ヒョウモントカゲモドキ

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ヒョウモントカゲモドキ
Eublepharis macularius fg01.JPG
ヒョウモントカゲモドキ
Eublepharis macularius
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
下目 : ヤモリ下目 Gekkota
: トカゲモドキ科 Eublepharidae
: ヒョウモントカゲモドキ属 Eublepharis
: ヒョウモントカゲモドキ E. macularius
学名
Eublepharis macularius
(Blyth, 1854)
和名
ヒョウモントカゲモドキ
英名
Leopard gecko

Eublepharis macularius distribution.png

ヒョウモントカゲモドキ(豹紋蜥蜴擬、Eublepharis macularius)は、トカゲモドキ科ヒョウモントカゲモドキ属に分類されるトカゲ。要注意外来生物。別名レオパードゲッコウ

分布[編集]

アフガニスタンイランインド北西部、パキスタン

形態[編集]

全長20-25cmとトカゲモドキおよび地上性ヤモリの中では大型種。和名や英名の通り、ヒョウのように黄色い体色に黒い斑点が入る。 属名Eublepharisは「真に瞼のある」、種小名maculariusは「斑点のある」の意。

亜種[編集]

2-6亜種に分割されるが、地域個体群として亜種を認めない説もある。

  • Eublepharis macularius afghanicus Börner, 1976
  • Eublepharis macularius fasciolatus Günther, 1864
  • Eublepharis macularius fuscus (独立種とする説が有力)
  • Eublepharis macularius macularius (Blyth, 1854)
  • Eublepharis macularius montanus Börner, 1976
  • Eublepharis macularius smithi Börner, 1981

生態[編集]

荒地や草原の近くに生息する。夜行性で、昼間は岩の隙間などに隠れて休む。オス1頭に対しメス数頭でハーレムを形成し、オス同士は激しく争う。

食性は動物食で、昆虫類節足動物、小型爬虫類、小型哺乳類等を食べる。

繁殖形態は卵生で、1回に2個の卵を1-5回に分けて産む。

人間との関係[編集]

古くからペットとして飼育されていて、日本にも欧米から輸入されている。 野生個体は生息地の政情等からかあまり流通せず、飼育下繁殖個体が大量に流通する。飼育下で様々な品種が作り出された結果、本種本来の色彩を持った個体を見かける機会は少なくなっている。飼育・繁殖が易しく、書籍やインターネット等でも本種の飼育に関する情報は多い。

テラリウムで飼育される。遠赤外線ヒーターなどでケージ底面を外側から温めて30-32℃程度をキープする(ただしケージの底面全部を温めてはいけない)。丈夫だが極度の高温や乾燥には弱く、また脱皮不全を防止するためケージの一部に湿らせたミズゴケ等を詰めた湿度の高い場所を用意する。 メンテナンス重視や誤飲による腸閉塞を防ぐため(特に幼体)、床材には砂ではなくキッチンペーパー等を用いるとよい。 餌には主に生きたコオロギにカルシウムなどを添加して与える。産卵をひかえたメス個体にはピンクマウスもよい餌である。冷凍や缶詰に入ったコオロギにも餌付くこともあるが、全ての個体が餌付くわけではない。 給水方法として浅い水容器を設置し、壁面等に霧吹きを行う。 糞を決まった場所にするため、浅い容器等に糞を入れておくとその場所をトイレにし掃除は楽になる。 餌を食べているか、フンをきちんとしているかなどの管理の面でも、単独飼育が基本である。特にオス同士は激しく争うため、オスを飼育する場合は必ず単独飼育する。大きいケージであれば複数のメスとの同居飼育もできなくはないが、個別に管理するほうがメリットが大きい。 飼育下の繁殖は容易で特に飼育下繁殖個体はそれまで別々に飼育していた雌雄を同居させると、条件もなく交尾することも多いが、しっかりとクーリング(野生下でのサイクルに合わせ18℃程の低温で休眠させること)をさせたほうが卵のふ化率は高い。しかし産卵数及び一度の産卵回数が少なくはないため、計画的な繁殖計画が必要になる。また若い個体にはダメージになることが多いので避けるべきである。 クリプトスポリジウムの感染源となる可能性がゼロではないことから要注意外来生物に指定されている。

品種[編集]

  • アルビノ - 黒色色素がない。色の濃淡によっていくつか系統がある。劣性遺伝。
  • ストライプ(ライン) - 縦縞が入る。
  • (トレンパー)ジャイアント - 通常の個体より大型化する。共優性遺伝。
  • タンジェリン - オレンジ色が強い。
  • ハイイエロー - 黄色味が強い。もしくは黄色い部分の面積が多い。現在、ノーマルとして販売される個体はほぼこの品種。
  • ハイポメラニスティック - 黒色色素が少なく、黄色味が強い。
    • スーパーハイポメラニスティック - ハイポメラニスティックで頭部を除いて斑紋がない。
    • ハイポタンジェリン - ハイポメラニスティックタンジェリン。斑紋がほとんどないか、斑紋がない。
  • (マーフィー)パターンレス - リューシスティック。白化型。黒色色素がなく黒い斑点がない。劣性遺伝。
  • バンデッド(バンド) - 横縞が入る。
  • ブリザード - 黒色色素と黄色色素がなく黒い斑点がない。全身が白く虹彩は黒い。劣性遺伝。
    • ブレイジングブリザード - アルビノブリザード。虹彩は赤い。
  • スノー - 黄色色素が少ないため白黒になる。
    • マックスノー - スノーの1系統でやや黄色が残る。共優性遺伝。
      • スーパーマックスノー - マックスノー×マックスノー。ほぼ白黒になる。

参考文献[編集]

  • 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、16頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生・はちゅう類』、小学館、2004年、90頁。
  • 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ2 ヤモリ上科&スキンク上科』、誠文堂新光社、2004年、61-63頁。
  • 冨水明 『可愛いヤモリと暮らす本 レオパ&クレス』、マリン企画2008年、12-33、57-65頁。

外部リンク[編集]