ツェルマット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ツェルマット
Zermatt
スイスの旗
3802 - Zermatt - Matterhorn viewed from Gornergratbahn.JPG
ツェルマットの市章
基礎自治体(Einwohner Gemainde)
位置
ツェルマットの位置の位置図
ツェルマットの位置
座標 : 北緯46度01分0秒 東経7度45分0秒 / 北緯46.01667度 東経7.75000度 / 46.01667; 7.75000
行政
スイスの旗 スイス
 (Kanton)
Wappen des Kantons Valais
ヴァレー州
 (Bezirk) フィスプ区
 基礎自治体(Einwohner Gemainde) ツェルマット
地理
面積  
  基礎自治体(Einwohner Gemainde) 242.67 km2 (93.7 mi2)
標高 1,608 m (5,276 ft)
人口
人口 2005年11月現在)
  基礎自治体(Einwohner Gemainde) 5,687人
    人口密度   23人/km2(61人/mi2
その他
等時帯 中央ヨーロッパ時間 (UTC+1)
夏時間 中央ヨーロッパ夏時間 (UTC+2)
郵便番号 3920
市外局番 6300
公式ウェブサイト : http://zermatt.ch/

ツェルマット(標準ドイツ語:Zermatt、スイス方言アレマン語):Zärmat)は、スイスヴァレー州マッターホルン山麓にある基礎自治体(アインヴォーナー・ゲマインデ)

町は、スイス最高峰の麓にある、標高1,620 m (5,310 ft)のマッタータルの端に位置する。イタリアとの国境である高さ10,800 ft (3,291.84 m)のテオドール峠からは約10 km (6.2 mi)である。

ツェルマットは、スイス・アルプス登山スキー場でよく知られている。19世紀中頃まで、町は農村であった。多くの観光施設の建設に結びつくことになった村を取り囲む山々への登山ブームは、1865年の、悲劇を生んだ最初のマッターホルン登山である。ツェルマットには、2010年12月年現在、5,720[1]の人口がある。地域経済のほとんどは、観光業に依存しており、町の職業の約半数は、ホテルまたはレストラン[2]で、全てのアパートのほぼ半数は、休暇アパートである[3]。常住人口の3分の1は、町の出身だが、スイス国外からツェルマットへ移住する者もいる[4]

「ツェルマット」は舞台ドイツ語式発音に基づく仮名転写で、現代の標準ドイツ語の発音では「ツェアマット」に近い。

地理[編集]

ツェルマットの町は、ローヌ谷周辺の谷の1つである、マッター・バレー (ドイツ語: Mattertal) の南端にある。ツェルマットは、ペンニネアルプス山脈の高い山々にほぼ完全に囲まれており、そのうちのモンテローザ (Dufourspitze) は、標高4,634メートル (15,203 ft)で、スイスの最高峰である。これに続いて、ドーム山 (4,545 m (14,911 ft))、リスカム (4,527 m (14,852 ft))、ヴァイスホルン (4,505 m (14,780 ft)) 及びマッターホルン (4,478 m (14,692 ft)) が連なる。アルペン・フォーサウザンダーズ (Alpine four-thousanders) の多くは、ツェルマットとその周辺の谷近くに位置している。

ツェルマットの面積は、2011年現在で242.7 km2 (93.7 sq mi)である。このうち、9.5%は農業用地、4.2%は森林である。残りの土地のうち、0.7%は居住区(建物や道路)、85.6%は非生産的土地である[5]

観光[編集]

クライン・マッターホルンへ向かうロープウェイ

この村は、19世紀中頃に、有名なエドワード・ウィンパー(彼のマッターホルンの登頂は、町を有名にした)ら、イギリス人の登山家によって、発見された。マッターホルンは、1865年まで登頂されていなかった最後の山の1つであり、頂上に到達した最初の登山隊は、滑落により7人のうち3人のみ生き残るという悲劇的なものに終わった。この話は、マッターホルン博物館で紹介されている。

ツェルマットは、フランスシャモニーに通ずるオート・ルートパトロイ氷河を含む、山へ向かうハイキングの出発地点である。ロープウェイリフトは、冬季にはスキーヤーを、夏季にはハイカーを運んでいる。これらの中で最も高い目的地は、標高3,883 m (12,740 ft)にあるクライン・マッターホルンブライトホルンとマッターホルンとの間の尾根にある頂で、各方向の壮観な眺めを提供する)である。チェルヴィニア・ロープウェイ駅経由でイタリアへと横断することも可能である。壮大なラック式鉄道ゴルナーグラート鉄道(ヨーロッパ最高の屋外鉄道)は、3,089 m (10,135 ft)にあるゴルナーグラートの頂上まで走る。ツェルマットは、サンモリッツとを結ぶ氷河急行やMGB(マッターホルン・ゴッタルド鉄道)の西端駅でもある。

交通[編集]

町からのマッターホルンの視界を悪くすることにつながる大気汚染を防ぐため、町の全域では、内燃機関を搭載した自動車の乗り入れは禁止されている。そのため、ツェルマットの自動車のほとんどは、電気自動車であり、騒音もない。電気自動車は、地方産業のために許可されている。区警察は、住民が郊外で運転、駐車する許可を出すことができる。救急車両(消防車、救急車など)や自治体の自動車(バス、ゴミ収集車)も、内燃機関の使用が許されている。

ツェルマットで運転されている自動車には、主要鉄道駅(または町郊外にあるタクシー乗り場)からホテルまで観光区悪を運ぶ、ホテルによって提供される小さな電気シャトルを含む。これは、4つのツェルマットの主要会社によって運営される電気タクシーや、2路線(1つは主要ホテルテリアとスキーリフトの乗り場、もう1つはWinkelmattenの郊外を結ぶ)の電気バスがある。ホテルによって運営されていたり、借りることのできる馬車も存在する。

ツェルマットへ向かう氷河急行

観光客の多くは、近くの町、ティッシュからアプト式鉄道(ツェルマット・シャトル)でツェルマットへと辿り着く。また、鉄道は、スイスの主要鉄道線が通るフィスプブリークの谷からもツェルマットへ乗り入れている。町にはヘリポート (ICAO: LSEZ) もあり、地元のヘリコプター会社「エア・ツェルマット」が、アルプスの救助活動を行っている。

2007年には、プロジェクト・グループが、地方交通網(電気バスには十分な定員がない)の開発に向け、交通機関を評価するために結成された。この研究の結果は、「ツェルマット・インサイド」の2007年12月号にて公表された。調査された6つの機関は、コースター、ケーブルカー、メトロ、動く歩道、ゴンドラ、そして電気バスである[6]

ゴルナーグラート[編集]

ゴルナーグラート駅、標高3,100 m

ゴルナーグラートは、ゴルナーグラート鉄道によってアクセスでき、29分でリッフェルアルプ、リッフェルボーデン、リッフェルベルク(フィンデルバッハ、ランドトンネルは一部停車)を経由して、ゴルナーグラート山頂 (3,089m) に到着する。頂上には、改装されたホテルやレストランがあり、ショッピングセンターも提供されている。リッフェルアルプ駅は、リッフェルアルプトラムと名付けられた短いトラムによって、リッフェルアルプ・リゾートと結ばれている[7]

ロープウェイは、ホッタリィからローテ・ナーゼ (3,247 m) まで走る。この最後のリフトは、無料エリアを走るが、山腹に丁度良い雪が積もり、スキーが可能である可能性は低い。このエリアのリフトは、一般に2月下旬か3月上旬にオープンする。ロープウェイは、年中無休で営業しており、リフトも取り替えが検討されている。ゴルナーグラートの真下のホッタリィからKellenseeへの新しいスロープは、ロートホルンからゴルナーグラートへ結ぶため、このリストと交換した。

気候[編集]

ツェルマットの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C (°F) 0.2
(32.4)
1.3
(34.3)
3.7
(38.7)
7.3
(45.1)
12.1
(53.8)
15.6
(60.1)
18.9
(66)
17.9
(64.2)
15.4
(59.7)
11.2
(52.2)
4.6
(40.3)
1.1
(34)
9.1
(48.4)
日平均気温 °C (°F) −4.8
(23.4)
−4
(25)
−1.5
(29.3)
2
(36)
6.7
(44.1)
10
(50)
12.5
(54.5)
11.7
(53.1)
9
(48)
4.8
(40.6)
−0.8
(30.6)
−3.8
(25.2)
3.5
(38.3)
平均最低気温 °C (°F) −9.4
(15.1)
−8.8
(16.2)
−6.5
(20.3)
−3.2
(26.2)
1.6
(34.9)
4.6
(40.3)
6.6
(43.9)
5.7
(42.3)
3.9
(39)
0.7
(33.3)
−4
(25)
−8.8
(16.2)
−1.4
(29.5)
降水量 mm (inch) 43
(1.69)
46
(1.81)
49
(1.93)
50
(1.97)
61
(2.4)
56
(2.2)
47
(1.85)
60
(2.36)
41
(1.61)
55
(2.17)
55
(2.17)
49
(1.93)
611
(24.06)
平均降水日数 6.6 6.3 7.7 6.7 10 8.6 8.9 9.9 6.9 6.7 7 6.7 92
出典: MeteoSchweiz[8]

人口動態[編集]

ツェルマットの人口は、5,720である(2010年12月年現在)。2008年現在、住人の35.9%は外国人である[1][9]。ここ10年 (2000年–2010年) にわたり、人口は6.4%の割合で変わった。この変化のうち、-3.2%が移住、7.1%が死亡や誕生によるものである[5]

2000年現在、人口のほとんどはドイツ語 (4,093人、68.4%) を母語とし、2番目にポルトガル語 (719人、12.0%) 、3番目にイタリア語 (474人、7.9%) が続く。また、226人はフランス語を、1利はロマンシュ語を話す[4]

2008年現在、人口の51.6%は男性、48.4%は女性である。人口のうち、1,840 (31.6%) はスイス人男性、1,166人 (20.0%) は非スイス人男性、1,837人 (31.5%) はスイス人女性、985人 (16.9%) は非スイス人女性である[10]。また、2000年時点で、2,214人 (約37.0%) はツェルマットで生まれ、住んでいる。720人 (12.0%) は、同じ郡内で生まれ、774人 (12.9%) はスイス国内で、2,039人 (34.1%) はスイス国外生まれである[4]

2000年現在、子供とティーンエイジャー (0–19歳) は21.3%、大人 (20–64歳) は70.2%、年配者 (64歳以上) は8.5%を占める[5]

2000年現在、自治体には独身、未婚者が2,763人いる。2,830人は既婚者であり、207は未亡人、188人は離婚者である[4]

2000年現在、2,441人は家族を持っており、家族には2.2人がいる[5]。1人や5人以上の128世帯を含む921世帯が存在する。2000年時点で、アパートの住人のうち、2,167人 (52.1%) は永住者で、1,890人 (45.4%) は時期限定、103人 (2.5%) は空き家である[3]。2009年現在、新しい住宅の居住割合は、1,000人中14.1人である[5]

下記は、町の人口の移り変わりを示したグラフである[11]

経済[編集]

ツェルマットの職業の約半分は、ホテルやレストラン産業である。

2010年In 2010現在で、ツェルマットの失業率は1.9%である。2008年現在、52人が第一次産業に従事し、23の事業所が存在する。また、567人は第二次産業に従事し、56の事業所が存在する。3,957人は第三次産業に従事し、433の事業所がある[5]。職業従事者は自治体に3,841人住んでおり、このうちの44.6%は女性が占める。

2008年時点で、フルタイム労働者は4,261人であった。このうち、第一次産業は20人(このすべては農業)、第二次産業は538人(83人 (15.4%) は工場、385人 (71.6%) は建設業)、第三次産業は3,703人(531人 (14.3%) は卸売業・小売業または自動車修理、477人 (12.9%) は運輸・倉庫、2,178人 (58.8%) はホテルまたはレストラン、38人 (1.0%) は情報産業、54人 (1.5%) は保険・金融業、116人 (3.1%) は技術者・科学者、56人 (1.5%) は教育、87人 (2.3%) は健康)である[2]

2000年時点で、744人が自治体内に通勤し、89人が自治体の外へ通勤していた[12]。労働人口のうち、7.1%は公共交通機関を、2.6%は自家用車を使用している[5]

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b Swiss Federal Statistics Office – STAT-TAB Ständige und Nichtständige Wohnbevölkerung nach Region, Geschlecht, Nationalität und Alter (ドイツ語) accessed 10 December 2011
  2. ^ a b Swiss Federal Statistical Office STAT-TAB Betriebszählung: Arbeitsstätten nach Gemeinde und NOGA 2008 (Abschnitte), Sektoren 1-3 (ドイツ語) accessed 28 January 2011
  3. ^ a b Swiss Federal Statistical Office STAT-TAB - Datenwürfel für Thema 09.2 - Gebäude und Wohnungen (ドイツ語) accessed 28 January 2011
  4. ^ a b c d STAT-TAB Datenwürfel für Thema 40.3 - 2000 (ドイツ語) accessed 2 February 2011
  5. ^ a b c d e f g Swiss Federal Statistical Office accessed 4 October 2011
  6. ^ Zermatt Inside”. Zermatt. 2013年10月8日閲覧。
  7. ^ (ドイツ語) Riffealptram on Riffelalp Resort website
  8. ^ Temperature and Percipitation Average Values-Table, 1961-1990” (German, French, Italian). Federal Office of Meteorology and Climatology MeteoSwiss. 2009年5月8日閲覧。
  9. ^ Swiss Federal Statistical Office - Superweb database - Gemeinde Statistics 1981-2008 (ドイツ語) accessed 19 June 2010
  10. ^ Ständige Wohnbevolkerung nach Geschlecht und Heimat am 31.12.2009.xls (ドイツ語) (フランス語) accessed 24 August 2011
  11. ^ Swiss Federal Statistical Office STAT-TAB Bevölkerungsentwicklung nach Region, 1850-2000 (ドイツ語) accessed 29 January 2011
  12. ^ Swiss Federal Statistical Office - Statweb (ドイツ語) accessed 24 June 2010

外部リンク[編集]