Lemino BOXING

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Lemino BOXING
ジャンル ボクシング中継番組
配信時間 偶数月下旬頃
配信期間 2023年4月26日 -
配信国 日本の旗 日本
制作 Lemino
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Lemino BOXING(レミノ・ボクシング)[1]は、NTTドコモ(以下ドコモ)の動画配信サービスであるLeminoにて配信されるプロボクシング中継である。

本項ではドコモグループが手掛ける動画配信でのボクシング中継を扱う。

概要[編集]

2023年4月12日に開始したLeminoにより、フェニックスプロモーション(大橋ボクシングジム)主催興行を第1試合より生配信している(世界戦をメインとする興行は6回戦以下のアンダーカード除く)。映像制作は大橋ジムとマネジメント契約を結ぶ株式会社セカンドキャリアに委託(制作協力日テレアックスオン)。

配信形態は以下の通り[2]

  • Lemino(無料。要dアカウント) - 生配信及び2週間の見逃し配信。
  • Leminoプレミアム(定額料金制) - 生配信及びアーカイブ配信見放題。
  • ひかりTVチャンネル1 - 生放送。
  • ひかりTV見放題ビデオ - アーカイブ配信見放題。

PHOENIX BATTLE[編集]

2018年より当時NTTぷらら(2022年7月1日にドコモと合併)の映像配信サービスであったひかりTVが世界王座を3階級制覇していた井上尚弥とスポンサー契約を結んでいた関係で、井上が所属するフェニックスプロモーション主催により2021年7月21日後楽園ホールで行われた「第79回フェニックスバトル」をひかりTVのテレビサービスである「ひかりTVチャンネル1」及びドコモが提供するdTVチャンネルの「ひかりTVチャンネル+」で全6試合が生中継された[3]。この中継は定額制サービスとしての配信だった。

それまでフェニックスバトルはフジテレビにて「FUJI BOXING-PHOENIX BATTLE[注 1]として放送されていたが、以降はひかりTVとフジテレビで交互に放映権が変わる仕組みになった。ひかりTV版はメインを大橋所属以外で組むことが多い。

10月19日の第81回からひかりTV版は「PXB PHOENIX BATTLE powerd by ひかりTV」として配信(興行上は「NTTフェニックスバトル」)。ロゴも「PXB」の文字を大きく表したものになっている。

2022年2月の第85回よりフェニックスバトルは毎月1回の開催となり、偶数月をひかりTVが担当する[注 2]

4月22日のPHOENIX BATTLE 87(メインは谷口将隆ワタナベ) vs 石澤開M.T)のWBO世界ミニマム級タイトルマッチ)よりABEMA PPV ONLINE LIVE(1,500円相当。ABEMAプレミアム会員は無料)でもサブライセンスとして配信[4]

2023年4月26日のPHOENIX BATTLE 99よりプラットフォームがLeminoに変更され、タイトルも「NTTドコモ Presents Lemino BOXING PHOENIX BATTLE」に改称[2]。併せてドコモが大橋ジム全体のスポンサーとなった。その際にタイトルロゴも一新されたが、韓国で開催される「PHOENIX BATTLE SEOUL」においてはPXBロゴの使用が継続されている(ただし、「PHOENIX BATTLE SEOUL」の日本国内での中継はなし)。なお、ABEMAへのサブライセンスは終了。

Lemino BOXING PHOENIX BATTLEは基本的に偶数月最終週の平日に行われるが、大橋所属選手の世界タイトルマッチが組まれ、かつLeminoで配信される月には行われない。一方で、2023年11月以降は他のプロモーターとの合同開催として奇数月にも組まれる。

2024年1月12日のPHOENIX BATTLE 109は真正プロモーションと共同開催で女子トリプル世界戦を含めた「女子5大タイトルマッチ」として開催。フェニックスバトルでの女子世界タイトルマッチは2015年10月22日に行われた宮尾綾香(当時大橋) vs 小関桃(青木)のWBA・WBC女子世界アトム級王座統一戦以来約8年ぶりでLemino BOXINGでは初となる。なお、この興行のポスターにはPXBロゴが再度使用されている。

3月1日開催のPHOENIX BATTLE SEOULを初めて録画配信(興行を共催した現地プロモーターによるYouTube生配信もあり)。

4月13日、グリーンツダと共催でPHOENIX BATTLE 113 & CRASH BOXING vol.31をLemino BOXING初の国内首都圏外での開催として大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)第2競技場にて開催予定[5]

世界タイトルマッチ(旧PXB WORLD SPIRITS)[編集]

井上尚弥を始めとする大橋所属選手が出場する世界タイトルマッチをメインとする興行については「PXB PHOENIX BATTLE」とは別枠となる。dTV時代には井上命名の「PXB WORLD SPIRITS」のタイトルが付けられていた。

2021年12月14日に両国国技館で行われた井上 vs アラン・ディパエンのWBAIBF世界バンタム級タイトルマッチは、ひかりTVとABEMAでともにPPVで生配信された(ひかりTVはGo Toイベントキャンペーン適用価格で税込3,960円)[6]。それまで、井上の試合はフジテレビ系列全国ネット(海外開催はWOWOW)で生中継されていたが、この試合以降当番組で配信されることになった(ただし、2022年6月7日の井上 vs ノニト・ドネアの3団体王座統一戦は当番組ではなくAmazon Prime Videoで配信された)。

第2弾となる2022年12月13日に有明アリーナで行われた井上 vs ポール・バトラーの世界バンタム級4団体王座統一戦は定額制として独占生配信されたが、会員登録者急増によるシステムダウンを懸念し、急遽非会員にも無料開放した[7]

第3弾となる2023年7月25日[注 3]に有明アリーナで行われるスティーブン・フルトン vs 井上のWBC・WBO世界スーパーバンタム級ロベイシ・ラミレス vs 清水聡のWBO世界フェザー級のダブルタイトルマッチがLeminoにリニューアル後初の世界戦となり、こちらも無料配信された[11]。生中継は第4試合以降で行われ、第3試合までは休憩時間にハイライトとして配信された。

第4弾は12月26日に有明アリーナにて井上 vs マーロン・タパレス戦を配信。

サポート契約選手[編集]

サポート契約とはLeminoが選手活動のサポートを行う契約のことで、放映権契約については独占ではないため他興行への出場も可とする。

サポート契約後の2023年7月8日にエスフォルタアリーナ八王子で行われた星大翔とのWBOアジアパシフィックウェルター級タイトルマッチはU-NEXTにて配信された。
なお、八王子中屋は11月27日に後楽園ホールにて「PHOENIX BATTLE 107」を共同開催(佐々木は試合出場せずナビゲーターとしてVTR出演)。

その他[編集]

2023年5月20日に行われた「DANGAN259 & 井上尚弥4団体統一記念モンスタートーナメント予選」はBOXING RAISEで生配信されたものからテロップカードを削除してアーカイブ配信された。

主な出演者[編集]

解説[編集]

  • 畑山隆則(元WBA世界スーパーフェザー級・ライト級2階級王者)
  • 長谷川穂積(元WBC世界バンタム級・フェザー級・スーパーバンタム級3階級王者)
  • 西岡利晃(WBC世界スーパーバンタム級名誉王者)
  • 八重樫東(元WBA世界ミニマム級・WBCフライ級・IBFライトフライ級3階級王者)
  • 山中慎介(元WBC世界バンタム級王者)
  • 村田諒太(元WBA世界ミドル級スーパー王者)
  • 岩佐亮佑(元IBF世界スーパーバンタム級王者)
  • 亀海喜寛(元東洋太平洋ウェルター級王者、元日本スーパーライト級王者)
  • 細川バレンタイン(元日本スーパーライト級王者)

ゲスト解説[編集]

  • 平岡アンディ(元WBOアジアパシフィックスーパーライト級王者)
  • 佐々木尽(WBOアジアパシフィックウェルター級王者) - Lemino BOXINGサポート契約選手

実況[編集]

  • 赤平大 - フルトン vs 井上戦より出演。以降のPHOENIX BATTLEでメイン実況兼MC、世界タイトルマッチでアンダーカード実況。
テレビ東京時代に『ノックアウトボクシング』実況歴あり。
  • 中野玄 - フルトン vs 井上戦より出演。世界タイトルマッチのレポーター。以降のPHOENIX BATTLEでアンダーカード実況。
  • 中元翔一
過去
以下は世界タイトルマッチの実況兼MC
  • 鈴木健 - フルトン vs 井上の実況兼MC。
日本テレビエグゼクティブアナウンサーであるが、WOWOWなどと同様に在籍出向扱いで出演。U-NEXTWHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT』ではMC。
フジテレビ時代に『ダイヤモンドグローブ』実況歴あり。

鈴木以外はフリーアナウンサーで、矢野、市川、中野、中元の4人はボイスオン所属。

備考[編集]

  • PHOENIX BATTLEの第1試合は解説を置かず、実況のみで進行する。

テーマ曲[編集]

  • TAK MATSUMOTO「BATTLEBOX」 - 井上 vs タパレス戦より使用。

関連番組[編集]

殴道BOXER'S ROAD[編集]

殴道BOXER'S ROAD(ボクサーズロード)は、2022年5月4日から毎週水曜日22時30分より初回配信され、全10回配信された番組。

大橋ジム監修の下、全国のジムに所属するプロボクサー候補生から金の卵8名を選抜し、6月29日開催の「PXB PHOENIX BATTLE89」出場権を懸けて争った[13]

出演[編集]

監修・プロモーター
番組ナビゲーター
育成トレーナー
  • 平岡ジャスティス(平岡アンディの父)
  • 細川バレンタイン
  • 松本好二
  • 八重樫東

候補生[編集]

  • 内田勇心(大橋)
  • 小川魁星(伴流)最終審査通過
  • 小針智生(大橋)
  • 佐藤友規(punchout)優勝
  • 中島海二(八王子中屋)1次審査通過
  • 中谷清彩人(EBISU K's BOX
  • 山口鋭正(小熊)1次審査通過
  • 渡部龍昇(REBOOT.IBA)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2013年4月の第43回でフジテレビ初放送。2014年10月の第52回より放映権一本化。2020年9月の第73回より奇数月第2火曜日に固定。
  2. ^ 奇数月は引き続きフジテレビが担当しFODにて生配信。FUJI BOXING版ではPXBロゴは使用しない。なお偶数月のフジテレビは「FUJI BOXING-DIAMOND GLOVE」を放送・配信。
  3. ^ 当初は5月7日に横浜アリーナで予定していたが、井上の負傷のため延期された[8][9][10]

出典[編集]

  1. ^ WBC・WBO世界スーパーバンタム級 タイトルマッチ スティーブン・フルトン vs 井上尚弥”. Lemino. 2023年4月12日閲覧。
  2. ^ a b “映像配信サービスLemino ボクシング生配信第一弾!!「NTTドコモ Presents Lemino BOXING PHOENIX BATTLE 99 〜4大タイトルマッチ〜」を無料生配信!!”. PR TIMES. (2023年4月24日). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000113690.html 
  3. ^ 7.21日本フライ級戦 ひかりTVとdTVで生中継 井上尚弥がゲスト解説 Boxing News(ボクシングニュース)2021年6月26日
  4. ^ “9.22「PXBフェニックスバトル」はABEMA PPVでも配信 WBOミニマム級戦、武居由樹も登場”. ボクシング・ニュース. (2022年4月17日). https://boxingnews.jp/news/89955/ 2023年4月24日閲覧。 
  5. ^ “日本S・バンタム級王者の下町俊貴 4.13デカナルド闘凛生と防衛戦 Leminoでライブ配信”. BOXING NEWS(ボクシング・ニュース). (2024年2月27日). https://boxingnews.jp/news/106317/ 
  6. ^ “井上尚弥12.14防衛戦「期待を超える勝ち方をする」 ひかりTVとABEMAでPPVライブ配信発表”. ボクシング・ニュース. (2021年11月18日). https://boxingnews.jp/news/86893/ 2023年4月24日閲覧。 
  7. ^ “井上尚弥戦、dTVが非会員にも「開放」 アクセス急増、ダウン回避”. 朝日新聞デジタル. (2022年12月13日). https://www.asahi.com/articles/ASQDF6VJ2QDFULFA02Z.html 2023年1月8日閲覧。 
  8. ^ Report: Naoya Inoue's Title Fight vs. Stephen Fulton Postponed Due to Injury”. Bleacher Report. 2023年4月29日閲覧。
  9. ^ Sources: Inoue injured, title bout vs. Fulton ppd.”. ESPN.com (2023年3月21日). 2023年4月29日閲覧。
  10. ^ March 2023, Tom Eaton on 29th (2023年3月29日). “Stephen Fulton vs Naoya Inoue Title Fight Rescheduled For July 25”. boxing-social.com. 2023年4月29日閲覧。
  11. ^ “ボクシングの日本4大タイトルマッチを映像配信サービス「Lemino」で生配信決定<PHOENIX BATTLE 99>”. Webザテレビジョン. (2023年4月25日). https://thetv.jp/news/detail/1135002/ 
  12. ^ “WBOAPウエルター級王者・佐々木尽 「Lemino」とサポート選手契約 「歴史つくりたい」”. Sponichi Annex. (2023年6月14日). https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2023/06/14/kiji/20230614s00021000418000c.html 
  13. ^ ボクサーズロード

関連項目[編集]

外部リンク[編集]