ニッケル・カドミウム蓄電池
ニッケル・カドミウム蓄電池(ニッケル・カドミウムちくでんち、Nickel-Cadmium rechargeable battery:Ni-Cd)は、二次電池の一種で、正極に水酸化ニッケル、負極に水酸化カドミウム、電解液に水酸化カリウム水溶液(苛性カリ・KOH aq.)を用いたアルカリ蓄電池である。ニッカド電池(三洋電機の商標(確認できず))、カドニカ電池(三洋電機の登録商標第1913742号)とも呼ばれる。
識別色は、■黄緑(ライムグリーン)。日本工業規格(JIS)上の名称は、密閉形ニッケル・カドミウム蓄電池。
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概要 [編集]
ニッケル・カドミウム蓄電池の出力特性は、モーターなどの大出力用途に適している。反面、自然放電(使用しなくても蓄えていた電気の量が減少すること)が大きいため、時計など消費電力が小さく、また長期間稼働させ続ける機器には不向きである。また、一般に広く流通している円筒型ニッケル・カドミウム蓄電池の電圧は1.2V - 1.3Vとなっており、同形状の一次電池(マンガン乾電池、アルカリ乾電池)の定格である1.5Vよりも低いので、それらと単純に入れ替えるとの供給電圧が低くて動作不良や全く動作しないことがある。またニッケル・カドミウム電池独特の放電特性(水銀電池と同じように、使い始めから放電終止直前まで電圧、電流ともに安定した放電を行い、放電終了時にストンと電圧が下がる)により、一次電池の使用を前提とした機器では、電池の残量表示が働かないことが多い。ニッケル・カドミウム電池の使用を前提とした機器(ビデオカメラや掃除機、ヘッドホンステレオ)などでは、80年代後半に電子制御によって残量表示が可能となった。
含有するカドミウムが有害で廃棄時に環境へ悪影響を与える問題があること、容量が少ないこと、メモリー効果が顕著で管理が面倒なことなどから、ニッケル・水素充電池が広く使用されるようになってきたが、歴史が長く取り扱いのノウハウが豊富であることや、瞬発力の高さや生産コストの面から、ラジコンなどホビーの分野、電動工具用の蓄電池としては現役で広く使われ続けてきた。近年、需要や製造メーカーの減少により、ニッケル・水素充電池よりも価格が高くなる逆転現象が続いていたが、ガーデニング用ソーラーライトの普及により需要の減少に歯止めがかかったため沈静化した。
種類 [編集]
極板形式による分類は次のとおり。
- ポケット式アルカリ電池
- 焼結(シンター)式アルカリ電池
- 特に極板を薄くすることが出来る為、特に短時間で大電流を取り出せる瞬発力の大きさが期待出来る。
特徴 [編集]
- 内部抵抗が小さい
- 大電流の放電が可能
- 電圧がゼロになるくらいまで放電をしても(過放電)、所定の回復充電を行うことにより容量が回復する
- 蓄電池としては、少々雑な扱いにも耐えると言える
- 低温環境での電圧降下が少ない(0℃-20℃の範囲でも使用が可能である。同じように低温状態でも使用可能な電池はリチウム電池のみである)
- 自然放電がニッケル・水素充電池より少ない
問題点 [編集]
- 同サイズで比較すると、ニッケル・水素充電池に比べて電力容量が少ない
- メモリー効果が顕著にあらわれる
- 自然環境への影響(使用しているカドミウムが有害)がある。そのため、使用済み電池の回収が行なわれている。
- 起電力が負の温度特性を持っているため、サーマルランナウェイ(熱暴走)を起こす。
国内の主な製造メーカー [編集]
- 三洋電機 カドニカ電池 (Cadnica) 国内では古くから製造、販売を行っていた。充電式懐中電灯のカドニカライトなど、ヒット商品も多く生み出している。マブチモーター、タミヤ模型、東京マルイ等へ模型用電池としても供給していた。
- パナソニック パナニカ電池/パナソニックニカド電池
- 東芝 ユニカド電池 (UNICAD)
- ソニー ウォークマン用にガム電池を開発した。これによりヘッドホンステレオの小型化が実現した。
- GSユアサ 主に産業用のニカド電池、ボタン型ニカド電池を製造。
反応式 [編集]
正極: NiOOH + H2O + e- → Ni(OH)2 + OH-
負極: Cd + 2OH- → Cd(OH)2 + 2e-
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