停波

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停波(ていは、英語: Off-the-air)は常時電波を発信している無線局電波の送信を止めることである。

概要[編集]

主に、放送局携帯電話PHSなど常時電波を発信している無線局において、設備の保守などのために一定時間送信を止めることを指す。放送局における例を挙げれば、日曜深夜(月曜の午前1時頃から午前5時頃まで)に行われる送信休止をいう。ただ、放送における停波とは、放送中の不慮の電波の送信停止(放送事故)を意味するものとして用いられるため、通常の予定された送信休止は「放送休止」という言い方で区別しているのが一般的である。珍しい例では、NHK総合テレビオイルショック当時に午後3時から4時まで、またNHK教育テレビが2008年12月29日、「SAVE THE EARTH」プロジェクトの一環として午前5時から午後1時までと午後9時から30日午前5時までの放送を休止した事がある。

停波時における受信機の出力は電波形式によって異なる。テレビ放送地上アナログ放送)の場合、画面が「ザー」という音と共に「砂嵐」と呼ばれるランダムノイズを表示する状態になる。これは同期信号が失われているため通常の走査が行われないことによる。カラーバーテストパターンや「しばらくお待ちください」という表示画面ならまだ電波は止まっておらず、デジタル放送でも「このチャンネルは現在休止中です」やデジタル放送の受信機によっては「信号レベルが低下しています 視聴できる状態ではありません」などというメッセージが表示されている場合は電波そのものは止まっていない状態である。

ラジオの場合は、AM短波であれば空電雑音が出力され、FMであれば、アナログテレビ放送と同様に「ザー」という音が流れる。ラジオの周波数を放送のないところに合わせたのと同じ状態である。ただし、テレビ・ラジオともミューティング機能により無信号時には音声を無音状態に、映像を単色無地画面に自動切換えする機種(ほとんどはブルーバックだが、一部機種はグレーバックのものも)もあり、その場合はノイズを視聴することはない。

デジタルテレビ放送用受信機は停波時でも「ザー」という音や砂嵐の状態になることはなく、画面に「受信できません」という意味のメッセージが表示される。デジタル放送の試験電波でも映像・音声のない信号を送信している場合も同様。

また、携帯電話、PHSにおいて、営業廃止の際、電波を停止させることも「停波」と呼ぶ。一方、タクシー会社や警察消防アマチュア無線など、必要な時にだけ通信を行う無線局が運用していない状態は停波とは言わない(これらの無線局でも、運用終了の場合は停波と呼ばれる場合もある)。

日本における停波の例[編集]

テレビ[編集]

  • 地上アナログ放送 2011年7月24日(被災3県では震災特例で2012年3月31日)

ラジオ[編集]

移動体通信[編集]

会社名 サービス名 通信方式 世代 停波年月日
NTTドコモ HICAP 1G 1999年3月31日
IDO HICAP 1G 1999年3月31日
IDO/DDIセルラー TACS 1G 2000年9月30日
au PDC 2G 2003年3月31日
NTTドコモ ドコモPHS PHS 2008年1月7日
ツーカー PDC 2G 2008年3月31日
NTTドコモ シティフォン・シティオ PDC 2G 2008年6月30日
ソフトバンクモバイル SoftBank 6-2 PDC 2G 2010年3月31日
アステル PHS 2003年11月19日~2011年9月30日にかけて順次
NTTドコモ mova PDC 2G 2012年3月31日