サンザシ属

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サンザシ属
Crataegus-ambigua-2.jpg
Crataegus ambigua
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : ナシ亜科 Maloideae
: サンザシ属 Crataegus
  • 本文参照

サンザシ属(サンザシぞく、山査子属)は、バラ科の属の一つ。

日本では、中国から持ち込まれたCrataegus cuneataサンザシとして良く知られる。

果実は、生薬、健康食品、ドライフルーツ、生食、菓子の材料などに用いられる。

分布[編集]

ヨーロッパアジア北アメリカなど、北半球の温帯に分布する。アメリカミズーリ州の州花。

特徴[編集]

Crataegus punctataの花

樹高は5-15mほどで[1]、春に開花、その後小さな果実を実らせる。果実は1-5個の種子を含む。葉と共に野生動物昆虫の食料となる。

実生か接木で容易に増やすことが出来る。特にザイフリボク属ナナカマド属との接木の相性が良い。

その多様性ゆえ、分類が疑わしい種類がある。またナシ亜科ではなく、シモツケ亜科に分類すべきという意見もある[2]

この属の多くの種はアポミクシスである。

利用[編集]

生薬[編集]

Crataegus scabrifoliaの乾果

サンザシ、オオミサンザシの果実の干したものは、生薬名で山査子(さんざし)といい、消化吸収を助ける作用がある。加味平胃散(かみへいいさん)、啓脾湯(けいひとう)などの漢方方剤に使われる。

セイヨウサンザシの果実や葉は、心悸亢進、心筋衰弱などの心臓病に使われる[3]。(ヨーロッパでのハーブとしての使い方)

サンザシ酒[編集]

味は甘酸っぱく、一部の中華料理店などでは、中国酒として供されている。またオランダに本社を置くボルスデ・カイパーなどのリキュールメーカーからは、スロー・ジンSloe Gin)リキュールとして販売されている。

ドライフルーツ[編集]

果実を潰して、砂糖や寒天などと混ぜ、棒状に成形して乾燥させたものが多い。中国では、「山査子餅」(シャンジャーズビン)という円柱状に成形した後、薄くスライスして10円玉のような形状にしたものも多く、酢豚の様な料理に入れる場合もある。

菓子[編集]

中国では「山査子餅」の他、「山査子糕」(シャンジャーズガオ)という平たい羊羹状の菓子も作られている。中国ではこの菓子を酢豚の酸味付けに使うこともある。

また竹串などに刺して、をかけた「冰糖葫芦」(ビンタンフール)という、りんご飴の様な駄菓子も街角で売られている。

テホコテス[編集]

Crataegus pubescensの果実はメキシコではテホコテスと呼ばれ、生あるいは調理してよく食される。また、ジャムキャンディの材料としても一般的。同属で最も活用されている種と言える。

主な種[編集]

代表的な改良品種[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Phipps, J.B., O’Kennon, R.J., Lance, R.W. (2003). Hawthorns and medlars. Royal Horticultural Society, Cambridge, U.K.
  2. ^ Phipps, J.B.; Robertson, K.R.; Smith, P.G.; Rohrer, J.R. (1990). A checklist of the subfamily Maloideae (Rosaceae). Canadian Journal of Botany. 68(10): 2209–2269.
  3. ^ Pittler MH, Guo R, Ernst E (2008). “Hawthorn extract for treating chronic heart failure”. Cochrane Database Syst Rev Jan 23 (1): CD005312. PMID 18254076. 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]