いわみエクスプレス

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いわみエクスプレス(中国JRバス)

いわみエクスプレスは、東京都広島県北部・島根県西部を結ぶ夜行高速バスである。なお、2015年9月11日から当面の間運転を休止している。

概要

東京都と島根県石見地方を直結する数少ない公共交通機関[1]として運行されている。JRバスが運行している夜行バスの中ではグループ最長の運行距離である。

元々は小田急バスが東京と石見地方を結ぶ帰省バスとして運行を開始したものの、定期路線への格上げにあたって石見交通のパートナーとしてスサノオ号など夜行バスのノウハウを持つ中国ジェイアールバスが参入、代わりに帰省バスの運行を主導していた小田急バスが撤退(定期路線化の見送り)という経緯を有している。元々中国ジェイアールバスは益田・津和野エリアに拠点を有していないため、参入当初から営業拠点のある都市まで毎日長距離の回送を行うという運行形態を取っている(詳細は後述)。

一般道を走行する時間が長いこともあり、全区間の所要時間(下り15時間36分、上り15時間18分)は本路線より走行距離の長いはかた号(東京 - 福岡、西日本鉄道)および萩エクスプレス(東京 - 萩、防長交通)をしのいで日本最長となっている。

運行会社

過去の運行会社

運行経路

太字は客扱いを行う場所。交通事情などにより経由地や休憩場所は変更される場合がある。

新木場駅 - 東京駅(八重洲口 / 日本橋口) - 新宿駅新南口(代々木) / 新宿駅東口 - 初台南出入口 - 首都高速中央環状線 - 首都高速3号渋谷線 - 東名高速道路 - 新東名高速道路 - 東名高速道路 - 伊勢湾岸自動車道 - 東名阪自動車道 - 新名神高速道路 - 名神高速道路 - 中国自動車道 - 津山北 - 庄原IC - 三次駅 - 千代田IC - 浜田自動車道 - 大朝IC - 瑞穂IC - 重富 - 旭IC - 金城 - 山陰自動車道 - 国道186号 - 三宮IC - 浜田駅 - 竹迫IC - 山陰自動車道 - 原井IC - 国道9号 - 三隅(みすみ荘前) - 益田駅 - 国道9号 - 日原(道の駅) - 山口県道・島根県道13号萩津和野線 - 津和野駅

  • 東京駅は八重洲口発、日本橋口着。新宿駅は新南口(代々木)発、東口着。
  • 下り便は足柄SA東名高速)、上り便は七塚原SA中国道)でそれぞれ途中休憩を行う。

運行回数

  • 夜行便1日1往復。

歴史

  • 1996年平成8年)
    • 4月26日 - 小田急バスの1社単独により期間限定で運行開始。浜田・益田・津和野側の予約・発券業務は石見交通が担当。
    • 7月19日 - 石見交通が参入し、2社による期間限定運行となる。
  • 2001年(平成13年)3月17日 - 石見交通、中国JRバスの2社により正式に運行開始。
  • 2006年(平成18年)10月1日 - 三隅(みすみ荘前)・日原(道の駅)に停留所を新設。
  • 2008年(平成20年)7月1日 - 東京側を東京駅経由新木場駅まで延長(JRバス関東東京支店への回送の一部を営業化)。
  • 2009年(平成21年)7月1日 - 庄原IC・三次駅・千代田ICに停留所を新設。三次駅・千代田ICは前日まで発着していたニューブリーズ号の経路地変更に伴うもの[3]。また、女性専用席を新設。
  • 2010年(平成22年)10月1日 - 中央道経由から東名高速経由に変更。(同年3月の首都高速中央環状渋谷線開通による。)
  • 2012年(平成24年)6月1日 - 新東名高速道路経由に変更(同年4月の新東名高速道路の御殿場 - 三ヶ日間開通による)。
  • 2015年(平成27年)
    • 1月31日 - 石見交通が運行から撤退し、中国JRバスの1社単独運行となる[2]。津山北に停留所を新設[4]
    • 9月11日 - この日から当面、運行を休止[5]。以前は、この日からWILLER EXPRESS関東が参入し、2社による共同運行となる[6][7](同時に益田駅前 - 津和野駅間を廃止)と発表されていた。

車内設備

  • 3列シート
  • トイレ
  • おしぼり 
  • 毛布
  • スリッパ
  • コーヒー・お茶

使用車両画像

特記事項

  • 石見交通は2人交代乗務。
  • 中国JRバスは津和野に営業拠点がないため、新木場駅 - 浜田駅間は2人交代乗務(浜田営業所)、浜田駅で乗務員が交代し、浜田駅 - 津和野駅間は1人乗務となる。中国JRバスの車両が津和野に到着後、現在は浜田まで回送されるが、以前は山口支店の担当であり、山口市まで回送されていた。現在も、多客期の続行便では、山口支店の車両が応援で運行される場合がある。ちなみに津和野からの距離は、山口より浜田の方が遠い。
  • 階下のトランクルームを利用した荷物輸送をしていたことがあり、旧益田競馬場(益田場外馬券売場)で発売される南関東地方競馬大井川崎船橋浦和競馬)の競馬新聞を輸送していた。
  • 石見交通の多客期続行便は関連会社のイワミツアーが担当する場合があり、この際は車両に行先及び石見交通からの受託運行である旨を表示する。

脚注

  1. ^ 東京と石見地方を直結する公共交通機関としては他に石見空港からの東京便(1日1往復)が存在するのみ。かつては寝台特急出雲が浜田と東京を結んでいた。
  2. ^ a b 高速乗合バス「津和野~東京線」いわみエクスプレスの路線撤退及び乗車券販売について(石見交通 2015年1月6日、2015年2月1日閲覧)
  3. ^ 東京方面のダイヤを改正します。 - 中国JRバス公式サイト内
  4. ^ 東京⇔浜田・益田・津和野(いわみエクスプレス) 1月31日ダイヤ改正(中国ジェイアールバス 2014年12月30日、2015年2月1日閲覧)
  5. ^ 東京⇔浜田・益田・津和野(いわみエクスプレス) 運行休止について - 中国JRバス公式サイト、2015年8月10日。
  6. ^ WILLER、中国ジェイアールバスの「いわみエクスプレス」で共同運行 7月31日から東京駅バスターミナル乗り入れも - Traicy、2015年7月1日、同年7月5日閲覧。
  7. ^ 東京 ⇒ 津山・三次・浜田・益田 - WILLER TRAVEL、2015年7月5日閲覧。「9/11より、WILLER EXPRESS関東と中国ジェイアールバスが共同で運行いたします。」と記載がある。

外部リンク