「神風怪盗ジャンヌ」の版間の差分
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[[1999年]]2月から2000年1月にかけて、[[テレビ朝日]]系列で土曜18:30~19:00(10月中旬からは18:28~18:58)に放映された。ただし、関西地区の[[朝日放送]]ではドラマ『[[部長刑事]]』シリーズを編成した関係で1時間30分ほど放送時間が繰り上げられ、[[福井放送]]は[[NNN]]/[[日本テレビネットワーク協議会|NNS]]にも加盟し、同系列の番組を主体に編成しているため、放送されなかった(裏番組『[[モグモグGOMBO]]』を放送)。アニメーション製作は[[東映アニメーション]]。 |
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2006年11月17日 (金) 03:27時点における版
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『神風怪盗ジャンヌ』(かみかぜかいとう ジャンヌ)は、種村有菜の少女漫画とそれを原作にしたテレビアニメ。
概要
- 月刊少女漫画雑誌「りぼん」の1998年2月号から2000年7月号まで連載。テレビアニメ化もされた。全30話(アニメは全44話)。単行本は全7巻。
- 『美少女戦士セーラームーン』から連なる美少女戦士路線に怪盗物の要素を導入した意欲的な作品。その前身は投稿作品の『神風怪盗ジャンヌダルク』であり、キャラクターデザインがアラビアンナイト風であった事を除けば、設定はその時点で殆ど出来あがっていたようだ。
- テレビアニメは視聴率不振などから1年で終了したが、原作の方は愛をテーマにした少女漫画に相応しい内容のせいか、アニメ終了後しばらく連載され、その単行本は終盤に至るまで非常に売れていたことから、本来の少女漫画ファン、特に原作者のファンからの熱い支持があったと言える。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
あらすじ
日下部まろんは一見普通の高校生。だが実は巷を騒がす怪盗ジャンヌの正体・そしてジャンヌ・ダルクの生まれ変わりである。神の娘としての彼女の使命は美術品に憑依した悪魔を始末し、神の力を取り戻すこと。警察や親友の都に追いかけられながらも、着実に使命をこなしていた。そんな彼女の前に現れたのは、謎の怪盗シンドバット。尽くまろんに敵対する彼の目的は…。
登場人物
- 日下部まろん(くさかべ まろん)/怪盗ジャンヌ (声:桑島法子)
- 名古屋稚空(なごや ちあき)/怪盗シンドバッド (声:千葉進歩)
- 原作ではアクセスの黒いロザリオ、アニメではスカーフでシンドバッドに変身(アニメではなぜか「変装」と表現しているが身体の一部も変質しているから変身と言っていいだろう)。プレイボーイの気があり、まろんの初キスを強引に奪う。父子家庭だったが、父親の愛を受け入れられず、1人暮しをしていた。シンドバッドとなった経緯は原作では語られることはなく、アニメでは、天使を見る能力を持っていた彼がフィンの行方を捜して困惑していたアクセスを発見したからであるとされた。アニメの最終回では変身せずに怪盗としての能力を発揮していたが、前述の天使を見る能力と関係あるのかもしれない。原作では、神にアダムの生まれ変わりとの様なことを言われた。
- フィン・フィッシュ (声:西原久美子)
- まろんにお供する準天使。しかし、実はとある事件をきっかけに天界を追放された堕天使であり、神の台頭を阻むため魔王より遣わされた。髪の毛は天界で珍しいといわれる黄緑色で(ほとんどの天使は銀髪)、普通の天使より大きな霊力をためることが出来る。そのためか天界では優秀な天使であった。原作ではまろん達の力で後に正天使になる。
- アクセス・タイム (声:矢島晶子)
- シンドバッドにお供する黒天使。作中でフィンが堕天使であることが明かされるまでまろんに魔王の手先と思われていたが、本当に神の勅命を受けていたのは彼であり、魔王の計画を阻むため稚空に「怪盗シンドバット」となる力を与えた。フィンのことが好きで、堕天使になってしまった彼女を救おうとしていた。原作では、後半フィンと正面から向き合うため準天使になったが・・・。
- 東大寺都(とうだいじ みやこ) (声:松井菜桜子)
- 日下部まろんの幼馴染で親友。潔癖な性格が祟って疎まれていた所をまろんが味方になってくれた事で、まろんの親友になった。父が刑事である事を利用してジャンヌ追跡を行い、毎回ジャンヌを捕縛する為のトラップを作っている。クイーンとなったフィンの力で心を操られ、ジャンヌとなったまろんに刃を向けたこともある。稚空の事が好き。
- 水無月大和(みなづき やまと) (声:高橋直純)
- まろん達のクラスメイト。まろんのことが好き。金持ちの息子で心が弱く、アニメと原作の両方で真っ先に悪魔に利用された。ジャンヌに救われて前向きな性格へと変わった。縁あってか都と行動を共にすることが多い。のちに都を好きになる。
- 悪魔騎士ノイン/紫界堂聖(しかいどう ひじり) (声:山口勝平)
- 元・ジャンヌダルクの部下のノイン・クロード。不死身の悪魔になった今でも彼女を愛している。まろんとジャンヌダルクを同一視し、執拗にまろんに迫ってくる。まろんの純潔を奪う事で神の力を奪う使命を果たそうとした。原作では最終的にまろんと稚空を見守り、まろんの来世に望みを託すことになった。しかし、まろんに対してはかなり未練があったようだ。一方、アニメではまろんを守るため壮絶な最期を遂げた。フィンやミストとは折り合いがあまりよくない。
- ミスト (声:山崎和佳奈)
- アニメオリジナルキャラクター。少女の姿の悪魔。ノインと違い生粋の悪魔らしい。そのせいか、ノインと折り合いがよくない。いつもキャンディーを所持しており、それで人間を操っていた。
- 東大寺氷室(とうだいじ ひむろ) (声:千葉繁)
- 都の父。警部。原作とアニメとでは頭身が異なっている。キャリア候補として警視庁に入庁したが、現場を離れがたく志願してキャリアを辞退した。まろんのマンションの隣の部屋に家族で暮らしている、東大寺家にまろんが遊びにきたときにオヤジギャグを吐いたりしていた様だ。また、彼の息子(都の兄)は地震発生装置等を発明した科学者で、悪魔に利用された(ちなみに彼は同作者の作品『イ・オ・ン』にも登場している)。
- 春田 (声:木村雅史)、夏田 (声:石塚堅)、秋田 (声:宮田幸季)、冬田 (声:小栗雄介)
- アニメオリジナルキャラクター(原作では一度だけ扉絵のみに登場)。東大寺警部の部下で桃栗署ジャンヌ特捜班の私服警官。警部や都の作戦につきあわされ、時に不満を漏らすこともある。彼らが「刑事」と呼ばれるところを見ると、ジャンヌ特捜班は刑事課内にあるようだ。熱血漢の春田、優男の夏田、見た目はごついが目が乙女系(普段はグラサンで隠している)冬田に比べて、秋田は春田とキャラがかぶる為印象が薄く、原作唯一の扉絵の出番においてすら文字の下に隠れてしまうと言う憂き目にあっている。
- 正天使・リル
- 原作では(フィンが正天使となったため)後に天使の中の最高位『大天使・リル』となる。いつも瞳を閉じている。温厚な性格。新たに誕生した黒天使達に名前を授ける役目も負っていて、その名前は生前の名前に由来するようだ。
サブタイトル
漫画版
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2話サブタイトルの「PIECE OF LOVE」はアニメ版主題歌のタイトルにもなった。
番外編
- 都☆カタルシス(単行本2巻収録)
- 即席!?アクセス伝説★(単行本5巻収録)
- Let's Go シルクロード★(単行本7巻収録)
- 1~4話 単行本第1巻(ISBN 4088561004)
- 5~8話 単行本第2巻(ISBN 4088561201)
- 9~13話 単行本第3巻(ISBN 408561422)
- 14~18話 単行本第4巻(ISBN 408561635)
- 19~22話 単行本第5巻(ISBN 408561899)
- 23~27話 単行本第6巻(ISBN 408562119)
- 28~30話 単行本第7巻(ISBN 408562216)
アニメ版
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テレビアニメ
1999年2月から2000年1月にかけて、テレビ朝日系列で土曜18:30~19:00(10月中旬からは18:28~18:58)に放映された。ただし、関西地区の朝日放送ではドラマ『部長刑事』シリーズを編成した関係で1時間30分ほど放送時間が繰り上げられ、福井放送はNNN/NNSにも加盟し、同系列の番組を主体に編成しているため、放送されなかった(裏番組『モグモグGOMBO』を放送)。アニメーション製作は東映アニメーション。
アニメ版の概要
- コミック版の好評を受けて作られたアニメ版だったが、ただでさえ本来のターゲットである小学生の女子を『モグモグGOMBO』におさえられていたうえに、原作の意図を汲み取るのに失敗した面も有り、パワー不足であった。また、美少女アニメマニアに信奉されていた『カードキャプターさくら』が同じ年の4月から再放送(NHK教育)され、関西地区以外では真裏に当てられた事が相当なダメージを与えたらしく、それが微妙な時間帯移動を促した面もあるようだ。そして主な支持者でもあった女性アニメファンを、同年の10月から始まった、同じ集英社の雑誌に連載されていた『HUNTER×HUNTER』(フジテレビ系)に奪われてしまった。もっとも、その時期には既に終了が決まり、玩具も生産中止していたうえ、裏に『HUNTER×HUNTER』がぶつかった地域は、実は関東地方や福岡県など、ほんの一部だけだった(ローカル番組・FNS系列局の遅れネット番組や他系列の番販物を放送している局が多かった)ため、実質的な影響はなかったようだ。だが、ただでさえ『モグモグGOMBO』と『CCさくら』に完膚無きまでに叩きのめされ、それらに対抗して行った微妙な時間帯移動も効果は全くなく、そして終焉の時期に『HUNTER×HUNTER』にまで痛めつけられてしまったこの作品は、ある意味「悲運の作品」だったといえる(ただ蛇足ながら、この頃のテレビアニメは1年を超えて放送される例は少なく、また、テレビ朝日の場合、この放送枠や日曜朝の特撮番組や名古屋テレビ制作のアニメは2月を境に入れ替わるのが恒例になっていたので、体面上は予定通りの放送だったと言う説もある。そして話数は決して少なくはなかった)。
- アニメ版は原作の空気そのものを再現し損ねたとしか言いようがないものであったが、原作版では希薄だった怪盗ものの要素をかなり取り入れてはおり、その際にさりげなく『ルパン三世』一作目のパロディもやったりしていた。後半「まろんがいるから周囲の人々が悪魔に狙われる」という展開はかなり空気を引き締め、原作から持ちこまれた、「高土屋全の死」と「フィンの裏切り」は作品を盛り上げたが、投入のタイミングとしてはあまりにも遅すぎたため、全体的にはどうにもならなかった。ただし途中参加した横手美智子の脚本は好評だったようで途中からはほぼメインになり最終回の脚本を手がけた。
- 玩具展開に関してはスポンサーの介入で新コスチュームまで出した(原作で新アイテムを手に入れたとき、なぜか玩具同様の機構で占いが出来るが役に立たないというお遊び的なシーンがあった)が結局10月発売予定の新コスチュームの人形は発売されなかった。だが少数がりぼんの読者プレゼントとして使われたようだ。これは10月以前の段階で終了(事実上の打ち切り)が決まり、生産ラインまで出来ていた玩具の生産を中止したためと推測される。ちなみにこの番組最後の商品は終了間際の12月頃、森永製菓が出したクリスマス向けの大きな缶にお菓子を詰めあわせた物であるが、缶に書かれたジャンヌは旧コスチュームだった。
- この作品は2006年時点で「美少女戦士路線に新機軸をもたらした最後の作品」といえる。また、これの後番組が、少年向けオリジナルの『マシュランボー』となったことで、『きんぎょ注意報!』以来続いてきた土曜日のテレビ朝日・東映アニメーション少女漫画アニメの最後の作品となった。
スタッフ
- 原作:種村有菜(集英社月刊「りぼん」連載)
- 企画プロデューサー:上田めぐみ(テレビ朝日)・矢田晃一(東映エージェンシー)・東伊里弥(東映アニメーション)
- 製作担当:目黒宏
- シリーズ構成:富田祐弘
- キャラクターデザイン:香川久
- 総作画監督:為我井克己
- 美術デザイン:鹿野良行
- 音楽:加藤みちあき
- プロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)・福中靖(東映エージェンシー)・秋山陽子(東映アニメーション)
- シリーズディレクター:梅澤淳稔
- 製作協力:東映
- 製作:テレビ朝日・東映エージェンシー・東映アニメーション
- 著作:(C)種村有菜/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション
テーマソング
4曲とも、テレビ朝日のヴィジュアル系バンド情報番組「Break Out」のプロデュースである旨のクレジットがCDジャケットになされている。また、「ハルカ…」に関しては、アーティスト側のイメージ戦略の為、アニメ柄デザイン(キャラクターステッカー付)とアーティスト側の意図したデザインの2種類のジャケットでCDが発売された。
放映中に発売されたキャラクターソングアルバムも、販売は東芝EMIだが、原盤権はテレビ朝日ミュージックが全面的に管理しており、東芝は原盤権を保持していない(まろん役の桑島法子のキャラクターソングアルバム「realigi」にもジャンヌ関連の音源のクレジットはテレビ朝日ミュージックのみで東芝EMIの文字は見当たらない)。
余談だが、近年(というか80年代以降の作品)では必ず出る「サウンドトラックのアルバム」がこの作品では商品化されていない。
- 第一期OP「PIECE OF LOVE」SHAZNA
- 原盤制作:SWEET HEART、テレビ朝日ミュージック レーベル:東芝EMI M's PLACE(作詩:IZAM 作曲:KUZUKI 編曲:山口一久、SHAZNA)
- 第一期ED「ハルカ…」PIERROT
- 原盤制作:SWEET HEART、テレビ朝日ミュージック レーベル:東芝EMI M's PLACE→UNVERSAL MUSIC JAPAN (作詞:キリト 作曲:潤 編曲:PIERROT&成田忍)
- 第二期OP「Dive Into Shine」Lastier
- 原盤制作:イズム・アーティスト、テレビ朝日ミュージック レーベル:ヒートウェイブ(作詩・作曲:Lastier 編曲:ジョー・リノイエ、鈴川真樹、Lastier)
- 第二期ED「Till The End ~終わらない愛を~」HIBIKI(D-SHADE)
- 原盤制作:ティーズ音楽出版、テレビ朝日ミュージック レーベル:ユニバーサルポリドール(作詩:HIBIKI、SOLA 作曲:編曲:MASAYA)
余談
- 1999年11月20日放送のTVアニメ第36話「泥棒は刑事の味方か!?」放送時、九州地方で地震が発生。その回は、都の兄・昴が地殻変動制御装置で地震を起こすという設定があり、地域によっては装置を作動させるタイミングで地震情報のテロップが流れる事態となった。
- 都の兄・昴は『イ・オ・ン』に、姉・さゆりは『雨の午後はロマンスのヒロイン』に出ていたり、稚空の父の秘書・彼方木神楽が『紳士同盟†』に出ている十夜の従兄弟という公式裏設定があったり、番外編『即席!?アクセス伝説★』で出ていたセント・ラヴァーズが『時空異邦人KYOKO』で華蓮のお守りとして出てきたりと、作品間のつながりが見られる。
関連項目
- 神出鬼没!タケシムケン(志村けんとビートたけしが「ジャンヌ」のキャラクターショーに乱入しスーツアクターにセクハラ的いたずらをしてしまった)
外部リンク
テレビ朝日系 土曜18時台後半 | ||
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神風怪盗ジャンヌ
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