東佳弘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東 佳弘 Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム あずま よしひろ
ラテン文字 Yoshihiro Azuma
国籍 日本の旗 日本
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 400m
所属 関西大学陸友会
大学 関西大学
生年月日 (1991-05-07) 1991年5月7日(32歳)
出身地 大阪府大阪市鶴見区
身長 172cm
体重 60kg
成績
オリンピック 4x400mR 予選2組6着 (2012年)
国内大会決勝 日本選手権
400m 3位 (2012年)
自己ベスト
100m 10秒77 (2013年)
200m 21秒27 (2012年)
400m 46秒26 (2012年)
編集 テンプレートのヘルプを表示する

東 佳弘(あずま よしひろ、1991年5月7日 - )は、日本陸上競技選手。専門は400mで、46秒26の自己ベストを持つ。2012年ロンドンオリンピック男子4×400mリレー日本代表

経歴[編集]

大阪府大阪市鶴見区出身。B型。大阪市立茨田中学校大阪市立東高等学校関西大学卒業。現在は関西大学陸友会に所属。

小・中学校時代[編集]

小学校時代はソフトボール、水泳、卓球、相撲など色々なスポーツを経験したが、最も得意だったのが長距離だったため、中学校では陸上部に入部。当初は長距離に取り組み、初めて出場した試合も3000mだった。中学2年の夏に初めて400mのレースを経験して58秒25をマークしたが、中学時代は主に800mが中心で、ベストは2分16秒くらいだったという。中学時代は目立った成績を残せず、市大会の低学年4×100mリレーで3位に入ったのが一番良い成績だったという。

高校時代[編集]

2007年、理系の科目が好きだったことから大阪市立東高等学校の理数科に進学。高校では当初200mに取り組み、府の新人戦で22秒69をマークして3位に入るなど出だしは良かったが、その後は肉離れなど怪我に悩まされた。高校2年の冬からリレーのために400mを取り組み始め、400m専門の選手となった。高校3年時には4×100mリレーと4×400mリレーでインターハイ近畿大会まで進出するも全国の舞台には立てず、個人の400mではインターハイ府大会止まり(7位)だった。高校時代の自己ベストは48秒88。

大学時代[編集]

2010年、体育教師になりたくて関西大学の人間健康学部に進学[1]。1年目から日本インカレの4×400mリレーに出場し、初の全国大会出場を果たすも全く歯が立たず、この時から「日本インカレで勝負したい」という明確な目標がてきたという。

2011年、400mで安定して48秒台を出せるようになり、関西インカレの400mで6位、4×400mリレーで7位と両種目で入賞を果たした。大阪選手権の400mでは47秒62をマークするもレーン侵害で失格となったが、シーズン最後の試合となった堺選手権の400mで47秒98をマークし、47秒台に突入した。冬季練習では大学近くの坂で500mダッシュをするなど、いつも以上の走り込みを行った。

2012年、春先から調子が良かったので日本選手権A標準(46秒90)を狙えそうだと考えていた。関西インカレの400mを46秒52で制し、大幅に自己ベストを更新して46秒台に突入すると、初出場となった日本選手権の400mでは更に自己ベストを更新する46秒26をマークし、金丸祐三(46秒18)、中野弘幸(46秒23)に次ぐ3位に入った。この結果、ロンドンオリンピックの4×400mリレー日本代表に選出された。オリンピックでは脚が震えるくらいの緊張の中、日本チーム(高瀬慧 - 金丸祐三 - 東 - 中野弘幸)の3走を務めたが、予選敗退に終わった。

2013年、春先にアキレス腱を故障[2]日本選手権の400mは予選敗退に終わったが、日本インカレの400mでは初の決勝に進出して6位入賞を果たした。

社会人時代[編集]

2014年、関西大学に入職。職員となり、同大学陸上部の短距離コーチも務める[3]

人物・エピソード[編集]

  • 高校3年時は12月まで部活動をやっていたため勉強をほとんどしておらず、浪人生活も覚悟していた。しかし、運良く指定校推薦の案内が来て、第一志望の関西大学へ進学することができた。

自己ベスト[編集]

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 10秒77 (+1.0) 2013年7月7日 日本の旗 奈良市
200m 21秒27 (+0.5) 2012年10月26日 日本の旗 大阪市
400m 46秒26 2012年6月9日 日本の旗 大阪市

主要大会成績[編集]

備考欄の記録は当時のもの

国際大会[編集]

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2012 オセアニア選手権 オーストラリアの旗 ケアンズ 4x400mR オープン参加 3分06秒90 (3走)
オリンピック イギリスの旗 ロンドン 4x400mR 予選2組6着 3分03秒86 (3走)

日本選手権[編集]

4x400mRは日本選手権リレーの成績

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2012 日本選手権 大阪市 400m 3位 46秒26 自己ベスト
2013 日本選手権 調布市 400m 予選2組5着 48秒17
横浜市 4x400mR 予選2組3着 3分13秒14 (1走)

その他[編集]

大会 場所 種目 結果 記録 備考
大学時代
2010 西日本インカレ 福岡市 4x400mR 予選3組2着 3分17秒23 (1走)
日本インカレ 東京都 4x400mR 予選3組7着 3分15秒71 (1走)
2011 関西インカレ 大阪市 400m 6位 48秒63
4x400mR 7位 3分13秒49 (4走)
西日本インカレ 岐阜市 400m 準決勝2組3着 48秒36
4x400mR 予選3組3着 3分17秒44 (2走)
2012 関西インカレ 大阪市 400m 優勝 46秒52 自己ベスト (初の46秒台)
4x100mR 4位 40秒51 (4走)
4x400mR 3位 3分11秒91 (2走)
西日本インカレ 京都市 4x400mR 5位 3分11秒07 (2走)
日本インカレ 東京都 400m 準決勝1組7着 47秒95
4x400mR 予選2組6着 3分12秒27 (2走)
国民体育大会 岐阜市 400m 予選2組7着 48秒35
4x100mR 予選4組6着 41秒14 (1走)
2013 静岡国際 袋井市 400m 決勝3組7着 47秒46
関西インカレ 大阪市 200m 準決勝1組4着 21秒82 (0.0)
400m 3位 47秒63
4x400mR 5位 3分10秒64 (2走)
日本インカレ 東京都 200m 予選4組5着 21秒77 (-0.5)
400m 6位 47秒44
4x400mR 予選2組7着 3分11秒81 (2走)
実業団・学生対抗 平塚市 400m 5位 48秒77

出演[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「PEOPLE File.72」『陸上競技マガジン』第62巻第13号、ベースボール・マガジン社、2012年8月号、7頁。 
  2. ^ ロンドン五輪4×400 mR代表の東が競技続行”. 寺田的陸上競技WEB (2013年9月6日). 2016年1月10日閲覧。
  3. ^ 顧問・監督・コーチ紹介”. 関西大学体育会陸上競技部. 2016年1月10日閲覧。
  4. ^ 探偵!ナイトスクープ 2014年5月30日放送回”. gooテレビ番組(関西版) (2014年5月30日). 2016年1月10日閲覧。

参考文献[編集]

  • マイプライバシー、『月刊陸上競技』第48巻第10号、講談社、2013年4月号、158頁。

外部リンク[編集]