M54 (天体)

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M54 (NGC 6715)
星座いて座
観測データ
種別球状星団
赤経 (RA, α) 18 h 55.1 m (J2000.0)
赤緯 (Dec, δ) -30° 09' (J2000.0)
距離 87400 光年
視等級 +7.7
視直径 9
物理的性質
直径 55 光年
絶対等級 _
特性 _
その他の名称

NGC 6715

M54 (NGC6715) はいて座にある球状星団1778年メシエが発見した。「非常に明るい星団。中心が明るく星はない。口径3.5フィートの色消し望遠鏡でよくみえる」と記した。メシエは星に分離して見ることはできなかったが、ウィリアム・ハーシェルも周辺部の星を少し分離しただけで、球状星団であるとは認識できなかった。ジョン・ハーシェルは「球状星団。非常に明るくまるく中心部が周りから急に明るくなっている。星によく分かれ、主に15等級の星からできている。外周2.5'のところに14等星がある」と記している。

双眼鏡では恒星状にしか見えない。ジョーンズは小さくちょっとみたところ、惑星状星雲のようだとした。口径20cm程度の望遠鏡でも周辺部の星が見えてくるという人もいる。だが、口径40cmでも星を分離するのは困難で、ざらざらとした印象に見え、ほとんど星は分離できない。明るい部分は東西に延びた楕円に見える。

1994年この星団までの詳細な距離が測定された。その結果、この星団は我々がいる銀河系に属しているのではなく、天の川を通して見える外の銀河・SagDEG(いて座矮小楕円銀河)に属する星団であることがはっきりとした。銀河系外で発見された最初の星団である。

関連項目