モクレン類 magnoliids
: クスノキ目 Laurales
: クスノキ科 Lauraceae
: シロダモ属 Neolitsea
: シロダモ N. sericea
学名
Neolitsea sericea
(Blume) Koidz.[1]
シノニム
変種品種[2]
  • ダイトウシロダモ N. s. var. argentea
  • キンショクダモ N. s. var. aurata
  • キミノシロダモ N. s. f. xanthocarpa

シロダモ(白だも、学名: Neolitsea sericea)は、クスノキ科シロダモ属常緑高木。別名はシロタブ[3]、タマガヤ。

形態・生態

樹高は10〜15mに達する。は直立し、樹皮は紫褐色〜暗褐色。若枝には黄褐色の絹毛がある。

互生葉柄があり、枝先に密にする。葉身は長楕円状披針形で、長さ8〜18cm、先端は尖り、3行脈が目立つ。若葉には黄褐色の絹毛があるが、後に表面は無毛になり、裏面は粉白色を帯び、多少絹毛が残る。

雌雄異株。花期は散形花序で、葉腋に黄褐色の小花を多数つけ、翌年の秋、果実赤色に熟す。果実は楕円状球形で、長さ12〜15mm。

分布

日本では本州山形県宮城県以西、四国九州及び南西諸島に、日本国外では朝鮮半島中国及び台湾に分布する。山地や低地の森林内に生育する。

保全状況評価

生育地である下記の地方公共団体が作成したレッドデータブックに掲載されている(北限付近の地方)。

人間との関わり

木全体に精油を含み芳香があり、種子から採油し、蝋燭の材料とする。また、防風林として植栽される他、木材としても利用される。

下位分類

ダイトウシロダモ N. s. var. argentea
大東諸島に分布。果実がシロダモよりも大きく、倒卵形で、長さ15〜18mm。
キンショクダモ N. s. var. aurata
小笠原諸島九州南西諸島台湾及び中国に分布。シロダモには若葉にしか絹毛が無いが、キンショクダモは成長しても残る。
キミノシロダモ N. s. f. xanthocarpa
果実が黄色に熟す[4]

シロダモ属

シロダモ属(シロダモぞく、学名: Neolitsea)は、クスノキ科の一つ。

脚注

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Neolitsea sericea (Blume) Koidz.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年11月23日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “BG Plants簡易検索結果表示”. 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList). 千葉大学. 2013年11月23日閲覧。
  3. ^ 樹に咲く花 離弁花1』 450頁。
  4. ^ 尼川大録、長田武正『検索入門樹木 : 総合版』保育社、2011年(原著1988年)、31頁。ISBN 978-4-586-31055-5 

参考文献

  • 茂木透写真『樹に咲く花 離弁花1』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、450-451頁。ISBN 4-635-07003-4 
  • 片野田逸朗写真と文『琉球弧・野山の花from Amami : 太陽の贈り物』大野照好監修、南方新社、1999年。ISBN 4-931376-21-5 
  • 島袋敬一編著『琉球列島維管束植物集覧』(改訂版)九州大学出版会、1997年。ISBN 4-87378-522-7 
  • 池原直樹『沖繩植物野外活用図鑑 第6巻 山地の植物』多和田真淳監修、新星図書出版、1979年。 

関連項目

外部リンク