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2013年2月8日 (金) 13:41時点における版

レスリー・キーLeslie Kee、本名キー・カー・リヨン・レスリー、紀嘉良、1971年[1] - )はシンガポール出身の写真家。中国系のシンガポール人である。東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。ファッション・広告・CDジャケットなどの撮影を中心に日本・ニューヨーク・アジア圏で活躍している。ゲイであることをカミングアウトしている[2]。日本国内では有名だが、世界的な知名度は低い。

経歴

  • 1971年シンガポール生まれ。幼少時代から貧しく、シングルマザーのもとで育った。
  • 1994年から東京で日本語を学ぶ。
  • 1996年、「東京写真月間1996」企画展『留学生が見たニッポン』に参加。
  • 1997年東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。
  • 1998年にフォトグラファーとしてデビューして以来、ファッション写真広告写真を中心に、日本、ニューヨーク、アジア圏で活躍。
  • 1999年、『VOGUE TAIWAN』でレギュラーページを担当する。
  • 2001年から2005年までの5年間はニューヨーク暮らし。その後、アジアのトップアーティストを撮るという個人的なライフワークを続けるために東京に戻ってきた。
  • 2001年、松任谷由実を初の写真集のために撮影。同年、その写真集『PRESENT』を発表。原宿・アセンブリーホールにて写真展も開催する。
  • 2002年浜崎あゆみのアルバムやシングルのジャケット写真、カレンダー写真などを手掛けるようになる。浜崎のアルバム『RAINBOW』のジャケット撮影はニューヨークにて行う。
  • 2003年松任谷由実のアルバム『Yuming Compositions : FACES』のジャケット撮影を行う。
  • 2004年、レスリー・キー自身がクリエイティブディレクター兼発行人として、雑誌『SUPER』を創刊。
  • 2005年、倖田來未のアルバムやシングルのジャケット写真、写真集などを手掛けるようになる。
  • 2006年
    • 松任谷正隆プロデュース「Friends of Love The Earth」コンサートにオフィシャルフォトグラファーとして参加。
    • 母校である東京ビジュアルアーツに講師として招かれる。
    • スマトラ沖地震の津波被害者へのチャリティを目的として、アジアの有名人300人を撮り下ろした写真集『Super Stars』を発売し話題を呼んだ。表紙はレスリー・キー自身が最も尊敬するアーティスト・松任谷由実である。
  • 2008年
    • 「東京写真月間2008」アジアの写真家たちシンガポールLeslie Kee写真展「Faces of Love」開催。
    • 宝塚歌劇団星組公演『スカーレット・ピンパーネル』のスチール撮影を担当。以降、大作ミュージカルのスチール撮影を手掛ける。2010年からは、歌劇団の機関誌「歌劇」の表紙及び巻頭写真を担当している。
  • 2009年Dragon AshのATSUSHIのプロジェクト「POWER OF LIFE」に参加。
  • 2010年、東京で活躍する1000人のヌード写真で構成された写真集『SUPER TOKYO』を発売した。国連人口基金が実施する「お母さんの命を守るキャンペーン」に賛同、収益の一部が世界中のお母さんを守るために寄付される。
  • 2011年
    • 東北地震と津波の被害者へのチャリティを目的として、TIFFANYとコラボレーションで、世界の200美しい女性達を集めた写真集『LOVE & HOPE』を発売した。
    • 写真展『SUPER 流行通信』『LOVE & HOPE』『FOREVER YOUNG』『SUPER LADY GAGA』『SUPER AKI KOMATSU』『SUPER AKIYAMA』を開催。
  • 2012年
    • 東北地震と津波の被害者へのチャリティを目的として、ANTEPRIMAとコラボレーションで、世界10各国の15名女性達を撮影したアート写真集『COLORS OF HOPE』を発売した。
    • APA経済産業大臣賞を受賞。
    • 写真展『SUPER JIN AKANISHI』『POWER PEOPLE』『COLORS OF HOPE』『SUPER A/X HOPE』『SUPER MAMA』『SUPER MIYUKI MATSUDA』『SUPER AFRICA』を開催。写真集も発売する。
    • 12月1日から翌年の1月6日にかけて松任谷由実の写真展『YUMING FOREVER by LESLIE KEE』を表参道ヒルズにて開催。
  • 2013年
    • 2月2日より六本木HIROMI YOSHIIギャラリーにて男性ヌード写真展「FOREVER YOUNG Uncensored Edition」を開催。
    • 2月4日、わいせつ図画頒布容疑で逮捕される。六本木のギャラリーで男性モデルの性器などが写った写真集計7冊を客2人に1冊6000円で販売した疑い[3]

論争

男性モデル、ダンサー、役者などの勃起した性器や射精、性交などの場面を無修正で映した写真集を日本国内で次々と作成・出版・販売しており、物議をかもしてきた。

モデルの無修正の性器が写った写真を、無許可で写真展で展示したり、写真集に掲載するなどで、被写体になったモデルからは批判が相次いでいた。香港の俳優アーロン・クオックは「チャリティーイベント用に撮影した全裸写真を無許可で掲載された」と証言しているという[4]

2012年以降、警視庁に「無修整のポルノ写真集が売られている」などの通報が数回寄せられていた。自身のFacebookTwitterで展示会を告知し「1年かけて撮りおろした最新メンズヌード」などと記していた。販売したことは認めているが、写真がわいせつ物との認識を否定している。

他の作品はともかく、この「SUPER」シリーズが世界的に高い芸術性が認められたことはなく、海外ですら芸術性を認めることが困難なほど下劣な写真集であると指摘される[要出典]

2013年2月4日にわいせつ文書頒布の容疑で逮捕される[5]。六本木のギャラリーで男性モデルの性器などが写った写真集計7冊を客2人に1冊6000円で販売した疑い。俳優の三木崇史などをモデルにした写真集の約50ページのほとんどに男性器が無修正で写っていて、勃起・射精・放尿など、露骨な性描写も含まれており、わいせつ性が高いと判断された。

この他にも、同ギャラリーでは2011年より、ゲイビデオ男優の真崎航をモデルにした、男性同士の性行為やフェラチオを含んだ無修正写真集『SUPER PORNSTASR』などのレスリーの写真集10数冊が定期的に販売されていた。

レディー・ガガビヨンセ浜崎あゆみ松任谷由実などといった芸能著名人らの写真、CDジャケット撮影を数多く手掛ける写真家としてリカルデントのCMに出演するなど、ファッション・フォトグラファーとしての彼に魅了される著名人やファンも多く、歌手の松任谷由実は「レスリーに遺影を撮って欲しい」とも言っていた[6]

しかし、彼のこういった活動はいわば表の活動であり、裏では趣味と実益を兼ねた自分好みの男性の過激なヌードを撮ることをライフワークとしていたと言われている[7]

2013年の逮捕の折には、歌手の浜崎あゆみやモデルの冨永愛などが素早く反応している[8]。前者は“何が起きても、永久に私の心の友です”とのメッセージを公開[9]。後者も悲傷の旨を表明[10]。あわせて、クリエイター達からの「難しいけど、こうやって芸術が失われていくんだろうな」などの擁護意見が目立った[11]

写真集のわいせつ性については「アート作品だと思っている」と話す一方、「ギリギリのタブーに挑戦した」や「やりすぎた」とも供述した[12][13]。また、六本木のギャラリーで販売していた写真集を新宿2丁目のバラエティショップでも販売していたことから、警視庁は違法性を認識していたとみて事情を聴いていた[14]

2月6日の夜、処分保留により釈放される[15]。東京地検がレスリー・キーの勾留を請求せず、写真集販売の事実を認め、逃亡のおそれもないことなどを考慮し、在宅で取り調べをすることとなった[16]

主な写真集

写真展

  • PRESENT BY LESLIE KEE(2001年8月)
  • SUPER ICON/SUPER FANTASY(2005年2月)
  • SUPER STARS(2006年11月)
  • SUPER STARS in OSAKA(2006年12月)
  • SUPER STARS in HONG KONG(2007年2月)
  • SUPER STARS in SINGAPORE(2007年5月)
  • FACES OF LOVE(2008年6月)
  • SUPER TOKYO(2010年4月)
  • MUSE OF TOKYO BY LESLIE KEE(2010年8月)
  • TOKYO LOVE STORY BY LESLIE KEE(2010年11月)
  • SUPER 流行通信(2011年2月)
  • SUPER 流行通信 in MILAN(2011年4月)
  • SUPER 流行通信 in OSAKA(2011年5月)
  • LOVE & HOPE(2011年5月)
  • MUSIC BY LESLIE KEE(2011年8月)
  • LOVE & HOPE + FIVE in HONG KONG(2011年9月)
  • SUPER MIYUKI MATSUDA(2011年10月)
  • FOREVER YOUNG(2011年11月)
  • SUPER LADY GAGA(2011年11月)
  • SUPER AKI KOMATSU(2011年11月)
  • SUPER AKIYAMA(2011年11月)
  • POWER PEOPLE BY LESLIE KEE(2012年2月)
  • SUPER JIN AKANISHI(2012年2月)
  • COLORS OF HOPE(2012年3月)
  • SUPER A/X HOPE(2012年3月)
  • SUPER MAMA(2012年4月)
  • SUPER AFRICA(2012年5月)
  • SUPER AI TOMINAGA(2012年7月)
  • SUPER ZUCCA(2012年9月)
  • SUPER YOHJI YAMAMOTO(2012年9月)
  • SUPER DSQUARED2(2012年10月)

主なCDジャケット作品

GRACE』(2001年)
『To the Light』(2001年)
Yuming Compositions : FACES』(2003年)
Still Crazy For You』(2006年)
Knockin' At The Door』(2006年)
人魚姫の夢』(2007年)
シャツを洗えば』(2009年)
ダンスのように抱き寄せたい/バトンリレー』(2010年)
Road Show』(2011年)
恋をリリース』(2012年)
日本の恋と、ユーミンと』(2012年)
Daybreak」(2002年)
ayu-mi-x 4 + selection 』(2002年)
RAINBOW』(2002年)
&」(2003年)
Memorial address』(2003年)
INSPIRE」(2004年)
MY STORY』(2004年)
Startin'/Born To Be...」(2006年)
Secret』(2006年)
FIVE」(2011年)
how beautiful you are」(2012年)
Party Queen』(2012年)
A SUMMER BEST』(2012年)
Black Cherry』(2006年)
BEST〜second session〜』(2006年)
4 hot wave』(2006年)
愛のうた」(2007年)
BEST〜third universe〜』(2010年)
WON'T BE LONG」(2006年)
LOL!』(2010年)
MAGAZINE』(2011年)
One More Drama』(2011年)
Wired Life」(2007年)
LOVE CHASE』(2012年)
エロ』(2012年)
絆 -KIZUNA-』(2010年)
TRY AGAIN』(2010年)
fo(u)r』(2005年)
Fantastic」(2006年)
UNDER:COVER』(2006年)
UNDER:COVER 2』(2013年予定)
『REMEMBER』(2007年)
JAPANESE POP』(2010年)
『DIGNITY』(2007年)
『The Beyonce Experience』(2008年)
『SEEING SOUNDS』(2008年)
『ALIVE - MONSTER EDITION』(2012年)
『明日世界が終るなら』(2012年)

出典

  1. ^ 『写真は死んでいくのか -- 写真家たちの肖像』 公開時期不詳 朝日新聞グローブ
  2. ^ http://exdroid.jp/d/51822/
  3. ^ “ガガさん撮影の有名写真家を逮捕 わいせつ写真集販売容疑”. ZAKZAK. (2013年2月4日). http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130204/dms1302042151007-n1.htm 2013年2月5日閲覧。 
  4. ^ 『「あゆ」「ガガ」らを撮影 世界的写真家レスリー・キーの逮捕は恨みと嫉妬が遠因?』 2013年2月5日 エキサイトニュース
  5. ^ 『ガガさん撮影の写真家逮捕 わいせつ本販売容疑で』 2013年2月4日 47NEWS共同通信
  6. ^ http://mainichi.jp/mantan/news/20121201dyo00m200026000c.html
  7. ^ http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/95892/
  8. ^ 『浜崎あゆみ、わいせつ本販売容疑で逮捕の写真家にメッセージ』 2013年2月5日 MSNトピックス
  9. ^ 『浜崎あゆみ、”わいせつ写真”レスリー・キー容疑者にメッセージ 「何が起きても永久に心の友」』 2013年2月5日 MSNトピックス
  10. ^ 『冨永愛、写真家レスリー・キーの逮捕に言及』 2013年2月5日 モデルプレス
  11. ^ 『メンズヌード写真集でレスリー・キー逮捕 芸術との境目難しく』 2013年2月4日 Fashionsnap.com
  12. ^ http://www.ytv.co.jp/press/mainnews/TI20100386.html
  13. ^ http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20130207-1082102.html
  14. ^ http://npn.co.jp/article/detail/05004972/
  15. ^ http://www.news24.jp/articles/2013/02/06/07222660.html
  16. ^ http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00240037.html

外部リンク