カンラン石

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a軸側から見たカンラン石の結晶構造

カンラン石(カンランせき、橄欖石、olivine)は、マグネシウムケイ酸塩鉱物の一種。オルソ(ネソ)ケイ酸塩鉱物である。Mg2SiO4(フォルステライト)と Fe2SiO4(ファヤライト)との間の連続固溶体をなす。

「橄欖」の漢字が難しいので、通常はカンラン石あるいはかんらん石と書かれる[1]か、英名そのままでオリビンと呼ばれる。

目次

[編集] 語源

ラテン語の oliva(オリーブ)が語源で、オリーブ色(濃緑色)をしていることによる。1790年ウェルナーの命名。Olivineを橄欖石と訳したのは日本地質調査所の人々らしく、文献で最も古いのは『20万分の1伊豆図幅地質説明書』(西山正吾、明治19年・1886)である。

カンラン科橄欖とは、ベトナム原産の東南アジア一帯で栽培されている、日本のムクロジュに似ているカンラン科の果木で、実を食用にし、を取るほか、薬用にも用いる。この木は、実はヨーロッパ地中海地方)のオリーブ(モクセイ科)にやや似ているが、まったく別の植物。しかし、幕末に実だけをみて同じと誤認したため、聖書漢訳されたらしく(文久2年・1862)、オリーブの訳にこの字があてられ、以後そのまま伝えられたものという。

[編集] 成分・性質・特徴

一般式は (Mg,Fe)2SiO4MnNiTi を少量含む。斜方晶系比重は3.2~3.8。モース硬度は7。

ガラス光沢で色は黄緑色。形状は粒状または短柱状結晶。玄武岩などの塩基性岩超塩基性岩に多く含まれる。鉄に富むファヤライト質のカンラン石は、ソレアイトマグマの分化で晶出し、ソレアイト質流紋岩花崗岩などに含まれることもある。

フォルステライトで緑色のもので特に美しいものは、8月の誕生石であるペリドット(peridot)とよばれ宝石にされる。

[編集] 種類

苦土橄欖石(forsterite、フォルステライト)
化学式 : Mg2SiO4。色 : 白色、黄緑色、条痕 : 白色。ガラス光沢。劈開なし。硬度 : 7。比重 : 3.2。
鉄橄欖石(fayalite、ファイアライト)
化学式 : Fe2SiO4。色 : 褐色、黒色、条痕 : 淡褐色。ガラス光沢。劈開なし。硬度 : 6.5。比重 : 4.4。
テフロ石(マンガン橄欖石、テフロ橄欖石、tephroite、テフロアイト)
化学式 : Mn2SiO4。色:灰色、帯青灰色、帯緑灰色(光が当たると退色する)。条痕 : 灰色。ガラス光沢。劈開なし。硬度:6.5、比重:4.1。産出は限られる。石英とは共存しない。
モンチセリ石(モンチセリ橄欖石、monticellite、モンティセライト)
化学式 : CaMgSiO4。色:白色、帯緑灰色、灰色。条痕:白色。ガラス光沢。劈開なし。硬度5、比重3.2。石灰岩スカルンから産出するが、場所は限られる。

[編集] 橄欖岩

カンラン石が主要構成鉱物である岩石かんらん岩という。マントルの上部は主にかんらん岩から構成されていると考えられている。

[編集] 脚注

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  1. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、312頁。ISBN 4-8181-8401-2

[編集] 参考文献

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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