テラクレスタ

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テラクレスタ
ジャンル シューティングゲーム
対応機種 アーケード [AC]
ZX SPECTRUM[ZX]
ファミリーコンピュータ [FC]
X68000 [X68]
プレイステーション2[PS2]
開発元 日本物産
発売元 [AC] 日本物産
[ZX] imagine
人数 1人(2人交互プレイ可能)
メディア [AC] 業務用基板
[ZX] カセットテープ
[FC] ロムカセット
[X68] 5インチFD
[PS2]CD-ROM
発売日 [AC] 1985年10月
[ZX] 1986年
[FC] 1986年9月27日
[X68] 1992年11月20日
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テラクレスタ』(TERRA CRESTA)は、1985年日本物産(ニチブツ)から発売されたアーケードゲームの縦スクロールのシューティングゲーム。キャッチコピーは「逆襲のムーンクレスタ(MOON CRESTA STRIKES BACK.)」。

ゲームデザインは藤原茂樹、作曲は吉田健志が担当。

概要[編集]

同社の『ムーンクレスタ』の続編。『スペースインベーダー』で始まった『ギャラクシアン』などの固定画面シューティングだった前作に対し、本作は『ゼビウス』で始まった縦スクロールシューティングとなっている。また、「合体」というその後のニチブツシューティングパワーアップ要素を確立させた作品でもある。

合体というシステムに関しては本作のゲームデザイナー藤原茂樹氏の前作『マグマックス』と近い部分が多く、また本作のシステムを継承した作品として『UFOロボ ダンガー‎』『テラフォース』や、家庭用での続編『テラクレスタII』『テラクレスタ3D』などが存在する。スタート時に鳴る音楽は、ラスト1機の時だけ、通常とは異なる『ムーンクレスタ』のオープニング曲をアレンジした曲が流れる。

ストーリー[編集]

宇宙世紀に入って、地球は隆盛を極めていた。しかし、全宇宙を手中にしようと企む宇宙魔王マンドラーが、その無の魔力によって地球上に巨獣(原始時代に地球上に存在した恐竜のことである)を蘇らせた。宇宙魔王マンドラーとその手下巨獣群によって、地球人は地表に基地や武器を残し、生命の源である海の底へと生きる大地を移すことを余儀なくされた。
そして時は流れ、地球人たちは再び輝く太陽と緑の大地を取り戻すべく、地球奪回組織“テラクレスタ”を結成し、戦闘迎撃機“ウイングギャリバー”を完成させ緊急発進した。ウイングギャリバーは、大地に残された格納庫からパーツを奪還し、合体分離のフォーメーション攻撃を敵に加えながら、宇宙魔王マンドラーを目指す。
戦え!ウイングギャリバー!!緑の大地を取り戻す日まで。

BGM[編集]

基板のバージョンによって、音源ICがYM2203のものとYM3526のものがある。異なるバージョンが存在するのは、当時は国内外でヒットしたので、増産体制に移った際にYM3526が不足し、代替としてYM2203を使用したためである。

なお、YM2203版では、SSG音源がBGMを担当し、FM音源S.E.で使用している。

ゲーム内容[編集]

プレイヤーは、8方向レバーと2ボタン(ショットとフォーメーション)で自機・ウイングギャリバーを操作し、陸地・海上などの上空を進んで行く。地上物と空中物は同じショットで破壊できる。合体状態でFマークがある場合、一定時間だけ「フォーメーション攻撃」が可能になる。フォーメーション攻撃中は通常では撃てない場所に弾を撃てたり、破壊不可能な空中物が破壊できるようになる。ショットはプレイヤーのボタン連打の速度に関わらず一定間隔で発射されるという、癖のある仕様になっている。

地上物と空中物は同じショットで倒せるが、破壊不可能な地上物や空中物に遮蔽されるとその後ろに一切攻撃ができない。それをフォローするためにさまざまな特殊攻撃が存在する。

敵空中物はまとまった数で出現する。またトリッキーな動きをする敵も多く、弾を発射するよりも、自機に突進してくるタイプの敵が多い。敵の出現パターンは、エリアによって決まっているため(ボス戦やキャラクタオーバーで出現しないことはある)、素早く殲滅すればするほど楽になり、撃ちもらすとその敵の執拗な攻撃を受け、一気に窮地に陥ることもある。また、敵は全て画面上に見えているわけではなく、一部の地上物は一定距離に近づくか、画面上に配置されてから一定時間が経過すると姿を現し、攻撃してくることもある。

エリアは一定の長さで仕切られており、ボスが出現するエリアもある。ボスは3種類存在し、登場する順番は常に固定。ミスした(自機を失った)時点でのエリアの進行状況に応じて、再スタートエリアが決まる。全16エリア

またある条件下で雑魚を撃つと1000と表示される時があるが、実際にはその得点は入っていない。

ウイングギャリバー[編集]

自機であり、通称は「ウインガー」である。スタート直後(またはパーツなし)は「アルファ号」という2連装のショットを装備した状態である。

地上の決まった各所に格納庫が存在し、自機が差しかかると出現する。格納庫と一緒に出てくる数字の刻印された地上物を破壊することで、格納庫からその数字にそったパーツが出現、合体可能となる。数字の地上物は「2」から「5」まで存在し、格納庫の周囲にその数字-1の数だけ、例えば「3」なら地上物は2個出現する。地上物はその地形に来ると出現し始めるが、出現しきるまで攻撃できない。複数合体すると、そのパーツの能力は全て同時に使用可能となり、合体すればするほど強力になるが、その分当たり判定も大きくなり、リスクが上がる。

なお、パーツの出現順序は、回収した・しなかったに寄らずエリアマップ固定で番号順になっている。7,12,14~16面は1個、その他の面は2個配置されている。例えば、当たり判定の大きくなる「2」を意図的に取り逃がして、「3」と「4」のみを回収して進むという事も可能。この場合、「5」まで行けば、次は所有していないパーツが出現する(この場合「2」に戻る)。合体するごとに、フォーメーション攻撃に必要なFマークが3まで回復する。またパーツ合体後1秒ほど無敵となる。

合体時は敵や敵弾に触れてもパーツだけが破壊され、即ミスとはならない。2機~4機合体時にはアルファ号のみに戻り、5機合体の状態のときのみアルファ・ベータ・デルタ号の3機合体状態になる。またパーツ破壊後1秒ほど無敵となる。

アルファ号
デフォルト状態の自機。2連装。攻撃力は小さく、フォーメーションも使えないが、当たり判定が小さいので最も攻撃を受けにくい。画面上では「WINGER」と表記される。
ベータ号
「2」の格納庫から出現。横長の羽根型で、合体すると攻撃範囲が横長に倍に広がる。各ショットの判定が独立していないため破壊不能敵に遮られやすくなる。かなり大きめのパーツなので、合体するといきなり当たり判定も広がる。
ガンマ号
「3」の格納庫から出現。アルファの機首にかぶさるように付く。後方にもノーマルショットが撃てるようになる。当たり判定、攻撃力自体はアルファのノーマルショットと変わらないが、唯一、恐竜の骨を破壊することができる(ファミコン版は破壊不可能)。
デルタ号
「4」の格納庫から出現。アルファの前方に付く。強力な貫通弾を発射できる。連射能力はそのままに、射線上のザコ敵を一掃できる。ボスに対して与えるダメージも大きくなるが、見た目通り前方への当たり判定が若干広がる。
エプシロン号
「5」の格納庫から出現。最後尾に付く。自機後方に大きめのバリアを張る。このバリアは敵の弾や地上物に対しては無力であるが通常ショットで破壊出来る敵空中物に対しては全て一撃で破壊可能な特性があり、ゲーム中非常に硬い要塞ダイコンや宇宙魔王マンドラーの最終段階であっても同様である。(ただし実行・検証するには、相当な技量が必要である。)

フォーメーション攻撃[編集]

「2機以上合体している」「Fマークがある」「火の鳥状態ではない」という条件を満たしているとき、パーツを分離させ、陣形を組んで攻撃する「フォーメーション攻撃」が可能。合体している機数で陣形と攻撃方法が変わる(機種は問わない)。フォーメーション中の攻撃は、破壊不可能な空中物を破壊することが可能(キライ除く)。Fマークは新しいパーツと合体するたびに補給されるが、上限は3つである。またFマークは合体でしか補給できないため、5機まで合体すると、以降フォーメーションはパーツを失うまでは3回しか使えないこととなる。

フォーメーション中、パーツは完全無敵となるが、自機そのものは無敵ではない。むしろ合体状態だと一発当たってもパーツ破壊で済むが、フォーメーション時だと(当たり判定は合体時より小さくなるものの)即座に1機ミスとなるというリスクも発生する。 なおフォーメーション終了時は通常のパーツ合体同様1秒ほど無敵となる。

2機 - 「ムーン・フォーメーション」
アルファの横位置にパーツが付き、横長の三日月形のビームが出る。攻撃範囲は大きいが、攻撃不可能な地上物に阻まれる率が高くなる。また、唯一左右非対称のフォーメーションなので、自機を見失いやすい。自機とショットの間に若干の隙間があり、敵によってはその隙間から自機に体当たりしてくることがある。
3機 - 「エクステンド・フォーメーション」
アルファの斜め前に各一機ずつ位置取り逆三角形を描くフォーメーション。各機から前方へのノーマルショットと、前の2機からそれぞれ外側斜め前にショットを発射できる。コスト・攻撃力ともに非常に使いやすいフォーメーション。
4機 - 「サイクロン・フォーメーション」
アルファの前方に三角形にパーツがならび、菱形を描くフォーメーション。アルファがノーマルショットを撃ち、他のパーツは渦巻き型の軌道を描く特殊な弾を出す。アルファ以外の弾が連射が利かず、使いづらい。攻撃終了後にも回転弾が残ることがあり、消えるまで弾が撃てない。
5機 - 「クロス・フォーメーション」
正方形に並んだパーツの下にアルファが位置どった、ホームベース形。アルファはノーマルショット、右2機は左斜め前に、左2機は右斜め前にそれぞれ発射する。攻撃力は大きいが、弾やパーツが乱れ飛び、自機を見失いやすい。

火の鳥[編集]

5機合体した瞬間から一定時間(約8秒)、無敵の火の鳥になる。この間は攻撃手段が体当たりとベータ号のショットのみになる。フォーメーションでは破壊不能なキライも体当たりで破壊可能。どちらかというと、攻撃ではなく難所を脱出するために防御的に使用するためのフィーチャー。5機合体直前にフォーメーションを使うことで発生時間をずらすことができる(フォーメーション終了と同時に火の鳥発動)。

移植版[編集]

ファミリーコンピュータ版:ニチブツ(日本物産)
アーケード版同様、日本物産の自社開発だが、アーケード版のデザイナーである藤原茂樹氏は移植作業には関与していない。但し、フォーメーションエディットを入れるのは同氏の発案である。アーケード版との違いは以下の通り。
  • 5機フォーメーションの陣形をエディットできるモードがある。
  • 格納庫の番号が書かれた地上物が、徐々に出現するのではなく最初から出現しているが、その数字の刻印が点滅し始めてから破壊可能となる。
  • ファミコンのスプライト処理能力の関係で、敵キャラクターのうち「エレキング」と「メガロ」がカットされた。
  • ボスキャラがスプライトでは無理な大きさなため、ダイコンとマンドラーに関してはBGで描画されているため出現時には背景は真っ黒な海になる。チューボはアーケード版同様に通常地形に登場する。
  • ファミコンの性能のために色がアーケードに比べて淡い。また、画面が横長で縦に狭く、合体時にはアーケードよりも画面に対して自機が大きくなるため難易度が高い。
  • NESにも移植されており、こちらは音楽が海外仕様に合わせて変更されている。発売はビック東海が行っている。
MSX2
1989年4月発売予定でアナウンスされていたが、発売中止。フォーメーションエディットも搭載されるなど基本的にファミコン版に準拠した内容だったが、当時の雑誌媒体に掲載された画面写真ではファミコン版でカットされたエレキングやメガロも登場していた。
ZX Spectrum版、Commodore 64
イギリスのImagineより発売された。英語圏とフランス語圏で発売された。スペクトラム版はアーケード版と同様の画面比率だが、64版は画面が横長で縦に狭く、合体時に自機がファミコン版よりもさらに大きくなるため難易度が高い。
X68000版:電波新聞社
『ビデオゲームアンソロジー』から「ムーンクレスタ&テラクレスタ」として発売。BGMは海外版も収録しており、PS2版よりも再現度が高い。また同アンソロジーシリーズの「クレイジークライマー1/2」を利用する事により、本体S-RAMへのオプション設定・ハイスコアデータのセーブ機能と、BGMに「JAPAN」「USA」に加えてサントラに収録された「USA CD」バージョンのモードが追加になる。
プレイステーション2版:ハムスター
オレたちゲーセン族』シリーズで発売。復刻インストカードなどの特典付き。

続編[編集]

テラクレスタII マンドラーの逆襲
PCエンジンHuCARDで発売されたソフト、発売は日本物産
当時PCエンジンでハドソンが出していたキャラバンシューティングの影響を色濃く受けており、2分・5分のタイムアタックモードがあり、ゲーム性やステージ構成、ボスキャラもそれに近いものになっている。テラクレスタの合体システムや火の鳥、ザコキャラクターは健在で、『UFOロボ ダンガー』の敵も登場する。本作ではパーツは空中物が運んでくる。テラクレスタの正式な続編で、前作の後の話。後半ステージに、前作の時代にタイムスリップするという旧作ファンへのサービスがあり、ステージやボス、BGMが旧作のものになる。ファミコン版にあったフォーメーションエディットもあり、本作では5機フォーメーションだけではなく4機以下でのフォーメーションもエディットすることが可能。
パッケージでは副題が「宿敵!マンドラーの逆襲」となっている。
テラクレスタ3D
セガサターン用ソフトとして発売された、グラフィックを2Dから3DCGに変更したリメイク的な作品。ボス戦の時だけ戦闘が3人称視点になるのが特徴である。BGMはオーケストラ風に大幅にアレンジされている。

おもちゃ[編集]

「W変形合体テラクレスタ」という商品名の玩具が存在する。ロング社から出たフックトイで、ウイングギャリバーの5機セット。チープトイながら設定通り合体する。また、設定にないオリジナルの「ロボット形態」にも変形できる。ロボ形態のときに持っているシールドには本作のロゴが貼ってある。

また、食玩で小さいプラモデルが出ており、ウイングギャリバーや敵要塞が商品化されていた(フルタ製菓、テラクレスタ ピーナッツチョコ)。

その他[編集]

  • 同社の『ムーンクレスタ』の続編という位置づけの作品ではあるが、企画当初のタイトルは『テラホーク -地球奪還指令-』というもので、『ムーンクレスタ』の続編というのは開発中に後付けした設定であると、ゲームデザイナーの藤原茂樹が後年のインタビューで発言している[1]

脚注[編集]

  1. ^ シューティングゲームサイドvol.10 収録インタビュー,マイクロマガジン社,2014年9月26日発行