Quake

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Quake』(クエイク)はDOOMの開発元であるid Softwareによって開発された、DOOMシリーズと同じジャンルであるファースト・パーソン・シューター (FPS) ゲームである。ゲームデザインはアメリカン・マギーが担当。

概要

Quake以前のFPSでは、フィールド(建物や部屋の構造等)だけを3D描画し、それ以外のオブジェクト(キャラクター、武器、アイテム等)に関しては、主にビルボードと呼ばれるスプライト描画テクニックによって2D描画されるのが普通であったが、Quakeからは登場する殆ど全てのオブジェクトが3D描画されるようになった。また、ゲームシステムとしても、DOOMでは実現されなかった高さの概念が導入され、ゲーム内容も高低差や立体交差などの3次元要素を充分に生かした物となっていた[1]

フル3DのFPSの元祖だけではなく、それまでのマルチプレイではIPX/SPXのみのサポートであったネットワークプロトコルが、TCP/IPをサポートすることにより、インターネットでのマルチプレイゲームを意識したゲームとしても斬新であり、QuakeSpy(のちのGameSpy)等、サーバブラウザという現在では当たり前の機能のきっかけを作った。

ゲームエンジンのライセンスビジネスとしても成功を収め、多くのQuakeエンジンを使用したゲームが開発された。

日本では初代QuakeのMS-DOS版がP&Aから、Windows版がゲームバンクから、Quake IIがアクティビジョン・ジャパンサイバーフロントから、Quake III ArenaがP&Aサイバーフロントからリリースされている。 2007年8月よりQuake 1、2、3とそれぞれの拡張パックがsteamで販売されている。

本国ではQuake 1、2、3のセットであるUltimate QuakeにQuake 4もセットにした『Quad Damage Combo』が発売されていた。

シングルプレイヤー

シングルプレイヤー(一人用ゲームモード)ではDOOMと同様に、敵を撃ち倒し、武器や弾薬やパワーアップアイテム等を拾い、ロックされた扉などを開ける為の鍵などを見つけながらステージを進めていくのが基本である。

例外的にQuake III: Arenaでは、この形式のシングルプレイヤーモードは存在せず、後述のマルチプレイヤーゲームをBotと呼ばれる、コンピューターが操作する敵プレイヤーと対戦する形式になっている。

マルチプレイヤー

マルチプレイヤー(対戦モード)とは、LANやインターネット接続を介してゲームサーバーに接続し、他者(人間が操作)が操作するプレイヤーと対戦するモードである。通常、ゲームサーバーは有志の手によってLinuxWindowsのPC上で稼動している事が多い。Quakeシリーズには多種多様なルールが存在するが、以下に主要な物を示す。

Quake 2まではcoopモードと呼ばれる、シングルプレーを多人数でプレーするモードも搭載されている。

「Free For All (FFA)」もしくは「Death Match (DM)」
これはサーバーに接続した者全員が敵同士という設定で、任意の敵を倒す度に得点が1frag(1ポイントの事)加算されるルールである。敵を倒すためには、敵のヘルス(体力の事)が0になるまで弾薬や爆風を浴びせる必要がある。このルールでは通常、自爆(自らが発射したロケットランチャーの爆風に巻き込まれて死亡したり、高い所から落下した際にヘルスが0になり死亡した場合や、水中で溺れた場合等)をすると1frag減点されるのが普通である。勝利の条件としては、決められたfrag数を先に獲得した者、もしくは決められた一定時間内に最もfrag数を稼いだ者が勝者となる。
「Duel」、「Tournament」もしくは「Tourney」
基本的なルールはFree For Allと同じだが、1対1の対戦に特化したモードである。Free For Allと基本的なルールは殆ど同じだが、マップ上のアイテムや武器の配置に微妙な差がある場合が多い(特にQuad DamageやRegeneratorのようなパワーアップアイテムが出なくなる)。『Quake 4』では、DuelモードをアレンジしたTourneyと呼ばれるが採用されており、サーバー上で自動的にシングルイリミネーションのトーナメントが生成される[2]
「Team Death Match (TDM)」
Free For Allでは全員が敵同士であるが、このルールの場合には、例えば4対4などのチームに別れて戦う事になる。このルールでは誤って味方を倒してしまうと、fragが減点されるのが普通である。通常は、決められた一定時間内により多くのfragを多く稼いだチーム、つまり各チーム全員の個人frag数の合計値が高い方の勝利となる。
「Capture the Flag (CTF)」
CTFはTDMと同様に、2組のチームに別れて行うチーム戦のルールである。各チームにはベース(基地)と呼ばれる部屋があり、その部屋の中の定位置に旗が立っている。CTFでは、敵のベースから旗を奪い、その旗を自軍のベースに持ち帰り、定位置に立っている自軍の旗に触れると「キャプチャー」となり、チームポイントが加算される。なお、敵の旗を自軍のベースに持ち帰っても、自軍の旗が敵に奪われた状態だとキャプチャーは出来ない。この場合は、自軍の旗を奪った敵を探し出して倒し、取り返す必要がある(旗を持った敵を倒した後に、敵の死体付近に落ちている自軍の旗に触れれば、旗は自動的に自軍の定位置に戻される)。CTFでは、先に一定量のキャプチャー数に達したチームか、もしくは決められた一定時間内により多くキャプチャーをしたチームが勝者となる。このルールは、TDMと同様にQuakeシリーズでは定番のチーム戦のルールの1つである。

QUAKEではインターネットが普及したこともあり様々なクランが組織された。大規模なクランでは百名以上が所属している場合もある。

ストレイフジャンプ&バニーホッピング&ロケットジャンプ

この3つはシリーズ定番のテクニックとされている。実際にはQuake Worldで発見されたバグであったが、これがプレイの幅を広げるということでQuake IIからはストレイフジャンプとロケットジャンプが仕様として残され、Quake IIIのMODであるCPMAのCPMモードではこの2つに加え、バニーホッピングが使えるという仕様となっている。

ストレイフジャンプの具体的理論としては、ジャンプを連続で続ける事により減速せずに進み、また前進しながら右移動+視点右振り(もしくは左移動+視点左振り)をすることにより加速する。

バニーホッピングはこの動作を最初の加速だけ前進して、その後は前進キー無しで連続ジャンプと左右移動+視点移動で加速させていく。ストレイフほどの加速は得られないが、ストレイフと違い空中でカーブする事が出来る。

ロケットジャンプはジャンプした瞬間に自分の足下にロケットを撃ち込む事により、そのノックバックを利用して大ジャンプするテクニック。勿論自爆ダメージは喰らうことになるが、普通のジャンプでは届かない所に上ったり、ストレイフジャンプで加速してジャンプしても届かない距離をジャンプする事が出来る。

シリーズ

Quake(1996年)

シリーズ第1作にしてジョン・ロメロ最後のid softwareでの作品でもある本作は、1996年6月25日にリリースされた[3]。 スリップゲートと呼ばれる時空転送装置を利用し、地球へ向けて攻撃を仕掛けて来る敵 (Codename:Quake) に対して、それを利用して逆に敵地に攻め込んで壊滅させるというストーリー。『DOOM』のように悪魔的であると同時に、ファンタジーとSFを融合させた独特の世界観を持っていた[4]。Quake IIで大幅に世界観が変わってしまったことより、現在ではQuake II→Quake 4のストーリーが正史とされており、本作は番外編に近くなっている。

マップレベルは4つ+ラストステージの5パート構成で、それぞれ武器や体力はリセットされるシステム。難易度は4段階から選択可能。 本作は『DOOM』と同様のシステムを持ちつつも、サウンドやグラフィックが改善された[5]ほか、ゲームシステムやマップデザインに高さの概念が導入された事により、描画とゲーム性の両面において真の3Dゲームと呼べるまでに進歩した。 また、本作はファーストパーソンシューティングゲームの歴史においてはじめてTCP/IPネットワークプロトコルによるオンライン対戦を導入した[6]。 その後、オンライン専用クライアントQuakeWorldが公開され、オリジナルのクライアントはNetQuakeと呼ばれるようになった。 このほかにも、にWindowsに対応したWinQuakeや、インターネット対戦用にネットコードを改善したQuakeWorld、OpenGLのハードウェア・レンダリングに対応したGLQuake(これは3dfx社のVooDoo売り込みのため、対応してくれと言うアピールもあった)など、様々な公式パッチがリリースされた。GLQuakeを利用しない場合でも、Quakeはソフトウェア・ラスタライザを内蔵していた為、3Dハードウェアを持っていない環境でも3D描画でプレイする事が出来た。

Ultimate Quakeでは既にパッチが導入されており、「Dos Quake」「Win Quake」「GL Quake」の3種類が一度にインストールされる、ただしQuakeWorldは自力でインストールする必要がある。Steam版のQuakeはQuake Worldもインストール済みとなるが、逆にDos Quakeがインストールされず(Steamのシステム上インストールはされているはずだが起動不可)、Win Quake、GL Quake、Quake World、GL Quake Worldの4種類となる。数々の拡張パックに加え、ゲームの世界観を大幅に変えてしまうトータル・コンバーションMODが、id Software純正・非純正を含め発売された。

日本では発売されていないものの、コンソールではミッドウェイゲームズよりNINTENDO64セガ・オブ・アメリカよりセガサターンに移植されている。

使用可能武器

同じ項目にまとめた武器は弾薬が共通

弾薬が切れた時に使用する武器。射程は全武器中最低で威力もそれほど高いわけではない。使い勝手が接近戦に限られてしまう為弱い敵の対処しかできない。
ショットガン/スーパーショットガン
散弾を発射する武器、よって近距離戦になると威力が高くなる。ショットガンは初期装備武器、弾薬も豊富に手に入る。スーパーショットガンは弾薬を2個消費するが威力が高い、しかし連射力ではショットガンが勝る。ショットガンは遠く離れた敵を攻撃を受けることなく倒すには良い。スーパーショットガンはクアッドダメージと組み合わせれば硬い敵にも十分にダメージを与えるまでにパワーアップする。
威力20/50 最大所持弾約数100 弾薬を落とす敵:グラント
ネイルガン/スーパーネイルガン
を高速で連射する武器。弾速が早く、動き回る敵への適応性が高い。スーパーネイルガンは連射力と威力が上がる。この武器は案外使い勝手が良く手強い敵から雑魚まで幅広く対応できる。
グレネードランチャー/ロケットランチャー
スプラッシュダメージのある爆弾を射出する。両者の違いは弾道(グレネードは放物線を描き、ロケットは直進する)と、壁や床に当たった際バウンドするか即爆するか(グレネードが前者、ロケットが後者)。威力が高く、耐久力の低い敵に直撃させればバラバラになる。普通に倒すと蘇生してしまう敵の始末や、固い敵への対処に良く使われる。クアッドダメージを使った状態で発射すると爆風の威力と範囲が拡大する。
弾薬を落とす敵:オーガー。
ライトニングボルト
射程は短いが強力なダメージを与える電撃を発射する。水中で使うと自分も含めて一定の範囲内の全員が感電する、これはプレイヤー自身も即死することに繋がる。弾薬の数はゲーム中一番少なく、最大所持弾数が少ない為すぐに弾切れする。
弾薬を落とす敵:エンフォーサー。

以下公式トータルコンバージョンMODであるQuake Mission Pack1 "Scourge of Armagon"追加武器。

Laser Cannon
使用弾丸はライトニングボルトと共用。壁で跳ね返るショットを発射する。狭い場所でばらまかれると回避は困難。ただし自分にも命中する。
Majoliner
ハンマーで殴りつけて攻撃する武器。弾丸はライトニングボルトと共用。たとえハンマー直撃を外したとしても電撃で相手を追撃できる。
Prox Lancher
グレネードランチャーの弾道で地面に張り付く地雷を発射する。

モンスター

以降のシリーズとは異なり、ファンタジーに登場するような中世風の容姿をしたものや、クトゥルフ神話に登場するモンスターが多い。

グラント
自我を失った兵士。唸り声を上げながら徘徊し、プレイヤーを発見するとショットガンで攻撃してくる。倒すと必ずshotoshellを落としていく。
ロットワイラー
凶暴化した軍用犬。動きは素早く、噛み付いてくる。接近してきたときは斧の2振りで十分対処出来る。各エピソード最初のマップのみ登場する。
エンフォーサー
バイオスーツを身にまとったグラントの強化版。レーザーガンで武装し、赤いレーザー弾を連射してくる。倒すと必ずcellを落としていく。エピソード2以降の最初のマップのみ登場する。遭遇時に唯一「FREEZE!」等、英語で言葉を喋る。
ナイト
騎士のモンスター。外見は人間に近いが、邪悪な形相をしている。素早い動きでプレイヤーに接近しで斬りつけてくる。
デスナイト
ナイトの強化版。ナイトよりも禍々しい鎧を着ており、体格が大きく、角が生えている。剣で斬りつけてきたり、小さな火炎弾を広範囲に放ち攻撃してくる。エピソード2から登場する。
スケラグ
浮遊する幽霊のような怪生物。緑色の小さな弾を連射してくる。
オーガ
チェーンソーとグレネードランチャーで武装した凶暴な人喰い鬼。近距離ではチェーンソーを振り回し、中、遠距離ではグレネードを連射してくる。倒すと必ずrocketを落としていく。ゲーム序盤から後半にかけて多く登場する。
フィーンド
鋭い爪を持つ悪魔。ジャンプ力が凄まじく、遠距離にいても一気に間合いを詰め、爪で切り裂いてくる強敵。時折仕掛けてくるジャンピングアタックは非常に威力が高い。なおゾンビと同士討ちさせると永久的に足止めさせる事も可能。
ゾンビ
異界を徘徊するアンデッド。動きは鈍く、フラフラと接近しながら肉片を投げてくる。地面から突然現れたり、水中に生息しているものもいる。爆発系の武器か、クワッドダメージによる攻撃でないと倒せない(それ以外の攻撃では一時的に倒れるのみですぐに起き上がってくる)。そのため同士討ちさせるとほとんどのモンスターに打ち勝つが、一部例外もあり、オーガのグレネードには耐性を持つが、シャンブラーの接近攻撃には簡単に倒されてしまう。
ロットフィッシュ
水中に登場する赤いピラニアのような生物。噛み付いてくる。エピソード2から登場する。
スポーン
スライム。プレイヤーにまとわりつくように体当たりをしてくる上、倒すと爆発する厄介な存在。同種で群れていることが多く、この時にグレネードかロケットランチャーの爆風を浴びせると一発で誘爆を起こさせ一気に倒すことが可能。エピソード4のみ登場する。
ボア
クモの化け物。アラクネを思わせる醜悪な外見で、追尾能力を持つスパイクボール状の爆弾を放ってくる。爆弾は何かに触れるまでプレイヤーを追尾し続ける。倒すときは物影に隠れながらグレネードをぶつけるか、ライトニングボルトで一気に倒したほうが得策である。エピソード2から登場する。
シャンブラー
巨大な雪男のような化け物。顔には目や鼻らしきものは無く、血で染まった口だけがある。耐久力は全モンスターの中で最も高い。引っかいてきたり、非常に避け難いライトニングボルトに似た電撃を放つ。また、ロケットランチャーなど爆発系の武器に打たれ強い。全てのエピソードに出現する強敵。
クサン
エピソード1ボス。巨大な悪魔で、ゲーム中では上半身しか見えない。溶岩の中から出現し、ひたすら火炎弾を投げてくる。特定の方法を使わないと倒せない。
シュブ=ニグラス
最終ボス。巨大なイソギンチャクのような姿をした邪神。移動はせず攻撃もしてこない。ボアやシャンブラー、トラップに護られており、特定の方法を使わないと倒せない。

パワーアップアイテム

クワッドダメージ
巨大なQの形をしたアイテム。入手すると30秒間攻撃力が4倍になる。
ペンタグラム
五芒星の形をしたアイテム。入手すると体力値が666になり、30秒間無敵になる。
リングオブシャドウ
指輪。入手すると30秒間透明になり、敵に攻撃される事無く行動できる。但し、すでにプレイヤーを追撃している敵には効果が無い。また、気付いていない敵にも攻撃を仕掛けてしまうと効果が切れてしまう。
バイオスーツ
エンフォーサーが着ている装甲服と同じスーツ。入手すると30秒間ヘドロの中をダメージを受けること無く泳ぐことができる上、水中でも息継ぎが必要無くなる。

開発(Quake I)

開発チームのジョン・ロメロはゴシック・ホラーの要素を強調し、敵の数を絞る代わりに威力を高めて印象付けるゲームデザインを希望した[4]。 ティム・ウィリッツとジョン・カーマックは『DOOM』のようにSFを取り入れたほうが良いと主張し、一時はロメロと意見が割れたが、結局ロメロの意見を飲んだ[4]。 ところが、ビルドの内容があまりよくなかったため、急遽DOOM調の世界観に変更された[4]。 時間が押していたため、作成済みのマップデータを用いることとなり、異なる世界観同士の整合性を保つべく、難易度とエピソードの選択機能を付与した[4]

なお、ロメロが採用を希望していた要素は、その後追加ミッションパックという形で導入された[4]

また、『DOOM』をはじめとする従来のFPSでは複数の絵を組み合わせて疑似的に3Dを表現していたのに対し、本作では3Dポリゴンが導入されており、角度によって見え方が変化するようになった[4]。 BGMはインダストリアル・ロックバンドのナイン・インチ・ネイルズが担当しており、ネイルガンの弾薬箱にナイン・インチ・ネイルズのロゴ (NIN) があしらわれている[4]

反響(Quake I)

反響
本作は大ヒットした[7]
また、本作のゲームエンジンQuake Engineも様々なソフトやエンジンに影響を与えており、たとえばValve Softwareが1998年に発売した『ハーフライフ』では同エンジンを大幅に改変したGoldsource(GoldSrc)が用いられた[8]
加えて、本作のMODも多数公開されおり、CTFルールにクラス制を導入した『Team Fortress英語版』のように単独ソフトへと発展したものもある[9]一方、2014年の時点で一般的なOSでは利用できないものや、MODそのものが入手不可能となったものもある[10]
さらに、世界中のファンコミュニティでは、主人公の見た目を大幅に変更するスキンの公開が流行し、日本国内のコミュニティではドラえもんをはじめとする人気キャラクターを模したスキンが公開された[11]。一方で、本作の仕様を悪用したプレイによるサーバートラブルも発生していた[11]
評価
ファミ通のBRZRKは、ステージの流れについて、全く雰囲気が異なるデザインの組み合わせだとしつつも、当時は撃ち合いが楽しかったのでステージについては気にならなかったと振り返っている[4]
また、BRZRKはニンテンドー64版について、無理やり移植した感じが否めず、PS版やセガサターン版と比較すると見劣りするとしつつも、出来は良いとしている[12]

Quake II(1997年)

シリーズ第2作。ローグエンターテイメントによって開発された。

ストーリーは地球侵略を企むストログ (Strogg) と呼ばれる邪悪なエイリアンと人類との死闘を描く[13]

コンソールではアクティビジョンよりPS、NINTENDO64に移植されている。また、Xbox 360版Quake 4にもボーナスディスクとして収録されている(但しBGMはカットされている)。全て日本国内では未発売。 また、2019年6月6日には、NVIDIAより、レイトレーシング技術などを用いたリメイク版『Quake II RTX』が無料で配信された[14][15]

開発(Quake II)

当時のid Softwareの主要アーティストの一人であるジョン・ロメロがid Softwareを退社した後、新たなゲーム・エンジンを約1年ほどで完成させ[13]、1997年のE3で公表された。それは前作のQuakeを凌ぐ高度なグラフィックスで、当時のE3の注目の的となった。

ゲーム内容はQuakeよりもシングルプレイに力を入れ、武器などもシングル向けにクセをつけるなどして微調整を図った。 マップの構成も変更されており、前作まではマップ間の移動が直線的だったのに対し、本作では司令部からの指示に合わせる形でマップの往復が取り入れられた[16]

ファミ通のBRZRKは、大きな戦場を表現するために、1つのミッションにつき複数のマップをまたぐ手法を取り入れたのだろうと推測し、これによって前作よりも1ミッション当たりの手ごたえが上がったとしており、同様の手法を取り入れた『ポスタル2』のようにロードを繰り返す事象を抑えられた点についても評価している[16]

一方、マルチではマシンガンの反動が無くなるなど、シングルとは別の調整が施されている。またQuake Worldをベースにネットコードの改善をはかり、よりスムーズな通信対戦を可能にした。 公式の拡張パックのうち、ミッションパック『QUAKE2:Ground Zero』と『QUAKE2:The Reckoning』は主人公とは別の兵士の視点から描かれた内容となっている[16]。 これとは別に、数々の有志に作成されたModやマップ、スキン等が存在する。Ultimate QuakeにはThree Wave CTFというMODが付属している。

使用可能武器

同じ項目にまとめた武器は弾薬が共通

ブラスターガン
初期装備。光弾を発射する銃で、連射力威力ともに最低クラスだが弾切れが存在しない。そのためギミックを動かしたり隠し部屋を発見するのに良く使われる。その他に暗い場所を照らす照明代わりにも使える。
威力10 弾数∞
ショットガン/スーパーショットガン
Quake 1に引き続き登場。特性もQuake 1同様だが、若干散弾の散らばりが少なくなり、中距離でも使えるようになった。ショットガンは連射速度は速いが威力が低い、スーパーショットガンはショットガンよりも連射速度は落ちるが、威力はまずまず。拾える弾薬の数も多く固い奴から散らばっている雑魚にも対応できる為ゲームの進行上スーパーショットガンは主力武器になる。
威力:50/100 弾薬数最大:200 弾薬を落とす敵:ショットガンガード
マシンガン/チェーンガン
前作のネイルガンに変わり登場。マシンガンはシングルではリコイルがあり、連射しながらマウスを下げる必要があるが、マルチではリコイルは無くなっている。チェーンガンはマシンガンの強化版的存在だが、最初の0.5秒間は連射速度が遅く、その後一気に高くなる、そしてトリガーを離しても若干打ち続けるという、現物の特性を受け継いでいる。ただしリコイルは存在しない。連射速度上弾切れになるのは早いが弾は何処でも補充が利くので使い勝手が良いが、サイレンサーというアイテムと相性は悪い。
威力:7 弾薬数最大:300 弾薬を落とす敵:エンフォーサー・ガンナー・タンク・マシンガンガード
グレネード/グレネードランチャー
グレネードは手投げし、グレネードランチャーはそのグレネードを射出する。手投げの場合爆発までの間隔と投げる距離を持つ時間によって調整出来るが、持ち過ぎると自爆する。手投げの最大の利点は敵に音が聞こえないため、爆発するまで敵に気づかれない事。グレネードランチャーの場合は爆発間隔も距離も調整出来ないが、手投げより長距離に飛ばす事が出来る。壁に当てたり地面の隙間や箱を跳び越しながら射出し隠れている敵にダメージを与えるのにも有効。
威力:100+爆風ダメージ 弾薬数最大:100 弾薬を落とす敵:ガンナー
ロケットランチャー
威力が高く、スプラッシュダメージのあるロケットを射出する。Quake 1と違いグレネードと弾薬は共通では無くなった。但しQuake 1と比べ弾速が落ちているため敵に命中しづらい、その代わり巨大な敵やボス戦などに有効。扱いに注意しないと爆風でプレイヤーにダメージを受けるので注意。
威力:100+爆風ダメージ 弾薬数最大:100 弾薬を落とす敵:アイアンメイデン・タンク
レールガン
初登場でありながら強力な性能を持ち、以後の作品でも強力な武器として登場している。特徴はそのダメージと、弾速の早さ(どんな距離でも即着弾する)。しかし連射速度は遅く、奇妙な軌跡が残る為、外すとどこから撃たれたのかが即座にばれてしまうという2つの弱点を持つ。シングルプレイでは、プレイヤーが居る事に気づいていない敵に対し狙い撃ちをすれば更に与えるダメージが上昇する為、敵からダメージを受けることなく敵を倒すことも可能。マルチプレイでは人気がありプレイ上様々な制限をかけている。
威力:150 弾薬数最大:100 弾薬を落とす敵:グラディエーター
ネイルガン
ground zero版のみ登場する武器で使用する弾はフレシェットと独立している。クセを減らし威力も低下したハイパーブラスターのような武器。
威力10 弾薬数最大:250 
proxランチャー
ground zero版のみ登場するグレネードランチャーの改造版。撃った弾は壁に張り付く構造になっており近づいて来た者に対し爆発する構造になっている。プレイヤーも近づくと爆発するので通り道で使う時は注意が必要で、もし張り付いた弾を退かしたい場合は銃弾や爆風を受けて爆発させたほうがいい。
威力70 弾薬数最大:50
イオンリッパー
the reckoning版のみ登場するレーザーガンで、弾はハイパーブラスターなどで使用しているセルと共用してる。使い方は壁や地面等に当てると弾が跳ね返るので壁の向こうに待機している雑魚敵にダメージを与える。弾速は遅めで、威力は消費弾数の割りにかなり高い。
威力50 消費弾数2
プラズマビーム
ground zero版のみ登場するレーザーガンで弾はセルと共用して使う。ただこちらの場合は威力も低く弾の消費も非常に激しい。
威力 1エネルギー分で5 消費弾数 秒間10発分 
ファランクスキャノン
the reckoning版のみ登場する2連装ランチャー。ロケットランチャーを2発撃ち込む感じになっており撃った時は爆風に注意しないといけない、使用する弾はマグスラッグ弾でロケットランチャーに使用している弾とは種類が違う。武器の番号も9番とレールガンと同じ番号になっている。
威力:2発命中で150~160 弾薬数最大:100 弾薬を落とす敵:グラディエーター改
ハイパーブラスター/BFG10K
ハイパーブラスターはチェーンガンに似た武器だが、発射までの立ち上がりが早い半面、連射力が低く弾速も遅く一度撃つのを止めると再び撃てるまで2秒程のタイムラグがある。BFG10Kは発射までに2秒程度のラグがあるが、超強力なエネルギー弾を発射する。但しガンナークラスとそれよりも格下の敵に攻撃するとしゃがんで避けられてしまう為、出来るだけ足元を狙うようにすると良い。BFG10Kは巨大なエネルギー弾からサーチレーザーも発射され、逃げる事の出来ないダメージを与える。一発でエネルギーセル50個を消費するかわり威力が非常に高い。
威力:20 弾薬数最大:300 弾薬を落とす敵:メディック・タンク・イカロス・テクニシャン・ライトガード・フライヤー等
トラップ
the reckoning版のみ登場する地面設置型の兵器。扱いがレアアイテムに近いので入手数も少なく無駄に使用しないほうが良いのとボスには全く効果が無い。 
地面に向けて投げて展開トラップが作動すると敵を一体吸い込ませ瞬時に分解する、その後回復アイテムが精製されるので体力が少なく回復アイテムが無いピンチ時に設置するのが良い。
テスラ
ground zero版のみ登場する手投げタイプの設置型電磁波発生兵器。 地面に向けて投げると3~4秒程でレーダー展開近寄ってきた敵に電撃を浴びせて攻撃する。
複数設置も可能だが展開しているテスラに向けて投げると投げたテスラに対し電撃を浴びせて破壊するので離れた所に投げる事。
通り道上に設置して敵を誘導するのも手だが下のフロアに対し接地するのが非常に有効、更にテスラを設置するか爆弾以外の武器で追撃するのが良い。
電撃を受けた敵は展開しているテスラを破壊しようと攻撃するので、プレイヤーもマシンガン程度の武器で応戦しないとテスラを壊されてしまうので注意。
保持数最大:50

敵キャラクター

今作では人間と機械が融合したサイボーグのような姿をしたものが多い。中にはしゃがんでこちらの攻撃をかわしたり、倒されても最後の攻撃をしてくるものも存在する。
今回も敵の同士撃ちは発生するが、内部に設定されている階級によってその対応が異なる。
例としてガンナーがガードを誤射してもガードはガンナーに反撃しないが、ガードがガンナーを誤射するとガンナーは誤射したガードに対して一方的に攻撃する。同階級同士だと完全に同士討ち状態になるので、自ら手を汚さずに敵を倒すことも可能。

ガード
ヘルメットを被ったストログの下級兵士。ブラスター、ショットガン、マシンガンのいずれかを装備しており、ボディカラー、耐久力などもそれぞれ異なる。
耐久力:ライトガード=20 ショットガンガード=30 マシンガンガード=50
the reckoning版ではガードを強化したタイプの敵が出現する。数で応戦し武装も強化されている。
耐久力:イオンリッパーガード=50 Hブラスターガード=60 デスレーザーガード=70 
エンフォーサー
チェーンガンを装備した屈強な下士官クラスのストログ。近距離だとチェーンガンで直接殴ってくる。
死に際にチェーンガンを乱射しながら死ぬ。
殺した後にハエが集って来る演出があるが、これはエンフォーサーとミュータントのみ。
耐久力=100
ガンナー
右腕がマシンガン、左腕が連射型グレネードランチャーになっている軍曹クラスのエリート兵。
特にグレネード攻撃は必ず5連発投下してくる。下手な雑魚敵よりも遥かに強い。
むやみにプレイヤーに近寄らず、離れた距離からマシンガン攻撃する慎重な性格。
耐久力=180
バーサーカー
右腕がスパイク。左腕がハンマーのようになっている狂戦士、階級はガンナーと同じクラスの兵士。
移動速度は素早い。殴りかかってくる攻撃しか持たないが、この攻撃を喰らうと吹っ飛ばされてしまう。
性質上ガンナーとは正反対になっており、常にプレイヤーを追い回してくる。
耐久力=220
グラディエーター
無骨な機械のボディに、頭と左腕のみが生身という不格好な外見をした少尉~大尉(幹部)クラスの強敵。
遠距離からは強力なレールガンで攻撃してくる。食らうとHPを半分持っていかれる。
近距離だと左腕の爪で2回攻撃してくる。戦術も遠近両用で雑魚の中で一番の強敵。
耐久力=400
グラディエーター改
the reckoning版で終盤の月面エリアから登場するタンクを上回る強敵。防弾バリアが張られ武装もレールガンからファランクスキャノンに強化されている。
耐久力=800(バリア付き)
アイアンメイデン
女性のような外見をしたストログ、軍曹クラス。遠距離ではロケットランチャーで攻撃してくる。後半から出現する。
the reckoning版では撃ってきたロケットランチャーの弾が追尾してくる。
耐久力=180
タンク
ストログ軍団の少佐~大佐クラスの上位戦士。重装備で耐久力は非常に高いが、動きは鈍い。
武装はマシンガン、強化ブラスター、ミサイルで攻撃してくるがプレイヤーが爆発系以上の強力な武器を使って攻撃すれば、怯ませる事が可能である(前作のシャンブラーのような存在)。
ground zero版では最終ステージにしか登場しない。
耐久力=750
タンクコマンダー
タンクの強化型。タンクとはボディカラー、頭部のデザインが異なり、さらに巨大な体躯と高い耐久力を持つ。攻撃パターンは同じである。ストログ本部を死守している。
耐久力=1000
パラサイト
人面で四足歩行の獣型ストログ。背中からワイヤーのようなものを伸ばして攻撃してくる。序盤の強敵。
耐久力=170
メディック
ハイパーブラスターを装備し、倒された仲間を復活させるストログの医療兵。戦闘力は低い。
耐久力=300
メディックコマンダー
ground zero版に出現するメディックの指揮官、倒された仲間を復活する能力に加え、ガードとエンフォーサー・ガンナーを呼び寄せて雑魚で応戦する能力を持つ強敵。
中盤から出現し行く手を阻む、herdレベル以上だと一度に多数出現する事も多い。
耐久力=500
ブレイン
カメラのような頭を持つストログ。緑色のシールドを張る能力を持ち、右腕のフック、ボディに隠された触手で攻撃してくる。
ミッションパック1のthe reconing版では触手でプレイヤーを引き寄せ、カメラのような頭から、デスレーザーを発射する。
耐久力=300
フライヤー
小さな飛行型ストログ。強化ブラスターによる攻撃のほか、刃状の翼で斬りつけてくる。複数で出現する。
耐久力=50
メディックフライヤー
the reconing版のエリア2にしか登場しない蘇生機能を備えたフライヤー。敵を蘇生させる時はプレイヤーがいない時を見計らってやっている場合が多く、戻ってみると敵が大勢復活している場合もある。性格はフライヤーと違いおとなしく攻撃的ではない。
耐久力=130
イカルス
マスクを着け、両腕がジェットエンジンになっている兵士。常に浮遊しており、両肩に装着された強化ブラスターで攻撃してくる。場所によっては集団で出てくるところもある。
耐久力=220~240
ダイダロス
ground zero版に出現するイカロスの強化版の兵士。移動手段と攻撃手段はイカロスと変化がない反面グリーンのフォースバリアを装備しており、こちらの攻撃ダメージを軽減するなど耐久力が増してる。
耐久力700~800
テクニシャン
赤い液体で満たされたケースのようなボディを持ち、その中に頭脳のような顔がある飛行型ストログ。ブラスターで攻撃してくる。耐久力が高くシルエットも小さめなので銃弾を当てにくい。
耐久力=200
バラクーダ・シャーク
水中に出現するサメのような生物。噛み付いてくる。水中は水中でも汚い水には生息しないらしく出現する場所も限られている。
耐久力=50
ゲック
ミッションパック1のthe reconing版のみ登場する蛙の化け物のようなミュータント。集団で行動し黄色い石のような物を投げつけて攻撃してくる、序盤から中盤にかけて登場する。
耐久力=150
ミュータント
高いジャンプ力を持つ獣のようなヒューマノイド。牢獄エリアと鉱山エリアにしか出現しない珍しい敵。
耐久力=350
タンクボス
ボスキャラクター。タンクの司令官クラスの強敵。非常に巨大で下半身がキャタピラになっておりチェーンガンとロケットランチャーで攻撃してくる。
the reconing版ではバリアを備え装甲がパワーアップしたバージョンが出てくる。
耐久力=1500
ホーネット
ボスキャラクター。司令官クラスの巨大な飛行型ストログ。両肩に取り付けられた改良型チェーンガンと、下半身からロケット弾を4連射放ち攻撃してくる。
ground zero版では武装がパワーアップしており、レールガン・グレネードランチャー・ブラスターを照射してくる。
耐久力=2000
マクローン
最終ボス。ストログの支配者。最初は巨大な生体アーマーをまとっており、チェーンガンやBFG10Kで攻撃してくるが、アーマーが破壊されるとロボットを思わせる真の姿を現し、強化ブラスター、レールガン、BFG10Kといった強力な攻撃を行う。
耐久力=3000

Quake III Arena(1999年)

シリーズ第3作。

完全なマルチプレーヤーゲームとして提供された作品で、シングルモードはBot(コンピュータが操作するプレイヤー)と1v1またはFFAでの対戦となっている[2]。多数の標準プレーヤーモデルに加え、有志作成者により多くのモデルやMod、マップなどが発売されている。後にid softwareのTim Willitsに、カジュアルゲーマーはプレーがほとんど不可能な失敗作、とまで言われるなどハードルは高いとされているが完成度は高く、大規模大会での採用も多い[2]。当時の同系統の作品には、Unrealをマルチプレイに特化させゲーム・オブ・ザ・イヤーを受賞したUnreal Tournamentがある。

拡張パックとして、チームプレイゲームに特化したQuake III: Team Arenaが存在する。

コンソールではセガよりドリームキャストエレクトロニック・アーツよりQuake III RevolutionというタイトルでPS2に移植されている。日本ではPS2版がエレクトロニックアーツ・スクエアより発売されている[17]が、オンライン未対応。

使用可能武器

本作から全ての武器で別の弾薬を使用するように変更された

ガントレット
初期武器。近接専用で射程は殆ど無い。この武器で敵を倒すとHumiliationという称号が手に入る。
マシンガン
初期武器。即着武器ではあるが威力は低く、弾のばらつきも大きい。しかし連射レートの関係でQuad Damageと組み合わせると高い威力を発揮する。広いマップでレールガンを当てた後の削りなどにも役に立つ。
ショットガン
姿はスーパーショットガンに似ているが、弾のばら撒き具合は通常のショットガンに近い。ロケットランチャーで弱った敵に止めを刺すか、Quad Damageと組み合わせて使うのが一般的。
プラズマガン
Quake 2のハイパーブラスターに似ているが、弾速が遅くなり小規模なスプラッシュダメージが付いた。これを利用したプラズマジャンプや、相手の出てきそうな所にばら撒くSpamショットとして利用される。
ライトニングガン
Quake 1からの復活で、最大所持弾数が増えた為使いやすい武器になっている。射程は短いが発射即着弾かつ連写が高レートな為、近距離戦の削り合いでは強力な武器になる。
グレネードランチャー
榴弾を射出する武器。弾道が重力でドロップするのに加え、弾速が最も遅いため、直撃させるのは非常に難しい。そのため相手に姿を晒すこと無く相手のいる場所に打ち込むようなSpamに使われるのが一般的。空中の相手に直撃させるエアーグレネードは高度なテクニックの一つとされている。
ロケットランチャー
ダメージが高く、スプラッシュダメージ範囲も広いためにゲームのメイン武器となっている。弾速が遅い為にいかに相手の動きを読み、直撃させるかが重要になる。
レールガン
威力はゲーム中最高威力、弾速もマシンガン、ショットガンと同じで発射即着弾、連射間隔も最大と、最大尽くしの武器。ロケットtoレール(ロケットで浮かせてレールガンで止めを刺す)、ライトニングtoレール(ライトニングで削ってレールガンで止めを刺す)などのコンボショットでも使われ、特に武器の持ち変えラグのないCPMAのCPMモードや、Three Waveではコンボを決めやすい為、頻繁に使われる。2連続で当てる事によりImpressive Damageという称号が手に入る。
BFG10K
Quake 2から性能は相当修正され、威力とスプラッシュダメージ範囲が減り、弾速が上がったロケットランチャーといった物に変更された。ただしCPMAのCPMモードとarQモードではまた別の修正になっている。しかしそれでもゲームバランスを崩してしまうような性能である事は変わり無く、Duel用マップには出ない事が多い。
ネイルガン
Three Wave Classic CTFモードに登場する。弾速は遅いが威力はそれなりの物。またteam arenaには弾速が遅くなったショットガンという感じの別の物が出る。
プロックスランチャー
近付くと爆発する粘着地雷を発射する、スプラッシュダメージのある攻撃で誘爆させて処理する事ができる。team arenaに登場。
チェーンガン
猛烈な勢いで発射するマシンガン、Q2に登場した物とは違い最初から最大速度で連射する。team arenaに登場。

Quake 4(2005年)

シリーズ第4作。 同作の開発はid Softwareではなく、『Soldier of Fortune』シリーズの開発で知られるRaven Softwareが担当した[1]。 日本語マニュアル付き英語版が2005年10月27日ライブドアからリリースされた[1][6]が、2006年10月2日を持って取り扱いが終了した。

コンソールではアクティビジョンよりXbox 360に移植されている。日本国内では未発売だが、Activisionより発売された初期版はリージョンフリーなので国内版のXbox 360でもプレイ可能である(但しBethesda Softworksより発売された後期版はリージョンがかけられておりプレイ不可、またボーナスディスクのQuake IIは初期、後期共にリージョンがかかっている)。

グラフィックエンジンDOOM3の改造エンジンを使用している[2]

シングルモードのストーリーは『Quake II』の続編となり、地球軍対ストログ軍の全面戦争を題材としている[18]。マルチプレイはDoom3エンジンを利用してQuake III: Arenaを再現した、スピーディなFPSである。

ポイントリリース1.3パッチでロケットランチャーの弾速向上や移動速度の上昇、今までとは別の画質調整機能の導入。ポイントリリース1.4βパッチから最大FPSの引き上げ(60→125。現在ほとんどのサーバーで90fps設定)、レールガンの弱体化(初期弾丸が10→5、威力が100→90。1.4.1βにて初期弾薬は7へ再調整)、ヒットボックスの縮小が行われた。

シングルプレイでは武器のアップグレードを可能にするシステムが導入された。ストーリーを進めるうちに、手持ちの武器のいくつかが改造処理を施され、より強力になるというもの。例えばネイルガンが追尾機能を搭載したり、ハイパーブラスターが壁に着弾すると跳ね返るなどである。マルチではあらかじめ調整されており、Dark Matter Gunは、シングルでは近くの敵を吸い込んで倒すのだが、マルチでは広範囲に爆風を発生させるなどの少々クセのある武器もある。 シングルプレイでは仲間が存在する。彼らは共に戦ってくれたり、怪我の治療を行ったりしてくれる。

現在大会ではQ4MAXと呼ばれるMODが使用されており、Quake IIIのCPMA同様にメニュー画面から多彩な設定が出来るようになっている。

使用可能武器

MODによる改造はシングルのみ。またマルチではクリップの概念が無いため、リロードが無い。

ガントレット
マルチプレー専用武器。性能はQuake 3時とあまり変わらない。
ブラスターガン
シングルプレー専用武器。フラッシュライトを搭載し、弾数制限が無い。Quake 2と比べチャージショットが可能になった。
マシンガン
初期に入手出来る武器。スコープ、フラッシュライト(シングルのみ)を搭載。スコープ使用中はフルオート発射が出来なくなるが、若干ながら命中精度と威力が増加する。中盤に入手できるMODにより1クリップあたりの装填数が40→80に増加。
ショットガン
シングルでは威力が割と高い上に接近戦が多いので頼りになる武器。マルチでもロケットで削った後の追い討ちに使うなど使用頻度は割と高い。MODにより1クリップあたりの装填数が8から10に増加し、チューブマガジンからボックスマガジンに変更されることで、素早くリロードすることが出来る。
ハイパーブラスター
Quake 3のプラズマガンに比べると弾速は早くなったが当たり判定が小さくなり、当てにくくなった。そのためハイパーブラスタージャンプという移動手段に使われる事が多い。MODにより壁や床で反射するようになるため、角の向こうの相手を削るのに使えるようになる。
ライトニングガン
Quake 3に比べると射程が若干長くなり、ロケットランチャーで弱った敵を倒すのに使いやすい。MODにより当てた敵の近くにいる敵にもダメージが連鎖するようになる。シングルでは敵の体力が多い上に、マシンガンやハイパーブラスターと違いキックバックが無いために使いにくい武器になっている。
グレネードランチャー
射出から2.5秒後か直撃させると爆発する榴弾を射出する武器。シリーズ皆勤賞武器。シングルでは直撃ダメージより爆風ダメージの方が大きく設定されており、爆風で角や箱の向こう側を攻撃することが出来るため鈍足な敵には効果的だが、近距離では爆風によるプレイヤーへのダメージの危険性がある。
ロケットランチャー
グレネードランチャーと同様、シリーズ皆勤賞武器。優れた攻撃能力を誇るが、過去のシリーズに比べると弾速が遅い為、相手の移動を読んで置いておくテクニックが更に重要になっている。シングルではMODにより装填弾数が増加 (1→3) し、レーザー誘導が可能になる。
レールガン
ポイントリリース1.4が出るまで前作以上に強化されていた。シングルでは3発ごとにリロードとなり、1発の威力は高くとも一定秒数に投入出来るダメージ量はそこまで高くないため、遠距離に見えた敵をズームで刺す為に使う事が多い。MODにより敵貫通機能が付く。
ネイルガン
Quake 1から再登場した武器。1発目が出るまで若干のタイムロスがあるが、連続命中によりマシンガンやハイパーブラスターを上回る威力を発揮する。シングルではMODにより1回目は装填弾数が増加 (50→100) し、2回目はズーム機能と敵のロックオン機能が付く。ズーム・ロックオン機能はボスや強敵との対戦で大いに役立つ機能で、逃げ回りながら敵を射抜くことも可能。
ダークマターガン
攻撃範囲の広い低速の黒球を放つ武器。連続命中により大ダメージを与えることが出来る。シングルでは、威力の割に弾は多めに手に入るので、ボス戦以外の難所でも使用することが出来る。マルチでは弾速とスプラッシュダメージ範囲がやや向上している。

QUAKE LIVE

Quake III Arenaベースの完全無料オンラインゲームである[19]同作は、2007年にクローズドβテストを開始し、2009年よりオープンβテストに移行した。

Quake 3からの主な変更点

  • スキルマッチシステム : 多くのプレーヤーが楽しめるようにスキル差の激しい対戦が発生しにくくなっている。
  • ブラウザ内プレー : ウインドモードはブラウザ内でプレーする事になった、従来通りのフルスクリーン動作も可能。
  • ゲームモード : Quake 3のMODに搭載されていたClan Arenaモード及びinstagibの搭載
  • 武器、アイテムの変更 : レールガン、ロケットランチャー等のダメージ低減、TeamArenaCTFのみTeamArena武器とアイテムを導入
  • MAP : Quake 3のMAPのカスタマイズ、Quake III Team Arenaのマップの搭載、新MAPの追加

2009年4月半ばに日本国内サーバーが設置された。

その他のシリーズ

Enemy Territory: Quake Wars

Wolfenstein: Enemy TerritoryのQuakeバージョン。

脚注

  1. ^ a b c 米田聡 (2005年11月14日). “【4Gamer.net】 - Quake3.jp運営者が語る「Quake 4」マルチプレイの“出来”と“現状” -”. www.4gamer.net. Aetas. 2020年6月6日閲覧。
  2. ^ a b c d 【4Gamer.net】 FPS -「Quake 4」- レビュー”. www.4gamer.net (2005年11月25日). 2020年6月7日閲覧。
  3. ^ 株式会社インプレス (2016年6月25日). “【20年前の今日の記事】 idSoftwareが初代「Quake」を公開! ほか”. PC Watch. 2020年6月5日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i BRZRK (2014年1月16日). “E7M1: 祝DOOM20周年ということで! 初代『Quake』を振り返る”. KADOKAWA. 2020年6月5日閲覧。
  5. ^ 石橋 文健. “DOOMのidSoftwareから新作3Dゲーム「Quake」登場”. PC Watch. 2020年6月5日閲覧。
  6. ^ a b PCゲームレビュー「QUAKE 4」”. Game Watch (2005年10月31日). 2020年6月6日閲覧。
  7. ^ 早苗月 ハンバーグ食べ男. “東京レトロゲームショウ2015:第29回 「Return to Castle Wolfenstein」で,ドイツ北部にある謎の怪しい古城の歴史を振り返る”. www.4gamer.net. Aetas. 2020年6月5日閲覧。
  8. ^ ゲームエンジンで振り返るFPSの歴史(3)”. インサイド (2011年9月6日). 2020年6月6日閲覧。
  9. ^ Inc, Aetas. “オレンジボックスを徹底的に楽しむ週刊連載,「アリックスのCity17は恋の予感」の第3回を掲載”. www.4gamer.net. 2020年6月6日閲覧。
  10. ^ BRZRK (2014年2月10日). “E7M2: 2014年にあえて振り返る、初代『Quake』のマルチとMOD”. KADOKAWA. 2020年6月6日閲覧。
  11. ^ a b BRZRK (2014年2月17日). “E7M1: 祝DOOM20周年ということで! 初代『Quake』を振り返る”. KADOKAWA. 2020年6月5日閲覧。
  12. ^ BRZRK (2014年10月31日). “E7M5: FPS史に残るオリジナル版の雰囲気を涙ぐましい努力で維持したN64版『Quake』”. KADOKAWA. 2020年6月6日閲覧。
  13. ^ a b BRZRK (2014年6月27日). “E16M1: 売れたけど賛否両論! 何かが違った『QUAKE II』(前編)”. KADOKAWA. 2020年6月6日閲覧。
  14. ^ 樽井秀人 (2019年6月10日). “往年の名作FPS「Quake II」が次世代技術でリメイク ~NVIDIAが無償提供を開始/シングルプレーヤーの初め3つのレベルがプレイ可能”. 窓の杜. 株式会社インプレス. 2020年6月6日閲覧。
  15. ^ Inc, Aetas. “NVIDIA,全面レイトレーシングで生まれ変わった「Quake II RTX」を正式発表”. www.4gamer.net. 2020年6月6日閲覧。
  16. ^ a b c BRZRK (2014年6月30日). “E16M2: Stroggの人類再処理工場へようこそ。『Quake II』におけるキャンペーン構造の進化(後編)”. KADOKAWA. 2020年6月6日閲覧。
  17. ^ EAスクウェア、3Dアクションシューティング「QUAKE III REVOLUTION」をプレイステーション 2でリリース”. game.watch.impress.co.jp. 2020年6月7日閲覧。
  18. ^ GAME Watch「Quake 4」取材班 (2005年10月28日). “PCゲームレビュー「QUAKE 4」”. Game Watch. 2020年6月6日閲覧。
  19. ^ Inc, Aetas. “id Softwareが渾身の力を傾けた無料のブラウザゲーム,「QUAKE LIVE」を徹底紹介する”. www.4gamer.net. 2020年6月5日閲覧。

外部リンク