汝は人狼なりや?

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汝は人狼なりや?(なんじはじんろうなりや、Are You a Werewolf?)は、アメリカのゲームメーカーLoony Labs.より2001年に発売されたパーティーゲームである。

このゲームのもとになったパーティーゲームや、他社から発売されている同タイプのゲーム、ネット上でプレイされるようになったものなどが多種存在し、それらを総称してこのタイプのゲームは、「人狼WerewolfまたはMafia)」又は「人狼ゲーム[1]」と呼ばれている。日本においては、他社製ゲームについても「汝は人狼なりや?」と呼ばれることがある。

人狼ゲームの「デュスターヴァルトの人狼(Die Werwölfe von Düsterwald、Asmodée Editionsが発売したLes loups-garous de Thiercelieuxの独語版)」は、2003年のドイツ年間ゲーム大賞でノミネートされた。2001年発売のこの作品は最初のライセンスフリーのゲームとされる。

日本においては、イタリアdaVinci社が発売したタブラの狼(Lupus in Tabula)がもっとも普及している[要出典]。2002年、2004年、2009年にそれぞれ発売されており、カードやガジェットなどが追加されている。

解説[編集]

プレイヤーはそれぞれが村人と村人に化けた人狼となり、自分自身の正体がばれないように他のプレイヤーと交渉して正体を探る。ゲームは半日単位で進行し、昼には全プレイヤーの投票により決まった人狼容疑者の処刑が、夜には人狼による村人の捕食が行われる。全ての人狼を処刑することができれば村人チームの勝ち、人狼と同じ数まで村人を減らすことができれば人狼チームの勝ちとなる。

基本的には、村人、人狼、予言者(+GM)で、プレイされるシンプルなゲームであるが、多くの場合は、選択ルールとして存在したり、プレイヤーが自分たちで考案したりした、多種多様な特殊役職者を組み合わせてプレイされる場合が多い。その場合、ルールが少々複雑で初心者にはハードルの高いものとなっているが、慣れればあとは説得力を要するのみであり、いかに相手を上手く騙し続けるかの駆け引きが重要な要素となるため、その点では人気が高い[要出典]

歴史[編集]

1930年頃、ヨーロッパでプレイされていた伝統的ゲームをもとに[要出典]、1986年、ソビエト連邦のモスクワ大学心理学部にてドミトリー・ダビドフ(: Дми́трий Давы́дов / Dmitriy Davydov、欧米ではディマ・ダヴィドフ(Dimma Davidoff)の名で知られる)によって、市民とマフィアが争う「Mafia」といったゲームにまとめられる。これはGMをおき、昼フェイズと夜フェイズが存在する、現在プレイされているゲームに近しいものであった。これがヨーロッパ各地に広がり流行し、各地で様々なローカルルールや、特殊な役職を生み出した。

インターネットが普及したことにより、90年代後半頃より、ネット上でルールがまとめられたり、プレイされたりするようになる。これにより、さらに様々なバリエーションルールが増えた。現在商業出版されているカードセットに含まれている特殊役職の多くは、この頃に考案されたものが多い。

1997年頃、アメリカのアンドリュー・プロトキン(Andrew Plotkin)は、Mafiaのゲームの背景を、狼人間と人間の戦いに置き換えることを思いつく。これは、ゲームと雰囲気があっていたため、従来のマフィアとともにアレンジバージョンとして広まった。(日本においては人狼vs村人の設定が主流であるが、海外においてはオリジナルであるマフィア版と人狼版の双方がプレイされている。ルールとしては基本的に同じである。)

それまでのMafia及び人狼は、役職カードを自作したり、トランプなどで代用してプレイされていたが、2001年、アメリカのLooney Labs.が、商業版のカードセット「Are You a Werewolf?」を販売する。 もとが伝統的ゲームであるため権利上の問題もなく[要出典]、これをはじめに各社から商業版のカードゲームが出版されるようになる。

基本的な遊び方[編集]

ゲームの準備[編集]

まず、各プレイヤーは、お互いを見通せるように円になるなどして着席する。 プレイヤーのうち1名がゲームマスター(以下GM)となり、司会進行を担当する。GMはあらかじめ決めておいても、役職を決定するときにランダムに決めてもよい。

役割名が記載されたカードをランダムに配るなどして、お互いの正体がわからないように各プレイヤーに役職を割り振る。

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GMは全員に夜が来たことを告げ、プレイヤーに目を閉じ頭を下げるよう指示する(例:「夜が来ました。プレイヤーは眠りについてください」)。

次に、GMは人狼に目を覚ますように伝え、誰を襲撃するかを指定させる(例:人狼は目を開けてください。今晩、誰を襲撃するか指定してください)。人狼は、襲撃対象のプレイヤーを指定する。 人狼が複数いる場合は、人狼同士、黙ったまま身振り手振りで相談し、1名の対象を決める。 対象が決定したら、人狼は目を閉じる。

次に、GMは予言者に目を覚ますように伝え、予言者が誰についての予言を行うかを指定させる(例:「予言者は目を開けてください。今晩、誰について予言を行うか指定してください」)。予言者は、黙ったまま任意の他プレイヤーを指定する。GMは周囲に気づかれないよう、あらかじめ決めておいた手振りや、カードを見せるなどして、対象のプレイヤーが人狼かそうでないかを予言者に伝える。 その後、予言者は目を閉じる。

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GMは全員に夜が明けたことを宣言し、襲撃されたプレイヤーを告げる(例:「夜が明けました。○○さんが死んでいました」)。人狼に襲撃されたプレイヤーは死亡し、ゲームから除外される。

その後、生存者同士で人狼をさがすための、数分間の自由な会話が行われる。ただし、GM、死亡者、非参加者と話をしてはいけない。会話の内容は自由であるが、真実を話す必要はない。自由に嘘をついてもよい。自らの役割を明かすのも自由であるが、役職カードを公開してはいけない。

あらかじめ決められた時間が経過したら、GMは会話を中断させる。生存者は、挙手や投票などで多数決を行い、1名の処刑者を互選する。最大得票者が複数いた場合は、決選投票を行う、ランダムに決定するなどして1名に決定する。選ばれた処刑対象者は、村の総意により処刑され、ゲームから除外される。最後の一言を言って手がかりを残すルールもある。

ここで昼は終了し、ゲームが終了するまで夜と昼を繰り返す。

死亡[編集]

死亡したプレイヤーはゲームから除外され、ゲーム終了まで会話してはいけない。もちろん、黙ったまま(表情や身振り手振りなどで)生存者に何かを伝えようとすることもできない。処刑投票に参加することもできない。

死亡したプレイヤーの正体は全員に明かされる(または、ゲーム終了まで伏せておくというルールもある。あらかじめ決めておく)。

ゲームの終了[編集]

以下のいずれかの条件が達成された時点で、GMはゲーム終了を宣言する。

人狼がすべて死亡した場合
村人側の勝利となる。
村人の数が、人狼の数と等しくなったとき
人狼側の勝利となる。

主な役職[編集]

詳細は人狼の役職を参照

初期に販売された Are You a Werewolf? は、GM、人狼、予言者、村人だけのシンプルな構成であったが、あとから出版されたカードセットの多くはさまざまな役職を追加している。 基本的な役職として、『人狼読本』では以下の9種を挙げている[2]

村人陣営[編集]

村人陣営の勝利条件は、人狼の全滅である。

村人(市民、人間)
参加者の多数。何も能力を持たない一般の村人である。
予言者(占い師)
夜の間にプレイヤーの中から1人を指定し、そのプレイヤーが人間か人狼かを知ることができる。
霊媒師(霊能者)
昼に処刑されたプレイヤーが人間か人狼かを知ることができる。
狩人(ボディーガード、騎士)
夜の間にプレイヤーの中から1人を指定し、そのプレイヤーを人狼の襲撃から守ることができる。
フリーメイソン(共有者、共鳴者)
2人一組の役職であり、お互いを(フリーメイソンであると)認識できる。つまり自分以外に1人、人狼でないプレイヤーを知ることができるのである。
ハンター
死亡時に、報復として誰か1人を殺害できる。

人狼陣営[編集]

人狼陣営の勝利条件は、村人を人狼と同数以下まで減らすことである。

人狼
人間に化けた狼であり、村人を殺し捕食するのが目的である。人狼が複数いる場合、他の人狼を全て把握できる。また、夜の間に人狼以外のプレイヤーを1人襲撃し、殺すことができる。
狂人(裏切り者、憑依者)
特殊な能力を持たず、予言者や霊媒師にも村人と判断される。嘘をつくことなどによって村人側を混乱させ、人狼に有利になるように動く役割を持つ。

第3陣営[編集]

村人にも人狼にも属さないプレイヤーである。独自の勝利条件を持つ。

ハムスター変化(妖狐、妖魔、ヴァンパイア)
人狼に襲撃されても死なないが、予言者の能力の対象になると死んでしまう。村人か人狼、どちらかが勝利条件を満たしたとき、自分が生存していればそのチームの代わりに勝者となる。

主なカードセット[編集]

カードセットごとに役職やルールに独自のアレンジを加えて販売されている。海外においては、プレイヤーが独自に作成したカード画像なども多く公開されている。 日本で入手しやすい、カードセットは下記のようなものである。

Are You a Werewolf? (汝は人狼なりや?) Looney Labs.(アメリカ) 2001年
Les loups-garous de Thiercelieux(Thiercelieux村の人狼) Asmodée Editions(フランス)2001年
独語版は「デュスターヴァルドの人狼」、英語版は「ミラーズホロウの人狼」というように、言語版によってタイトルが異なる(内容は同じ)。日本では主に独語版、英語版が普及しているため、そちらの名前で呼ばれている。2003年ドイツ年間ゲーム大賞でノミネート。
Nouvelle Lune(新月)2006年
上記の追加カードセット。
Lupus in Tabula(タブラの狼)daVinci(イタリア) 2002年
日本でもっとも普及している。
Ultimate Werewolf(究極の人狼) Bezier Games(アメリカ) 2007年
インターネットでよくプレイされている特殊役職を多数収録した集大成的なもの。

日本においては複数の業者が輸入販売しているため、邦題には店によって差異がある場合がある。

日本には、「Are You a Werewolf?」が最初に輸入され、「汝は人狼なりや?」という邦題がつけられた。その後、他社製品が輸入された際に、「ミラーズホロウの人狼」や「タブラの狼」についても、汝は人狼なりや?のAsmodée版、daVinci版と名付けて販売していたショップがあったため、他社版についても「汝は人狼なりや?」と呼称される場合がある。

バリエーション[編集]

海外においては古くから普及しているため、派生したゲームやルールも多い。(en:Mafia (game)を参照)。

以下に、日本で派生したゲーム、作品を挙げる。

インターネット人狼
コンピュータによるチャットなどでも行うことが可能である。また、オンラインゲームのプレイヤー同士でも活発に行われている。関連項目を参照。
ダハブゲーム
バックパッカーによって「ダハブゲーム」としてアレンジされたものが、海外の日本人宿などで普及している。専用カードの代わりにトランプを利用し、王(人狼に相当)と平民に別れてプレイする。
iOSアプリ
iPhoneやiPod TouchなどiOSデバイス用のアプリとして、人狼ゲームが配信されている。1台のiOSデバイスをプレイヤー同士が手渡し、カードの確認と夜の行動を行う。ゲームマスターが進行しやすい工夫がされており、また、ゲームマスターもゲームに参加できる利点がある。2011年、初の日本語対応人狼ゲームアプリとして、「人狼ゲーム 〜牢獄の悪夢〜」が配信されている。2014年、イラストレーターの326がプロデュースし、株式会社クリップスが制作した「326人狼」がリリース。オンライン掲示板形式のアプリとしては「汝人狼也」がある。

小説・漫画作品等[編集]

「汝は人狼なりや?」をもとにしたフィクション作品には下記のようなものがある。

Doubt (漫画)
本作を基にしたゲームを描いた漫画作品。
キャップストーン
本作を基にしたと思われる小説。
月見月理解の探偵殺人
本作を基にした[3]「探偵殺人ゲーム」を題材とする小説。
殺戮ゲームの館
本作を基にしたと思われる小説。作中では狼でなく魔物と呼ばれる。
人狼 ザ・ライブプレイングシアター
本作を舞台上で、プロの役者が生プレイする形式の公演。
DEATH NOTE -デスノート- キラゲーム
漫画「DEATH NOTE」をモチーフとしたニンテンドーDSソフト。
次の犠牲者をオシラセシマス
本作を基にしたと思われるPlayStation Portableソフト。作中ではシリアルキラーゲームと呼ばれる。
人狼ゲーム ビーストサイド
本作を基にした映画。
六花の勇者
6人の勇者のはずが、7人目の勇者が現れたことから、裏切り者を推理する……という内容のライトノベル作品。

類似ゲーム[編集]

「汝は人狼なりや?」をもとにした類似ゲームには下記のようなものがある。

ルプスブルグ
タブラの狼をGMなしで4人 - 8人で遊べるようにしたゲームである。人狼と村人チームの戦いだけでなく、村人同士の個人戦にもなっている。
ワンナイト人狼[4]
少人数かつ短時間で遊べるようにルールがアレンジされている。ゲーム開始後最初の昼の投票で決着がつく。「ワンナイト」の名の通り、夜は1回しかない。

日本国内でのインターネット上の人狼[編集]

日本ではTable@のaduma氏がタブラの狼をもとに、インターネット向けにアレンジして公開したものを皮切りに、様々な派生版、移植版が登場した。これらのゲームはそれぞれルールが細部で異なることが多い。

チャット形式
俗に「CGI版」と称される。1回のプレイが1時間前後となる短期戦で遊ばれる事が多い。
掲示板形式
長期戦の場合このタイプが向いていて、1回のプレイが通常1週間前後、長い場合は1ヶ月かけられることもある。昼フェーズと夜フェーズがひとつのフレーズに纏められていることが多い。短期戦の場合は昼フェーズと夜フェーズが分かれていることが多い。
ウルティマオンライン
2005年にはMMORPGウルティマオンライン』の発売元であるエレクトロニック・アーツとタブラの狼の発売元であるdaVinciの間で公式サポート化の合意がなされ、ウルティマオンライン内でのプレイが公式に認められている。
その他
インターネット・リレー・チャットMMORPGなどを用いてプレイされることもある。またゲームマスター役とチャット等の通信手段さえあれば人狼はプレイできるため、媒体は事実上無限といえる。

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 勝敗は会話の駆け引きで ブーム加速、「人狼ゲーム」 日本経済新聞 2014年7月9日
  2. ^ ファミ通コンテンツ企画部 『人狼読本』 エンターブレイン、2013年ISBN 978-4047292482
  3. ^ 作者 明月千里インタビューより
  4. ^ ワンナイト人狼 公式ページ

外部リンク[編集]