プレセペ星団

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プレセペ星団 (Praesepe)
プレセペ星団(M44)
星座 かに座
観測データ
種別 散開星団
赤経 (RA, α) 08 h 41.1 m (J2000.0)
赤緯 (Dec, δ) +19°59' (J2000.0)
距離 577 光年
視等級 +3.7
視直径 90'
物理的性質
直径 31 光年
絶対等級 _
特性 _
その他の名称

M 44
NGC 2632
Beehive cluster

Cancer constellation map.png

プレセペ星団[1](プレセペせいだん、Praesepe 、M44、NGC2632)はかに座にある散開星団である。肉眼でも見ることができ、紀元前からぼんやりとした星雲状の天体として存在が知られていた。古代ギリシャアラトステオフィルスは、M44がもしかすんで見えたら雨の前兆であると記している。また、プトレマイオスも記録に残している。紀元前130年ヒッパルコスは星表に組み入れた。彼はこの天体を雲のような星と見たが、後年星雲状で光度の違う星を含むと記している。この天体が恒星の集団であることを発見したのはガリレオ・ガリレイである。ガリレオは「プレセベと呼ばれる星雲は、ひとつの星でなく、40以上の小さな星の集団で、アセリの他に36個の星を観測した」とした。

特徴[編集]

プレセペ星団はかに座の中心、γ、η、θ、δの各星で作られる四辺形の中心にある。Praesepe はラテン語で「飼い葉桶」を意味し、γとδが飼い葉桶の餌を食べる2頭のロバに見立てられていたことに由来する。γの固有名アセルス・ボレアリス(Asellus Borealis)は「北のロバ」、δの固有名アセルス・アウストラリス (Asellus Australis) は「南のロバ」という意味である。英語では Beehive といい、蜂の巣の意味である。中国では宋史天文誌に「積屍気(せきしき)」という名前を付けられて、亡くなった人の魂が集まる場所だと考えられていた。

大口径の望遠鏡で観測すると数百個の恒星が存在することが分かる。赤い星やオレンジ色の明るい星が確認できる。プレアデス星団 (M45) とは異なり、赤色巨星白色矮星も存在することが知られている。

1989年に打ち上げられたヒッパルコス衛星によってプレセペ星団の星の視差が精密に観測され、これによってプレセペ星団の距離が577光年、年齢が約7億3000万年であることが明らかになった。プレセペ星団の年齢や固有運動おうし座の散開星団であるヒアデス星団と非常によく似ているため、2つの星団は同じ星間雲から同時期に生まれた星団ではないかとする説もある。

月のない晴れた夜には、ぼんやりとした光のシミに数個の星が見える。オペラグラスでは星団がはっきりし始める。双眼鏡では全体の形が見え、観望には双眼鏡が一番である。

2012年になって、プレセペ星団の恒星Pr0201Pr0211太陽系外惑星が見つかった。星団の中で惑星を発見したのは始めてである。

出典[編集]

  1. ^ メシエ天体ガイドM44AstroArts

外部リンク[編集]