ウィクトーリア (競走馬)
ウィクトーリア[1] | ||||||
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第37回ローズステークス出走時 (2019年9月15日) | ||||||
欧字表記 | Victoria[1] | |||||
香港表記 | 勝券天女 | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牝[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2016年3月27日(8歳)[1] | |||||
抹消日 | 2019年10月3日[2] | |||||
父 | ヴィクトワールピサ[1] | |||||
母 | ブラックエンブレム[1] | |||||
母の父 | ウォーエンブレム[1] | |||||
生国 | 日本(北海道安平町)[1] | |||||
生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||
馬主 | (有)シルクレーシング[3] | |||||
調教師 | 小島茂之 (美浦)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 7戦3勝[1] | |||||
獲得賞金 | 9859万4000円[1] | |||||
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ウィクトーリアは、日本の競走馬。2019年フローラステークスの勝ち馬である。
出自
[編集]母は秋華賞馬ブラックエンブレム、兄には札幌2歳ステークスを勝ったブライトエンブレムがいる良血馬。(有)シルクレーシングで1口5万6千円の総500口で募集され、母やその子供達も管理している小島茂之厩舎へと入厩する。
戦績
[編集]2歳 (2018年)
[編集]デビュー戦は7月の函館芝1800メートル戦、岩田康誠とのコンビで1番人気に支持されると逃げの手を打ち後続を寄せ付けないまま3馬身つけて快勝。レコードとなった[4]。
その後兄も勝利している札幌2歳ステークスへ挑戦、前走の岩田が他馬に騎乗するため田辺裕信と新コンビを組んだが、前走とは異なる戦法でレースを進めたが、直線で一杯になり7着に敗れた[5]。赤松賞も5着に敗れ休養となった。
3歳 (2019年)
[編集]3歳初戦は中山芝1800メートルの500万下、クリストフ・ルメールを起用したここは新馬戦以来の逃げの策をとり、後続を寄せ付けず快勝。2勝目を挙げた。
桜花賞路線には向かわず、オークスへの切符を掴むためにフローラステークスへ出走。鞍上には戸崎圭太が選ばれた。1番人気には未勝利戦を勝ったばかりの1戦1勝馬セラピアが推される混戦ムードのなか本馬は3番人気となる。しかしスタート直後に出遅れたものの、鞍上の戸崎は慌てずに折り合いに専念。後方待機でレースを進め、直線では上がり最速となる33秒2の切れ味を発揮。最内から抜け出してきたシャドウディーヴァを外からハナ差で交わし、重賞初制覇を成し遂げた。また、鞍上の戸崎にとってこの勝利がJRA重賞通算50勝目となった[6]。
桜花賞馬不在の中混戦模様となった優駿牝馬(オークス)では6番人気となり、道中後方グループから直線では勝ち馬に次ぐ上がり3F34秒6の末脚で追い込んでくるも4着止まりだった[7]。
前年の阪神JFを勝ったダノンファンタジーに次ぐ2番人気に推されたローズステークスでは、中団追走から早めに進出し、直線入口では先頭集団に並びかけたが、先頭に抜け出すまでは至らず3着に敗れた[8]。
その後は秋華賞を目指して調整がなされていたが、9月19日に行ったエコー検査で左前肢に繋靱帯炎を発症していたことが判明。秋華賞を断念することが所属先のシルクホースクラブのホームページで発表された[9]。
復帰に1年以上を要する故障だったため、関係者と協議した結果、現役を引退することが決まり、10月3日に競走馬登録を抹消した[10][2]。本馬を管理した小島調教師は「次はお母さんとして次のステージで頑張ってほしい。感謝しかないですね。その子供たちにも期待したいですね。」と語った。引退後はノーザンファームで繁殖牝馬となっている。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[11]およびJBISサーチ[12]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2018. 7.22 | 函館 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 13 | 1 | 1 | 3.8 (1人) | 1着 | 1:48.3(34.9) | -0.5 | 岩田康誠 | 54 | (クラサーヴィツァ) | 462 | |
9. 1 | 札幌 | 札幌2歳S | GIII | 芝1800m(不) | 14 | 6 | 10 | 2.9 (2人) | 7着 | 1:51.4(38.6) | 1.3 | 田辺裕信 | 54 | ニシノデイジー | 462 |
11.18 | 東京 | 赤松賞 | 芝1600m(不) | 12 | 6 | 8 | 5.6 (3人) | 5着 | 1:35.0(33.9) | 0.7 | 田辺裕信 | 54 | ジョディー | 458 | |
2019. 2.24 | 中山 | 3歳500万下 | 芝1800m(良) | 12 | 5 | 5 | 3.4 (2人) | 1着 | 1:47.9(34.6) | -0.3 | C.ルメール | 54 | (ペレ) | 470 | |
4.21 | 東京 | フローラS | GII | 芝2000m(良) | 18 | 2 | 4 | 6.7 (3人) | 1着 | 1:59.5(33.2) | -0.0 | 戸崎圭太 | 54 | (シャドウディーヴァ) | 466 |
5.19 | 東京 | 優駿牝馬 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 6 | 12 | 14.3 (6人) | 4着 | 2:23.3(34.6) | 0.5 | 戸崎圭太 | 55 | ラヴズオンリーユー | 460 |
9.15 | 阪神 | ローズS | GII | 芝2400m(良) | 12 | 6 | 8 | 4.3 (2人) | 3着 | 1:44.4(33.3) | 0.0 | 戸崎圭太 | 54 | ダノンファンタジー | 466 |
繁殖成績
[編集]馬名 | 生年 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | |
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初仔 | アリスヴィクトリア | 2021年 | 牝 | 鹿毛 | ロードカナロア | シルクレーシング | 栗東・中内田充正 | 6戦0勝(引退) |
2番仔 | ウィクトルウェルス | 2022年 | 牡 | 鹿毛 | リアルスティール | 美浦・宮田敬介 | (デビュー前) | |
3番仔 | ウィクトーリアの2023 | 2023年 | 牡 | 黒鹿毛 | サートゥルナーリア | (デビュー前) | ||
4番仔 | ウィクトーリアの2024 | 2024年 | 牡 | 鹿毛 | キタサンブラック |
- 2024年9月26日現在
血統表
[編集]ウィクトーリアの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ヴィクトワールピサ 2007 黒鹿毛 |
父の父 ネオユニヴァース2000 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
*ポインテッドパス | Kris | |||
Silken Way | ||||
父の母 *ホワイトウォーターアフェア1993 栗毛 |
Machiavellian | Mr. Prospector | ||
Coup de Folie | ||||
Much Too Risky | Bustino | |||
Short Rations | ||||
母 ブラックエンブレム 2005 黒鹿毛 |
*ウォーエンブレム 1999 青鹿毛 |
Our Emblem | Mr. Prospector | |
Personal Ensign | ||||
Desert Trial | Lord At War | |||
Sweetest Roman | ||||
母の母 ヴァンドノワール1996 青毛 |
*ヘクタープロテクター | Woodman | ||
Korveya | ||||
*プリンセスデリーデ | Vaguely Noble | |||
Flashy | ||||
母系(F-No.) | プリンセスデリーデ(GB)系(FN:F3-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Mr. Prospector 4×4・5、Halo 4・5(父内) | [§ 4] | ||
出典 |
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脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “ウィクトーリア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月24日閲覧。
- ^ a b “ウィクトーリア号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2019年10月3日). 2019年10月3日閲覧。
- ^ “ウィクトーリア”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月24日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【2歳新馬】函館5R 良血ウィクトーリアが逃げて完勝”. サンスポZBAT!競馬. 2019年4月22日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【札幌2歳S】新馬戦レコードVのウィクトーリアは7着大敗 田辺「逃げなくてもしっかり走れたが…」”. サンスポZBAT!競馬. 2019年4月22日閲覧。
- ^ “ウィクトーリアV、樫へ母の道程たどる/フローラS|極ウマ・プレミアム”. p.nikkansports.com. 2019年4月22日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【オークス】ウィクトーリア勝ち馬に次ぐ末脚で追い込むも4着まで 戸崎「改めて力があるのを感じた」”. サンスポZBAT!競馬. 2019年9月25日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【ローズS】早めに進出したウィクトーリアは3着止まり 戸崎「位置取りが決まらずゴチャゴチャ」”. サンスポZBAT!競馬. 2019年9月25日閲覧。
- ^ “ウィクトーリアが繋靱帯炎で秋華賞断念(サンケイスポーツ)”. Yahoo!ニュース. 2019年9月25日閲覧。
- ^ “フローラS勝ち馬ウィクトーリアが左前繋靭帯損傷で現役引退”. スポーツ報知 (2019年10月3日). 2019年10月4日閲覧。
- ^ “ウィクトーリアの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月24日閲覧。
- ^ “ウィクトーリア 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月24日閲覧。