ロル・クレーム

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ロル・クレームLawrence Neil Creme, 1947年9月19日 - )は、イギリスマンチェスター生まれのミュージシャンプロモーションビデオディレクター。元10cc、元ゴドレイ&クレームで再結成アート・オブ・ノイズのメンバー。2006年にはザ・プロデューサーズ(現・プロデューサーズ)に参加。

経歴・概要[編集]

1960年頃幼なじみのケヴィン・ゴドレイと共に"The Sabres"というビートバンドに参加、地元のユダヤ人集会所などで演奏活動を行う。1964年同郷のグレアム・グールドマンのバンド"The Whirlwinds"のレコードデビューに際し、B面曲として"Baby Not Like You"を提供する。1965年ケヴィングレアムの新しいバンド"The Mockingbirds"に引き抜かれたことから、ロルは"The Sabres"を脱退、アートスクールに進学する。1966年に"The Mockingbirds"が解散しフリーになったケヴィンと再びコンビを組む。グレアムのマネージメントで二人は1967年"Yellow Bellow Room Boom"名義でシングルをリリース。その後グレアムが元マインドベンダーズのエリック・スチュワートとレコーディング・スタジオ"ストロベリースタジオ"の共同出資者となったことから、スタジオミュージシャンとして出入りを始め、やがてエリックグレアム、ロル、ケヴィンの4人でバンド活動を開始する。

1969年ヤードバーズのマネージャー、ジョルジオ・ゴメルスキーの設立したレーベル "Marmalade"より、"Frabjoy & Runcible Spoon"名義でシングルをリリース。アルバムも企画されるがレーベルの資金繰り悪化に伴いキャンセルとなる。1970年にロル、エリックケヴィンの3人でレコーディングした「ネアンデルタール・マン」が"ホットレッグス"名義でリリース。全世界で200万枚以上を売り上げるヒットを記録するも以降不発に終わる。その後も4人は"Doctor Father""Fighter Squadron""Amazon Trust""The New Wave Band"などとバンド名を変えながらシングルを次々とリリースし次のヒットを狙っていく。その前後スタジオミュージシャンとして、ニール・セダカ、オハイオ・エキスプレス、ラマセスなど数多くのアーティストのレコーディングを行った。

1972年4人は、ジョナサン・キングのUKレコードから"10cc"名義でシングル「ドナ」をリリース。これが全英2位の大ヒットとなり以降バンドの活動は10cc名義が中心となっていく(74年以降は10ccに固定)。3枚目のシングル「ラバー・ブレッツ」で全英チャート1位を獲得、次々とヒットを飛ばす。1975年にマーキュリーレコードに移籍、「アイム・ノット・イン・ラブ」等を発表するも、1976年に音楽性の違いから(公式にはギターアタッチメント"ギズモ"の開発のため)10ccを脱退。以降ゴドレイ&クレームとしてレコードをリリースする。

1980年自分たちのシングル曲「ニューヨークのイギリス人」でプロモーションビデオを監督。その後ポリスデュラン・デュラン他のアーティスト達のビデオを手がけ、高い評価を受ける。1985年のMTV Video Music Awardsでは"Video Vangard Award"を受賞した。またCM演出も手がけ始め、カンヌ国際広告祭では銀賞を受賞。1981年には画集"The Fun Starts Here - Outakes from A Rock Memoir"を出版するなどマルチアーティストとしての評価を固める。一方音楽活動では1985年のシングル「クライ」がプロモビデオの高評価も伴い彼らの代表曲となった。

1988年にコンビを解消。ロルは元バグルスのトレヴァー・ホーンの片腕としてロッド・スチュアート、ティナ・ターナーら、数多くのアーティストのレコーディングに参加。1999年に再結成アート・オブ・ノイズに正式参加した。トレヴァー・ホーンとは2006年にザ・プロデューサーズというバンド(後に「プロデューサーズ」に変更)を結成、2007年にシングルを、2012年にアルバムを発表した。また1991年には、アンソニー・C・ウィンクラーの小説を原作とした劇場長編映画"The Lunatic"を監督している。

息子のレイロ・クレームの所属するバンド"アーカーナ (Arkarna)"がアルバムを2枚出している。

ディスコグラフィー[編集]

アルバム(オリジナル/ライヴ)[編集]

ホットレッグス

  • シンクス~スクール・スティンクス - Thinks: School Stinks (1971)

10cc

  • 10cc - 10cc (1972)
  • シート・ミュージック - Sheet Music (1974)
  • オリジナル・サウンドトラック - The Original Soundtrack (1975)
  • びっくり電話:ハウ・デア・ユー - How Dare You ! (1976)
  • キング・ビスケット・ライヴ - In Concert (1995)

ゴドレイ&クレーム

  • ギズモ・ファンタジア - Consequences (1977)
  • L - L (1978)
  • ミュージック・フロム・ギズモ・ファンタジア - Music From Consequences (1979)
  • フリーズ・フレーム - Freeze Frame (1980)
  • イズミズム - Ismism (1981)
  • バーズ・オブ・プレイ - Birds Of Prey (1983)
  • ヒストリー・ミックス Vol.1 - The History Mix Volume 1 (1985)
  • グッドバイ・ブルー・スカイ - Goodbye Blue Sky (1988)

アート・オブ・ノイズ

  • ドビュッシーの誘惑 - The Seduction Of Claude Debussy (1999)
  • Reconstructed...for your listening pleasure (2003)

ザ・プロデューサーズ

  • Made in Basing Street (2012)

ビデオグラフィー[編集]

ゴドレイ&クレーム[編集]

1980年

  • Godley & Creme/An Englishman In New York (デレク・バーブリッジと共同監督)
  • Godley & Creme/Wide Boy

1981年

  • Visage/Fade To Grey
  • Visage/Mind Of Toy
  • Duran Duran/Girls On Film
  • Ringo Starr/The Cooler (短編映画)
  • Status Quo/Something 'Bout You Baby I Like
  • Toyah/I Want To Be Free

1982年

  • 10cc/Feel The Love
  • Asia/Heat Of The Moment
  • Asia/Only Time Will Tell
  • Godley & Creme/Wedding Bells
  • Graham Parker/Temporary Beauty
  • Joan Armatrading/The Weakness In Me
  • Joan Armatrading/When I Get It Right
  • Toyah/Thunder In The Mountains

1983年

1984年

1985年

  • Artists United Against Apartheid/Sun City (ジョナサン・デミ、ハート・ペリーと共同監督)
  • Duran Duran/View To A Kill
  • Eric Clapton/Forever Man
  • Go West/We Close Our Eyes
  • Godley & Creme/Cry
  • Godley & Creme/History Mix Vol.1
  • Graham Parker & The Shots/Wake Up (Next To You)
  • Howard Jones/Life In One Day (編集担当)
  • INXS/This Time (プロデューサー担当)
  • Rush/Mystic Rhythms (スタッフ参加)
  • Sting/If You Love Somebody Set Them Free
  • Thompson Twins/Don't Mess With Doctor Dream

1986年

  • Godley & Creme/Mondo Video
  • Huey Lewis & The News/Hip To Be Square
  • Jana Pope/Don't You Hear Me Screaming
  • Lou Reed/No Money Down
  • Patti Labelle/Oh People
  • Peter Gabriel & Kate Bush/Don't Give Up (Version 1)
  • Rob Jungklas/Boystown
  • The Police/Don't Stand So Close To Me '86
  • Ultravox/All Fall Down
  • Wang Chung/Everybody Have Fun Tonight

1987年

1988年

ソロ[編集]

1986年

  • Tim Simenon & Stacy Peralta/Attack (企画・編集担当)

1990年

  • Various Artists/Knebworth The Silver Clef Award Winners (ライヴビデオ)

1991年

  • The Lunatic (劇場長編映画)
  • Tina Turner/The Best

1994年

  • Limboland (コメディ番組)
  • Seal/Newborn Friend
  • Tom Jones/If I Only Knew

1996年

  • Sting/I'm So Happy I Can't Stop Crying

2002年

  • Art Of Noise/Into Vision (ライヴビデオ)

2007年

  • The Producers/Barking Up The Right Tree (レイロ・クレームと共同監督)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]