てなもんやボイジャーズ
てなもんやボイジャーズ | |
---|---|
OVA | |
原作 | 月村了衛、てなもんやプロジェクト |
監督 | 新房昭之 |
キャラクターデザイン | 石浜真史 |
メカニックデザイン | 鉄羅紀明、紺野直幸、岡田有章 |
アニメーション制作 | スタジオぴえろ |
製作 | バンダイビジュアル、スタジオぴえろ |
発表期間 | 1999年6月25日 - 1999年12月18日 |
話数 | 全4話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『てなもんやボイジャーズ』は、1999年に発売されたOVA作品。全4巻。
解説
スタジオぴえろ作のOVA作品。往年のバラエティとヤクザ映画をSFの世界観でまとめたストーリー。ナレーションに来宮良子を起用するなど、高めの年齢層に向けた意欲作であったが、ヒットには至らなかった。逆にその特殊性より、最近までスタジオぴえろの作品履歴にも掲載されていなかった(ぴえろ作品一覧を参照)不遇の作品である。
2010年1月現在、スタジオぴえろの公式HP上では作品情報のOVAの作品年表内で1巻から4巻までしっかり紹介されている。
あらすじ
女子の就職超氷河期、教職志望の花菱アヤコは地球での就職を諦め、宇宙の果ての高校に就職することになった。しかし、赴任早々経営難により学校は閉鎖。 路頭に迷ったアヤコは、同じく地球からの留学生である七宮若菜と地球に戻る旅を始めることを決意する。そこにヤクザ組織の元大幹部のパライラも加え、3人での旅が始まるが……
登場キャラクター
- 花菱アヤコ
- 声 - 高橋美紀
- 主人公。教師志望。女子就職大氷河期に銀河の果ての高校に赴任するも、到着するまでに経営破綻で閉鎖。着任25日で失業し同時に留学した七宮若菜と共に銀河の果てで失業すると言う超不幸に見舞われる。赴任予定の高校の校舎に理機士に乗って不時着したパライラと出会い彼女と若菜の三人で地球へと帰還することを目指す。教師らしく面倒見が良いが、常にマイペース。たとえ戦艦から砲撃されても「あっちょんぷりけ」で済ませてしまうほど。知識はそれなりに豊富なようで各巻でよく授業をしている。パライラに対してもちゃんずけで呼ぶ。第三巻ではビギナーズラックでカジノで大勝し恐るべき額を稼ぎ出した。名前の由来は花菱アチャコ。
- 七宮若菜
- 声 - 川上とも子
- 地球からの留学生。スポーツ超万能。スポーツ特待生としてアヤコと共に留学するも学校は閉鎖、パライラと共に地球を目指す。明るく明朗快活。負けん気が強く、意志も固い。パライラとは良く喧嘩をしているがいざと言うときは息を合わせる。「何が何でも地球に帰る」事を誓っており作中何度もアヤコを叱咤する。その運動能力はほぼ人類を超越しており本当に空間を飛び越える「消えちゃった魔球」を投擲しそれを応用して第四巻では宇宙船を使用し「消えちゃった魔球応用版消えちゃった亜空間航法」を実現した。
- 星屑のパライラ
- 声 - 三田ゆう子
- ヤクザ組織の元大幹部。銀河に名だたる大ヤクザ組織「邪王会」の最年少大幹部。「星屑のパライラ」としてその名は銀河に轟いており「星屑の姉さん」とも呼ばれている。その恐ろしさはヤクザでさえ「逆らったら命はない」と認識しているほどである。組の実権を握ろうとクーデーターを画策するも、己の人望の無さを自覚しなかったため計画はほぼ駄々漏れし失敗。その後理機士に搭乗し組を脱出、アヤコの赴任予定高校に降り立ち三人で地球を目指す。作中決して語られることは無かったが「地球に行ってやらねばならないことがある」とのこと。常識的な若菜とは徹底的に相性が悪い。義理人情にあまり厚くなく、自己中心的、強欲かつ目的のためには一切手段を問わない所があり助けてもらった人間から金を巻き上げる事すら平然と行うが、舎弟のまあこやアヤコ、若菜にはらしからぬ情を見せ何度も助けている。総合的な戦闘能力は最強で邪王プレート(後述)の能力もあって殆ど無敵。頭の回転も速く、明確な描写はないが法律関係の知識も豊富。理機士の操縦技能も極めて高い。しかしやや猪突猛進な部分があり結果的に危機に陥ることも多い。
- 横山タツエ
- 声 - 土井美加
- 地球から銀河警察機構に赴任した女刑事。名誉的な出世に思われるがその実大左遷。極めて過激な性格をしており、地球にいたころは何度も犯人に発砲し「犯罪者以上の暴力」と三面記事を飾ったほど。犯罪者許すまじを地で行く人物。パライラの逮捕に異常な執念を燃やす。宇宙戦艦の中にパトカーで突入し「警察だ」と啖呵を切る、尋問中の犯人を締め上げ銃で脅す、脱獄したパライラ達に戦艦で砲撃するなど作中でその過激さは留まるところを知らずに発揮される。最終巻ではパライラに対抗すべく未開の惑星で修行を敢行していた。愛銃はリボルバー。過激さばかりが目立つが能力は高く読みも確かである。名前の由来は横山エンタツ。
- 焼津のまあこ
- 声 - 大谷育江
- パライラの舎弟。江戸っ子。食い逃げで捕まって居た
- ナレーション
- 声 - 来宮良子
登場ロボ
- 理機士
スタッフ
- 原作 - 月村了衛、てなもんやプロジェクト
- 監督 - 新房昭之
- キャラクターデザイン - 石浜真史
- メカニックデザイン - 鉄羅紀明、紺野直幸、岡田有章(#4のみ)
- 美術監督 - 東潤一
- 色彩設計 - 佐藤祐子
- 撮影監督 - 宇津畑隆
- 編集 - 関一彦
- 音楽 - 天野正道
- 音響監督 - 三間雅文
- 音楽プロデューサー - 金子重雄
- 音楽制作 - 日本コロムビア
- プロデューサー - 鈴木重裕
- アニメーション制作 - スタジオぴえろ
- 製作 - バンダイビジュアル、スタジオぴえろ
主題歌
- オープニングテーマ「ゲバゲバ90分のテーマ」
- 作曲・編曲 - 宮川泰
- バラエティ番組『巨泉・前武のゲバゲバ90分!!』のテーマ曲のオリジナル音源を編集して使用している[1]。
この他にも『仁義なき戦い』の曲がBGMとして用いられていたり、冠二郎のヒット曲「愛しき人よ」を挿入歌として採択するなど、やや高い年齢層を意識した選曲がなされていた。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 県警対組織暴力 | 月村了衛 | - | 石浜真史 城前龍治(メカ) 鉄羅紀明(メカ) 紺野直幸(メカ) |
1999年6月25日 | |
第2話 | 大幹部無頼 | 石浜真史 | 1999年8月25日 | |||
第3話 | 喧嘩博徒 | 久保田雅史 | 阿部紀之 | 阿部紀之 渡辺健一郎 |
もりやまゆうじ 崔ふみひで(レイアウト) |
1999年10月25日 |
第4話 | 女殺汗地獄 | - | 石浜真史 | 1999年12月18日 |
関連項目
脚注
- ^ ステレオ録音のマスターテープが現存するため、OPでもステレオ・バージョンが使用されている。